2009年06月

読書スピード

読書速度判定を2回したところ、1回目は768/分、2回目は750文字/分だった。

日本人の平均速度は400~800/分と聞くから、
私は、そこそこ速い部類に入るらしい。

……おかしいな。たいていいつも「遅い遅い」といわれるんだけど…。
ひょっとして、測定は1分間だから集中できて速いけど、
長期戦になると集中力が続かず、すぐ遅くなっていくのかしら。


ちなみに、速度測定はこちらでやりました。
皆さんも良かったら試してみては?

即興詩人 上巻終了

一週間かけて、ようやく上巻読み終わった……。
途中2日ほどは別の本を読んでいたんだけどね。

ああ、まだ後半分か……。でもここまでくれば挫折はなさそうだ。


物語としては、主人公が友人と恋人を取り合って決闘して
「闘いには勝ったが、恋には負けた」と。

その程度のことを読むのに、こんなに苦労するとは……。

プチ速読っていうのをやってみた

池江さんのプチ速読をやってみた。2時間かけて訓練してみた。


訓練用テキストで、訓練前のスピードは1分間で27行。
訓練後のスピードは1分間で35行。1.29倍にアップ。


……効果があるような、ないような。
まぁでも、プチ速読の仕組みみたいなのは何となく理解した。

ただこれ、訓練をサボると速度が戻るような気がするんだけど、どうなんだろうか。
毎日2時間訓練して、1.3倍のスピードで本を読むなら、
1日、3時間20分以上読書を続けない限り、むしろ差し引きマイナスになってしまう気がするが……。


どちらにしろ、「騙された」とは思わなかったので、良しとしようか。
やり終わった後、確かに集中力は上がってるし。

十月はたそがれの国 感想

著者はレイ・ブラッドベリ。評価はA+。

19の短編を集めた短編集で、うち8つがA以上でした。
全体的にホラー色が強かった気がします。

「みずうみ」 A

これは萩尾望都の漫画で読んで、泣きまくった思い出があります。
もちろん文章で読んでも素晴らしいのですが、尺が短すぎるのが残念。
40ページくらい使っても良いお話だと思います。


「使者」 S

久しぶりに、ホラーの背筋が寒くなる感覚を味わいました。
途中まではしんみりとしていて、悲しい話としても一流ですし、
読み終わった後の怖さといったら。

「アンクル・エナー」 A+

これまた素晴らしい。
翼を持つが故に孤独な男性と、天涯孤独だった女性が出会い、
温かな家族が生まれていく。
空を飛ぶ自由を取り戻した男性の感動が、胸に響く。


「風」 A

この短編集は、身近にある小さな違和感・齟齬をホラーに仕立てた作品が多いです。
これは、「風」が男をどこまでも追いかけてくるというお話。

「小さな殺人者」 A+

知能犯のベビーが、両親を殺していくというホラー。
一見、いかにも赤ちゃんらしい悪気のない行動が、実は殺意に満ちている……
掛け値なしに怖いです。
赤ん坊の動機も納得。

「大鎌」 A-

世界中の人々の生死を司る麦畑の物語。
「脳死」等の原因も解き明かされていて(??)、スケールの大きいホラーになっています。

「群集」 A

「風」「小さな殺人者」の系列、小さな違和感が恐怖を生むシリーズ、今回は「群集」です。
事故が起こるとどこからともなく現れる群集。注目してみると、彼らはいつも似たような顔ぶれだった……。


「ダッドリー・ストーンの不思議な死」 A+

ホラーやSFの多いブラッドベリですが、これは純文学系の題材かもしれません。
とりわけ名声を得られる職業を、夢に掲げる人にとっては、いろいろと考えさせられる内容ではないでしょうか。

大きな不幸をも、ポジティブに捉えられるストーンだからこそ、幸せに生きているのだと思います。
友人キャラのジョンがウザすぎますが、まぁ題材的に仕方ないかな。

ひかりごけ読了

著者は武田泰淳。評価はB。

いわゆる「人肉食い」をテーマにした作品。
これは戦争末期に実際にあった事件に着想を得て、噂という形で取材をし、書かれた作品である。

ここで主に問題として挙げたいのは2点。

一、実際の事件を描くということ

二、人肉食いは果たして罪かということ


まず一から。

船長の供述を信じる限り(←嘘だという可能性もないではないが)、彼が一人の船員の「死体」を食べたのは事実のようである。
だが、作中では三人の船員の死体を食べており、
しかも「うち一人は、船長が直接手をくだして殺害した後、食べている」。

実際以上に船長が悪役になってしまった節があるのだ。
この「ひかりごけ事件」、あまり世間には知られていなかったようなのだが、
この小説のヒットによって世に広く知られてしまったそうだ。

小説としては確かに面白いし、テーマ性にも富んでいて、書かれなきゃよかったとは一概には言わない。
ただ、船長にとってはとてもしんどい話だろう。
この船長は、自分のことをずっと責め続けていたそうである。
そんな船長を更に追い込み、実際以上の悪役として世間に広めてしまうというのは、
やはり良いこととは思えない。

二。

これもまた難しい問題だと思う。
この問題には「生理的嫌悪感」というものが、大きく出張ってくるからだ。

戦争中のことである。むしろ、「集団自決を強要する」などの基地外沙汰かつ、凶悪な殺人行為に比べ、
餓死寸前の男が死んだ男を食べたというのは、どう考えても罪が重いとは思えない。

にも関わらずやはり、単なる死体損壊以上の嫌悪感を受けるのも事実である。
自分がこういう場面に遭遇したら、どうするだろう?
おそらく食べられないだろう。そして、食べる人間を心底嫌悪し、恐怖するだろう。
だが、その場に遭遇していない人間が、「論理的に」考えた場合、
それは罪なのだろうか?
「食べずに死ぬ」というのは、消極的自殺に他ならない。
そして、なぜか自殺は罪であり、自殺者を救おうと考える人がいる
(それはそれで立派なことだが、自殺の現場を短絡的に救ったって、立場・状況が変わらないなら、むしろ残酷だと思うのだが…)。

ならば、食べずに死ぬことは罪ではないのか?


…考えても答えが出ない。
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