「人類は衰退しました1~3」と「AURA」を読了しました。


まず、「人類は衰退しました」から。評価はB-。


童話のような優しい語り口から紡がれる、少しだけシリアスなメルヘン物語。
なのですが、どうも巻を追うごとにつまらなくなっていったような。
1巻が一番好きでした。
1巻は、妖精さんが模倣する地球の歴史。
2巻は、不思議の国のアリスと、アルジャーノンに花束を混ぜたような感じのお話。
3巻は、ダンジョンをひたすら探索するようなお話。

妖精さんのとぼけたしゃべり方と、ところどころで語られる雑学は面白かったのですが、それだけでは
高評価は出せません。でも、それすらもなかったらC評価でした。


次に「AURA」。評価はA+。


妄想戦士(ヲタ)を卒業し、真っ当な(?)学生として高校にデビューした主人公が、
妄想戦士たちと、一般生徒たちに囲まれて過ごすドタバタ青春物語。


まず、教室内の階級、人間関係の描写がとても秀逸でした。

私は中級に属していたこともあれば、最下層に属していたこともあり、
それと同時に個人的に貴族の友人もいたので、なんとなく雰囲気はわかります。
貴族の友人と談笑していたら、貴族よりも少し下の人が「おまえ、なんでこのお方とタメ語で口聞いてんの?」みたいに突っかかってきたことを思い出しました。
そういうくだらないことに興味がなかったからこそ、貴族の方とも仲良くなれたんじゃないかな、と思ったりしています。
……つくづく、くだらない高校じゃった……。


次に、妄想戦士たちの描写がことごとく面白かったです。
かなりアイタタタタなのですが、キモいというよりも微笑ましくて、
何度も笑わせていただきました。
ちなみに私も小学生の頃、自分だけの神様を作ってお祈りしたりしてました。
後、好きな子がヤンキーにつきまとわれて困っているのを、「力」で吹っ飛ばす自分の姿を妄想したりしてました。

……しかし高校生でこれはさすがに(笑)。


そして、クライマックスで、主人公のとった行動は、端から見ると微妙かもしれませんが、
とても格好良く、胸が熱くなりました。


ちなみにキャラは、小鳩さんがとても良かったです。ヒロインよりも好きでした。