2015年11月

彼女、甘い彼女 感想(バレなし)

評価はB+。

女子に免疫がない主人公と、男子に免疫がないヒロイン。お互いのファーストコンタクトもの、という趣の作品。天然系彼女のゆきちゃんですが、自らの天然さに無自覚なわけではなく、悩みつつも天然であるというところが面白かったです。不思議ちゃん系ヒロインは苦手な事が多い僕ですが、ゆきちゃんなら大丈夫でした。


タイトルから、イチャイチャするだけの作品なのかな?という危惧がありましたが、
そこは夜のひつじさんと言いますか。
主人公とヒロインのやりとりは素朴ですし、大した筋があるわけではないにもかかわらず、心理描写や台詞回しの巧さもあって、「読ませる」んですよね。

「相思相愛ロリータ」系列の、少し寂しい感じの主人公がヒロインに甘えるタイプの作品ですが、
「ロリータ」ほど『痛み』が強くなかったぶん、エッジは緩めの代わりに安心して癒される作品になっています。


これは「彼女、甘い彼女」の感想というよりも夜のひつじ作品全般の感想になるんですが、ヒロインの台詞がとにかく巧いと毎回唸らされています。


「好き好き大好き超管理してあげる」における泉奈々那の、イマドキのギャルっぽい喋りをラップ的、ミュージカル的にリズミカルに表現するやり方。

「相思相愛ロリータ」における千島まこの、ふんわりとしたひらがなを駆使しつつ、物事の確信をすとんと突いてくる大人びた台詞。

「義妹ホールと妹ホールド」における春野千穂の、余裕がなく、口下手でありながら切実な心の叫びを主人公に披瀝するシーンの台詞。

「彼女、甘い彼女」の音羽ゆきの、ちょっとピントがズレていながら、奇妙にユーモラスなその言葉選び。


夜のひつじさんが描くヒロイン像は、一見テンプレ属性です。
「幼馴染」とか「妹」とか「不思議ちゃん」とか「ロリ」とか、そういった感じ。
でも、テンプレ台詞やテンプレ描写でごまかすのではなく、その実、一人ひとりのキャラクターをきっちりと自分の中で考え、一人の息をした人間として作品に登場させている。
そして、そういった幅広いキャラクターを描写する力をライターさんが備えている。

だからどの作品をプレイしても、当たり外れはあっても、大外れがないのでしょう。


一作プレイして気に入れば、次々と手を伸ばしたくなる。
そんな同人サークルさんだと思いました。

純情セックスフレンド感想(バレあり)

評価はB-。


彼女がいるけど誘惑されて浮気してしまう~という展開は嫌いじゃないのですが、浮気相手に興味が持てるかどうかで評価が大きく変わると思います。個人的に本作の透には興味が持てなかったのが痛かったところ。
「義妹ホールと妹ホールド」と同じく、ダブルヒロインを「天使」と「悪魔」の位置に配置した作品。


「義妹ホール~」が好きだったのに本作に乗り切れなかった理由はいくつか考えられるが、最大の原因は
「調教堕ち」するのがヒロインというよりも主人公の方だからかもしれません。
僕自身が、M寄りのシチュよりもS寄りのシチュを好むせいか、透の繰り出す誘惑にあまり性欲をかきたてられなかったのは痛い。
また、これは「義妹ホール~」でもそうなのだが、「天使」ポジのキャラ(本作の未弥、義妹ホールの千穂)に比べて、「悪魔」ポジのキャラクターの描き込みはやや薄く感じてしまう(本作の透、義妹ホールの美夜)。

そのため、「天使」ポジのキャラの引き立て役になってしまっている感が強いのだが、「義妹ホール」の時と比べて本作では、透をプッシュしたいという姿勢が伝わってきてしまうため、中途半端に感じてしまいました。


とはいえ、M寄りのシチュを持つ人はまた違った受け取り方をするかもしれません。

義妹ホールと妹ホールド 感想(バレあり)

評価はB+。




繊細でとてもかわいらしい千穂ちゃんと、心が病んでる真夜の対比は、まるで天使と悪魔のよう。
真夜寄りの選択肢を少しでも選ぶと、千穂ちゃんを汚して堕とすルートに入ります。
これはこれでエロ……いと思うんですが、pororiさんはシナリオのテキストは良いのに、エロテキストは(個人的に)イマイチなのであまりエロくないのが残念。ねちっこく描いて、シーン数とボリュームをもう少し増やせば、相当心にダメージの行く凌辱ゲーが出来あがったのに……と書いておいてなんですが、そうならなくて良かったとも思いましたw
鬱耐性のない僕には、耐えられないかもしれん……。


そんな、真夜ちゃんの誘惑を退けていけば、千穂ちゃんと結ばれるエンディングに。
こちらのルート、特に最後の「千穂と公園に行った後のシーン」は圧巻でした。


本当は品行方正なのに、髪を金色に染めていた理由を語る千穂。そして初めて主人公に、気持ちをぶつけるシーンはちょっと泣きそうになりました。



千穂「バカみたいでしょ…あたし、この髪、この写真(父親が自分を捨てる前、髪を染めていた)見て染め始めた」
  「あたし、お父さんのこときらいじゃないよ。お父さんのこと、きらいになりそうな自分がきらいなだけで」
  「お父さんも、お母さんも、だいすきで……だいっきらいだ!」
  「きらい、きらい、きらい、きらい……きらいなのが、きらい……。好きでいたいのに、理解したいのに」
  「そんな自分が、一番いやだ……どうしよう、どうしたら自分から離れられるの?」
  「ひとりでいたいよ……こんなふうに好きな人に、迷惑かけたくないよっ……」
  「そしたら……そしたらね。気立ての良い子に育って、ちゃんと恋して……好きな人に好きって言える。迷惑かけるだけのお荷物にならないで済むんだ」


千穂の台詞をいくつか抜き出してみましたが……本当に、繊細で心の綺麗な娘だと思います。
本作は夜のひつじ作品の中では、やや中央値が低いようですが、個人的にはかなり気に入りました。


まぁ、真夜の『歪み』に対してはちょっと説得力が足りない気もするので(お兄ちゃん大好き以外に何かあったっけ)、真夜の方に目を向けると少々厳しいような気もします。
あくまでも『不器用だけど繊細な』千穂に対応する『外面は良いけど、どす黒いものを抱えている』真夜という感じでしょうか。

妹「お姉ちゃんクソビッチなんで私にしませんか」感想(バレあり) 「好き好き大好き超管理してあげる」感想(バレあり)

夜のひつじさん集中プレイ企画第三弾は……「(略)私にしませんか」です。
評価は B+。

……これ、タイトルで損してません? 絶対損してるよね……。


夜のひつじさんといえば、割と心の痛む作品を描いてくるサークルさんだなというのが
「相思相愛ロリータ」をプレイして思ったのですが、今回は姉妹で主人公を取り合うという
ライトなキャラ萌えイチャエロ作品でした。
妹のさやかちゃんはかわいいし、姉のこのかちゃんもかわいいし、いいんじゃないかな。

……あまり書く事がないんだけど、面白かったですよ。 



夜のひつじ作品集中プレイ企画第四弾は「好き好き大好き超管理してあげる」。
評価は Bに近いB+(私にしませんか、よりは下)。


ヒロインのせりふ回しが非常に巧いなーと思うのですが、↑に輪をかけて特に書くことが無い……。
なななちゃんは女神。 

相思相愛ロリータ感想(バレ有)

夜のひつじさんを集中的にプレイしよう企画、第二段は「相思相愛ロリータ」。


評価はB+。


本作に漂うこの寂しさは、どこから来るのだろう。
勿論、友達がいないというのは大きいとは思う。ブラック企業に勤めているのも、相当キツいだろう。
しかしそれら以上に寂しいのは、やはりヒロインが『ロリータ』であるというところではなかろうか。


主人公の丘くんは、同年代の人間には心を開けないのだろう。
社会人として、男としてしっかりしなくてはという思いが強いから。
けれど、ロリータなら。
まだ、世間一般の常識に染まらない、まこちゃんだけに心を許すことができる。
甘えることができる。
そんな丘くんの心象が、とても寂しいのだろう。
そして、そんなまこちゃん(推定年齢11歳くらい)という、世間的には恐らく祝福されないだろう相手に逃げ込む事しかできないが故に、丘くんはこれからも孤独を抱き続ける……恐らく、まこちゃん以外には埋められない孤独を。


そんな、丘くんにとって、まこちゃんとの子供が出来るエンディングは、ハッピーエンドに近いものだろう。
まこちゃんが成長するにつれて、恐らくは社会の仕組みに染まってしまったり、他の男性を知っていく可能性は決して低くない。そしてそうなった場合、丘くんの元に留まり続ける可能性は、決して高くないからだ。
けれど、子供という楔があれば、まこちゃんは丘くんの元に留まり続ける可能性が飛躍的に増す。
そして何より、まこちゃんだけではなく新しい子供もまた、丘くんの孤独を癒す大きな力となるだろう。


けれど、それでも……丘くんの心の中で、無垢な『ロリータ』の人生をある程度決定づけてしまった事への罪悪感が生まれないと言い切ることはできない。
その罪悪感を、大人になったまこちゃんは癒してあげることができるのだろうか?


この場合、年齢差自体は問題ではない。
まだ義務教育も終えていない子供の可能性を、自分が決めてしまったという、そのことが彼の心の重荷にならなければ良いのだが……。
それでも、それがわかっていても。まこちゃんに逃げこまざるを得ない、そんな丘くんの心象がただただ悲しい。


そして大人になったまこちゃんは、成長してもなお、丘くんを愛し続けることが出来るだろうか?
自分の人生を後悔したりはしないだろうか?


今はただ、子を授かり、家族となった二人のハッピーエンドを祝おう。
ハッピーエンドがずっと続いていくことを祈ろう。





……タイトルからは想像していなかったんですが、かなりの鬱ゲーでした……。
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