どうも今日はサッカーへのテンションが低いのだろうか。
けっしてつまらない試合ではなかったのに、後半20分過ぎから“ながら観戦”になってしまった。


第1戦から、ロシアは見違えるように良くなった。
特にテクニカルなFWパブリュチェンコは、決定力こそ不足していたものの
ポスト良し、ドリブル良し、積極性有りと、目を惹くプレイを見せた。
ただ、この試合のMVPを選ぶとすれば、バランサーのセマクだろうか。
守備をきちんとこなし、攻撃にも絡むセンターハーフ(クルソーレ:ジェラードのようなタイプ)は、今大会不作である。そんな中、セマクは守備と攻撃両方の局面で中盤を支配していた。

いよいよ第3戦はスウェーデンとの直接対決。
しかし、ギリシャ戦で勢いを取り戻し、更にアルシャビンが帰って来るとはいえ、それでもスウェーデン優位は変わらないだろう。
チャンスを作れることは実証してみせた。後は決めるだけである。


ギリシャはけっして悪いチームではなかった。
しかし、レーハーゲルは少しばかり攻撃を意識しすぎたのではないだろうか。
前回大会に比べ、攻撃力はアップしていたように見えたが結局は無得点。
そしてあれだけ堅かった守備は2試合で3失点である。
特にこのロシア戦では、GKの凡ミスで失点してしまった。ギリシャのようなチームにとって、くだらないミスは命取りである。

堅守速攻を磨き上げ、ユーロ04を制した前回王者ギリシャ。
結果論と言われればそれまでだが、周囲からその戦い方を批判されようと、ギリシャが自分たちのサッカー(堅守速攻)を貫けば、今大会でも結果はついてきたのではないだろうか。攻撃的なチームへのシフトは悪いことではないが、
本来ギリシャはそれほど力のあるチームではない。自分たちのスタイルを放棄し、慣れないスタイルで戦えるほどの力は無かったということだ。

付け加えて言えば、前回大会のギリシャは皆から言われているほど、つまらないチームではなかったことも付け加えておきたい。
……超カテナチオ・超退屈な今大会のルーマニアと違って、観戦しながら絶望的な気分になった記憶は全くないし、ポルトガルとの2試合などはむしろ楽しんでいた思い出すらある。

また、ギリシャは前回大会のメンバーが中心で、年齢層も非常に高い。
今大会は、チェコ、イタリア、フランス、スウェーデンと、老朽化が進むチームはスウェーデンを除き、軒並み苦戦を強いられている。


更に、今大会は死のグループと呼ばれるグループCを除いて番狂わせが非常に少なく(グループCだって、オランダの勝利を番狂わせと呼べるかは怪しい)、ポルトガル、ドイツ(最終戦がオーストリアなのでまず大丈夫だろう)、クロアチア、スペインと強豪国が順当に勝ち上がっている。
スペイン、イタリア、ドイツが落ち、ギリシャ、デンマーク、チェコが上がった前回大会のようなサプライズはほとんどない。


そう考えると、今大会はギリシャの大会ではなかったのかもしれない。



選手の採点はこちら。

ギリシャ

ニコポリディス 30
デラス 45
キルギアコス 40
トロシディス 50
セイタリディス 50→カラグーニス 60
バシナス 40
カツラニス 40
リベロプーロス 40→ゲカス 50
ハリステアス 40
アマナティディス 50→ジャンナコプーロス ?


ロシア

アキンフィエフ 75
コロディン 60
イグナシェビッチ 60
アニュコフ 60
ジルコフ 65
ジリヤノフ 55
セマク 75
セムショフ 50
トルビンスキー 45
ビリャレトディノフ 60
パブリュチェンコ 75