2009年10月

呪われた町 感想

著者はスティーブン・キング。評価はB-。

キングの本を読むのは4冊目だけれど、初めての凡作だった。
もっとも、凡作、と言い切るのは少々気の毒かもしれない。

「呪われた町」をオマージュして、よりパワーアップさせて描かれた作品に、小野不由美の「屍鬼」がある。

「屍鬼」に強い印象を受けた(評価S)身として、「屍鬼」の原典を読むということで、期待をしていたのは確か。そしてその期待は裏切られた。
しかし、この作品がなければ「屍鬼」という作品も生まれなかったかもしれないし、何より後発作品と比較して云々というのもあまりフェアとは思えない。
もちろん、友人知人に作品を薦めるとすれば、「呪われた町」ではなく「屍鬼」を薦めるけれど。


「屍鬼」に及ばない点は、主に2点。

☆地域社会の描写がイマイチ

屍鬼の村は、登場人物や風習が丁寧に描かれていたため、強く印象を受けた。
セイラムズロットは、住民も含めてどうもピンと来ない。
私の頭が悪いせいもあるが、「マイク」と「マーク」と「マット」がこんがらがっている時点で、登場人物にピンと来ていないのは明らかだ。
ヒロインはバカすぎるし。

☆吸血鬼がただの悪役

屍鬼は、吸血鬼側の事情や心情も細やかに描かれており、善悪を超えたスケールで、「生物VS生物」の闘いの物語だった。
むしろ後半は、吸血鬼側に深い同情をもって読んでいたくらいだ。
呪われた町は、「善なる人間VS悪なる吸血鬼」。それだけのため、話に深みがなかった。


神聖喜劇 読了

著者は大西巨人。評価はB-。


内容はB+くらいだと思うんだけど、何せ無駄に読みづらい…。
長さも相俟って、挫折しかけました。

ギャグ小説だと勘違いして、手に取ったのはいかにも浅はかでしたね。
確かに、ギャグ要素は結構あるんですが、それ以上に教養小説でした。
歯が立たない&興味もないという。


読後感がそれなりにいいのは、「あぁ、ようやく終わってくれた」という感想も多分に含まれていそう。


人間的に悪い人じゃなくても、心の弱い人は戦時下という状況においては嫌な奴になってしまう…ならざるを得ないのかなと思いました。
私自身は、江藤っぽいなと(笑)。

本心は、東堂たちに共感してるんだけど、保身のために厳原閥と仲良くしたい、どっちつかずという。あぁ、しっかりしなきゃ、自分。
たぶん、江藤ってキャラとしては影薄い方だと思うけど、妙に気になります。

後、気になるといえば大前田軍曹。良い奴、悪い奴のくくりを越えて、なんだかすごい存在感を放った悪役でした。


それから、この時代はまだ(今も?)エタ・ヒニン問題は根強かったんですね。
デリケートな問題なので触れるのも憚られるけれど、そういう差別って、真面目にわからないですわ。
ネットとかを見ると、未だに人種差別だのいろいろしてる人は見かけるけど、そのたびに世の中奇怪な人もいるもんだと思ってます。


まぁ、おいどんは昔からやれ「男のくせに足が微妙に内股だ」だの、
「くさい(親のタバコのせい)」だの「色黒だ」だの、
どうでもいいごたぁる理由でいじめられておったけん、
わざわざ加害者側に回りたいとも思わんだけかもしれまへんが。

なんつーか、利害だの立場だので仲良くできないこともあるかもしれんけど、
そうじゃないなら仲良くする努力をするか、いっそのこと関わらないか。
で、いいんちゃいますの?


ちなみに僕は、

・最低限のマナーが守れない人

・自分が絶対に正しいと信じこんでる人

は苦手ですわい。

神聖喜劇 開始

またもや長い本を読みます。大西巨人の「神聖喜劇」です。
これを読めば、現在手元には長い本(1000ページ超)はなくなります。
読みたい本の中にはまだまだありますけどね。

10/7 PM18:00現在、137/1700ページ(二段組)。

つまらなくはない、といったところです。

10/9 AM1:40 370/1700ページ

1巻終了。暫定評価はB。
繰り返しになるけれど、つまらなくはないです。
化けそうな匂いも漂っています。
が、匂いだけ漂わせたまま化けずに終わる可能性もそれ以上にあります。
そこそこ笑えて、そこそこシリアスに楽しめますが、
問題なのは「読みにくい」ことです。

ギャグ小説として読むには、この「読みにくさ」が邪魔をする。
かといってシリアスに読もうとすると、ギャグが邪魔をする。
恐らくこの読みにくさは最後まで付きまとうと思うので、
ユーモラスさは残しつつ、どこまで「シリアスに」読ませるかが評価の分かれ目になりそうです。

10/12 AM 0:50

650/1700ページ

3連休のうち、昨日の夕方から泊りがけで遊びに行って、帰ってきたのが今なので、当然読書は進まず。

それはいいとして、第二巻冒頭のツマラナさは異常。
投げ出したくなりました。

なんというか、エピソード自体は面白かったりつまらなかったりなので、
読者を楽しませるつもりはあるみたいなのですが、
文章の方に「面白く読ませるための工夫」がない気がします。

たとえば、膨大な文献名が延々羅列されているシーンとか、
エタの文献をひたすら引用しまくるシーンとか、そんな丁寧にやらんでもいいでしょうよと。

10/13 16;50 740/1700

ようやく2巻終了。相変わらず読書は超スローペース。
日中は簿記学校、その他、面接に脅えたり、元カノさんから連絡があって精神的に動揺したりと、自業自得のようなそうでないような。
とりあえず、明日の面接が終われば、面接関連の不安定さは減少の見込み。

アルバイトはともかく、正社員面接は初体験なので、必要以上にビビッてる節があるもので。
恐らく落ちると思うけど、たかが30分か1時間程度恥をかくだけで
命を取られるわけじゃないんだし、経験積んで、慣れていかないと!

10/15 21:00 970/1700

相も変わらずスローペース。当初の目標は9日間で(昨日で)読了だったのに、
実際にはまだ半分強。まぁ、想像以上に読みづらいのも確かだけど。
おまけに風邪を引きました。今すごく流行ってるみたいで、私の知り合いの3人に1人は風邪引きさんです。

神聖喜劇は、「兵隊のバカ話」と「主人公がいろいろ思索する」2つのパートに分かれてます。
で、前者のバカ話はいいんですが、後者の思索パートが果てしなくつまらない。上に、読みにくい。

前者が70点、後者が20点。基本的になるべく良いところを見て点数をつけるので、全体では60点くらいかな。もちろん暫定ですけれど。

10/18 13:30

1450/1700ページ

ようやく終わりが見えてきた……。
上でも書いたけれど、『評論』部分が果てしなくつまらないんですよね。
というよりも単に、「評論には興味がない、物語が読みたい!」という私の嗜好に合うか合わないかだけかもしれませんが。

キャラでは、大前田軍曹の存在感が凄いですね。

初面接

面接行ってきました。
実際は知りませんが、面接の場での面接官さんはとても良い雰囲気で、
こんな会社で働けたらいいなと思いました。

面接官はおじ様3人で、真ん中の面接官さんは、面接を受ける私以上に緊張している様子でした。

聞かれたのは

@自己PR

@志望動機は?

@最近考えていることは?

@当社について知っていることは?

@あなたの長所と短所は?

@前職はどうして辞めたの?

@ブランク期間は何をしているの?

@趣味について

@(私が現在勉強している)勉強の進み具合について

@私が持っている資格について

@他に質問はありますか?

など。

こう羅列すると、嫌なことというか細かいことをいろいろ聞かれた面接に見えるのですが、
実際の場は、おじ様2人は笑顔だし、真ん中のおじ様は緊張しているのか額の汗をしきりにハンカチで拭いていたので、本当に雰囲気が良かったです。


当社について知っていることは?ということも、
実際ほとんど知らなかったのですが、求人票に書いてある程度のことを話したら、
「それだけ知っていれば十分ですよ!」と言われてとてもほっとしました。
不勉強だなと思いつつ、ホームページもないので調べようがなかったのです。


ブランク期間は何をしているの?なんて嫌らしい質問も、
「今は不況だからね。大変だね」という感じで共感の助け舟を出してくれて、
こういう面接官なら、聞かれて嫌な質問もすんなり答えられるものだなと感じました。


こんな面接ばかりなら、面接恐怖症なんて言葉もないと思うし、
面接が怖くて一歩を踏み出せない学生さんやニートの方も、生れないと思うのにね。


職場の雰囲気などは実際に働かないとわからない部分は大きいと思いますし、
待遇面は内定をいただいた暁にじっくりみっちり聞く予定なのでわかりませんが、
面接官の話しぶりだと、社風も私と合っている(薄給でもいい、出世もしなくていいから、まったり安定)ように感じました。

ただ、何せ30人を超える人数と面接をして、合格は1人らしいので、
たぶん落ちたとは思うんですけどね。

それでも、初面接と言うことで良い経験をさせていただきました。

「将軍」読了

著者はジェームズ・クラベル。評価はA+。

イギリス人著者が書いた、関が原の合戦前夜の小説です。

日本人をより深く理解できる小説であると同時に、
世界の中の日本という視点に立つ小説でもあります。

スペイン・ポルトガルのカトリックと、イギリス・オランダのプロテスタント。
江戸時代という新しい時代へと向かう日本とは別に、世界でもスペインの没落・イギリスの勃興という、新しい時代が生れようとしています。
そんな時代感覚を丁寧に描いたところが気に入りました。


日本に漂着したての頃のブラックソーンの意識は、
「日本人=異人・野蛮・嫌」だったのに、
だんだん日本に馴染んでくるにつれて、彼の意識が
「イギリス・オランダ人=異人・不潔で我慢弱い・嫌」
に変わっていくところも面白いなと感じました。
文化交流の面でも面白いです。この時代の西洋人がそこまで不潔だったというのは、個人的に驚きでした。後、日本はこの時代男色に理解があったというのも意外。
離婚云々の話なども面白かったです。


下ネタも含めて思わず笑ってしまうシーンも多く、ユーモアがあるため読んでいても苦になりませんし、切腹申し付けのシーンではワビサビを感じてしまうほど、のめりこんでしまいました。


私自身、「切腹を申し付ける→ありがたき幸せ」みたいな流れは、
アリエないっしょ!と思ってしまいます。
ブラックソーンと同じ心境です。
にもかかわらず、後半、切腹シーンが出てくるところでは、何だか深い感慨が生れてしまったんですね。それを、主人公のブラックソーンも感じている。

読み手である私と、主人公のブラックソーンの感覚が、終始一緒だったことも、高評価のポイントです。

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