ようやくCLANNADをクリアしました。
ひとまず得点から。

シナリオ 120/150 キャラ 110/150 絵 75/100 音楽 95/100
システム 70/100 思い入れ 30/50 合計 500/650(49位/160ゲームくらい中)

ESにつける点 82


ただ、今回の得点はかなり疑わしいところがあります。
というのも、一度凍結して再びプレイしたゲームなので、
凍結前にクリアした風子、有紀寧、美佐枝に関してははるか忘却の彼方。
やっと再開してからも、原因不明のフリーズやらなにやらに悩まされ、
再開後2ヶ月でようやくクリア。
しかも、2年前の時点では、ギャグが寒くて眠いという評価だったのが、
2年後には感性が変わったのか、ギャグを面白がっている始末。
どちらを信じてつけたものやら……。


Afterストーリーの感想としては、悪くはなかったと思います。
就職→結婚→出産といったテーマをこれほど丁寧に描いたギャルゲーは
おそらくないでしょう。
奇跡云々はありますが、地に足のついた良シナリオだと思います。


一方で、Airにあったような「号泣」シーンというものは、CLANNADにはありませんでした。ことみシナリオエンドでちょっと泣かされましたが、
アフターストーリーでは涙腺にかすりもしませんでした。


では、どこで泣かせてほしかったかといいますと、渚や汐の死よりも、
奇跡が起きて渚が復活したところです。
今作の奇跡は、確かにファンタジーではありますが、Kanonの時とは違い、
プレイヤーに強いる奇跡に至る道のりが極めて遠大なため、
「プレイヤーと、朋也が歩いてきた道のりに対するご褒美」というふうに、素直に受け取ることができました。
より傲慢な言い方をすれば、ここまでのプレイに対する当然の対価、必然の奇跡というか、「与えられた奇跡ではなく、掴み取った奇跡」のように感じたのです。
(注:とはいえ、今作もまた奇跡に論理的必然性はありません。単に、こんだけ頑張ったんだからということで、奇跡を素直に受け止められるというだけの話です)。


ですから、奇跡のシーンはもっとドラマチックでも良かったと思います。
なのに、渚復活のシーンは極めてあっさりしています。
正直、あのあっさり加減では、「渚復活は単なる救済」で、本題は「渚と汐を失った世界」のほうにあるように感じました。
というか、実際にそうなのかも。


では、簡単に各項目についてみていきます。
まずはシナリオ。


渚シナリオ&アフターを中心に、人物ごとの短編が枝葉のように拡がっていくスタイルで、骨組みがしっかりしていたぶん安定感がありました。
特に渚シナリオは、一つの家族の歴史を描いた、大河ドラマのような作品だったと思います。
また、短編の中で秀逸だったのがことみシナリオで、今ゲームで唯一感動させられたシナリオ。涙腺破壊力は相当なものがありました。
テキストも、Airに比べて格段に面白くなっていて、特に春原関連では大いに笑わせていただきました。
短編の中には、やや質の劣るものも見受けられましたが、全てのシナリオが面白いというゲームは、そうそうあるものでもないので、叩くほどのことでもありません。


キャラクター。


やはり、Keyの作品のアキレス腱はここにあるのかなと思いました。
「繰り返しギャグ」に最適な、記号的キャラはハマれば面白いのですが、
逆に言えば人間的な深みを出すのには不向きなのではないかと思います。
たとえば、秋夫と早苗が素敵な夫婦だというのはわかるのですが、
どうしても「私のパンは売り物じゃないんですねー」「さ、さなえーーー」
というやりとりばかりが印象に残ってしまい、シリアスなシーンの印象は薄いです。
愉快だったキャラというと、春原とか風子とかが思い浮かぶのですが、
「愉快」以外の理由で好きなキャラというのはいないかもしれません。強いていうなら有紀寧さんはかわいかったです。
萌えは有紀寧さんくらいかなぁ。後は、椋も好きです。


しつこくて申し訳ないのですが、杏は本当に嫌いです。
人にたかるわ、男を奴隷のように扱うわ、バイクで人をひいて謝りもしない
わ、いったい何様なのかと。
彼女のおかげで、このゲームを2年間も放置しました、
彼女がいなかったらキャラ点が15点くらい上がっていたと思います。
放置したままだったら500点どころか400点にすら到達しませんでしたしね。
それくらい嫌いです。
Keyは主人公をないがしろにするヒロインを毎回必ず出してくるのが、とても嫌だったりします。その中でも杏の痛さは段違いでした。


絵は、ウインドウで見ると、だいぶ巧くなったように思えたのですが、フルスクリーンで見ると相変わらずのいたる絵という気も……。それでもだんだん良くなっている気がします。


音楽は、エンディング曲2曲がとても好きです。BGM曲も良曲が多いです。
風子のテーマ曲と、春原と一緒にいるとよく流れるバカ二人の曲が気に入ってます。


システムは、これも減点対象でした。
一つには、智代シナリオの5月13日のシーンでかなりの確率でフリーズしたこと。
もう一つは、アフターストーリーで行き詰ったことです。
前者は、中古品のため、目に見えない傷でもついていた可能性がありますが、
後者に関しては、どう考えてもシステムの不備のため、10点減点させていただきました。


どうやってクリアしたかといいますと、一端戻ってもう一度渚シナリオをクリアしたんです。
そうしたら、早苗さんの塾のエピソードや秋夫のバスのエピソードが出るようになりました。
でも、そこでまた行き詰ったんです。
そこでもう一度渚シナリオをクリアしたら、今度は風子が出てきました。


なんなんでしょう? さっぱりわかりません。作業ゲーにも程があります。
アフターストーリーが出現したなら、そのままクリアさせてくれないと困ります。アフターストーリーの攻略条件を満たしていないなら、アフターストーリーを選べなくしてほしかったです。
何でもう一度渚をクリアする必要があったのか、理解できません。
10回くらい、雪の中で汐が亡くなるエンディングを見ましたよ……。


さて、最後に気になったのですが、渚復活はいいとして、渚の身体は治ったのでしょうか? それとも、渚も汐もやっぱり病弱のままなんでしょうか?
その辺が気になります。