2014年07月

愚者の聖戦 読了(バレあり)

著者はクリフォード・シマック。評価は A


6作の短編を収録した短編集。
ハズレが1作もなかったのが素晴らしい。


6編を大まかに分類すると、『皮肉が効いているブラックユーモア』な作風のものと、
『しみじみ切ない感動路線』の作風のものに分けられる。
個人的に、今までシマックらしいと感じる際は後者を思い浮かべていたし、それを求めて彼の作品を読んでいる節もあるが、前者についてもなかなか面白かったのは新しい発見だった。


順に見ていく。
 

「ほこりまみれのゼブラ」 評価 A- 

ネタを割ってしまうと、星新一の「おーい、でてこーい」と完全にネタがかぶっているが、シマックの方が先である。
言語が通じない中で、テーブルを通しての物々交換が面白い。 
しかし……相手の宇宙人は詐欺師じゃなかろうかw

「カーボン・コピー」 評価 A-

これまた、詐欺師な宇宙人が登場する。
それにしても『幸ノ台』という訳語は素晴らしい。
シマックの作風にピッタリの、どことなく昭和な感じのニュータウンといった風味が出ている。

 
「建国の父」 評価 A

長編『中継ステーション』の良いところを凝縮したような短編。
仲間たちに囲まれた暖かさと、そこから離れてしまう孤独。
この設定はさすがシマック。


「愚者の聖戦」 評価 A-

愚者に見せかけた智者、と見せかけてやっぱり愚者だったでござるの巻。
知恵遅れのキャラクターを聖人として描くのはよくあるパターンだけど、
聖人どころかえらく困ったチャンに描いたもんだなぁ……


「死の情景」 評価 A-

ほのぼのとした中に、漂う寂しさはさすがの一言。
最後の一日をどう過ごすかというお話。
まぁ、SF設定を出さなくても描けたよねとは思うけど、SF設定を出しちゃいけない理由にはならないし
いいんじゃないかな。

「緑の親指」 評価 S

これはアカン……。
ドラえもんの「さらば、キー坊」とかが好きな人は絶対お薦め。
植物型異星人との交流がとても暖かく、切なく、あぁもう語彙の乏しさが悔やまれる。
最高でした。



というわけで、本当に良い短編集でしたわ。

この短編集が気に入った方は、長編「都市」もお薦め。
「都市」が気に入った人は、この短編集もお薦めって感じです。


シマックは、知名度はないとは言わないけれどあまり高くないと思うので、
ひとりでも多くの人に知ってもらいたい作家ですね。

個人的にはSFではブラッドベリと並んで、「あぁ、肌に合うなぁ」と感じる作家さんです。

2014ワールドカップ 私的ベスト23

2014ワールドカップもとうとう終わってしまいました。
さて、大会を振り返りつつベスト23を選出してみたいと思います。


一応僕の選考基準を挙げておきますと、チームの成績重視で選出します。
なので、最低でもベスト16に勝ち上がったチームから選びます。
選ばれなかった選手は*後日書くかもしれない記事などで触れる、かも。


ちなみに前回のワールドカップベスト23はこちら
前回のワールドカップベスト11対談記事の模様はこちらです。



☆GK 3枠

マヌエル・ノイアー(ドイツ)
ケルラー・ナバス(コスタリカ)
ギジェルモ・オチョア(メキシコ)

今大会は、優秀なGKが数多く登場しました。
北中米出身のGKはとりわけ当たりが多く、ナバス、オチョアだけでなく、アメリカのハワードも素晴らしかったです。アルジェリアのエムボリ、ナイジェリアのエニュアマ。コロンビアのオスピナなども印象に残りましたが、
優勝国ドイツのゴールに鍵をかけたノイアーを最優秀とするのが無難なところでしょうか。

とりわけアルジェリア戦で見せた守備範囲の広さ、カウンターのチャンスと見るや正確なロングスローを投げる判断力。大きなミスもなく、パンチングで逃げるべきところはパンチで弾き、飛び出すところは飛び出す、スター性のあるGKでした。

二番手ナバスはコスタリカベスト8の立役者。
オチョアはブラジル戦、オランダ戦と二試合で見せたスーパーセーブが印象に残りました。

☆DF  7枠

マッツ・フンメルス(ドイツ)
フィリップ・ラーム(ドイツ)
エセキエル・ガライ(アルゼンチン)
マルコス・ロホ(アルゼンチン)
ヴァンサン・コンパニ(ベルギー)
ヤン・ヴェルトンゲン(ベルギー)
ラファエル・マルケス(メキシコ)


優勝国、ドイツのCBとして素晴らしいプレイを見せたフンメルス。
とりわけフランス戦の活躍が印象に残りますが、決勝は微妙な出来だったのが残念です。
相棒のボアテンクでも良かったかな?

ラームは文句なしの選出。
特に彼がSBに入ってからは、オーバーラップでドイツ攻撃の幅を増やし、守備においても
よくカバーリングをこなしていました。お見事。

準優勝のアルゼンチンは完全に守備のチーム。
その中でDFリーダーとしてチームを統率したのはガライでした。

もう一人、SBのロホも選出。
左のロホ、右のサバレタと甲乙つけがたい出来でしたが、
オーバーラップに持ち味があり、派手なロホの方にしてみました。堅実な守備が光ったサバレタも良かったよ。


3位に入ったオランダも守備のチームだったんですが、正直フラールもマルティンス・インディもプレイが荒かったのが気になります。デフライも、うーん、悪くはないけど……。
選ぶとしたらブリントですが、とりあえず今回はやめておきました。
4位のブラジルも、『悪夢の2試合10失点』がなければダビド・ルイスやマルセロを入れたんですけど……
あれを見ちゃったらちょっと。


というわけで入ってきたのがベルギー勢。
DFリーダーのコンパニは、敗れてなおメッシを完封したアルゼンチン戦を含め、さすがのパフォーマンス。
左SBのヴェルトンゲンは初戦にミスがあったものの、徐々に落ち着きを取り戻し、
トーナメントに入る頃には目を見張るオーバーラップで、注目を集めました。


残りの1枠は、本当に同率ぐらいの選手が多くて困りました。
スイスのSBリカルド・ロドリゲスも良かったし、コロンビアのCBジェペスも良かった。
ギリシャのSBホレバスやCBマノラスも……ベスト23には厳しいかな?
そうそう、コスタリカのSBディアスやCBゴンサレスも……あぁ、アルジェリアにもハリシェがいたなぁ。
ウルグアイのゴディンだって……


と、キリがないわけですが、ここはベテラン、マルケスに登場願いました。
オチョアと共に、ブラジルの攻撃をことごとく跳ね返した勇姿が印象に残っています。


☆MF 10枠

トニ・クロース(ドイツ)
バスティアン・シュバインシュタイガー(ドイツ)
トマス・ミュラー(ドイツ)
ハビエル・マスチェラーノ(アルゼンチン)
アンヘル・ディマリア(アルゼンチン)
ネイマール(ブラジル)
ブレーズ・マトゥイディ(フランス)
ハメス・ロドリゲス(コロンビア)
エクトル・エレーラ(メキシコ)
ジャーメイン・ジョーンズ(アメリカ)

4-5-1(4-2-3-1)システムを意識して、MFを多めに選出。


優勝国でもあり大会屈指の中盤を誇ったドイツからは最多の3人を選びました。
特にポゼッション軸として、チームをオーガナイズしたクロースの活躍は鮮烈。
また、ポゼッションでも多大な貢献を果たし、気合いの入った守備も含めてチームを奮い立たせた
シュバインシュタイガーも非常に頼れる存在でした。
攻撃面では、効果的な崩しのアイディアを持ち、5ゴールも決めたミュラーが光ります。

準優勝アルゼンチンからは守備の重鎮マスチェラーノと、メッシの副官ディマリアを選出。
前者の存在があったからこそ、アルゼンチンは決勝の舞台へと駒を進めることができました。
アルゼンチンの攻撃はメッシとディマリア頼みの様相が強く、そのディマリアの負傷はとても残念でした。

開催国ブラジルから唯一の選出となったのは、やはりネイマール。
彼がいる時のブラジルは、優勝候補の名にふさわしいオーラを放っていました。
彼と同レベルの選手がもう一人いれば……いや、あの守備じゃ無理ですかね……。
ブラジルは大いに株を落としましたが、ネイマールはむしろ株を上げたと思います。


コロンビアのハメス・ロドリゲスは、相手に恵まれたというのはあるにせよ大会得点王。
5試合で6ゴールは文句なしの選出でしょう。
前線にファルカオがいれば、ブラジルにも勝てた、かもしれないなぁ。


ベスト8で散ったフランスですが、非常にスペクタクルで面白いチームでした。
ベストを選ぶならこの人、マトゥイディ。
その運動量で中盤を席巻し、持ち上がって突き進む推進力は、フランスの攻撃と守備を繋ぐ鎖として機能していました。
個人的には、ブラジル、オランダ、アルゼンチンといったチームよりも攻守のバランスは上だったと考えている隠れた好チームでした。


今大会が始まる前まで知らなかった選手で、最も驚かされたのがメキシコのエレーラです。
何ともスケールの大きい司令塔で、ビッグクラブでも通用する器だと思いました。


最後の1枠はアメリカのファイター、ジョーンズを選出。
元々「荒い」イメージのあった選手ですが、今大会では良い意味での「激しさ」としてそのアグレッシブなスタイルを発揮。
好試合の続いたアメリカでしたが、彼の存在は際立っていました。


他にはオランダ、ロッベンの副官スナイデル。スーパーサブとしてドイツ優勝に貢献したシュールレ。
ベルギーの攻撃にスパイスをふりかけたデ・ブルイネ。
フランスの魔術師ヴァルブエナ。
ネイマールを唯一攻撃面で助けることができていたオスカル、
コスタリカ攻撃の中心となったルイスあたりが印象に残りました。



☆FW  3枠

リオネル・メッシ(アルゼンチン)
アリエン・ロッベン(オランダ)
カリム・ベンゼマ(フランス)


この3枠はほぼ異論がないことと思います。

アルゼンチンの攻撃は、なんだかんだ言ってやはりメッシ頼みでしたし、
オランダの攻撃で相手に恐怖を与えていたのはロッベンのドリブル突破のみでした。
最前線の司令塔として、自らゴールにアシストに活躍した技巧派ベンゼマと共に、選出したいと思います。

他の候補と言いますと、アルジェリアで異彩を放ったスリマニ、
コスタリカ、カウンターの急先鋒キャンベルくらいでしょうか。

『ストライカー』の目立つ大会ではありませんでしたね。



以上が、僕の選出した23人となります。


それにしても面白い大会でした。
終わってしまいとても寂しいというか、虚脱感のようなものもあります。
また2年後のEuro、4年後のワールドカップが楽しみです。


(でもEuroは大会の参加国が増えすぎて、ちょっと興味減退気味なんですよね。16か国で良かったのに)










*(8月にサッカー好きの友人とワールドカップ談義に花を咲かせてくる予定なので、
その時に似たような記事をまた書くかもしれません) 






ドイツVSアルゼンチン

欠場者(ド) SBスコドラン・ムスタフィ、DHサミ・ケディラ(負傷)
    (ア) SHアンヘル・ディマリア(負傷)


   ドイツ   1-0        アルゼンチン
 
主審  B
試合内容 A-
MOM CB イェロメ・ボアテンク(90)(ドイツ)


GK マヌエル・ノイアー(70)         セルヒオ・ロメロ(65)
CB  マッツ・フンメルス(60)         エセキエル・ガライ(55)
    イェロメ・ボアテンク(90)       マルティン・デミチェリス(60)
SB フィリップ・ラーム(70)         マルコス・ロホ(60)
   ベネディクト・ヘーベデス(50)      パブロ・サバレタ(70)
CH クリストフ・クラマー(50)           ハビエル・マスチェラーノ(50)
バスティアン・シュバインシュタイガー(75) ルーカス・ビグリア(55)
OH トニ・クロース(55)           エンソ・ぺレス(50)
SH  メスト・エジル(60)         FW リオネル・メッシ(70)
   トマス・ミュラー(65)            エセキエル・ラベッシ(55)
CF ミロスラフ・クローゼ(55)          ゴンサロ・イグアイン(65)


監督 ヨアヒム・レーブ A           アレハンドロ・サベージャ  A

【ド】
クリストフ・クラマー(50)→アンドレ・シュールレ(65)
ミロスラフ・クローゼ(55)→マリオ・ゲッツェ(65)
メスト・エジル(60)→ペア・メルテザッカー(?)

【ア】
エセキエル・ラベッシ(55)→セルヒオ・アグエロ(40)
ゴンサロ・イグアイン(65)→ロドリゴ・パラシオ(45)
エンソ・ぺレス(50)→フェルナンド・ガゴ(50)

【ドイツ】

今日のドイツはやや硬さが目立ち、不安定な立ち上がりだった。
中盤のクオリティは依然としてハイレベルだったが、最後の場面で攻めあぐねていた。
鋭いアルゼンチンのカウンターにも苦しめられたが、そのアルゼンチンにゴールを許さなかったのは
中盤のシュバインシュタイガー、最終ラインのボアテンク、そしてGKのノイアーの力が大きい。
攻守に大きく貢献したラームともども、納得のパフォーマンスだった。
特にボアテンクは安定感を欠いた相棒のフンメルスをカバーしつつ、メッシをほぼ完ぺきに封じ込め、
素晴らしいゴールカバーも見せた。

【アルゼンチン】

敗れてなお、大会を通して最良のパフォーマンスだった。
特にガライ、サバレタ、マスチェラーノを中心にした縦のブロックは堅守の一言。
その割に点数が辛いのは、ガライは一度あわやPKというファウルがあったこと、
マスチェラーノは二度、イエローもののファウルがあったことからの減点。
それだけ、ギリギリの守備だったことがうかがえる。
攻撃ではボアテンクに相当抑えられたとはいえ、やはりメッシの存在感は大きく、
特にパスでチャンスを作り出していた。
イグアイン、パラシオあたりが1点決めていれば、また流れは変わったかもしれない。


【ドイツ代表まとめ 6勝1分 18得点4失点 攻撃 S 守備 A- スペクタクル A】

注目選手 GK マヌエル・ノイアー 平均採点 70/6試合(アメリカ戦を除く)
       CB イェロメ・ボアテンク 63.3/6試合
       CB マッツ・フンメルス 64/5試合
       SB フィリップ・ラーム 65/6試合
       OH トニ・クロース 66.6/6試合
       SH トマス・ミュラー 67.5/6試合
       CH バスティアン・シュバインシュタイガー 66/5試合
       OH メスト・エジル 65.8/6試合
       DH サミ・ケディラ 62/5試合
       OH マリオ・ゲッツェ 63.75/4試合
       SH アンドレ・シュールレ 66/5試合

平均採点で60点を超える選手がズラリ。
ここまで万遍なく高得点を集めたチームはドイツ代表以外にない。
もちろんポルトガル戦の4-0やブラジル戦の7-1といった衝撃的な結果に採点が引っ張られているのは確かだが、チーム全体に穴がなく、非常に高品質な組織サッカーを見せてくれた。
「強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが強い」という言葉もあるが、ドイツに関しては優勝しようが
準優勝に終わろうが、『最強』だった。

オランダ、アルゼンチンと中盤を省略するチーム、ブラジルのように作りたくても作れないチームが躍進し、
スペイン、イタリアといった中盤を大事にするチームが軒並み低迷した中で、
ドイツだけは本来のサッカーの良さを存分に出した形で優勝を遂げた。
ノイアー、フンメルス、ラーム、シュバインシュタイガー、クロース、ミュラー……
頼りになる選手がどのポジションにも顔を揃え、結果だけでなく内容でも他を圧倒した。


2年後のEuroに向けての不安は、頼りになる選手がクローゼしかいなかったFWだろう。
2年後は38歳……さすがに苦しい。
このポジションさえ埋まるなら、弱点らしい弱点はなくなるのだが……。


【アルゼンチン代表まとめ  5勝1 分1敗 8得点4失点 攻撃 B+ 守備 A+ スペクタクル B+】

注目選手 CF リオネル・メッシ 平均採点68.3/6試合(イラン戦を除く)
       SH アンヘル・ディマリア 62.5/4試合
       DH ハビエル・マスチェラーノ 59.1/6試合

今大会のアルゼンチンは完全に守備のチームだった。
大会前、守備陣にタレントを欠くと言われてきたチームは、それならばと守備に人数を割き、
攻撃は数少ない傑出したタレントの力だけで乗り切るという戦術を構築。
これはオランダと同じ流れだったが、オランダにはロッベンしかいなかった(ファンペルシーは輝けなかった)のに対し、アルゼンチンにはメッシ以外にもディマリア、イグアインといったサポーティングキャストがいたことは大きい。
中盤の底をきちんと締めたマスチェラーノ、堅実な両SBサバレタとロホ、中央を固めたガライなど、
組織としてしっかりと守ることが出来ていた。
7試合で4失点は賞賛に値する数字だ。

だが……一方の得点は7試合で8得点……トーナメントに入ってからは4試合で2得点では、優勝は難しい。
メッシは奮闘していたが、ディマリアの負傷、アグエロの大不振。
イグアインにしても怖さは見せたもののそこまでではなく……
中盤・最終ラインの攻撃参加が期待できない攻守分業型スタイルを敷いた手前仕方ないかもしれないが、
攻撃の迫力不足が最後まで足を引っ張った。




 

オランダVSブラジル

オランダ  3-0           ブラジル

主審 D+
試合内容 B-
MOM FW アリエン・ロッベン(70)(オランダ)

GK ヤスパー・シレッセン(60)  ジュリオ・セーザル(55)
CB ロン・フラール(60)      チアゴ・シウバ(50)
   ステファン・デフライ(65)   ダビド・ルイス(40)
   マルティンス・インディ(60) SB マイコン(35)
SB ダレイ・ブリント(70)        マクスウェル(40)
   デュルク・カイト(65)     DH ルイス・グスタボ(55)
DH ヨルディ・クラシー(50)       パウリーニョ(45)
  ジョナサン・デグスマン(60)  SH ラミレス(55)
OHジョルジニオ・ヴァイナルダム(70)SH ウィリアン(45) 
FW アリエン・ロッベン(70)      OH オスカル(60) 
   ファン・ペルシー(55)       FW ジョー(40) 

監督 ファン・ハール A        フェリペ・スコラーリ C

【オ】
ダレイ・ブリント(70)→ダリル・ヤンマート(60)
ヨルディ・クラシ―(50)→ヤン・フェルトマン(?)
ヤスパー・シレッセン(60)→ミシェル・フォルム(?)

【ブ】
ルイス・グスタボ(55)→フェルナンジーニョ(45)
パウリーニョ(45)→エルナネス(45) 
ラミレス(55)→フッキ(45) 


【オランダ】

最後までロッベン頼みの様相は変わらなかったけれど、
PK戦2戦を戦った後で休みもブラジルより1日少なく、そのうえでアウェイということも考慮して
3-0という結果は完璧。
GKを交代して23人全員をピッチに立たせた点も含め、盤石の試合だった。

体力的にほとんど落ちなかったあたり、フィジカル能力は驚異的なものがあったし、
守備は相変わらず堅い。
3点目のゴールは、今大会のオランダがほとんど魅せられなかった、有機的な連携での崩しからのゴールで
大会の締めくくりとしても良かったのではないだろうか。


ただ、今大会、DFブリントという若手の活躍はあったけれども、
他は、ロッベンとスナイデルといった30歳前後の世代のタレント力ばかりが目立った。
2年後のEuro、4年後のワールドカップは少々心配ではある。


【ブラジル】

やはり、ネイマールがいないと何もできない。全くゴールの臭いを感じない90分だった。
ドイツ戦ではフレッジにブーイングが浴びせられていたが、フレッジがというよりも他にいないのだ。
そんな中オスカルだけは頑張っていたが……。

中盤、フェルナンジーニョのパフォーマンスは相変わらず劣悪で、代表レベルのプレイではない。
ダビド・ルイスはふらふらと攻め上がったあと戻ってこないし、チーム全体がバラバラだった。


2戦続けての無様な大敗は、当然スコラーリの責任でもあるわけだが……
選手がいないのだからどうしょうもない、ような気もする。

フレッジやジョーの代わりに使えそうだったFWと言われても、
パト? ダミアン? ロビーニョ? ぐらいしか思いつかず……
ネイマールの代役にカカー? 

うーん……
ネグレドやジョレンテを切ってトーレスを使ったどこかの国とは違い、積極的に監督を叩く気にはならないなぁ。 

オランダVSアルゼンチン

【欠場者】 【ア】 SH アンヘル・ディマリア(負傷)

  オランダ    0-0         アルゼンチン
 
主審 C
試合内容 E
MOM DH ハビエル・マスチェラーノ(70)(アルゼンチン)

GK ヤスパー・シレッセン(60)   セルヒオ・ロメロ(70)
CB ロン・フラール(55)        マルティン・デミチェリス(60)
   ステファン・デフライ(60)    エセキエル・ガライ(65)
   マルティンス・インディ(55)SB パブロ・サバレタ(65)
SB デュルク・カイト(65)       マルコス・ロホ(60)
   ダレイ・ブリント(60)     DH ルーカス・ビグリア(60)
DH ヴァイナルダム(40)    DH  ハビエル・マスチェラーノ(70)
   ナイジェル・デヨング(60)   OH エンソ・ペレス(50)
OH ウェズリー・スナイデル(35) FW ゴンサロ・イグアイン(45)
FW アリエン・ロッベン(45)     エセキエル・ラベッシ(65)
   ファン・ペルシー(40)      リオネル・メッシ(60)

監督 ファン・ハール   D        アレハンドロ・サベージャ  C

【オ】
マンティンス・インディ(55)→ダリル・ヤンマート(55)
ナイジェル・デヨング(60)→ヨルディ・クラシー(50)
ファンペルシー(40)→フンテラール(45)

【ア】
エンソ・ペレス(50)→ロドリゴ・パラシオ(55)
ゴンサロ・イグアイン(50)→セルヒオ・アグエロ(55)
エセキエル・ラベッシ(65)→マキシ・ロドリゲス(55)

【オランダ】

120分間、全く見せ場を作れず。
相手に引かれ、ロッベンを抑えられると何もできないチームだということが露呈してしまった。
GKクルルのために1枠を残さず、フンテラールの投入で貴重な交代枠を消費したファンハール采配にも疑問。

【アルゼンチン】

こちらも攻撃の質が低く、褒められた内容ではなかったものの、オランダに比べればまだマシか。
守備で効いていたマスチェラーノをMOMに。GKロメロはPKを2本セーブした。
攻撃面ではラベッシやメッシの突破などもあったが、得点の可能性を感じたのは120分中1~2回……。
お寒い試合だった。


【オランダ代表まとめ 4勝2分 12得点4失点 攻撃 B+ 守備 A- スペクタクル C+】

注目選手 FW アリエン・ロッベン 平均採点 68.75/4試合(チリ戦、コスタリカ戦を除く)
       

低い下馬評を覆し、スペインを破ってのベスト4という成績は評価に値する。
ストロートマン、ファンデルファールトの欠場で中盤にタレントが全くいない中で、
中盤を作れというのも無理があるだろう。
更に2010年ワールドカップ時に比べ、ラフプレイが減ったことも評価できる。

だが……率直に言えば失望した。
ロッベンの個人技以外まるでチャンスを作れない、徹底したリアクションフットボール。
6試合で12得点といえばいかにも攻撃力がありそうな感じがするが、その内情といえば、
DFラインからのロングボールを、ロッベンにつなげ、ひたすら突破するのみ。
後はスナイデルの長距離砲くらいで、とにかく攻撃に工夫がない。

弱小国ならこれでもいい。だが、仮にも強豪がこれではあまりにも寂しい。
それとも……オランダはもう、「強豪ではない」のだろうか。
そんな気すらしてしまう、今大会だった。




 
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