ESに書いたモノをそのまま転載します。一応、ネタバレありです。




ハマりにハマり、3日間ほとんどぶっ通しでやり続けクリアしました。
しかし、クリアした今となっては「疲れたぁ」という感想以外思い浮かばなかったり。
心に残るようなストーリーでも無いし、結構ストレスが溜まったりもする。
でも、不思議とやり続けてしまう魅力を持っている。そんなゲームでした。

★シナリオ

義妹のために戦いを強いられるユートを中心に、戦争の道具として人間に使役されるスピリット達の人権の解放、あまりに便利で、あまりに危険なエーテル技術の破棄という方向に話は進みます。
エーテルの元であるマナ、つまり天然資源を巡り絶えぬ戦乱を無くすため、技術そのものを封印する。RPGには珍しいテーマだと言えます。
また、世界観そのものも丁寧に作られていて、聖ヨト語なる独自の言語・文法が作られているほど。

世界を大局的に見る限り、悪くないシナリオだと思います。ただし、これは王女(レーティリアでしたっけ? レムリアとかヨフアルは覚えているのに、王女様の名前が思い出せません)視点で見た話であって、現実にゲームで紡がれるのは主人公の視点。
こうなってくると、何は何でも義妹義妹義妹義妹……なシスコン兄貴にはいらだたされること請け合い。そして、何か勘違いしているストーカー瞬君がラスボス。はっきり言ってかわいくない義妹のために闘うユートと、はっきり言ってかわいくない義妹をストーキングする瞬君の、世界を超えたストーキングバトル! しょーもなさすぎです。せめて、義妹がかわいけりゃ感情移入でどうにかなったかもしれませんが。

付け加えれば、今日子・光陰が亡くなるあたりでは、盛り上げようと思えば幾らでも盛り上げられるにもかかわらず、テキストのパワー不足により不完全燃焼感が漂います。
そして、更に言うならばスピリットの人権解放がテーマの1つのはずなのに、ラストバトルはスピリットを捨て石にしないと大苦戦(てか俺には勝てない)するような仕様。
スピリットを捨て石にすれば楽勝なんですが。ほんとーにこれでいいのか。

★キャラクター

個人的にエスペリアが好みなのですが、ウルカルートに入ってしまいました。王女様や巫女さんも好きです。後、地味に光陰も好き。魅力的なヒロインが何人もいるのですが、このゲーム最大の難点はやはり義妹か。
性格的にもまぁ微妙ですが、何よりビジュアルがいかんよ。……いや、(ESの)皆さんが既にキモウトを虐待しているので、僕はこれ以上は言いませんが。でも、あのウサギの帽子は無いと思う。

後、ウルカルートでクリアしたので書くけど、ウルカとの恋愛・Hシーンがあまりに唐突。一体いつの間に惹かれあったのかさっぱりわからない。王女様とはお弁当デートまでしたのにエッチできなかった(ルート入れなかった)けど、逆にウルカとは何もしていないのにエッチしてしまった(ルートに入ってしまった)。
多分、誰の攻略条件も満たしていないとウルカに流れるんだろうけど、もう少しイベントが欲しかったところ。


★SLG

このゲームのメイン。エーテルで強化を測るのが楽しいっす。アタッカー・ディフェンダー・サポーターのシステムも、悪くないと思います。
一周目に関して言えば、赤弱すぎ。全く出番がありませんでした。
ユート・エスペリア・アセリア(最終戦のみアセリアの代わりにトキミ)がうちのベストメンバー。
汎用キャラも含め、味方の全てのキャラがきちんと喋るのが良いです。もっともそのうち、早送りしだしてろくすっぽ聞かなくなりますが。

最大の不満点は1マスずつの移動。これがストレス溜まるんですわ。2マス、3マスの移動は良いとして、遠くの村に訓練士がいると聞いてえっちらおっちら30マスってのは勘弁。最後の方になってようやくワープ装置ができるけど、それまでは大変。
この辺、一人パーティだったら2マス動けるとか、そういうクラスを用意するとか、なんか工夫が欲しかったように思う。あるいは敵と遭遇しない限り自動的に最短距離でそのマスを目指す、オート移動とか。


★総評

とにかくやめ時が見つからず、気づけば一気にクリアしてしまった。そういう意味では当たり。しかし、やった後に心に残るシナリオ・場面があったかと言われればなかった。ヒロインなども同様で、多分1年もしたらあんまり覚えていないんじゃないだろうか。


二周目をやるかと言われたら多分やらない。しかし、エスペリア・王女萌えにもかかわらず、どちらもクリアしていないし、二周目以降初めて仲間になる今日子や光陰も仲間にしていない。その辺、心残りはあるにはあるが……6時間、7時間と延々移動・戦闘を繰り返して回収するほどの価値があるとは思えないんだよなぁ。