さて、今日は読んだ本の感想などを。

岡崎いずみ著 ファミ通文庫 ノベライズ
「D.C.P.C.~ダ・カーポ~プラスコミュニケーション 桜色のドルチェ」 評価 E
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凄い勢いで叩きますので、この小説や岡崎いずみさんのファンの方、叩きを読みたくない方はこの先は見ないほうがいいです。

いつも思うんだけど岡崎いずみって、すっごい下手だと思う困った
ここまで下手な文章家ってちょっと知らない。一人称、指示語、接続語がとにかく煩わしいんだわ。本当にリズムが悪い。日本語が変とかそういうわけじゃないんだけど、下手なんだな。なんだかんだで過去に6冊もこの人のは読んでいるので、あながち間違った指摘でもないと思います。……てか、嫌いなら買うなよ、自分宇宙人

手始めに本書P46~47に出てくる文頭の言葉だけを抜き出して見ます。

もっと~。その気持ち~。「本当に~」。すると~。「そうですよ~」。「うん~」。最後の~。「朝倉君~」。「ことり~」。『たしかに~』。いないより~。マシどころか~。そう~。そんな~。いつのまにか~。そして~。ずっと~。それから~。そのおかげで~。「風邪~」。「わかりますか?」「あぁ~」。『そんなこと』。「そんなこと」。「え?」。あっ~。「あっ~」。

これだけじゃ何のことやらさっぱりだとは思いますが、中盤の、そう~。の文からそのおかげで~の文までの異常な接続語の多用は目立つ事と思います。呼んでいて非常に単調に感じる原因の一つですね。うまく説明できないのがもどかしいですが……。

「この人になら勝てる」と本気で思える数少ない作家さんなので、読んでいると自信が出てくるというちょっと歪んだ楽しみ方もしてみたり。


少し内容に突っ込んだ話をします。まずことりの台詞に「○○っす」を使いすぎ。ゲーム本編ではそんなに乱用してません。「○○っす」は確かにゲームでも何度か出るけど、ことりのトレードマークではありません。「○○っす」を使えばことりだと思ってんのか? バカにすんな!(Byことり信者:笑) ゲームプレイ約6時間+FS約2時間半の約8時間半で出た「○○っす」よりも、読書時間2時間程度で出てきた「○○っす」の方が断然多いって……。
また、5~6箇所に誤字脱字も見受けられます。誤字脱字はライターさんの腕というよりは、ライターさんの推敲不足と、何より校正の腕が問われる部分です。
ケアレスミスでいうなら、P62の暦先生の杉並の成績のよさに驚くシーン。これはおかしい。三学期の話なのに、どうして今更杉並の成績のよさに驚くのか。もちろん、今回だけ杉並の成績が良かったというわけではないです。
P64。工藤の台詞「ことりを待っていたんだ」もおかしい。なぜなら工藤が待っていたのは、自分の教室。ことりにとっては隣のクラスの教室。工藤がもしことりを待っていたなら当然、ことりの教室で待っているべきでしょう。
しかし、そういった細かいところよりもP110の朝倉登場シーンに代表されるように細かい描写が一切欠如しているところ、一人称で書いておきながら主人公の感情がほとんど伝わってこない文章(私は、不安になった。とは書いてあっても、不安さが伝わってこない文章。不安さを伝えるために、文章のリズムを変えてほしい)。
はっきりいってこの人には文章のセンスが無いのでしょう。ぶっちゃけ、センスがあって読んでいて面白ければ、暦先生が杉並の成績に驚こうと工藤が変なところでことりを待っていようと良作なのです。そんなケアレスミスは気にならないのです。

誉められる点は一箇所。杉並の工藤に向けた優しさのシーン。こういう閃きが出来るんだから、もう少し文章の方もなんとかしてほしいもんです。

というわけで、桜色のドルチェでした♪ 迷っている方は、買わないほうが無難とだけ言っておきます。