著者は大西巨人。評価はB-。


内容はB+くらいだと思うんだけど、何せ無駄に読みづらい…。
長さも相俟って、挫折しかけました。

ギャグ小説だと勘違いして、手に取ったのはいかにも浅はかでしたね。
確かに、ギャグ要素は結構あるんですが、それ以上に教養小説でした。
歯が立たない&興味もないという。


読後感がそれなりにいいのは、「あぁ、ようやく終わってくれた」という感想も多分に含まれていそう。


人間的に悪い人じゃなくても、心の弱い人は戦時下という状況においては嫌な奴になってしまう…ならざるを得ないのかなと思いました。
私自身は、江藤っぽいなと(笑)。

本心は、東堂たちに共感してるんだけど、保身のために厳原閥と仲良くしたい、どっちつかずという。あぁ、しっかりしなきゃ、自分。
たぶん、江藤ってキャラとしては影薄い方だと思うけど、妙に気になります。

後、気になるといえば大前田軍曹。良い奴、悪い奴のくくりを越えて、なんだかすごい存在感を放った悪役でした。


それから、この時代はまだ(今も?)エタ・ヒニン問題は根強かったんですね。
デリケートな問題なので触れるのも憚られるけれど、そういう差別って、真面目にわからないですわ。
ネットとかを見ると、未だに人種差別だのいろいろしてる人は見かけるけど、そのたびに世の中奇怪な人もいるもんだと思ってます。


まぁ、おいどんは昔からやれ「男のくせに足が微妙に内股だ」だの、
「くさい(親のタバコのせい)」だの「色黒だ」だの、
どうでもいいごたぁる理由でいじめられておったけん、
わざわざ加害者側に回りたいとも思わんだけかもしれまへんが。

なんつーか、利害だの立場だので仲良くできないこともあるかもしれんけど、
そうじゃないなら仲良くする努力をするか、いっそのこと関わらないか。
で、いいんちゃいますの?


ちなみに僕は、

・最低限のマナーが守れない人

・自分が絶対に正しいと信じこんでる人

は苦手ですわい。