コメントだと文字数制限がうるさいので、記事にしてしまいます。


>>北朝鮮

同感です。僕が見てきた94-06のアジアの中で、唯一欧州と戦ってもなんとかなったアジアのチームって、94サウジくらいしか思いつきませんし(02韓国はあまり評価していません)。特に、各国の力の差が今よりも開いていたであろう、あの時代にあれだけの力を見せてくれるとは。

>>ポリバレント

あんまり、頭使わないで単語を使っているので何ともですが……そうですね。ユーティリティ=ポジション的な便利屋(DFもFWもできる)。ポリバレント=能力の引き出し(シュートもタックルもできる)みたいな感じで使っている……と思います。
ユーティリティな選手というのは多いと思いますが、ポリバレントな選手は最近とみに少ないので、多分この単語を使ったのは、今回が初めてじゃないかなと。

>>エトーとかカイト

これはプレスに積極的な選手の代名詞であって、ベッケンバウアーに比肩する才能を持った選手を出したわけではないです。カイトが後世に残るとはとても思えませんし、そもそも現代最強のストライカーだとも思っていません。ピルロやカカーも、単にイメージで出したに過ぎません。ピルロと言えば、レジスタの代名詞みたいな理由です。あしからず。カカーは伝わりにくいかも。

ちなみに個人的現代最高ストライカーは、アンリだと思っています。今はドログバも凄いですね。これにニステル、ビジャ、ロナウド、インザーギあたりが入って、カイトは彼らよりも1ランクは下です。

>>ネッツァー

映像を見て率直な感想を言えば、思っていたほど「芸術家肌」の選手ではなく、あくまでジェラードやバラックのようなフィジカルをベースに、ドリブル能力も備えているというイメージで書きました。
正直、ベッケンバウアーを超える天才のような記事も目にしていましたが、そこまででも無いように感じたのですね。


>>今の時代で歴史に残る選手

さすがに、サッカー観戦歴13年では、50年に一人の選手と比べて、誰が残るとはちょっと言えません。リバウドージダンーロナウジーニョが、最近の世界最強「10番」の系譜ではあると思っていますが。プラティニと同クラスくらいで、ジダンは残るかな……と言ってみる、プラティニを知らない私なのでした。だって、あのマラドーナですら90分きちんと見たのは、94年だけなんですもの。そんな私にはせいぜい、「今」の優れた選手しか語ることはできません。そして、「今」ベッケンバウアーのような選手がいるかと聞かれたら、私はいないと答えるでしょう。


もっとも、これはどこでも言われることですが、昔はプレスも無かったし、試合数も今ほど多くなかったと思います。ノンプレッシャーで芸術的なプレイを見せられても、今では誰も相手にしてくれません。プレッシャーがあるのが、当たり前ですから。疲れを引きずった選手が、いつも元気な選手よりも動きが悪いのも当たり前。
おまけに、見られるのはほんの数試合。下手をするとダイジェストだけ。一方現在はほとんどの試合を見ることができます。ロナウジーニョの凄い試合も見られますが、パッとしないロナウジーニョを目にすることもあります。良いところばかりを見られる選手と、良いところも悪いところも全てを見られる選手では比較のしようもない、とも言えます。
去年のリヨンーレアル戦でカリュウが3人抜きを見せました。もしも、あの試合の、それもハイライトだけが後世に伝わったら、カリュウはドリブラー扱いされてしまうかもしれません。これは極端すぎる例ですが。


結局、「今」を基準にしてしか「過去」は無く。「記憶」ですら美化され、移り変わっていくもの。
ペレ、ディステファーノ、プスカシュ、レオニダス、シンデラー、フリーデンライヒ、スティーブ・ブルーマー。どれだけさかのぼっても、英雄はいます。
うろ覚えですが、マラドーナも初めはシボリの劣化版と言われたという話も聞きました。
ですから僕は、今の選手と過去の選手を優劣で論じるのは不可能だと思っています。好悪を論じるのは可能ですし、それでいいのではないでしょうか。


更に言うなら。
98チュニジア代表のGKエル・ウアエルは、技術的に世界最高ではないかもしれませんが、あの大会での彼の動きはまさに神でした。僕の中で、エル・ウアエルは最強GKの称号に等しいものがあります。
もちろん、最強のGKは誰かと聞かれたら、ブッフォンだとか、あるいは見たこともないヤシンだとか、ディノ・ゾフだとか答えると思いますが、それでも僕の中ではエル・ウアエルなんです。そんな感じで、各々が自分の中の「天才」像を抱けば、それでいいのではないでしょうか。


ただ、昔の選手の方が総じてポリバレント(能力の引き出しが多い)のは確かなようです。最近はドリブラーならドリブラー、パスは飛び抜けて上手くないし、パサーならパサーでドリブルはそんなに巧くない。そういった選手が多いですから。


>>西ドイツの中央突破とサイド攻撃

74年、ヘルツェンバインがサイドを崩した後、内側に切れ込んでシュートを放つシーンが鮮明に焼き付いています。72西ドイツもサイドは使っていましたが、崩している感じはあまり受けませんでした。すぐに中央に戻しちゃうような。ウイング自身の突破力の問題かもしれません。

>>ゲルト・ミュラー

よくゴール嗅覚という言い方をされますよね。僕はこの単語のせいで、ミュラーとはインザーギ兄のような選手かと思っていたのですが(実際全然違うことがわかりました)、偏執的なまでにポジショニングを繰り返すというのがよく似ているのでしょうか。なお、遠目からでは誰かわからないような僕には、ミュラーがボールの無いところでどのような動きをしているかまでは、確認できないのが現状です。
それにしても、クリンスマン、フェラー以降、ろくなFWがドイツにはいませんね。かろうじて最近クローゼが出てきましたが……。まぁ、ミュラーと比べるのが間違っているのかもしれませんが。

>>ハインケス

どうも、僕が見ている時はいつも全然ダメなのです。しかし、リーグではかなりの回数得点王になっているんですよね。
監督としてのイメージが強く、ある意味馴染みのある人ではあります。
ドイツは、マイヤー、フォクツ、ベッケンバウアー、ヘーネス、ミュラーにハインケスなどなど、現在でも活躍している人物が多いので、あの監督は現役時代こんなだったのか的楽しさがあります。
ゲルト・ミュラー型ですか。てっきりビアホフ型かと思いました。ヘディングをしているシーンが印象に残っているので。


>>戦術的なこと

あぁ書いたのは言い訳の面もあるんですけど、そもそもその時代の選手達を知らないために、走っている姿や背番号を見ても「あれがヘーネスだ、あれがヴィンマーだ」ってわからないんです。ドイツで言うなら、ネッツァーやミュラー、ベッケンバウアー、ブライトナーはわかりますが。だから、たまたまサイドを切れ込んでいったのがグラボウスキーだったからと言って、ウイングのグラボウスキーなんて書いてしまっていいのかと思って、間違えても許してね的な意味合いであぁ書いた次第です。グラボウスキーのポジションがどこだとか、書籍を見てもMFとしか書いてなかったりして、何とも言えないのです。
サッカーというスポーツは大好きでも、選手を見る目は知らないスポーツを見るのと同じくらい無知なのです。初めて見るチーム同士のようなもので、実況に頼るしかないのです。
だからこそ、知識に頼らず「あの5番は凄い」とか言えますが、戦術的に本当に5番が優れているのか、たまたまその時に良い動きをしただけなのかは結局わからないのです。


まぁそんなわけで、コリバノフさんの議論相手としては僕は役者不足なのです。
単純に、アンリが好きとか、あのベンハイムの守備はざるだとか、ジブリルシセの髪型どうにかならんかとか、そういったことならいくらでも言えますが、専門的なことは大して……というかほとんどわかりません。まして馴染みの薄い昔ならなおさらです。
というわけで、この辺で勘弁してやってくださいませ。
気を悪くなさったらごめんなさい。