イチャラブゲーマー残響さんと対談しましたー! (11/7更新)

タイトルそのままなのですが、残響さんという方との対談ブログを立ち上げました
現在9記事。11月7日に更新したものが最新となります。


対談相手の残響さんはイチャラブゲーがお好きということで、僕の好みとはだいぶ離れております。
だいぶ離れた好みの者同士が、意見を戦わせる対談をするのも面白いだろうと思い、参加いたしました。
(実際、楽しかったです)

 
当ブログでは、対談記事がアップされるたびにまた告知させていただきますので、ご興味がある方はお楽しみに! 

見上げてごらん、夜空の星を 感想(バレ有)

話 105/150 人 130/150 絵80/100 音80/100 その他システム 70/100 印象30/50 
合計 500/650  
100点満点に直すと 83点(77位/約170ゲームぐらい?中)
 

全エロゲでも屈指の幼馴染ゲー……になるだけのポテンシャルを持ちながら、沙夜ルートの弱さによって単なる良作どまりになってしまったもったいない作品。作中に流れる雰囲気、むつらぼしの会の絆、「明るい夜のために」発動されるプロジェクトなど、一本芯が通った作品ではあるだけに、更に上を目指せたはずという思いは強い。もちろん、今のままでも間違いなく良作ではあるのだが……。


【前おき】


本作、「見上げて」は幼馴染をメインに据えた作品の中で、特に優れたものの1つだと思います。
この感想の前半では、「幼馴染」について。
なぜ私は幼馴染が好きなのか。
なぜこのゲームが幼馴染ゲーとして優れているのか、といったところを書いていきます。
そして、感想の後半では各ヒロインルートの感想を書きたいと思います。


【感想前半―幼馴染について】

幼馴染とは、エロゲのヒロイン属性の中で一番身近にいる「他人」だと思います。
共に過ごした記憶の積み重ねが、深い絆を作っている……ように思えるものの、
ともすれば何かの弾みで(…それこそ、引越しや、お互いに恋人ができるなど)疎遠になってしまう「危うさ」、「緊張感」を秘めています。
現に箒星ひかりは「転居」によって一時、暁斗と離れてしまいますし、天の川沙夜は「気持ち」の行き違いによって、暁斗と疎遠になっていた時期がありました。
お互いが積み重ねたかけがえのない思い出は再び、ひかりと沙夜、暁斗を結びつけたわけですが、
それは多分に偶然と、幸運と、そして再び皆と繋がりたいという気持ちが、この小さな奇跡を生み出したのだと思います。

そこが、いわゆる家族ヒロインとは違います。
家族とは……家族だって疎遠になる事もあるかもしれませんが、実妹・実姉、義妹・義姉は
幼馴染と比べ、結びつきが強いです。
長時間同居している場合も多く、ちょっとしたきっかけで疎遠になってしまう「危うさ」「緊張感」ではなく、「何があってもそこにいる・絶対に離れない安心感」を生み出しているように思います。
それはそれで悪くはありません。むしろそれが好みだ!という方々の感性を否定するつもりは全くないのですが、私としては多少の緊張感がある関係の方が好きなのです。
一方では深く固い絆があり、一方では緊張感があるという絶妙の配合バランス。
私が幼馴染を好きな理由はそこに尽きます。


さて、幼馴染を幼馴染たらしめるのは、やはり過去のエピソードです。
本作「見上げて」の素晴らしさはここです。
暁斗、ひかり、沙夜の結成した「みかづき天文クラブ」といかにもクラスに一人はいそうな悪ガキタイプの武一のぶつかりあいは、エロゲ的ファンタジーに時折感じる非現実的なそれではなく、地に足のついたジュブナイル小説のような。
もしくは、自分の子供時代をノスタルジーと共に振り返ってしまうような、そんな感慨に満ちています。
世界が今よりももっと単純だった頃、そして少しずつ複雑になり始めた頃。
かけっこが速い奴の人気があったり、腕力の強い奴が威張っていたり、体育の授業が嫌で仕方なかったりw
トイレで大をするのが何故か暗黙のタブーだったり、親に頼るのが恥ずかしいとされていたり、
その場にいる子供たちですぐに仲良くなって一緒に遊ぶことができたり……そんな時代の事を思い出させるような、そんなリアリズムが本作には確かにあるのです。

もちろん、沙夜やひかりといった美少女に囲まれて楽しい青春を過ごすというものそれ自体が、リアリズムに欠けているというような意地の悪い事を言う人もいるかもしれませんが、「理想化されたフィクションの世界」を、
嘘くさく見せず、本当にあってもおかしくないかのように描く……そうした「説得力」を私は本作から感じる事が出来ました。
本当にこんな村が日本のどこかにあって、そこで星空を眺めながら育った「みかづき天文クラブ」が、「むつらぼしの会」が存在しているのではないか。
……狭い庭に出て、街路灯の光る暗い夜空を眺めながら、そんな事を思います。


数時間サイズでたっぷりと描かれる、良い意味でエロゲらしくない「小学生編」。
こうしたしっかりした土台を元に描かれる、本編「高校生編」も「小学生編」をきちんと踏襲したものになっています。

出色なのは、美晴先生の描写でしょう。
あんなに素敵な「オトナ」の女性だった美晴先生が、すっかりニート(というか家事手伝い。一応コンビニでバイトはしているので、ニートというのは少し違う気がする)として落ちぶれています。
よそゆきの仮面を脱ぎ捨てた美晴先生はいかにもダメな大人になってしまっていますが、時折見せる優しさや懐の深さは、やはり小学生編の素敵なオトナの印象に重なります。


なにより、ひかり・沙夜ルートで描かれる「プロジェクト・スターライト――明るい夜のために――」とは、文字どおり「みかづき天文クラブ」が見上げていた、過去の空を取り戻すというプロジェクト。
そして、「あの頃の三人」を取り戻すためのプロジェクトでもあります。


それだけに、「小学生編」からきちんと描きこまれているひかりや沙夜と比べ、
登場が全くない織姫や登場がほとんどないころなが割を食っているのは、ある意味仕方ない事なのかもしれません。ころなに関してはもう少し絡めることもできた気がするのですが……。


【感想後半 各ヒロインルートについて】

☆箒星ひかり 評価 A-

プロジェクト・スターライト。
繰り返しになりますが、ふたご座流星群の極大日に街の灯りを消そうというプロジェクトには、ただ単に流星を見やすくする以上の意味が込められています。
「三人で見たあの頃の夜空を、取り戻す」。
数年前、小学生時代の暁斗・ひかり・沙夜の三人が眺めていた星空は、ダムができ、街が発展していくにつれて「暗く」なってしまいました。
その「暗くなってしまった」空を、あの頃のように「明るくする」というのがプロジェクト・スターライトの趣旨ですが、本ルートで重点的に描かれているのは「『三人で』見たあの頃の夜空を」の『三人で』の部分です。


天ノ川沙夜は、宙見暁斗に恋をしました。そして、箒星ひかりもまた、宙見暁斗に恋をしました。
そして、箒星ひかりと宙見暁斗は結ばれ、天ノ川沙夜は身を引くように去っていきました。

本ルートでの重要なテーマは、「時が経っても変わらないものがある」という多分にノスタルジックなもので、
その象徴が「夜空」であり、「暁斗・ひかり・沙夜」の絆です。
ひかりの引越しや、暁人を中心にした三角関係などで、三人はその都度、離ればなれになってしまいます。
そうした関係の危機を、お互いを大切に想い合う心と行動で、改めて強く結び直す。
過ぎ去ってしまったはずの「あの頃の夜空」を取り戻すことができるなら、きっと「あの頃の三人」を取り戻すこともできる。それこそがプロジェクト・スターライトに込められた、ひかりの想いです。


ラスト直前、暁斗の自転車の後ろに沙夜が乗り、それをひかりが全力で押しながら走る一連のシーンは
前作「ころげて」の小鳥ルートで碧が見せた自転車での疾走にも重なる、印象深いシーンでした。


箒星ひかりという少女の魅力は、やはり幼少期から発散され続けているそのエネルギーにあるでしょう。
特に小学生時代のひかりは本当に頼りになる相棒といった印象で、大いに魅力を感じました。


恋をしていたはずなのに、自分が選ばれないと見るやとても物わかりが良くなって、瞬時に主人公達を祝福するような非人間的なヒロインとは違い、天ノ川沙夜はひかりと暁斗の前から姿を消しました。
にも関わらず、ひかりの動画をHPにアップしたりと、遠くからプロジェクト・スターライトの成功を支えています。
ひかりと暁斗の邪魔をしないようにと口にしていた沙夜ですが、彼女自身も愛し合う二人を間近で見続けるのは辛かったのでしょう。
このまま疎遠になってしまってもおかしくなかった沙夜と二人を、改めて結び直したのはやはり「夜空」であり、
「プロジェクト・スターライト」でした。

「彗星の日に、街の電気を消す」という一見すれば地味な計画は、これから一生大事にしていく
沙夜という親友を取り戻すための重大なプロジェクトでもあったのです。


前述したように「時が経っても変わらないものがある」というのが本ルートのテーマなのですが、
もちろん、「変わらないものがある」一方で、「変わっていくもの」もあります。
ひかりと暁斗の恋人関係もそうですし、3人だった「みかづき天文クラブ」に対し、
新たな仲間となる「むつら星の会」の同志は3人なんてものではありません。
プロジェクト・スターライトの成功は、人の輪が作り出したものです。

ひかりの演説を内緒で録音して沙夜に届けたころな。
それをホームページにアップした沙夜。
ハーバータウンでのパレードをバックアップした森田さん。
計画を全国区に拡げた敬風学園の天文部や、ネットでのムーブメントなどなど、
人と人との繋がりが、一つの奇跡を起こす。
そうした描き込みも、本ルートに好感を持った理由の一つです。

強いて言うなら、ひかりが海外に引っ越した後の一年間の描写がすっ飛ばされている点は気になるし、
むつら星の会の主要メンバー全員に一つぐらいずつ見せ場があればなお良かったかもしれませんが、
目立った欠点のない、良質なルートでした。

だからこそ……沙夜ルートもこれぐらいの出来ならば、85点以上……本作を、1等星の輝きを持つ作品として紹介することができたのですが……。


☆天ノ川沙夜 評価 B+


悪い話ではないんです。ないんですが……本作の戦犯はこのルートだと思います。
共通ルートをプレイしていて、僕は天ノ川沙夜に惚れました。
なんてかわいらしい娘なんだ、と。こんな幼馴染が本当に欲しかったと。
今までクリアした全エロゲヒロインの中でもトップ10に入る逸材ではないか、と。
本当に、心の底から楽しみにして、攻略も最後に回したんです。

いや、勝手に僕が期待値を上げまくっていただけなんですが……もう少しなんとかならなかったのでしょうか。

「プロジェクト・スターライト」。過去への郷愁とも取れるこのプロジェクトが描かれるのは、「みかづき天文クラブ」のメンバーでもあったひかりルートと、沙夜ルートのみです。
しかし、ひかりルートの盛り上がりに比べ、沙夜ルートの「プロジェクト・スターライト」はほとんど盛り上がる事がありません。
プロジェクト規模自体も、全国展開したひかりルートと比べ、ほしのなか市限定の沙夜ルートは弱いですし、それ以前に大切な描写がどんどんすっ飛ばされ、淡々と物語が進んでしまうのが致命的です。

たとえば、沙夜と暁斗が疎遠だった中学生時代。ここの描写を何故もっと丁寧にやらなかったのでしょう?
疎遠になってしまった時代があったからこそ、もう一度集まった「今」がより大切になるはずです。
にも関わらず、沙夜は「ラブレターを失くした」という理由で暁斗から離れようとするという……言ってはなんですが、意味不明な行動を取ります。
別に沙夜のことが嫌いになったりはしませんが、率直に言ってガッカリはしました。
確かに大切な「お守り」だったかもしれませんが、そんなんで普通、せっかく付き合えるようになった大好きな人と離れようとしますか? しないでしょ?
自分に自信がなくなったのでしょうが、ちょっと頼りなさすぎるでしょう。


沙夜がつけていた、「5年間もの観測ノート」。これは本当に素晴らしいと思います。
ハーバータウンを動かしてプロジェクト・スターライトを成功に導いたのも当然ですし、森田さんが感動したのも当然でしょう。
そのために美晴先生も気合いを入れました。
なのに……なぜそのシーンが描かれないのでしょうか?

美晴先生と森田さんの対決。美晴先生がノートを差し出す。
そこに流れる、沙夜の回想シーン。
引っ越してしまった大切な親友と、自分をふった大好きな人。2人と疎遠になり、1人寂しく天文のスケッチをする沙夜。
季節がめぐり、新しい友達に「ちょっと用事があるから」と断って、スケッチ帳を取りに戻る沙夜。
少しずつ空が「暗く」なっていき、「3人」で見上げた夜空も見えにくくなり……それでも、毎週のように夜空を見上げ、
楽しかった頃のことを思い出しながら、たまに少し涙ぐんでしまったりもしながら、
黙々とスケッチを続ける沙夜。
そんな彼女の姿を、挿入歌でも流しながら描写すれば、(あざといかもしれませんが)間違いなく僕は感動したでしょうし、それぐらいはやってほしかったです。

沙夜の、「また3人で星を見たい」という静かな熱意、執念を、もっと効果的に描いてほしかった。
ひかりルートの陰みたいな、現在の沙夜ルートには大いに不満があります。
残念です。


☆日下部ころな  評価 B+

幼馴染でありながら、「みかづき天文クラブ」に入れなかった、ハズレ者のころな。
そんな彼女が、流星電波観測によって、星を愛好する皆の仲間入りを果たすというのが
このルートで描かれる物語です。

……それにしても……初めて知ったんですが、流星電波観測、卒倒するほど地味な題材ですね。
プロジェクト・スターライトなんてメじゃないレベルで地味です。
これを題材に物語を作る、というのはなかなか勇気のいる決断だったように思います。
実際のところ、とんでもなく地味な印象が付きまとうルートになってしまいましたが、
しかしその実、つまらなかったわけでは決してありません。
私が一番心に残った、ころなルートの見せ場と言えば、やはりころなと沙夜の対決、そして和解シーンでしょうか。


さて、これは織姫ルートでも若干感じた事ですが、ころなルートは暁斗が絡まないシーンにこそ
面白いシーンが多かった気がします。
ころなと陽南と、沙夜、三人で下着を買いに行くシーンなど最たるもので、
もう、暁人視点いらなくね?と思ったほどでした。


更に言わせてもらえば、ころなが暁斗を好きになった理由はまだわかるとして、
暁斗がころなを好きになった理由が正直なところ、サッパリわかりません。
沙夜やひかりよりも先に、暁斗に気持ちを届けたころなの功績は認めるとして、
「最初に告白してくれた子と付き合おう」ぐらいしか、暁斗がころなと付き合う理由が思いつかないのです。
何より、暁斗の心理描写からは、「ころながかわいい、ころなが好きだ!」という熱い気持ちはほとんど伝わってきません。
ころなは暁人を振り向かせるために頑張ってきたらしいのですが、その頑張りのエピソードもなく、
ころな視点での過去エピソードにも乏しいため、どうにもシナリオ的盛り上がりに欠けました。
いや、ころながかわいくないと言いたいのではありません。
ころなは、まぁかわいいとは思いますが……沙夜やひかりではなく、この娘を選ぶ、というのはちょっとよくわからないですね。


また、上では「皆の仲間入りを果たす」のがこのルートのテーマだと書きましたが、そう言い切ってしまっていいものかどうか、少し迷う程度には、テーマは緩やか……というか、もしも本当にこのテーマで書こうとしたのなら、
大成功とは言えないでしょう。
結局、最後のCGでも「アキ兄の一番」になった事は伝わってきますが、
それよりも「むつら星の会みなの集合写真(真ん中にころな)」あたりで締めた方が、テーマ的にはよほど締りが良かったはずです。
また、流星電波観測に目覚めたと言いながら、恋人と夜空を自転車二人乗りはまぁいいとして、
流星を無視して部室でアナルファックはいただけないですね。
なんだ結局、流星よりも尻がいいんか。とんでもない変態だな。


こうして書けば書くほど欠点が見えてきてしまったものの、ころなルート全体の印象は決して悪くはありません。
それはやはり、ここまで地味な題材を扱いながら、丁寧な仕事でそれなりの物語に仕上げてきた敬意もあるし、
沙夜との和解がとても嬉しかったとか、ガールズトークが楽しかったなど、読んでいて楽しかったシーンが多かったからでしょう。
疎外されたころなの寂しさを、もう少し鋭利に抉ってくれれば、更に良いものになったのにという残念な思いはあれど、前作「ころげて」の外れルートほどの酷さでは全くなく
ひかりと結ばれる正史(とか言っちゃってすみません)ではないけれど、
そのそばで、もしも仲間に入れてもらえなかった妹分と付き合ったら? なifストーリーとして一定の読みごたえはあったように思います。



☆白鳥織姫    評価 B+

幼馴染ゲーである本作において、幼馴染ではない唯一のヒロイン、織姫。
その立ち位置の不利さもあって、正直プレイ前は一番期待していなかったルートでしたし、
実際のところ、本作を総括する立場からは、あまり語るべきことはありません。
とはいえ、そう簡単に切って捨てるのもどうかと思えるぐらいには面白いルートでした。

前作「ころげて」には、あからさまにハズレとしか言えない、無残なルートがありましたが、
本作「見上げて」にはそのようなルートはなく、「読んで時間を無駄にした」と思わされるルートは1つもありませんでした。
この総合力の高さはやはり評価したいところで、メインライター紺野アスタ氏をサポートする、
サブライター高嶋氏の貢献も評価したいです。


シナリオを見るなら、織姫が未来の夢をぼんやりと意識する、というのが本作の結末です。
「母親へのコンプレックス」を、プラネタリウムの朗読劇で緩やかに克服し、
大学進学を機に、演劇部に入り、モデルとしても活動を開始するという、
将来へ向けて第一歩を踏み出した物語……と言えなくもないのですが、
ころなルート同様、ストーリーの軸が前面に出ているわけではありません。

一方で、天文部部員吉岡との絆はしっかりと描かれており、特に卒業式後に部室に顔を出した織姫が
吉岡へ部を託すシーンはなかなか読ませます。
主人公である暁斗くんよりも、織姫×吉岡の絆の方が深く印象付けられてしまうわけですが、
暁斗くんよりも吉岡との付き合いの方が長いわけだから、それも致し方ない……で済ませていいのかな?
これまたころなルート同様、暁斗視点よりもヒロインや女性キャラ視点の方が面白いのは、僕としては全く問題ないのですが、気になる人は気になるかもしれません。


ただそうは言っても、織姫の暴走超特急ぶりや、こたつでのじゃれあいから性行為に発展してしまう一連のシーンなど、織姫のかわいさやエロさは存分に堪能できるできばえとなっています。
自分の周囲にこういう人が一人でもいれば、とても愉快で楽しい経験を沢山積める/積めた気がしますし、
ひかりとは別種のエンジンを備えた、行動力の人。
むつら星の会の会長といえば、やはりこの人でしょう。


とはいえ……まぁころなに比べればまだ納得できなくはないものの、ひかりと沙夜、二人の超絶幼馴染美少女に囲まれて、なぜそこで織姫なのか? という疑問はやはり付きまとってしまいますね。
鈍感主人公の常で、沙夜の好意に気づいていないならまだわかりますが、
沙夜の好意に確実に気づいている描写があるだけに、なおさら謎です。
どう考えても、僕なら確実に沙夜に告白するんですけど……。


☆余談

ところで、このゲームのデートシーンが全て「ハーバータウン」なのは、いくらなんでも酷すぎやしないでしょうか。
どのルートでも暁斗くんとヒロインはハーバータウンに出かけます。
何回も何回もハーバータウンに出かけます。他にデートスポットはないのでしょうか?
何も「スポット」にこだわる必要もありません。普通に他の場所に遊びに行くことはないのでしょうか?
様々なヒロインを通じて、「ハーバータウン」に15回はデートで赴いた気がします……。

背景CGの不足とか、大人の理由があるのかもしれませんが、もう少し何とかしてほしかったです。


☆まとめ

本作は、過去編にも気を配った丁寧なストーリー展開で、最高の幼馴染ゲーを目指せるだけのポテンシャルを持ったゲームでした。
しかし終わってみれば……良い作品ではあったものの、「良い」幼馴染ゲーどまり。
良作なのだからいいじゃないか、とも思うのですが、もっともっと上を目指せただけに、もったいない作品でした。

沙夜ルートがもう少し良ければ……途中までは「ころげて」よりも面白いじゃん!と思っていたんですが、
最終的には「ころげて」の方が上かなぁ……。
「見上げて」も悪くはなかったんですけどね。うーん、残念。

かぐや姫の物語(バレあり)

評価は B+。
 
すごく難しい作品でした。
失敗作なのか、敢えて色々考えてもらうためにそういう筋立てにしたのかも解りません。

 
表面上の物語は簡単で、オリジナルかぐや姫(竹取物語)の筋をなぞっているだけなんですが……映画版かぐや姫の視点が、現代人視点なんですね。

 
「竹取物語」は平安時代のストーリーなので、当然平安時代視点の物語だと思います。
竹から生まれたかぐや姫が、美しく成長して、貴族の婚約者にモテまくって、とうとうイケメンな帝に見そめられるけれども、月に帰ってしまった~的なお話でした(でしたよね?)。

 
今回の「かぐや姫」のあらすじをざっと振り返りますと……かぐや姫は、捨丸という若者と親しくなり、楽しく山で遊びます。
ですがある時、かぐや姫を「高貴な姫君」として育てようと妙な熱意にとりつかれた翁が、都に無理やり引っ越してしまいます。
そこでかぐや姫は、嫌なお歯黒やら何やらを強制されるわ、身分は高いけど明らかにイケてない貴族連中に次々に求婚されるわ、散々な目に遭います。
その上、周囲からは「高い身分の人に嫁ぐのは女の幸せ」と再三言われ、野山を懐かしく思いながら宮中で暮らします。

 
これは非常に現代的な思考というか、私たちの時代の人間が見たら、宮中でのかぐや姫の境遇はあまり羨ましくないですよね。
平安時代の価値観ではハッピーだったかもしれませんが、現代の私たちから見ると(……と乱暴に括ってしまっていいのかも迷いますが)、貧しくても捨丸と一緒に楽しく野山を駆け回っていた方が、幸せだったのでは?と思ってしまいます。

 
現実の平安時代の庶民の暮らしは相当辛かったらしいので、一概にそうとも言い切れないんですが、今回の「かぐや姫」の映画ではそうした庶民の悲惨さにはあまり触れていませんので、いい着物は着れないけれど、捨丸たちと楽しく野山を駆け回って、畑で作物をとったりドロボーしたりしてる生活の方が楽しそうに見えます。
間違っても、あんな「麻呂」みたいな貴族に嫁いだり、人の家を勝手に覗いて(平安時代的にはこれは普通の行為だったはずですが)いきなり後ろから抱きすくめる帝に無理やり嫁がされるのは、あまり幸せそうには思えません。

 
ですが、かぐや姫は「月に帰りたくない。ここにいたい」と言い出します。
これが解らないのです。
「月に帰りたくない。山に帰りたい」なら解ります。
でも、そうではないんですよね。実際山には帰りません。


ここで山に帰って、捨丸と暮らすエンディングを迎えたなら、「イイハナシダナー」でおしまいなんですが、一方でファンタジー設定が投げっぱなしになってしまいます。
かぐや姫が一瞬で大人に成長したり、月に呼ばれているという設定が宙に浮いてしまうんです……が、物語的にはとても解りやすいものになったと思います。

 
しかしこの映画では、そうはなりません。
どうするかというと、原作どおり月に帰ります。月に帰るんですが、その際にも山の事を懐かしむ様子はなく、翁や媼との別れを惜しんでいます。そして、これまた立派な着物を着た月の姫として、月へ帰ってしまいます。


確かにこれならファンタジー設定は活かせるんですが……今度はかぐや姫の気持ちが解らなくなってしまいました。あんなに宮中で酷い目に遭って、なぜ「月に帰りたくない」という言葉が飛び出すのか。
繰り返しますが、「竹取物語」のかぐや姫ならこの発言は解るんです。宮中でイケメンにモテてハッピーな生活を送っていたはずなので。でも、この「かぐや姫」はそうはならないと思います。

 
たとえば、山で遊んでいる幼少期を「子供時代」とし、宮中を、俗に言う「ブラック企業」にたとえるとしたら……「ブラック企業」で働き続け、もう嫌だ、子供時代に戻りたいと願うもかなわず、別の転職先(月)へと転職していくかぐや姫……ブラック企業は嫌だったけど、同僚たち(翁、媼など)との思い出は大切、みたいな話なんでしょうか? 
 
 
なんというか、すごくモヤモヤする映画です。手放しで絶賛とかはできないです。
このモヤモヤが、製作者側の意図したものなのか、それとも単に「竹取物語」に無理やりなぞらえようとした末の失敗なのかがわからないところが、壮絶にモヤモヤします。でも、こういうモヤモヤはある意味貴重というか……
奇妙な味わいのする映画でした。
こういう映画もたまには面白いですね。
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