2015年12月

94 グループF ベルギーVSモロッコ

  ベルギー     1-0         モロッコ

試合内容 B+
MOM GK プロドーム(80)(ベルギー)

GK プロドーム(80)           アズミ(65)
DF デウォルフ(65)          アブデラー(60)
   グルン(60)             トリキ(50)
   シュミッツ(70)           ナイベト(45)
   ステーレンス(60)        エルハドリウィ(55)
MF ボファン(60)           アズジ(50)
   バンデルエルスト(60)      ハバビ(55)
   シーフォ(55)            エルハダウィ(55)
FW ニリス(65)           MF ダウディ(65)
   ウェーバー(30)        FW シャウシ(60)
   デグリース(55)           ハッジ(55)

監督 ファンヒムスト B       ブリンダ B+

(ベ)
ボファン(60)→ボルケルマンス ?
ニリス(65)→エメルス B-

(モ)
シャウシ(60)→サマディ ?
エルハダウィ(55)→バハジャ B+
アズミ→エルアシュラフ ?


知ってる選手は、ベルギーがシーフォ、ステーレンス、ニリスあたり。
モロッコはナイベトとハッジかな。

地味な顔合わせ……かと思いきや、想像以上に面白い試合でした。


ドリブルを主体にしたモロッコの攻撃が面白い。
パスサッカー全盛の現代において、こういったテクニック&ドリブルを主軸においたチームはほぼ絶滅しています。
しかし94の頃にはまだいたんですねぇ。
モロッコの攻撃陣のドリブルVSベルギー守備陣の1対1が随所に見られて、ワクワクしましたよ。
1対1の勝負、前時代的ではありますが、いいですなぁ。
特に長髪のダウディの突破が冴えわたっていました。FWのシャウシもいいですね。
もちろんドリブルだけじゃなくて、ショートパス、クロスと攻撃も多彩。
点が取れなかったのは運、そして相手GKプロドームの好守によるものでしょう。
ベルギーに対して力が落ちるようには思えませんでした。


ベルギーの方は、じっくり受ける感じでモロッコに押されていたんですが、
攻めに出た際にはきっちりチャンスに繋げるあたりはさすが。
知名度の高いシーフォよりも、バンデルエルストが攻撃の舵を握っているように映りました。
前線はニリスのエネルギッシュな動きが良いですね。
守備陣も、GKプロドームを中心に、モロッコのドリブルを1対1で止めるシーンが多くあり(抜かれるシーンもそれなりにあり)、見せ場が多かったです。
シュミッツ、デウォルフ、ステーレンス、グルン。彼らが、ダウディ、シャウシ、ハッジあたりと何度もマッチアップを繰り広げていました。
しかし、体力不足なのかそれともこれが実力なのか。
当時のサッカー界のパワーバランスは知らないのですが、アフリカの中でも力が落ちると見なされていた(らしい)モロッコに対して、これだけ押されちゃいかんでしょう。
モロッコが予想以上に良かったというのはあるんでしょうが……勝ち点3を取れてラッキーだったと言わざるを得ません。






 

94 グループB ブラジルVSロシア

    ブラジル    2-0         ロシア

欠場者(ロ) CB オノプコ(出場停止)

 試合内容 B
MOM FW ロマーリオ(85)

GK     タファレル(60)           ハーリン(70)
DF     マルシオ・サントス(60)      ニキフォロフ(30)
       リカルド・ローシャ(65)       ゴルルコビッチ(50)
       レオナルド(70)           テルナフスキー(40)
      ジョルジーニョ(75)          フレストフ(40)
MF   ドゥンガ(70)              クズネツォフ(30)
     マウロ・シルバ(75)          ピアトニツキ(40)
     ジーニョ(65)              カルピン(45)
     ライ―(65)               ラドチェンコ(50)
FW  ベベット(75)               ツィンバラル(40)
    ロマーリオ(85)              ユーラン(40)

監督 パレイラ A              サディリン D+

(ブ)
リカルド・ローシャ(65)→アウダイール B-
ライ―(65)→マジーニョ?

(ロ)
ラドチェンコ(50)→ボロデュク C
ユーラン(40)→サレンコ C+

【ブラジル】

王者に輝いたという意味でも、主役中の主役、ブラジルの登場です。
さすがに世界王者なだけあって、錚々たる顔ぶれですね。説明は不要でしょう。
退屈な王者、と揶揄されたブラジルですが、なかなかどうして、つまらないチームではないです。
サイドバックのレオナルドとジョルジーニョのオーバーラップが熱いし、
マウロ・シルバ&ドゥンガの中盤が硬い。
そして前線はロマーリオとベベット。
ただ、10番の不在と言われたように、この大会の攻撃的な中盤に芸術家がいなかったのは確かだと思います。
98.02のリバウドとかロナウジーニョみたいな選手がいなかった、ということですね。
ライ―がそうなのかもしれませんが、輝けなかったのは残念です。

それはともかく、この試合ではロシアを圧倒。全く危なげない試合で、格の違いを見せつけた形になりました。
球際は全部ブラジルが勝つし、ほんと、ロシアを全く相手にしませんでしたね。
審判のミスジャッジでPKの見逃しがありましたが、あれをちゃんとジャッジしていれば3-0になっていたところです。

採点を見ていただいてもわかるとおり、本当にチーム全体が良かったですね。
レオナルド、ジョルジーニョの二人がこれぐらいオーバーラップしてくれると、チームの攻撃もスムーズになります。
……いや、これぐらいオーバーラップしてくれるのは個人的には当たり前なんだけど、ここまで見た4試合では
彼ら二人と、スイス代表のホッディガーぐらいしか満足にオーバーラップしていないので……当時のサッカーは
あまりサイドバックが攻撃参加しなかった?? たまたまかな?

ドゥンガ、マウロ・シルバの中盤は本当に鉄壁。球際の強さは群をぬいていますね。
不調が騒がれるライーは、スペシャルではないもののそんなに悪くなかったです。
2トップのロマーリオとベベットはヤバい。本当に絶妙のコンビですね。
MOMは、1ゴール、そしてPK獲得、更には見逃された疑惑のPKでも倒されていたロマーリオに。



【ロシア】

えーと、ニキフォロフは知ってますね。それとカルピン。知ってる選手はそれぐらいかな……。
聞けば、なんと代表監督と対立して、5人の選手が代表を去ったとか……。
当時の事情は全く知りませんが、どれだけ人望の無い監督なんでしょうか。
ワールドカップは、夢にまで見た大舞台でしょう? 1人や2人ならまだしも5人て……。
なんかもうその1点だけで、監督評価をEにしてもいいような気すらします。
その5人がいればもう少しいい戦いができたかもしれませんし。


この試合では、ロシアは全くいいところがなかったですね。
そもそも前半はシュートすらろくに打ってないような。後半もゴルルコビッチの1本ぐらい?
個々を云々する以前に、全員が赤点という感じです。
選手が悪いとかじゃなくて、ブラジルが強すぎたのかもしれませんが、本当に良いところがなかったです。
中盤のラドチェンコは精力的に動いていたかな。でもそれぐらいしかピンと来る選手もいなかった……。
あ、GKのハーリンは頑張っていましたね。ハーリンの点数が高くなるのは、つまり攻められていたってことですね。




94 グループE イタリアVSアイルランド

さて、94年ワールドカップの主役の一つ、イタリアの登場です。
このイタリアは、予選グループでは大苦戦したものの、救世主ロベルト・バッジョの覚醒により決勝にまでかろうじてたどりつき、そして最後、そのバッジョのPK失敗にて幕を下ろすという、
ドラマチックなチームで、ファンの心に焼きついているチームだと思います。

メンバーを見ると、ACミランの選手がスタメンで7人、だそうで。
僕は当時のACミランを見ていないので解らないんですが、当時は世界最強だったんですよね?
今は……いや、今の話をするのはやめましょう。


アイルランドの方ですが、若き日のロイ・キーンがいますね。
それからアーウィンというのはマンUの彼ですよね。バッブはリバプールにいた気がします。
……知っているのはそれぐらいかな。



  イタリア     0-1          アイルランド

試合内容 B
MOM CB マグラー(70)(アイルランド)

 GK パリュウカ(60)          ボナー(65)
DF バレージ(45)           バッブ(50)
   マルディーニ(45)        アーウィン(60)
   コスタクルタ(50)         マグラー(70)
   タソッティ(45)           フィーラン(55)
MF ディノ・バッジョ(60)       ロイ・キーン(65)
   アルベルティーニ(55)      ホートン(65)
   ドナドーニ(40)           シェリダン(55)
   エバニ(45)           タウンゼント(70)
FW ロベルト・バッジョ(60)     ストーントン(55)
   シニョーリ(65)          コイン(50)

監督 サッキ            ジャッキー・チャールトン

【イ】 エバニ(45)→マッサーロ(55)
    シニョーリ(65)→ベルティ ?

【ア】 ホートン(65)→マッカティア A-
    コイン(50)→オルドリッジ ?

【イタリア】

思ってたほど悪くないじゃないですか。
やはり、確かなクオリティを感じます。ただ、二列目のドナドーニとエバニが悪い。
中盤の底、ダイナモ型のディノ・バッジョと司令塔のアルベルティーニは良い。
特にディノ・バッジョはどんどん上がってきますね。
ランパードとかトゥーレ・ヤヤ、最近で言うとポグバみたいなダイナミズムを感じます。

前線のロベルト・バッジョとシニョーリのコンビも悪くないです。
ただ、二列目が悪いので、攻撃に厚みが出ませんね。また、マルディーニのオーバーラップもなく、タソッティはオーバーラップをしてもクロスの精度が低くて、どうしても攻撃が中に中に固まりがちでした。


失点シーンはバレージのクリアミス。



【アイルランド】 

11分に先制し、後はのらりくらりという感じ。
守備が硬いですね。特にマグラーとバッブですか。アーウィン、ボナーもいいし。
ただ、バッブもアーウィンも少し汚いプレイもあったので採点は抑え目。
攻撃陣では殊勲のホートン以外だと、タウンゼントがサイドで基点になっていました。

アイルランドはしたたかでしたが、試合の行方はあの1点に集約されていた感じですね。
アイルランドの方がチャンスの数が多かったとか、優れていた、というわけでもないです。 

94 グループE メキシコVSノルウェー

メキシコはやっぱりカンポスはわかりますね。あと、スアレス、ウーゴ・サンチェスあたり。
ルイス・ガルシアというのも確か良い選手だった記憶があります。
ノルウェーの方は、守備陣が結構おなじみの感じ。
ハーランドは、ロイ・キーンとの壮絶な争いで有名な人ですが、この試合でもいきなり汚いタックルをかましてる……あかんわ。
ベルグはマンUの彼ですよね。ヨスティン・フローはトーレ・アンドレ・フローのお兄さんですね。


試合の方は、上背の低いメキシコが地上戦、高身長のノルウェーがロングボール光殺法という対照的な戦術。

ただ、メキシコはパスワークやドリブルではノルウェーをほとんど崩せず、ミドルシュートに頼りっぱなし。
一方のノルウェーは、とにかく縦ポン、とにかく縦ポンで、勝つためにはこれが最善なのはわかるが、
見ていて面白くない……というか少なくとも私の好みからは程遠かったです。



  メキシコ   0-1      ノルウェー

試合内容 B-
MOM GK トーストベット(75)(ノルウェー)

GK カンポス(65)       トーストベット(75)
DF ファンデ・ラミレス(40)  ハーランド(65)
   ヘスス・ラミレス(45)   ブラーツェット(60)
   スアレス(40)       ベルグ(70)
   グティエレス(40)    ビョルンビー(70)
MF バルデス(45)      ボヒネン(60)
    デルオルモ(40)    ミュクランド(50)
    アンブリス(55)     レオナルドセン(55)
    ルイス・ガルシア(55) ヨスティン・フロー(55)
FW サグエ(55)       ヤコブセン(50)
   ウーゴ・サンチェス(60) フィヨルトフト(65)

監督 バロン B-        オルセン B+
    
【メ】
バルデス(45)→ガリンド(55)
グティエレス(40)→ベルナル(55)

【ノ】
ミュクランド(50)→レクダル(60)
ヤコブセン(50)→ハレー(40)




【メキシコ】

サグエとウーゴ・サンチェスの2トップはなかなか面白かったが、しかしきちんと崩しての攻めは
後半ロスタイムの一本ぐらいじゃなかろうか。
無策だった前半を終え、後半はミドルシュートに活路を見出した。それなりの精度を誇ってはいたのだが、
ことごとくノルウェーGKに弾かれてしまった。


【ノルウェー】

非常につまらないと言いたい。
しかし、つまらない、面白いはおいておいて、確かに理にかなったやり方ではある。
特に守備陣のクオリティは高く、MOMに選んだGKトーストベットは非常に安定感のあるゴールキーピングを見せた。
DFベルグはロスタイムのあの一点を守る、値千金のディフェンスを評価。
また、ハーランドは守備だけでなく抜群のフィード能力で、攻撃の起点になっていた。
ビョルンビーのロングスローも必見で、大きな武器となっている。
FWフィヨルトフトは高いだけでなく足元も巧く、可能性を感じる選手。

しかし……やはり、つまらない。
たとえば後年のチェコは、同じロングボール主体でも、コラーの周りを衛星のようにバロシュが、ロシツキーが走り回り、華麗な攻撃を見せていた。02のアイルランドもそうだ。
クインの落としをロビー・キーンが繋ぐ、あの連動性。
そう、連動性がノルウェーにはおよそ感じられない。だからつまらないのだと思う。 

94ワールドカップ グループA アメリカVSスイス

2015年も暮れに差し掛かっているのに、なぜ1994?
と思われる方も多いと思うんですが、何故かと言いますと、このご時世に1994年ワールドカップの日本語版実況放送の動画を、Youtubeに黙々とアップしてくださる神のような方がおりまして。
既に10試合ぐらいが上がっているんですね。

そこで、せっかくなのでそれを(のんびりペースではありますが)見て、感想を書いていこうかなと思いました。
ちなみに、当時の私はまだ小さくて海外サッカーを見ていませんので、選手の顔を見てもほとんどの選手はわかりません。なので、実況さんと、背番号を頼りに採点をつけさせていただきますw
また、主審の採点は今大会に限りしません。何故かと言うと、当時の判定基準が解らないからです。
今の基準で見ると「どうしてそのプレイでカードが出ないんだ!!」とどの試合でも思ってしまう可能性が高いので(昔は今と比べてラフでした)。


さて今日はアメリカVSスイスです。


特にこの両チームはキツいですね。GKは勿論わかります。
後は……ララスとバルボアは解ります。
アメリカは他はスチュアートは解るかな(前線のスキンヘッドは彼だけなので)。

スイスの方は、長髪のズッターが解りやすいですね。
ビッケルはこの後ヴィッセル神戸に行くビッケルですが、顔だけ見ても解りません。
てか、この試合のビッケルはFWなの? あれ、ヴィッセルでは中盤じゃなかったっけ?
スフォルツァとシャプイサは名前は知っています。
ベンチにいるのは、現イングランド代表監督のホジソンじゃないですか! 
22年前のホジソン、さすがに若いぞ!(一番テンションが上がったのはそこ)


試合は、守りを固めるアメリカをスイスが攻めあぐね、ドロー。
守ったアメリカがよく頑張ったと見てもいいですが、正直スイスの貧攻にはストレスが溜まりました。
中盤までは良いんだけど、そこからがなぁ。
一応MOMにはズッターを選びました。彼がスイス攻撃のキーマンで、エネルギッシュな動きで楽しませてくれましたね。ただ、フィニッシュはもう少し枠に飛ばしてほしい。


   アメリカ       1-1             スイス

試合内容 B-
MOM SB アラン・ズッター(70)(スイス)

GK メオラ(60)                   パスコロ(50)
DF ララス(55)                   ホッティガー(70)
   バルボア(55)                 ヘーア(50)
   カリジューリ(55)               ガイガー(55)
   コーイマン(50)                カンター(55)
MF レイモス(50)                オーレル(50)
   ソーバー(40)               ブレギー(70)
   ハークス(50)               ズッタ―(70)
   ドゥーリ―(35)              スフォルツァ(40)
FW スチュアート(55)            ビッケル(45)
   ウィナルダ(65)             シャプイサ(40)

監督 ミルティノビッチ           ホジソン

【ア】ウィナルダ(65)→ウェガリー  B
   スチュアート(55)→コビ・ジョーンズ ?

【ス】 ビッケル(45)→スビアット  ?
スフォルツァ(40)→ビス  ?

【アメリカ】

現在のアメリカに比べると、全然違いますね。
当時は弱小国だったということで、スーパーディフェンシブ。
2002の頃にはすでにかなりオフェンシブで楽しいサッカーをしていたように記憶しているんですが、
この試合のアメリカはとにかくゴール前を固めることを第一に考えているような動きをしていますね。

後半に入ると少しはマシになったものの、結局はドン引きサッカー。
とはいえ、狙い通り格上スイスから勝ち点1を取れたので、まずまずといった感じでしょうか。


【スイス】
   
中盤の構成力の高いチームという印象を受けました。
特に中盤の底のブレギーと、左サイドのズッターの二人は効いていますね。
右サイドバックのホッティガーのオーバーラップも良さげです。
明らかにアメリカよりも実力は上だったのに、引き分けてしまったのは残念。
FWの力不足かな。
シャプイサ、スフォルツァ……攻撃の軸になるはずの有名選手が軒並みダメでした。

このグループは他に優勝候補と目されたコロンビアに、東欧の強豪ルーマニアがいるので
アメリカ相手に引き分けちゃいかんところなのですが……コロンビアが予想外にコケたために
結果として両チームともベスト16に進出する事になります。良かったですね。 

 
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