2016年01月

94 ドイツVSスペイン &決勝トーナメントの展望(?)

      ドイツ       1-1   スペイン

欠場者(ス) DFナダル(出場停止)

試合内容  B
MOM  

GK イルクナー(60)         スビサレッタ(50)
DF コーラー(50)           アルコルタ(50)
   ベルトホルト(50)         アベラルド(40)
   マテウス(55)            セルジ(65)
MF シュトルンツ(30)      DF フェレール(50)
   ザマー(55)         MF グァルディオラ(60)
   エッフェンベルク(55)       イエロ(55)
   ヘスラー(65)           ルイス・エンリケ(55)
   メラー(50)             カミネロ(50)
   ブレーメ(50)            ゴイコエチェア(60)
FW クリンスマン(65)         サリナス(45)

監督 フォクツ B            クレメンテ C

【ド】
メラー(50)→フェラー B

【ス】

グァルディオラ(60)→カマラサ ?
ゴイコエチェア(65)→バケーロ  ?


ドイツとスペインと言えば、2008~2016年現在に至るまで、世界の二大強豪と呼んでも差し支えない、
まさに最強国同士の一戦と言える。
が、そこはそれ。1994年当時のスペインは今とは違い、さほど強豪国ではなかった、はず。
少なくともピッチの上でのプレイを見る限り、現在とは隔世の感がある。

ティキ・タカと言われるバルサスタイルで一世を風靡している現在のスペインとは違い、94のスペインはサイドからのドリブル突破(セルジ、ルイス・エンリケ、ゴイコエチェア、カミネロ)を主軸にしたチームだ。
球離れが特段早いわけではないが、サイドからの突破は見ていて面白い。
だが一方で、ワントップのフリオ・サリナスはいかにも頼りない。
(個人的に、横浜マリノスで活躍した選手でもあり、サッカー雑誌のインタビュー記事でも彼の人柄に触れ、好意を持っている選手なだけに、あまり叩きたくないんだけど)

そして、クレメンテ監督の采配は非常に守備的……ともすれば臆病にも映る。
この試合でも、初戦で勝ち点1しか挙げられなかっただけに、できれば勝ちたい試合だっただろうに、
グァルディオラ→カマラサという守備固めの采配。
もう少し思い切れないものかと思ってしまう。


一方のドイツは1990年世界チャンピオンのメンバーをズラリと並べた、当時としては最強のチームだと思うのだが……今一つ強さがよくわからない。もちろん弱いということはないのだが。
そんな中、この試合ではゲームメーカーのヘスラーとFWのクリンスマンのホットラインは破壊力を見せた。
しかし、何度も挙げるのも手前味噌ではあるが、86準優勝、90優勝、92準優勝、96優勝と、
世界に敵なしを誇る黄金時代を迎えていたはずのドイツなのだから、もう少し相手を圧倒する試合を見せてほしい……と思ってしまう。
そういうチームでもなかったのかなぁ? 
この試合で得た勝ち点1をプラスし、ドイツは危なげなく決勝トーナメントに進出。
しかし、優勝候補筆頭、という感じはまるでしない。

さて、ドイツVS韓国の試合が残っているものの、ひとまずベスト16が決まった。

ここまでのベスト16の雑感を、(大会後の成績については知らないものとして。しらじらしくなるかもしれないがw)あげていきたい。



ブラジル【Sクラス】……果敢なオーバーラップを見せる左SBのレオナルド、DHのドゥンガのゲームメイク、そして前線には最強2トップのロマーリオ&ベベット。GKにはタファレルが君臨し右SBのジョルジーニョは勤勉。全く隙がなく、まさに最強。トーナメント1回戦の相手はアメリカ。開催国の勢いは侮れないが、戦力を考えれば圧倒できるはずだ。


アルゼンチン【A-クラス】……予選リーグの戦いぶりは、ブラジルと並んでSクラス。だが、その快進撃を支えた大エースのマラドーナと2トップの1人、カニーヒァが大会を去ってしまった。これはあまりにも痛く、ブラジルの対抗馬としては推しづらい。それでも、SBのチャモのオーバーラップ、DHレドンドとシメオネのコンビは洗練されており、FWにはバティストゥータがいる。強豪の一角だろう。トーナメントの1回戦は曲者ルーマニア。戦力的には互角か。


ドイツ【Aクラス】……今まで散々書いてきたように、この時代のドイツはまさに黄金時代。ワールドカップでは82年大会から3回連続で決勝まで駒を進めている、最強国家である。予選リーグは相手に恵まれたにしてはピリっとしなかったが、大会後半戦に向けて力を温存している可能性も否めない。特に守備には安定感があり、前線のクリンスマンの活躍にも注目だ。ベスト4までは強豪らしい強豪と当たる事のない恵まれた組み分けもあり、今大会もまた主役を務めるのではないだろうか。(いや、伏兵に足元をすくわれるのは知ってるんですけどねw 普通予想できないでしょ)


ルーマニア【A-クラス】……伏兵グループの中で特に面白い存在なのがルーマニア。10番のハジから9番のラドゥチョウへのホットラインは、アルゼンチンのマラドーナ→カニーヒァラインを髣髴とさせる。カウンタースタイルながら、非常にスペクタクルで見るものを飽きさせない好チームがどこまで駒を進められるのか。一方でスイスには呆気なくやられてしまったように、好不調の波はひときわ激しい。1回戦の相手はアルゼンチン。超えるには厳しい相手だが、好調時の彼らなら互角の戦いに持ち込めるかもしれない。中盤の底を占めるルペスク&ポペスクもいぶし銀で、このポジションが安定しているチームは地味に強い。


オランダ【A-クラス】……フリット、ファンバステンの欠場が見るものを落胆させたオレンジ軍団だが、前線には期待の新鋭ベルカンプが登場。最終ライン、ライカールト、クーマン、フランク・デブールからの精緻なロングボールにタウメントのサイド突破など、多彩な攻撃は健在だ。


スウェーデン【A-クラス】……核となるゲームメイカーの不在は物足りないが、その分、攻撃の責任が分散され、変幻自在なアタックを見せる面白いチームだ。その中ではやはりブローリンが基点だろうか。ダーリン、ケネット・アンデションの2トップも含め、FW陣の実力だけを見れば、ブラジル、アルゼンチンと並んでSクラスかもしれない。守っては守護神ラベリがチームを引っ張る。


ナイジェリア【A-クラス】……華麗で奔放で……ファウルが多く、集中力が続かない。良くも悪くも「これぞアフリカ」な魅力爆発のナイジェリア。前線のアモカチ、イェキニ、シアシアらの、身体能力に裏打ちされたアクロバチックな攻撃サッカーは見もの。ただ、ファウルを連発し一瞬の隙を突かれて敗れたアルゼンチン戦を見るに、老練な強豪国と戦うにはまだ経験不足か? 90年のカメルーンに引き続き、アフリカサッカーの魅力を世界にアピールする存在。


イタリア【Bクラス】……頼みの綱のロベルト・バッジョは終始沈黙、守備の要バレージは負傷で離脱し、首の皮1枚でベスト16に滑り込む。中盤の底から前線に飛び出すディノ・バッジョがチームの主軸で、働き蜂のシニョーリが衛星のように敵をかき回すものの得点は遠い。当時の世界最強チーム、ACミランのメンバーをそろえている事から強豪国のはずなのだが……というのがこの時点での評価。まさかこのチームが決勝にまで上がるとはねぇ。


スイス【Bクラス】……非常に組織化されており、堅実で、丁寧な好チーム。皆がそれぞれの動きをよく解っている事が傍からも見て取れるが、反面個々の能力は落ちる。そんな中、サイドアタッカーのズッターがチームを引っ張り続けている。FWがもう少し頼りになれば良いのだが……。


ベルギー【B+クラス】……ぱっとしないパフォーマンスの中、守護神プロドームがチームを救い続け、強豪オランダにも勝利。まだ本領発揮とまでは言わないものの、10番のシーフォがチームを牽引。だが、それに応えるFWがいない……。

スペイン【B+クラス】……カミネロ、ゴイコエチェアにセルジとルイス・エンリケ。サイドアタック偏重ではあるものの、果敢に突破を仕掛ける姿が楽しい好チームではあるが、FWが……。


アメリカ【B-クラス】……戦力的にはCクラスだが、開催国の地の利を考慮に入れてのB-。ララス&バルボアのCBコンビや前線の快速スチュアートなど、戦う気持ちが伝わってくる好チームだが、まぁあまり巧くはないですね……。


メキシコ【B-クラス】……中盤のルイス・ガルシア、ガルシア・アスペという二人のガルシアが目立っているが、インパクトは弱い。もっともトーナメント1回戦はブルガリアが相手。戦力的には互角であり、ここを突破し、悲願のベスト8進出を決める事こそがこの大会の彼らの目標だろう。


ブルガリア【C+クラス】……中盤の働き蜂レチコフがチームをぐいぐいと引っ張っているものの、あまり強い印象がないブルガリア。しかしこのチームもまた、ビッグサプライズで大会を盛り上げてくれる。ナイジェリアにボコボコにされ、最弱国ギリシャに勝ち、強豪とはいえマラドーナが抜けた上に既に突破を決めていたアルゼンチンに勝った予選リーグの戦いぶりからは、とても強いチームには思えなかったのだが……。


アイルランド【C+クラス】……開幕戦であのイタリアを撃破した、とはいえ、アイルランドが良かったというよりはイタリアが悪すぎた模様。メキシコには中盤の主導権を握られ、ノルウェー相手には最低の退屈試合で0-0。守備は固いだろうが、攻撃に見るべきものはないと言って良い。


サウジアラビア【C+クラス】……28年ぶりにアジアに勝利をもたらした、アラビアの雄。アジア最強GKデアイエの奮闘と、ベルギー戦での10番オワイランに代表される個人能力の高さ、ドリブルの巧さが目をひいた。とはいえ、デアイエが頑張る=攻められている証拠でもあるし、ここから先に期待するのは少々酷。アジア代表として少しでも上を目指してほしい気持ちはあるものの……。



とまぁ、既に結果が出ている22年前の大会で、もちろん僕も結果を知っている。
そんな大会の展望というのはいかにも失笑モノではありますが、やはりここまでの試合のパフォーマンスだけを見て、一度記事を書いておきたいと思い、恥を忍んで書きました。




 

94 ドイツVSボリビア

  ドイツ   1-0   ボリビア

試合内容 D
MOM 該当者なし

GK イルクナー(70)   トルッコ(40)
DF ベルトホルト(60)  サンディ(50)
   コーラー(60)    リンバ(50)
   マテウス(65)    キンテロス(50)
   ブレーメ(60)  MF ソリア(50)
MF ザマー(65)      メルガル(55)
   エッフェンベルク(50)  ボルハ(45)
  ヘスラー(55)      エルウィン・サンチェス(55)
  メラー(55)        バルディビエソ(40)
FW リードレ(40)  MF  クリスタルド(55)
   クリンスマン(60) FW ラマージョ(50) 

監督 フォクツ B      アスカルゴルタ  C

【ド】
リードレ(40)→バスラ― C
ヘスラー(55)→シュトルンツ ?

【ボ】
バルディビエソ(40)→モレノ C
ラマージョ50()→エチェベリ  E


94年ワールドカップの開幕戦。
前回王者であり、Euro92も準優勝、2年後のEuro96では優勝するドイツの初陣なんだが……
端的に言って、クッソつまらん試合でした……。
開幕戦特有のスローペースなどもあると思うんですが、しかしこのドイツ、本当に強いのかなぁ?という疑問が。

試合自体は結局、マテウスのロングボールに目測を誤ったボリビアGKトルッコのミスに助けられて1-0でおしまい。他に大したチャンスもありませんでした。 


あと、「10番」でありながら交代後3分で退場しちゃったエチェベリ君は一体何をしたんや??
実況によると「相手を蹴ってしまった」とのことだけど、テレビに映ってないのでさっぱりわからぬ……
まぁ何にせよ、「エース」だとか「ボリビアの悪魔」だとか言われていたエチェベリはわずか3分で、最初で最後のワールドカップを終えてしまいました。
凄い選手だったのかどうかすらわからんかった…… 

ウィリアム・ゴールドマン「ブラザーズ」読了(バレあり)

評価は A-。

ゴールドマンといえば映画脚本で有名なのですが、 実は小説も面白い。
「殺しの接吻」、「マラソンマン」が特に面白かったのですが、今回の「ブラザーズ」は「マラソンマン」の続編にして、
氏の小説の最高傑作(要は僕が気に入ったというだけの話)……かもしれない。 


「マラソンマン」の頃から、
「恐怖の歯医者はナチの生き残り」とか、「マラソン愛好家の主人公とナチの、死のマラソン追跡劇」とか、 
冷静に考えれば突拍子もないバカ話を、筆の力で楽しく読ませてしまうゴールドマンの腕前は冴えわたっていたが、
本作「ブラザーズ」では更にそのバカ話がパワーアップ。
「自殺したくなってしまう薬」、「吸うと命令に従ってしまうスプレー」、「人間爆弾―爆発する子供たち―」といった、
バカラノベに出てきそうなネタが次々に登場するも、奇妙なリアリティを持って読ませてしまう。
どう考えてもバカバカしくて白けてしまいそうなネタだというのに、本当にさすがだ。


そして、何と言ってもラスト。
まさかリーヴィの妻が、人間爆弾の製造に関わっていたとは……シラが殺した美人研究員がメリッサだったとは……いやぁ、参った。


「マラソンマン」の頃から童貞くさくて、本編ではメリッサと結婚したのに相変わらず童貞くさい愛嬌をもったリーヴィ君(道ですれ違う美人女性を鑑賞するだけでは飽き足らず、美人っぽい女性を見るとわざわざ道を代えてまで顔をチェックに行くリーヴィ君は神)。
そんなリーヴィ君が、妻を亡くしてエンディングを迎えるのはいくらなんでもかわいそうすぎるぜ……。


是非是非、「ブラザーズ」の続編を書いて、リーヴィ君を幸せにしてあげてください。
頼みますよ、ゴールドマン先生!! ……もう84歳だし、難しいかもしれないけど……。

 

つよきすnext感想

シナリオ 85/150  キャラ 110/150 絵 80/100 音 80/100 その他システム 70/100 印象 25/50
合計 455/650 ESにつける点 75  (114位/全180ゲームぐらい中)


楽しい学園生活を過ごす、という意味ではまずまずの良作。
日常パートにおいては、ウザキャラは一人もおらず、ストレス要素が少なく良い気持ちでプレイできる。
一方で、シナリオ面は壊滅的な出来。

前半4ルートは『ドラマなんてほとんどない』状態で、最終ルートはドラマを盛り上げようとしているがとても拙い。
僕のようにシナリオも欲しい人には全くお薦めできない作品になっていますし、ただキャラと楽しい日常生活が過ごせればいい人にとっても、最終ルートは地雷だと思うのでお薦めしにくい。
【注:割と叩いているので、嫌な方は読まないでください】






本作は前半の4ルート(澄香以外)をクリアした後に、最終ルートとして澄香ルートが用意されています。
それでは感想をキャラ別に書いていきたいと思います。


 【前半4ルートについて】

前半4ルートについては、シナリオと呼べるものは全くといっていいほどありません。
ただ平坦で楽しい日常生活が延々と続いていくだけですが、この日常生活は結構楽しいです。
物語の中で唯一の山場となっているのは体育祭で、このシーンは(例外はあるものの)どのルートでも読ませてくれます。
体育祭のような熱いテキストが書けるなら、普通に考えてシリアスシーンも面白いものが書けると思うんですけど……その期待は最終ルートで見事に裏切られることになりました。
多分、プロットがまずいんだと思います。



【対馬はかり シナリオ評価 C+ キャラ評価 B+】 評価はS~E。

運動が苦手で勝負を投げ気味なはかりさんが、トライアスロンでやる気を出す体育祭のシーンは
なかなか盛り上がりました。
その頭脳を駆使してどのルートでも存在感があるはかりさんですが、やはりかわいい。
個人的に「姉属性」は持っていないどころか苦手な事も多いのですが、はかりさんは押しつけがましくないせいか好きになれました。

体育祭を除くとシナリオと呼べるものはないです。
「家庭教師が初恋の相手」ネタは、「あー、はいはい」って感じ。
チェリルートの項目でも書いたのですが、昨今この手のゲームでは「過去に好きな人がいた」とか「非処女だった」とか、そういう話はほぼ絶滅しかけているため、本作でも『どうせそんな事ないんでしょ』→『あ、やっぱりね』って感じでちっとも盛り上がりません。
そもそも、過去に男の家庭教師に恋をしていたところで、どうということもないんですが。

また、もし本当に昔乙女さんが好きだったり、音子ちゃんを気にしているならもう少しそちら方面のネタを押し出してもいいように思うんですが、それもナシ。とってつけたような~という感覚が拭えませんでした。


【刃牙音子 シナリオ評価 C- キャラ評価 B-】

体育祭のシーンが各ヒロインの活躍を表す一種の山となるわけですが、音子ルートの場合はそれすらもなし。
「音子自体が活躍する」ようなシナリオではないため、ヒロインの存在感が薄くなっています。
音子の「頭の硬さ」が薄れた感じもなく……このシナリオ、本当に中身が何もなかったなー……。
しかし中身がなかったというのは、本来的にはマイナス要素なのですが、本作に関しては何か中身をぶっこもうとすると必ず裏目に出てつまらなくなってしまうので、それならば何もない方がマシかもしれません。
日常シーン自体は楽しいし。


【伊那瀬子羽 シナリオ評価 B- キャラ評価 B+】

体育祭、子羽との初キスのシーン、ラストとそれなりに見せ場のあるシナリオでした。
ただ、一番気に入ったルートか?と聞かれると難しいところです。

子羽自体はかわいいのですが、このルートは主人公がややウザいんですよね。
元々主人公のさなぎ君は、「愛嬌のあるウザキャラ」とか「ウザカワ」路線だと思うのですが、
本ルートでは愛嬌よりもウザさが前面に出てしまっています。

原因は幾つも考えられますが、まずは子羽が唯一の後輩ヒロインだという事。
しかも仕事もさなぎよりよくでき、運動も成績も(身長も)上。
にも関わらず、さなぎ君は「自分が男で、一学年先輩」だということを理由に、やたらと偉ぶろうとしているのが
鼻につきました。
ダメ男のくせに、「男のプライドが~」とか何度も言い出すのはちょっとウザいです。

そもそも、プライドというのは他人に見せびらかすものではなく、自分の内に秘めていてほしいというか。
他人に対して偉ぶったり、自分が上に立とうとアピールする姿勢こそが「プライドの無い、見苦しい」行いだと私なんかは思ってしまいます。
それはプライドという名前を借りた、自己満足に過ぎないのでは?


また、本ルートはハッピーエンドには見えません。
子羽の母親はダメンズ製造機な上、すぐに飽きて夫と別れてしまったという人物です。
そしてこの子羽ルートでも、子羽は完全にダメンズ製造機と化しています。
なんでも許してくれ、甘やかせてくれる子羽のかわいさは素晴らしいものがあるのですが、
それに溺れたさなぎ君はどんどんダメになっています。懸垂もやめちゃいましたしね。

このルートにおけるさなぎ君の将来は子羽のヒモになってしまいそうですが、子羽に棄てられない保証はどこにもなく、率直に言って心配です。

まぁ、バッドエンドが1つぐらいあってもいいんですけど。


【八宮・イエロード・チェリッシュ シナリオ評価 C キャラ評価 B】

体育祭の野球勝負は盛り上がりました。
特に、栄一君が輝いたのが嬉しかったですね。
彼は良い親友キャラだと思います(ハンサム大野はどうでもいい……)。


シリアスに関しては酷い出来。
はかりルートでもそうだったんですが、『不自然に思わせぶり』なセリフでかき回される茶番は、一度で沢山。
軍曹の「女として悲惨な姿に、もう2度と女の幸せなど掴めぬかと思ったが」は明らかに不自然なセリフです。
特に後半がダウト。

前半に関しては、「坊主姿」は悲惨と言えなくもないですが、髪が伸びれば元通りになるのは解りきっているのだから、「もう2度と」という台詞は「ミスリード」にしたって稚拙すぎます。
こんなのなら、「皆から暴行されて身体に消えない傷を負ったチェリを救出した」だの、「レイプされちゃったチェリを時間をかけて癒した」とかの方がよほどいいです。


はかりルートのところでも書きましたが、そもそも、この手のゲームでは昨今そういうエグい描写はほぼ全くといっていいほどなくなってしまっているため、「思わせぶり」にそういう事を言われても、全く不安になったりドキドキしないのでつまらないのです。
どうせそんなシーンはないんでしょ、って最初から思っちゃいますから。
今回も案の定でしたしね。
ビビりながらプレイしていたら、チェリの無事を「良かった」と思えるかもしれな……あまりにミスリードがしょぼいからそれもないかな。

このライターさんは、「ミスリード」の全てが下手くそすぎるので、もう少し巧くやってほしいです。



【どうでもいいこと】

たまたまかもしれないんですが、僕がプレイした作品では3作連続
(「サクラノ詩」→「僕はキミだけを見つめる」→「つよきすnext」)でホモネタが使われていて。
僕はホモネタはあまり好きではない程度(大嫌いというほどではないん)ですが、いくらなんでも3作連続はキツすぎる……。
そんなに皆さん、ホモネタが好きなんですか? それともたまたま僕がプレイした作品が偏ってただけなのかなぁ。個人的にはもうウンザリしております……。




【大女ノ門龍院澄香 シナリオ評価 C キャラ評価 B-】

澄香シナリオは前半と後半に分かれています。
前半に関しては、やはり基本的に澄香とイチャイチャするだけの話ですね。
澄香がエロ可愛くて大変良いです。

ただ、後半の……ゲーム全体のトリでもある「龍鳴祭シナリオ」はとても問題。
というのも、本作は基本的に「シナリオなんてねーよ。気軽に女の子とイチャイチャすんぜ!」というゲームなのですが、このルートだけはそうではなくて。
悪役を出してきてそれをぶち倒す、というストーリーが展開されます。
一応、シナリオ重視派を名乗っている身なので、単なるイチャイチャではなくドラマを展開しようとした事自体は歓迎……はできないなぁ、このシナリオじゃ。


何がまずいかと言いますと、1つには悪役がウザすぎる点。
そしてその悪役に対して、ラストで「与えられる罰」が甘すぎる点。
更に、澄香が大して成長していないように思える点。
そして、ここでもミスリードが猛烈に稚拙な点。
4つ合わさって、厳しい事になっています。


悪役がウザい作品の場合、やはり悪役を完膚なきまでにぶちのめすシーンにカタルシスがあると思うので、
本作のように「ウザさに反して罰が甘い」と、ストレスだけが残ります。

ラストにおいて、あれだけ酷い目に遭わされた澄香、今まで人を憎む事なく自分の意思も伝えられずに過ごしてきた「弱気」な澄香。
その彼女が成長し、悪役に対して「二度と近寄らないでください、大嫌いです」ぐらい言ってくれるのかと期待したのに、出てきた言葉は「あまり(悪役を)怒らないであげてくださいね」というのもガッカリしました。

確かに澄香らしいセリフだとは思いますが、あのねぇ……と。
大好きな恋人を傷つけた相手に対しても、その台詞なのか。
それが澄香の良いところなのかもしれず、悪い意味でスレなかったのは確かですが、成長してないなぁと思いました。


僕がストーリーを書くなら、悪役をぶちのめすのは、主人公のさなぎじゃなくて澄香にしたと思います。
パワーファイターですし、今までDV(直接的な暴力は振るわれていないものの)まがいの恫喝を受けてきた、
悪役の支配を跳ね返す意味でも、澄香こそが矢面に立つべきだったのではないでしょうか。
そうではなく、さなぎが戦うならそれはそれで良いのですが、澄香からも何か一つ、悪役に制裁を加えてほしかったです。


更に言わせてもらえば、この衣という悪役。
一応一種の叙述トリックがなされているわけですが……叙述トリックと呼ぶには拙すぎます。
コンタクトを普段は使っているけど急に眼鏡になったらおかしいのでという理由で、「眼鏡もコンタクトも使わずに、視界がぼやけたまま」で行動する事が、犯人判明の決め手の一つになるわけですが、
音子ルートでは普通に眼鏡をかけてるじゃないですか。

また、音子ルートでは『衣』を相手に、キツネが丁寧語を使っているんですが、これだって酷い。
普段、『緒上』を相手にはくだけた言葉遣いをしているわけで、『衣』を相手に丁寧語になる意味がまるでない。
悪役の正体を隠したいのはわかりますが、必然性がまるでない、こういう綻びは個人的には致命的な減点要素です。


シナリオ前半部では、澄香のエロ可愛さが存分に出ていたのに、後半のせいで素直に萌えられなかったのは残念ですね。


【総評】

面白いかつまらないかと聞かれると、つまらなくはなかったんです。
ゲームのボリュームの大部分を占める、日常パートは結構楽しかったですし。
ただ、プレイ時間の割には何も起こらないゲームでもあるんですよね。
個人的には何十時間もの時間を費やすゲームなのですから、起伏のない日常シーンだけではなく、もう少し何か事件が起こってほしいと思います。
本作では各ルートにおける『体育祭』という山場が、起伏のない日常シーンをびしっと引き締める事に成功していますが、それ以外の山場は非常に弱い。

恋愛シーンにおける山場(二人の距離が近くなっていく様子、キス、告白、セックス、障害解決とかなんでもいいですが)は、子羽ルートのキスシーンを除いてイマイチピリッとしませんし、
はかりの初恋事件とか、チェリの過去とかは本当にくだらない。
更に酷いのはラストルートの出来、とくれば、本作に限っては山場なんてない方がまだなんぼかマシだったということもできます。

誰かほかの方にプロット作りは任せて、テキストはこのライターさんが書いてほしいと思ってしまいました。
 

94 ロシアVSカメルーン

   ロシア 6-1 カメルーン

【欠場者】(カ) GKベル(追放?)、DFソング(出場停止)

試合内容 B
MOM  FW サレンコ(ロシア)(90)

GK チェルチェソフ(50)    ソンゴオ(80)
DF オノプコ(50)        タタウ(45)
   ニキフォロフ (30)     カラ(45)
   テルナフスキー(50)   アグボ(40)
   テトラーゼ(55)      アケム(45)
MF カルピン(60)       フォエ(60)
    コルネエフ(60)     ムフェデ(50)
    ツィンバラル(45)    カナビイク(55)
    フレストフ(55)      リビー(45)
FW  サレンコ(90)      オマンビイク(60)
     レディアコフ(55)   エンベ(40)

監督  サディリン B+     アンリ・ミシェル  B-

【ロ】 
レディアコフ(55)→ベスシャスニヒ B+
コルネエフ(60)→ラドチェンコ  B+

【カ】
ムフェデ(50)→ミラ(65)
エンベ(40)→チャミ  C+


ロシアは既に敗退が決まっている試合。
カメルーンは勝てば突破できるんだけど、GKが既に帰国していたりとゴタゴタしている模様。
そんな中、二つの偉大な選手による、記録が生まれた試合。

1つは、カメルーンのロジェ・ミラによる、最年長出場記録(42歳)&最年長得点記録。
前者の出場記録はついこないだの2014、コロンビアGKモンドラゴン(43歳)に破られましたが、
モンドラゴンはGKであり、出場も既に楽勝が決まった後のご祝儀出場だったのに対し(それでも偉いが)、
カメルーンのミラは後半頭から堂々の登場。
しかもゴールまで入れてますからね。単なる「ネタ」ではなくて、ちゃんとした「戦力」。 

もう1つは、ロシアのサレンコによる、1試合最多得点(5点)&、予選リーグ敗退チームから出た唯一の得点王(6ゴール)という記録。
これも凄い。サレンコという選手の事はよく知らないんで、こう言い切っちゃうのは失礼ではあるんですが、
最強の一発屋というか、この1試合ですっかり名前を売った選手かなと。


試合の方は、スコアほど両チームに差があったようには思えませんでした。
ただ、カメルーンの方はシュートが枠に全く飛ばないんですよね。
ロシアの方は枠にシュートを飛ばしてくるので、それがそのままスコアの差につながったかなという試合でした。
6点も取られたけど、カメルーンGKソンゴオはむしろ良かったと思います。


ニキフォロフの低得点は、終了間際のファウルによるもの。
あれがイエローで済むなんて、つくづくこの頃のジャッジは甘いなーと思います。今なら一発退場以外はあり得ない。
ツィンバラルの低得点は、「ダイブ」ですね。


この試合をもって、両チームの94年の冒険は終わったわけですが、最後にお互い記録を持って帰ったということで、(本当はトーナメントに進みたかったでしょうが)なにがしかの足跡は残して帰れたということになります。

 
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