2011年01月

真恋姫無双 蜀ルートクリア(バレあり)

随分前からのんびりプレイしていた「真・恋姫†無双」蜀ルートをクリアしました。


それなりに良質な萌えシナリオだった、という印象です。
ラストを除いて、割に原作(演技)に近いストーリー展開に、安心して読むことができました。
半面、「感動」や「興奮」というほどのものはなく、まずまず止まりだったとも言えます。


蜀のキャラに関しては、新キャラの劉備はかわいかったです(評判は良くないみたいですが:笑)。
それ以外ですと馬岳、鳳統は良かったかな。
順位をつけると、1位は馬超。2位が劉備で、3位が鳳統で。

一方で、ヒロインが増えすぎた弊害で、選択できるヒロインが個別ではなくペアになってしまい、
一人ひとりの描写が弱くなってしまった嫌いがあります。
かわいいと思えるヒロインは多い一方で、すごく萌える! 俺の嫁! というほどに
惚れこんだヒロインは、少なくとも蜀にはいませんでした。
馬超も前作の方がかわいかったしね。

点数はこんな感じです。

シナリオ (蜀だけなら100くらい)/150
キャラ  (蜀ルートでの印象なら110くらい)/150
絵 70(ほぼ確定だけど、後で前作につけた点数を見直してみます)/100
音楽 85(ほぼ確定)/100
その他 80(ほぼ確定)/100
思いいれ 保留(現時点では30)/50

あくまで暫定 475/650 78点


魏や呉は、蜀よりも評判が良いようなので、数点はアップし、80点の大台には乗るものと思われます。
次は呉ルートをやろうと思っています。

コリン・ウィルソン「精神寄生体」読了(重バレあり)

評価はA-


一文一文が長いレポート調で書かれているので、ややとっつきづらい。
そこを持ってきて、ラブクラフトへの愛を語り始めたり、遺跡発掘シーンが続くので序盤5分の1程度はあまりピンと来なかった。
もっともこの部分でも、『地層の詳細なデータ』等を取り出して、誠しやかに物語を仕立てる下ごしらえはなかなか。『科学に毒された』頭で考えれば、たぶん嘘でしょと思いつつも、論文調の文章にリアリズムが感じられて面白い。『MMR』あたりのテイストが好きなら、引き込まれるはずだ。


物語の中盤、主人公がサイコキネシスに目覚めるシーンも良い。
スズメバチを操る描写(主人公のサイコキネシスと、スズメバチの『花から離れたくない気持ち』がぶつかりあう描写。諦めて怒ったようにぶんぶん唸りながら去っていくスズメバチの描写)は必見だ。
他にも、サイコキネシスバトルの描写が実に面白い。バトルものは何冊も読んでいるけれど、こういうタイプのバトルものってやはり珍しいと思う。とても新鮮に感じた。


その後、あれよあれよと物語は拡大し、人類大戦争に突入したり、月をサイコキネシスで吹き飛ばすなど、もうやりたい放題。荒唐無稽に聞こえるかもしれないけれど、前述のレポート調の文章が曲者で、軽さを感じさせないので没入できますよ。


欠点は2つ。
1つは、「俺たちの闘いはまだ終わらない!」的なエンディング。
シリーズものじゃない(はず)んだから、できれば精神寄生体を絶滅させるくらいやってほしかった。


もう1つは、これは欠点とは言えませんが…。
べた褒めしてきたレポート調の文章。まぁ、読んでいて割に疲れるんだよね。


読後感としては「なんか、この小説すげぇ」とは思うし、「記憶に残る」タイプの小説だとも思う。
「底知れないオーラ」を発しているというか。
ただ、ストーリー内容は上述の通りなんだけど、その割に「爽快さ」「軽さ」は感じないんだよなぁ。
そこがA-の理由。


この本を読んで、いろいろ考えたとか、いろいろ感じるものがあったとか、単純にとても楽しんだというよりも、
『ただただ圧倒された』の一語に尽きるのです。

戦女神ZERO 

みなさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


正月休みは、「戦女神ZERO」という18禁RPGゲームをひたすらプレイしておりました。
一応クリアしたので、感想も書こうと思えば書けるのですが、ストーリーをもう少し見直したいので(大きなイベントの前はセーブしてあります)、ESへの投稿、最終的な感想はもう少々お待ちください。


今回はRPG部分に的を絞って書きます。
この「戦女神ZERO」は全10章。序章も含めれば11章ですが、最初の3章(序章・1章・2章)は退屈でした。この時点で辞めようかなと、ちょっと思ったくらいに。
ただ、そこを過ぎてしまえば、どんどんゲームに引き込まれ、4章~終章までは3日間で走り抜けてしまいました(廃人プレイ)。
なので、評価は割に高めです。高いのですが、やはり序盤のツマラナサは一つ、ネックだなと思います。


なぜ序盤がつまらないか。最も大きな理由は「バトルがつまらない」です。
ここからネタバレ↓↓




























序盤で仲間になるのは、セリカ・カヤ・ダルノス・サティア・パズモの5人。
ですが、セリカとパズモ以外は途中で離脱してしまうので、育ててもあまり意味がありません。
これが、育成の意欲を削いでいます。
また、セリカとダルノスは、得意技が飛燕剣でかぶりますし、カヤとサティアとパズモも得意技が非常に似かよっており、戦闘が単調です。オマケに、セリカとダルノス以外は攻撃力にも期待が持てないため、敵をぶちのめす爽快さにも欠けます。


ストーリー面でも、サティアが超絶かわいいのは良いのですが、(設定上仕方ないが)カヤとダルノスが猛烈にウザく、イライライライラしながら読むことになります。

この状況が変わるのが3章。サティアがセリカの元を去るあたり。


バトル面ではセリカ一人になるので、身軽になります。セリカは主人公なので最後までおりますしね。
ストーリー面ではセリカ自身がおかしくなってしまうので、逆にイライラせずにすみました。
2章までは、セリカとサティアだけがまともなのに皆が寄ってたかってセリカとサティアをいじめる感じだったのに対し、3章ではサティアはいなくなり、セリカもおかしいので、あまり気にならなくなったという。


4章に入れば、ストーリーは一変しますし、ペルルやリ・クティナらが仲間になるので、バトルも楽しくなります。そこからはあっという間でした。


Ⅱに比べると、やり込み要素は減っていますね。物足りない人もいるとは思いますが、減っているとはいえやり込み要素がないわけではありません(RPG標準程度はやり込める)ので、私はむしろこれくらいの方が楽でいいです。


バトルは、最強メンバーは、セリカ・空の勇士(レクシュミ)・白銀公・リクティナ・ナベリウス(リタ・ペルル)でした。
基本、攻撃陣を敷いていたので、前衛が2人。

セリカはほぼ確定。アウエラブレスが超強力な空の勇士か、それとも非召喚キャラであるレクシュミか。
召喚キャラはセリカが死ぬと、同時に消えてしまうので、保険の意味合いで非召喚キャラは入れておいた方がいいです。

後衛は、支援系のスペシャリストで非召喚キャラである白銀公は確定(仲間になるのがとても遅いですが)。回復魔法が唯一使えるリ・クティナもほぼ確定。残り1枠は、脆いけれども超弩級の暗黒魔法を持つナベリウスが基本でした。
暗黒魔法が利かない相手には、リタ、ペルル、アムドシアスあたり。

基本的にパズモは役たたずですが、戦意減少がよく効く相手に対してはとても使えます。
ただ……アクセサリーでHPを上げても一撃死するのはどうよ……。
レベル上げで闘っていて、死人が出るのはたいていパズモかリクティナかナベリウスなんだよね。
中でもパズモの死亡率ときたら。


Ⅱに比べて、文章に力が入っており、重厚な雰囲気を醸し出しています。
一方で、ストーリー単体を評価するなら、そこまで素晴らしいとも言えない気がします(が、もう一度気になるところを読み直してみますので、ここの記述は変えるかもしれません)。


そんな感じです。
RPGが好きな人にはお薦めの一本ですよ。

2010読書ランキング 結果

2010年も読書に励んだ年でした。
ではまず10位から。


10位……ブランコの少女/リチャード・アダムス

幻想的なヒロイン、カリンの存在が脳裏に焼きつく本作が10位。
狂気の愛に溺れていく姿が印象的でした。


9位……死の接吻/アイラ・レヴィン

極めてテクニカルな作品で、作家の技巧をこれでもかと味わえる名作です。
サスペンス・ミステリー小説を書きたい人は必読かも。


8位……アイ・アム・レジェンド/リチャード・マシスン

本当に怖いのは「人間」というとありきたりに思えるけれど、今作はとにかくひねりが効いています。
ライトノベルのようにスイスイ読めて、面白い! 映画は全くの駄作なので、小説を読みましょう。


7位……真夜中の滑降/アーウィン・ショー

ちょっと不思議で心温まる、男同士の友情物語が7位。
大きく変わったことは起こらなくても、人生は素敵だと思える一品。


6位……スキャナー・ダークリー/フィリップ・K・ディック

実際に薬物経験があり、薬物で多くの友人を失った著者が描いた、
奇妙、滑稽、それでいて物悲しい麻薬世界。ずしりと胸に重いけれど、名作。


5位……ウォーターシップダウンのうさぎたち/リチャード・アダムス

新しい居場所を求めて旅をするウサギたち。動物ファンタジーの傑作。


4位……渚にて/ネビル・シュート

世界崩壊モノの白眉。心優しい人々が過ごす、地球最後の日。泣けます。
この小説を長編ドラマにした「End of World」も名作です。


3位……水源/アイン・ランド

極めて感染力の強い、禁断の思想書。AVを見て性犯罪なんてあり得ないと思っている僕でも、
この本に影響されて犯罪を犯す者が出てもおかしくないと思えてしまう、読者の心が試される傑作。


2位……キング・ラット/ジェームズ・クラベル

戦争が生み出した楽園と、その崩壊。このような切り口で戦争を捉えた小説は珍しいと言える。
青春小説としても素晴らしい。


1位……君たちはどう生きるか/吉野源三郎

第二次世界大戦前夜の日本で、本当に大切なことを伝えたいという願いが生んだ傑作。
今読んでも決して古びない面白さと、メッセージ。中学生の頃に読みたかった。




2011年もたくさんの本を読む予定ですが、2009・2010年に比べれば、分量自体は減るかもしれません。
09~10の2年間は、『乱読』に力を入れた年でした。
自分の今まで読んだことのないような小説を中心に、様々な作品に触れようと、自分の興味のなかったジャンルにも敢えて手を出してみる期間として設定しました。読書以外の趣味をかなり犠牲にして、これだけの冊数を読むことができました。
その『乱読計画』は2011年2月あたりに(当初は2010年12月終了予定でしたので、また延びるかもしれませんが:笑)、一旦終了という形になります。
その後は、あくまで趣味のうちの1つとして読書を続けるという形になります。


とはいえ、今回の『乱読』で、自分の読書熱も再燃してまいりました。
『乱読リスト』に入れていなかった、普段から読んでいるタイプの本。
『乱読リスト』で初めて触れ、気に入った作家の本、読みたい本は幾らでもあります。
そんなわけで、2011年も皆様、よろしくお願いします。
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