一度書いた記事が消えてしまった……。


2年前に、あまりの日常シーンのつまらなさと、杏のウザさに投げ出した『CLANNAD』。
このたび再開し、ことみシナリオをクリアしました。


2年経って、感性も変わったのでしょうか。
あれほど、シュールで寒いギャグに眠気を催していた日常シーンを、今回はなかなか面白く読むことができました。
特に感心したのが、「灰色の学園生活」を実に巧く描けていること。
私も、中学と、大学の1~3年はそれなりに充実した学生生活を送れたと思っているのですが、高校と大学4年生時は、退屈で閉塞感のする学生生活を経験しました。
 特に不幸のどん底ではないのですが、楽しいこともなく、悪友とくだらない話をして退屈を潰すだけの毎日。授業をサボって卓球をしたり、ゲームの発売日に早退したり、3限から来たりと自由気ままではあるのですが、それが楽しいかと言うとそういうわけでもなく。そんな、感覚がとても巧く描けていることに感心しました。

また、春原への対応は酷いといえばあまりに酷いのですが、どうしても笑ってしまいます。逆に言うと、春原(あとは風子)以外のギャグはやっぱりあまり笑えないような……それでも以前と比べて苛立つことはなくなりました。


ただ、変わっていなかったのは、杏のウザさ。
私、どうしても「男にたかる女」とか、「相手の意思は無視して自分のしたいことだけをする」勘違いスイーツ脳女性はダメなんです。
おまけに、「周りが勝手にカップルをくっつけようとする」展開も大嫌いなので、現在プレイしている杏シナリオは相当キテます。また投げ出してしまいそうなくらい。


では、ことみシナリオに話を戻して。

まず、何といってもラスト。世界中を旅して帰ってきたカバンのくだりでは、思わず涙腺が緩んでしまいました。
泣きに関しては、さすが定評のあるKey。世界中の言語が刻まれたカバンの演出は巧すぎます。
また、それに負けずとも劣らない名シーンは、朋也が学校をサボって、有り金を叩いてことみの庭のガーデニングを行うシーン。
地味な行動なのですが、それだけに本当にすごく格好良くて、輝いているなと思いました。
あの瞬間の朋也は、灰色なんかじゃなく、まさに青春していたなと。命をかけて彼女を救うのと同じか、それ以上に美しい行動だったんじゃないかなと思います。

次は、最大の鬼門、藤林姉妹に行きたいと思います。恐らく酷評すると思いますが、ここをくぐり抜ければ後はイケると思うので、ファンの方も大目に見ていただけると嬉しいです。