2007年02月

鉄鼠の檻 読了

著者は京極夏彦。評価はA-。


今回は、良くも悪くも派手さに欠けた気がします。
振袖少女を除いて、怪奇色もほとんど無かったし。
それはそれで良いのですが、個人的に京極堂シリーズには怪奇色が無いと
寂しいと思うので、やや減点。


動機と犯人についてですが……動機を当ててしまった(苦笑)。
自分でも当たるとは思わなかったけれど……禅については理解どころか知識すらない、
山下さん(登場人物)状態なので、何とも言えないのですが、
動機とは事件を説明するために機能するもの、と捉えると「納得しづらい動機」ですね。
こんな動機かよ……と。
実際それで罪を犯しているのだから仕方ないけど……それって俗物すぎないか?
そんなわけで、犯人への感情移入はしづらいなぁ。
ちなみに犯人当ての方はかすりもしませんでした。


振袖少女も、怪異というほどのものでもないし。
娘ではないかと言われる前から、ずっと娘か妹だと思っていたので、
最初から全然怪異だとは考えていませんでした。
実際は娘でも妹でもなかったんだけどね。


檻から抜け出すために、檻を作るというのは、何となく理解できます。
忙しい時の休日と、定年退職後の毎日休日状態の比較という、
なんとも俗物な比較で考えてもわかる気がする。
夏休みも、いつかは空けてしまうからこそ楽しいのであって。


まぁ、やりたいことがあるうちは、毎日が夏休みでも楽しいですが、
週に1日くらいは、檻があった方が楽しいでしょうね。


かく言う私は、ここ2週間ほとんど外に出ておりませぬ。
最近は在宅でアルバイトをしている上に、ずっと仕事漬けでした。
……過去形じゃないですね。今も仕事漬けです。修羅場です。
早く檻から出たいです。
今なら1ヶ月くらい休みをもらっても楽しめそうだ。

どすこい(仮) 読了

著者は京極夏彦。評価はB-。

……これは、もう感想を書くのもなんだかなぁという気がしないでもない。
とにかく、俗に言うやおいという奴で、
要するに『や』まなし、『お』ちなし、『い」みなしということ。

確かに、クスりと笑ってしまうシーンもあるし、
文章力の賜物で退屈は感じなかったけれど……。


この人、こんなしょーもない話も書くんだなぁと。
作家研究なんかをする人にとっては、面白い小説なのかもしれませんね。


てか、本文よりも煽り文句やタイトル名、作者名の方が笑えた。
『パラサイト・デブ』とか『すべてがデブになる』とか、
『両国踏四股』とか。


この辺を見て、しょーもなーと笑える人にもあまり勧めにくい。
ましてや、これで笑えない人には、この本は100%駄作にしか見えないと思う。

うぶめの夏 読了

著者は京極夏彦。評価はA+。


うぶめと、姑獲鳥のエピソードに量子力学を深く絡ませた、演出に感嘆しました。


上巻の最初の100ページくらいは、量子力学に関する薀蓄がほとんどなので、
『水月』やら『ネバーセブン』で慣れ親しんだ私としては、
「それは知ってるからさっさと次いこーぜ」と思っていたのですが、
ここまで深く絡んでくるとなると、やはり入れざるを得なかったのでしょう。


姉と妹の入れ替わりについては、容易に予測出来るのに関口君がちっとも
気づいてくれないので、ついついそちらばかりに目が行きがちだったのですが、
これは、簡単な謎に読者の意識を向けさせて、難しい謎に意識を向けさせない
読者操作なのでしょうか。……考えすぎかな?


しかし、救われない話ですねぇ。ほとんどの登場人物は亡くなるし、
二番目にいけ好かない内藤君は生き残るし(笑)。


余談ですが、『ダチュラ』という単語に敏感に反応した俺がいる……。
『コインロッカーベイビース』にも出てきたんだけど、
てっきり村上龍の造語かと思ってました。
実在の植物なのですね。
造詣の浅さを恥じ入るばかりです。


CL決勝トーナメント1回戦 バルセロナーリバプール

世界最強の名をほしいままにするバルセロナと、
イングランドの古豪リバプール。
1回戦最大の好カードは、予想に反して1-2とリバプールの勝利。
俄然ベスト8に近づく、完璧な試合だった。

試合内容は B。

<リバプール>
完璧なるアンチ・フットボール。
バルセロナの攻撃をひたすらファウルで止め、相手を苛つかせる
ある意味卑劣なやり方を、完璧に貫き通した。

はっきり言って、私はこういうサッカーを侮辱するようなやり方は大嫌いなのだけれど、
これもまた、作戦勝ちということになるのだろうか。

MVPはシソッコ。アンチ・フットボールの中軸として、
ピッチを縦横無尽に駆け抜け、凄まじい数のファウルでバルサの攻撃を
止めまくった。
その、圧倒的な運動量に敬意を表してS評価にするべきか、
あまりの非道さにE評価にすべきか、判断しがたいのだが、
間違いなくリバプールの勝利にもっとも貢献した選手だと言える。


<バルセロナ>
ある意味自滅。目を覆うばかりのミス2つで2失点。
攻めあぐねたのも事実だけれど、それ以前にミスが酷すぎた。
1失点目は、ビクトル・バルデスの判断ミス。キャッチにいかずにパンチングで逃げれば、
なんでもないボールだったはずだ。
2失点目は、マルケスの小学生レベルのクリアミス。これはもう、話にならない。
センターバックがこんなプレイをしているようでは、どんな相手にも勝てないだろう。

攻撃陣は、デコの活躍が目立った。私推薦のサビオラは可も不可も無し。
1つ良いプレイがあったが、得点機も1つ逃した。あそこで決めていれば……。
まぁ、攻撃陣で一番目立たなかったのは、メッシーだったんだけれどね。


しかし、私の応援するアーセナルもバルセロナもファーストレグを落とすとは、
無念の限り。
揃って決勝に行った昨シーズンが、なんだかずいぶん昔のような気がします。
後はリヨンか……。

CL決勝トーナメント1回戦 インテルVSバレンシア

イタリア無敵の王者インテルと、最近上り調子、スペインリーグ優勝も
視野に入れつつあるバレンシア。
インテル有利と思われた試合でしたが、バレンシアが脅威の粘りを見せ
インテルホームで2-2のドロー。
これで、バレンシアが俄然有利になりました。
技巧溢れる両チームのプレイが、それぞれの好調さを浮き彫りにしています。
ファウルも多く、フェアプレイ精神が欠如していたのは残念でしたが。
試合内容はB+。

<インテル>

GK ジュリオ・セーザル C
失点は彼の責任ではないが、ポジショニングが良かったとは言えず。

CB マテラッツィ D&コルドバ C
ならず者マテラッツィはこの日も健在。モリエンテスに肘打ちを入れるわ、
ファウルを受けて倒れたバレンシア選手(多分シルバ)に、罵詈雑言を浴びせるわと、
実にマテラッツィらしいパフォーマンスで、DQNぶりをアピール。さすがは兄貴。

SB マイコン B&ブルディッソC
再三にわたるオーバーラップで、とうとうビューティフルゴールを決めたマイコン。
守ってはシルバに蹴りを入れるなど、ラフプレイも目立ったためB評価に留めた。

CH カンビアッソ B&サネッティ C&スタンコビッチ B
負傷で25分に交代したカンビアッソだが、負傷を抱えながら決めたゴールは値千金。
スタンコビッチはロングボールで攻撃の基点に。

OH フィーゴ A
来シーズンからサウジリーグとは何とももったいない。
世界のドリブラーはこの日もアルベルダ、アルビオルを抜きまくり。

CF クレスポ B&イブラヒモビッチ B+
イブラヒモビッチは前半だけなら間違いなくAだった。
テクニックを活かしたプレイで、インテル前線を活性化。
クレスポも決定機に絡むなど、動きは良かった。

監督 マンチーニ C
何故クレスポを下げてイブラヒモビッチを残したのかという疑問はあるが、
まずまず無難な采配。だが、結果はついてこなかった。

DHダクール D
カンビアッソとの差は歴然としていた。とりわけ攻撃面では全く貢献できず。


<バレンシア>

GK カニサレス D
リズムを崩すキックミス。その後も安定感を欠いた。

CB アジャラ D&アルビオル D
マテ兄貴と互角に戦える、凶悪ディフェンスアジャラ。
そのファウルで今日もフィーゴを削りにかかった。
インテルの1点目は、イブラヒモビッチのマークに入ったアルビオルの
ミスも原因の一つ。
イブラヒモビッチのユニフォームを引っ張ることに夢中で、ボールを見ていなかった。
見苦しい。

SB ミゲウ B&モレッティ C
持ち味の攻撃参加は少なかったものの、ミゲウは安定した守備でチームに貢献。

DH アルベルダ D&マルチェナ D
前節バルセロナ戦で一発退場を食らったことからもわかるように、ファウルが持ち味のアルベルダ。
ビルドアップ能力が低く、ファウルで相手を止めることしか出来なかったマルチェナ。
共に評価は低い。
ファウルで相手の勢いを止める、という意味でチームに貢献していたと
言えなくもないが……。

SH アングロ C&シルバ A
若き天才シルバは、再三チャンスを作り倒される場面が目立った。
終了間際の同点ゴールは、バレンシアベスト8への大きな一歩。
永遠の10番アングロ様は、この日は不発だった。個人的に応援しているので
頑張ってほしい。

CF ビジャ A&モリエンテス D
瞬間、ビジャはジュニーニョ化した。化け物じみた軌道を描いたFKが、
インテル楽勝ムードを吹き飛ばしたのだ。
深刻なビジャ依存症が懸念されるバレンシアだが、それだけ彼の存在が大きいとも言える。
モリエンテスは、ビジャの相棒としてコンビネーションプレイに顔を出すものの、
本人の見せ場はほとんどなかった。
マテ兄貴に肘打ちを食らったのがハイライトではさびしい。

監督 キケ・フローレス B
個人的に「ハァ?」と思ったホアキン投入だが、見事に当たったのでおみそれしました。
第2戦ではビセンテ、バラハが戻ってくる。中盤の構成をどうするかが見物。
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