著者はジェイン・オースティン。評価はA-。

「あの子、あんまりイケてないな」。
ぽろっと言ってしまったその言葉を、ヒロインは聞いていた。
後になって、ヒロインのことを気になりだした男だけれど、失言は取り消せず、後の祭り。

そんな男と、ヒロインの恋愛小説です。


読んでいる間は、ほのぼのしていて面白いってくらいなんですけど、
読み終わった今、思い返してみると「いい本を読んだなぁ」ってしみじみと思うんですよね。
それだけ読後感が良かったです。
まぁ、緊迫したシーンとかはあまりないし、「まさかの展開!!」とか「感動した!!」っていうのはないんですけどね。


キャラクターが立っているのも良かった点で、
ヒロインのエリザベスは良ツンデレですし(相方のダーシーもツンデレ)、
姉のジェーンのお人よしぶりや、ミスター・ベネットの良いパパっぷりもグッド。
空気を全く読めない三人衆、ミセス・ベネット、リディア、コリンズの三人の存在感も素晴らしい。

確かにイケてない三人衆ですが、本気で「ウザい」キャラは出てこないのが、またいいです。妙に憎めないんですよね。
それも、読後感の良い理由の一つかもしれません。