負傷者が多い。今のバルサは飛ぶ鳥を落とす勢いで、しかも舞台はカンプノウ。
しょうがないのかもしれない。
でも、あんなサッカーをしてほしくはなかった。というのが、レアルを見ての正直な感想。

中堅チームがやるなら、むしろ鋭いカウンターを褒め称えるべきだったかもしれない。
でも、レアルというチームは、11人で自陣に引きこもって、メッシを削ってカウンターを狙うような。
前半から時間稼ぎをして0-0で大満足とするようなチームではなかったはず。

あれだけのポゼッションを許し、あれだけ一方的に攻められたら、たとえ0-0で逃げ切れたとしても
レアルにとって「自信」にはならなかっただろう。
まして、0-2ではもはやどうしょうもない。
ある程度予想されていた結果とは言え、泥沼の3連敗。さらに言えば、次節のバレンシア戦にも勝てる保証はまるでない。
もはや、堕ちるところまで堕ちたレアル。ここからどう立て直すか。ファンデ・ラモスのお手並み拝見といったところだ。

試合に目を移せば、カシージャスとカンナバーロは、本当に頭が下がるくらいにがんばっていた。
バルサ側では、メッシが相変わらず化け物のようなドリブルを見せていた。
一方ダメだったのは、レアルではサルガドとセルヒオ・ラモスの両サイド。
また、ダメとは言わないが、バルサのトゥーレ・ヤヤのドリブルはかなり危なっかしい印象を受けた。
彼の位置でボールを取られるのは即ピンチにつながるだけに、もう少し自重してほしいところ。


解任されたシュスター監督だけれど、タイトルをとった割には極めて印象が薄い。
つまらないと有名なカペッロ時代よりも、さらに退屈なサッカーをしていたと思う。
あれなら、カペッロが2年やった方がずっと良かった。というか、今でもカペッロなら
逆に11人引きこもりなんてしなくてもいいチーム状態であっただろうし、
今回のクラシコのレアルよりも、幾分かは攻撃的なチームを作っていたと思う。


新任のファンデ・ラモスに関しては、この試合で判断を下すのは無理があるだろう。
もう少し長い目で見守りたいところだ。
ビッグクラブでの経験がないのは不安だが、セビリアでの仕事ぶりを見る限りは優秀な監督という
印象を持っているし、スパーズでも悪くない仕事をしていたと思っている。
ただ、スパーズでは『自分の型』にこだわりすぎていた印象があるので、危機的状況での柔軟性は
ないのかもしれない。今のレアルにはまさにそれが必要なわけですが……。