2013年03月

続・殺戮のジャンゴ感想(重バレあり)

マカロニ・ウェスタンや西部劇の世界には全く興味がなく、
好きな虚淵さんがライターをしているというだけで突撃したのだから、『合わない』のはある程度折り込み済みではありました。


気に入ったシーンは、
①「イライザと姉のやりとり」&それに対するミス・ノーバディの反応。
②イライザが正体をバラした時に、ジュリアンが涙するシーン。
③大金を得たイライザがジュリアンのもとにかけつけ、撃たれながらもスイートウォーター賛歌を歌うシーン。そして合唱。


これって、マカロニ的な部分じゃない(僕の狭い認識では。ひょっとしたら僕の偏見かもしれません)よなぁ、とも思ったりしなくもないですが。


①は、初めてイライザやミス・ノーバディの心の機微に興味が持てたシーンです。

②は、そのまま引用してしまいますね。


当然、事実を知ればこの青年はきっと無様に泣きじゃくるだろうと、そうイライザは予想していた。
だが、彼の涙は――イライザが思い描いていたそれとは違う。
目を伏せることもなく、毅然と切り結んだ口元を歪めることもなく、ジュリアンはただ真っ直ぐに前を向いて泣いた。
その姿はまるで無様ではなかった。哀れさとは程遠かった。
そんな泣き方をする男を、イライザは見たことがなかった。
止めどなく湧き出る涙とはうらはらに、その双眸に秘められた決意の色は微塵も揺るがず――
むしろいっそ磨かれて輝きを増したかにさえ見える


やっぱり文章が巧いなぁ、と。
一番ヒロインっぽいヒロイン、ジュリアン君の魅力が非常によく出たシーンでした。


③は、イライザの心変わりが唐突な気がして、少々違和感はありました。
「全然西部劇っぽい展開じゃない(けど、いいの?」と。
ただ、これを待っていたという気持ちも強くありまして。
盛り上げてきたなぁ、と。イライザのカッコ良さを堪能できて、嬉しいは嬉しかったです。


不満は、イライザとミス・ノーバディの活躍に比べ、リリィの存在感が少々薄かったかなぁと。
見せ場のシーンもあまり思いつきませんし、悪役(?)に回るならラスボス級の大太刀回りを見せても良かったんじゃないかなーと思います。
まぁ、『俺たちの闘いはこれからだ!』ENDも嫌いじゃないですし、
リリィをラスボスにするとその辺の処理が難しいのかもしれませんが。


余談になりますが、
ジュリアン君の

『貴方を想う僕がいると――そう知った上で、これから貞節を守ってくれるなら、いいんだ。たとえ女として純潔でなくても、花嫁としては純潔だ』。

という言葉を処女厨(単なる処女好きを通りこして、狂信的な人たち)の人に聞かせたいなぁとちょっと思いました。

よい子わるい子ふつうの子『エロゲーの「長さ論争」に思う』を読んで。

本記事では『よい子わるい子ふつうの子』さんの『エロゲーの「長さ論争」に思う』という記事を分析する……という実験を行いました。
誰得なのかもわかりませんし、僕の記事自体も鵜呑みになさってはいけません。
分析が正しいかどうかは、僕には分かりえないのですから。
分析というか、『feeはこういう読み方をしている』くらいにしかなっていませんです。



大部分が『よい子わるい子ふつうの子』さんからの引用となっておりますが、
読み比べてくださればわかるように、ごく一部、こちらで文章をいじっている部分があります。
これは本来、やってはいけない反則行為でありまして、OYOYO氏の意図から外れる可能性もあります(外れないように頑張ったつもりではありますが……)。
これにつきましては、氏の申し入れがあれば訂正、もしくは本記事そのものを削除することもありえます。


この記事を読んで得をするのは、OYOYO氏の記事を読んで「なんかよくわからなかったなー」と思った人くらいだと思いますが……。




★はOYOYO氏の文章から、僕が勝手に抜き出した、特に重要そうな部分です。
・ もOYOYO氏の文章からの引用ですね。
 
【】も、僕が勝手につけました。

○はfeeの文章です。これは、僕の感想です。


↓引用ここから


▼問題の所在 


★ただ、この記事が「エロゲーの将来の展望」とか「可能性」のように言われているのを頻繁に見かけまして、
「それはちょっと違うんじゃないの?」と思ったのです。

★繰り返しますがやっぱり「一消費者のわがまま」なのであって、「個人の希望」ではあっても「業界の希望」の話ではない。

★少なくとも、個人と業界の間にある溝を埋めていくと、この記事から見えてくるのは、
nbkzさんの記事以上の、【暗い展望】ではないか、というのが私が今回、この記事を書くに至ったモチベーションです。


○MK2さんのブログ記事の読まれ方に違和感を覚える(「個人の希望」の話なのに、「業界の希望」のように読まれている)。
ここが出発点であり、非常に重要な部分だと思います。



○【暗い展望】という単語が強いので、どのような展望なのだろうというのが、読み手の知りたいところかなと思います。



★(1)エロゲーを短くすることは必ずしも業界の現状打破にはつながらないのではないか。 
★(2)そもそも現状において、まず「長さ」にこだわっていて良いのだろうか? 


○問題提起です。この2点について、これから語られていくわけですね。


(1)について

▼「ライトユーザー」は業界の「救世主」たり得るか 

○(↑たり得ない、という論の流れになると思われます。言い換えると

★「ライトユーザー」は業界の「救世主」にはなり得ない)


・そういう人たち(短いエロゲを望む人たち)をここでは、「ライトユーザー」と呼ぶことにする。彼らは「生活環境的に楽しめない」
(生活時間の変化や金銭的な事情、あるいは情熱の低下など、さまざまな要素によってエロゲーの中心から距離をとっている)


・いまエロゲーが売れない。売れないのに「大作」を作ると開発費と時間だけはかかる。つまり「今のままではやっていけない」という危機感が、作り手の側にある。


○前提です。短いエロゲを望む「ライトユーザー」がいて、一方で開発費と時間がかかるのを厭う「メーカー」がいるのです。
なら、短いゲームを作れば、「ライトユーザー」も「メーカー」も大喜び……とはならないのは、章タイトルを見ればわかります。


★しかし、本当にこの二つ(大作を望まないライトユーザーの希望と、開発費を削減したいメーカー側の希望)って簡単に結びつくのでしょうか。


★「長いからエロゲーをやめた」んじゃなくて、「エロゲーに対する比重が軽くなったから、長いのをやらなくなった」MK2さん


・要するに(ここで定義した)ライトユーザーの人たちって、そもそもエロゲーにこだわる理由が無い


・エロゲーというコンテンツ自体に特にこだわりがないということは、他のコンテンツと容易に比較されるということです。


・ラノベやコミックスで代替可能なものをエロゲーで提供したところで、競争になったら負ける率が高い


・これから先、景気が悪くなっていったら、(ライトユーザーが)まっさきに切る娯楽がエロゲかもしれない


・エロゲーを第一だとは考えていない人を、うまく飽きさせないようにしながらエロゲーというものに接続させないといけない


○単に長いからやめたんじゃなくて、「エロゲー以外にもやりたいことがあるから、長いゲームを敬遠するようになった」んじゃないか?
ライトユーザーは、エロゲ以外にも楽しみがたくさんあります。そんなライトユーザーに合わせて短いゲームを作るのは、メーカーにとってはリスキーではないでしょうか?
だって、ライトユーザーはエロゲを見捨てる(言葉悪いけど)可能性があるんだよ?


★本質的な問題は「プレイ時間がかかるかどうか」というところになどなくて、根本的な魅力の組み換えが必要
★エロゲーでも、そういう「新機軸」を打ち出す必要が、おそらくはある。(が、実に困難である)


○そんなライトユーザーを、エロゲに縛りつける(表現悪いけど)には、「新機軸」を打ち出さないといけない

○ぶっちゃけ僕もライトユーザーだと思うので、わかります。サッカーも見たいし、本も読みたいし、小説も書きたいし。


★ライトユーザーの望んでいる方向性というのを実現しつつエロゲー界隈に残ってもらうことの困難であり、同時にそれを何とかしなければ(略)先が見えない、苦しい現状


★ライトユーザーにターゲットを移したけれどすぐに飽きられ、気づいたらヘヴィユーザーも情熱を失っていた……
というのは、ある種考えうる最悪の自滅シナリオではないかと思います。 (暗い展望の正体)


○というのが1章(?)の要約(?)です。
で、結局OYOYO氏は何を言いたいのか。
もう一度、『問題の所在』を読んでみます。


★ただ、この記事が「エロゲーの将来の展望」とか「可能性」のように言われているのを頻繁に見かけまして、
「それはちょっと違うんじゃないの?」と思ったのです。


○ここの「展望」/「可能性」/「それは違う」の3つのワードに釣られて、

『展望』とか『可能性』とかの明るい話じゃなくて、崩壊を避けるためのよりシビアなお話ですよ
ということかな、と一瞬思いましたが、これは100パー違いますね。
何も考えずに最初に読んだときは、こんなふうに読み違えていました(orz) 


★『「個人の希望(ライトユーザーの希望)」ではあっても「業界の希望」の話ではない』

★ライトユーザーにターゲットを移したけれどすぐに飽きられ、気づいたらヘヴィユーザーも情熱を失っていた……
というのは、ある種考えうる最悪の自滅シナリオではないかと思います。


○というところに注目します。
「ライトユーザーにとっては、短いゲームが望ましいかもしれないけど、メーカーから見ればリスキーすぎでしょ。だって、ライトユーザーはいついなくなっちゃうかわからないんだし」
 
だから、『個人の希望』ではあるかもしれないけど、『業界の希望』のように読まれるのは違和感があります!


↑というのがOYOYO氏の主張だと思います。



(2)▼こだわるべきはまず「長さ」なのか?
(★こだわるべきはまず「長さ」、ではない)


★私はそういう転身(ユーザーのニーズに合わせて、出す品物を変えること)をやむなしと考える部分もある反面、ちょっとした寂しさも覚える


★商品という側面を大きく取れば、ユーザーのニーズにあわせたものを出すというのはわかるけれど、
創作物という側面を大きくとるのなら、ニーズにあわせたものばかり出てくるのは面白く無い……


★作り手の人が作りたいものを作って、それを見たいのだ、という思いも強くあります。 


★私は作り手の人が自信を持って送り出した、そして「これがやりたかったんだ」と思って送り出された作品をやりたい。

★市場の動向がこうだから……というようなことで作り手の人の意識が過分に曲がってしまうようなことは、あまりあってほしくないなぁ、と。


○一貫しているのは、「ユーザーが望むであろう【商品】」VS「作り手が作りたかった【作品】」の対立であり、
OYOYO氏は「後者」を強くプッシュしていることが読み取れます。

○ちなみに僕も断然「後者」の【作品】が好きです。


・「ユーザーが望んでいるから長く/短くしよう」というのは、【商品】における誠実さである一方、その裏返しとして【作品】としての不誠実さにも見えてしまう。


・「本当は3キャラにしたかったのに、ユーザーが満足しないから5キャラになった」とか、
「このくらいの長さにしたかったけどユーザーから不満が出るのが怖くて長くした」みたいな話って、誰も幸せにならない


・いまエロゲー業界のプロ意識は、【商売→商品】ということについて主に発揮されている。でも、【表現→作品】ということに関して言えば、妥協してしまっている。


・多様化するユーザーの要望に、どう応えるか。積極的に聞き入れてユーザーの希望に適う作品を作るのか【商品を目指すのか】。
あるいは、「これが作品に必要なのだ」とつっぱって、いままでやってきたことの魅力をより的確に伝えるようブラッシュアップするのか【作品を目指すのか】。



★作り手の側が作品に対する最適なスタイルを自己決定しづらい現状をいかにして打開するか(→商品完全優位の現状を、どう打開していくのか)


・エロゲーの「長さ」問題というのは、そのような根深い問題の、あくまでも1つの典型的なあらわれにすぎない


○エロゲーの「長さ」というのは本質的な問題ではありません。
より本質的なのは、「ユーザーが求める商品」が強くなりすぎ、「作り手の作りたい作品」が弱くなりすぎな現状でしょう。
 
というお話だと思います。


○そして、
『「エロゲーは短いのが良い」というライトユーザーの希望も、それはあくまでライトユーザー側の希望であって、
「作り手」がそれを望んでるとは限らないんだぞ』
というお話に繋がるのだと思います。



▼まとめにならないまとめ


・上に挙げたような二つの問題の直接の原因は、作り手の、あるいはユーザーの持つ多様な価値観を受け入れるだけのフトコロの深さみたいなのが、
なくなりつつある【エロゲー市場の脆弱さなり縮小化なり】というところになるのだとは思います。


○「商品」も「作品」も両立できる、それだけの懐の広さが今のエロゲー市場にはないのが、直接の原因。


・じゃあ、私は何をするのか。個人的にはまず「基本」に立ち返ろうと思っています。 

・基本は、何よりもまず、エロゲーを楽しむということ。


○という結論に落ち着くわけですね。


○個人的に、この結論は「弱い」と感じます。これはご本人も

・開き直り、あるいはふざけた肩透かしにしか聞こえないでしょうか

と仰っています。 


○ここの部分が弱い(と僕は感じる)ため、どうしても「記事全体で、結局何を仰りたかったんだ?」という感想になってしまうのかなと。
とはいえ、「じゃあどうするんだ?」と聞かれたら、僕にだって答えようがありません。
この現状に特効薬があるくらいなら、苦労はしませんし、
解決を示さなければ記事を書いてはいけないわけでも、もちろんありません。



○▼feeのまとめ

OYOYO氏の『「エロゲーの長さ論争」に思う」を、まとめます。氏の記事は


○「単なる一消費者のわがままとして」の記事の読まれ方は、違うのではないか。

という問題提起から始まり、

(1)では「ライトユーザーの希望」≠「メーカーの希望」

(2)では、「ユーザーの希望(商品)」VS「作り手の希望(作品)」、どちらが大事なの?

という流れへと発展し、

「作り手の希望(作品)」をもっと大事にできる、エロゲー市場になってほしい

という結論を読むべきなのではないでしょうか。


少なくとも僕は、そう読みました。 




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