2017年09月

巨大投資銀行 読了(バレあり)

著者は黒木亮。
評価は判定不能。多分力作。ただ、好み度はC。


本書は、一人の銀行マン・証券マンを中心に据え、彼と共に日本マネーが躍進した80年代、バブルの崩壊、メキシコ通貨の下落、湾岸戦争、地下鉄サリン事件、9.11、吸収合併によるみずほ銀行誕生などなど、1980~2005年あたりの金融史を振り返れる力作となっている。


ということで、金融経済に強く、その辺の知識を仕入れたい人には強くお薦めできる作品になっているし、既に知っている人も『あぁ、あの時はあんな事もあったなぁ』としみじみ振り返るのも良いだろう。
何の問題もない。良作だと思う。


で、だ。
問題なのは僕の方である。
金融経済に全く興味がなく、知識も全くない私にとって、この本ほどアウェイ感を感じる小説は久しぶりだった。


過去にアーサー・ヘイリーの「マネーチェンジャーズ」という本を読んだことがある。
「マネーチェンジャーズ」は銀行マンを主人公とするエンタメで、非常に面白かった。
金融知識がさほどなくても楽しめたのだ。主人公は末端の銀行マンにすぎなかったし。


ところが、である。本作で描かれるのは末端の銀行業務ではない。
為替と株である。専門用語がバンバン飛び交うのである。

「価格ボラリティが高い低クーポン債をスペキュレート」したりするのである。


『スクリーンは、米国債の利回りとスワップ金利の差や、米国債とファニーメイ、フレディ―マックといった政府機関債の利回りの差を示すスクリーンで、基準となる米国債はすべて「オン・ザ・ラン」が遣われていた』みたいな文章がひたすら延々続くのであり、このレベルの文章は簡単に理解できない事には、1100ページにも及ぶこの小説を読みきるのは相当辛いと言わざるを得ない。


と、まぁこういった感じで第一の壁は「知識・興味の壁」である。
これはもう全面的に僕が悪い。バカですみませんでしたぁ!!! である。


壁はそれだけではない。もう一つ、別の壁がある。それは人物描写である。

この作品では徹頭徹尾、ビジネスの話しかしていない。
会話シーンも全部ビジネスに絡んだことである。


本作に出てくる登場人物は、ほぼ全員が上昇志向が強い独立系の人間か、
でなければ相手の出世やら何やらを気にして、足を引っ張ったり妬んだりするクズ人間かのどちらかだ。
唯一、清涼剤となるのは「〇〇の妻」という一連の妻群で、非常に男にとって都合の良い、人間のよくできた女性たちである。平たく言えば、人間味を感じないレベルであるし、そのせいか名前すら与えられていない。
桂木の妻にしろ、竜神の妻にしろ、そうである。


大学の同窓会でのシーンも酷い。
なぜか。そう、僕にとってはなぜかなのだが、皆が仕事の話しかしない。
お互いの給料を聞いたりしている。
うわーー行きたくねーこんな同窓会ww 
大学時代の恩師なる人間も登場し「日本のために働いてほしかったのに……」と外資系に行った主人公に恨み言を言うのである。
余計なお世話にも程があるwww


投資金融業界は概ね超ハードワークのブラック企業だと思われる。
本書の主人公が最初に勤めていた東都銀行は真っ黒も真っ黒の、スーパーブラックである。
年収1000万だったらしいが、ブラックである。


次に主人公が行く、モーガン・スペンサー銀行は「理不尽な不公平さはない」ので
人によってはブラック企業だとは思わないかもしれないが、
人を超えた存在、超人以外がこの会社に入ったら3日で潰れてしまうのではないか?と感じる程度にはブラックである。
求めるレベルがクッソ高い。
そこで主人公は年収5000万を稼ぐのだが……そんなに稼いで何がしたいんだ? としか思えないのが
悲しいかな、僕の限界である。


5000万だと!? クッソうらやま!! とはならないのである。
こんな地獄みたいな環境、5000万もらっても嫌だわとしか思えない(そもそも務まらない)し、
なんでそんなに金が欲しいのかさっぱりわからない。
主人公は奥さんがいるが子供はいない。そこまで稼がなきゃならない理由が見えてこない。


金のために働くのではないのかもしれない。しかし……僕自身が金融業界に全く興味がないせいなのか、主人公が『楽しそうに働いている』とは、僕には全く思えなかった。


総合して言えば、ここに書かれている世界は、僕と地続きでありながらあまりにも遠いファンタジー世界だし、ここに書かれている人間は、僕とは違う人種……例えて言うなら宇宙人を見ているかのようだった。


世の中にはこんな人たちもいるのか。いるんだろうなぁ。とは思う。
全く理解できなかったけれども。



「価格ボラリティが高い低クーポン債をスペ 「価格ボラリティが高い低クーポン債をス 「価格ボラリティが高い低クーポン債をスペキペキュレート」キュレート」

現在の活動 9/26更新(大体前日の22時~当日の1時ぐらいにフライング更新してます)

近況報告記事です。

本日のメイン 特に重点的に行なっているものに、☆をつけます

☆読書

佐々木譲の「警官の血」上巻読了。
面白いけど、ちょっと読んでてしんどい。どうしたものか。

☆エロゲ

・同人RPG「コピークエスト」をやってます。



・「つよきす3部作」プレイ中
(「つよきす2学期」→「つよきす1学期」←今ここ。ちなみに乙女ルートプレイ中です。
「つよきす2学期」を3月下旬から始めたので、半年ぐらいかけてのんびり3部作できればいいかな、と。さすがに1年はかからないでしょうしw
乙女→エリカ→それ以外の順番の予定。

→「つよきす3学期」) 



●漫画

・「蒼天航路」読書中。今のところは面白く読めてるけど、最後まで読むかは疑問。






その他


・お散歩
週2~3ペースで中距離お散歩実施中。


6/1開始~  

通算 303.6km(散歩コースのみの距離)




ダイエット中

8/27       9/1    9/8  9/12  9/16 9/20   9/22   9/24→9/25
71.6kg→68.3kg→67.8kg→67.4kg→67.0kg→66,5kg→66.3kg→67.3kg→66.8kg
(?) (空腹時)                


71.6kgは満腹時に図った可能性がある(覚えてない)ので、誤差はあると思いますが、
とりあえず1kgぐらいは痩せられたのでは?
65kgが当面の目標だけど、本音を言えば更に痩せて62kgぐらいになりたい。
9/22と23はストレスが溜まったので食べ過ぎてしまったw そしてリバウンドへ
これはいかん! 


こんな感じで頑張ってます。
Twitterには鍵をかけてしまったので、feeは何をやっているんだろう?
と思われる方がいれば、これが答えになるかなと思いまして。
まぁ、僕の動向を気に掛ける方なんていないかもしれませんがw そんな感じです。





火星年代記読書会のお知らせ(9月7日)

ホームページオブ百合機械、管理人の残響さんと、
「火星年代記」の読書会を行いました。

1冊の本について、今回もまた7時間以上の対談を行い、有意義な時間を過ごすことができました。
素晴らしい機会を与えてくださった残響さんに、深く感謝いたします。
楽しかったですw

対談の模様はこちらにて公開しております。




『火星年代記』  

2030年1月   『ロケットの夏』 9/2公開

2030年2月   『イラ』9/2公開

2030年8月   『夏の夜』NEW 9/2公開

2030年8月   『地球の人々』 9/2公開

2031年3月   『納税者』  9/2公開

2031年4月   『第三探検隊』    9/7公開 NEW

2032年6月   『月は今でも明るいが』  9/7公開 NEW

2032年8月   『移住者たち』  9/7公開 NEW

2032年12月  『緑の朝』  9/7公開 NEW

2033年2月   『いなご』 
 9/7公開 NEW

2033年8月   『夜の邂逅』

2033年10月   『岸』 近日公開

2033年11月   『火の玉』 近日公開
 
2034年2月   『とかくするうちに』 近日公開

2034年4月   『音楽家たち』 近日公開

2034年5月   『荒野』

2035-2036   『名前をつける』 近日公開

2036年4月   『第二のアッシャー邸』 近日公開

2036年8月   『年老いた人たち』  近日公開

2036年9月    『火星の人』  近日公開

2036年11月   『鞄店』    近日公開

2036年11月   『オフ・シーズン』

2036年11月   『地球を見守る人たち』

2036年12月   『沈黙の町』

2057年4月    『長の年月』

2057年8月    『優しく雨ぞ降りしきる』

2057年10月    『百万年ピクニック』





2017年に読んだ本(随時更新)

S→味わい深く、いつまでも心に残りそうな作品

キングの死/ジョン・ハート……記事あり。こちらで

A→読んで良かったと思える作品

ミスティックリバー/デニス・ルへイン……重い、お話。幸福を得たショーン、ジミーと、得られなかったデイブの違いは、「車に乗る/乗らない」だったのか、それとも「大切な妻に全てを話せた/話せなかった」という違いによるものか……。しかし「少年時代を懐かしむすべての大人たちに贈る、感動のミステリ」という説明は詐欺だと思うw


少年時代/ロバート・マキャモン……世界の捉え方が、少年と大人では違う。何にでも「常識的な説明」がつけられてしまう「大人」とは違い、少年の世界は魔術に満ちている。街には幽霊が、恐竜が闊歩し、愛車の自転車には意思がある。空へと届いた野球ボール、魔女、天才、そして殺人鬼。本書は、そんな「少年時代の世界(の見え方)」を、束の間思い出させてくれる良作である。


鳴門秘帖/吉川英治……ストーリー自体は、ちょっと突っ込みどころのある、オーソドックスなTHE・時代劇。ただ、「アネゴ肌で、男にスレてるけど、実は初恋で、好きな相手にはウブで健気」なヒロイン、見返りお綱のインパクトはなかなかのもので、萌え小説として読むなら結構評価が高い。見返りお綱を筆頭に、目明し万吉などサブキャラは良い味を出している反面、主役の弦之丞やヒロインのお千絵様に魅力が乏しいのは残念。

ロストシンボル/ダン・ブラウン……Bに近いA。面白いものの、前2作(「天使と悪魔」、「ダビンチコード」)に比べるとだいぶ落ちる。「悪役が倒れた時」が面白さの頂点なのだが、その後延々と種明かしが続くのは、「動(サスペンス)」と「静(うんちく)」が絶妙にバランスをとっていた前2作と比べ、完成度が低いと思う。そうはいっても、十分面白いのだが。


影武者徳川家康/隆慶一郎……タイトルに似合わない(?)ガチな歴史小説。時代は関ケ原~大阪冬の陣まで、二郎三郎&風魔の忍びVS秀忠&柳生の暗闘が繰り広げられる15年間を描く。
二郎三郎に訪れた、老年の青春。やっと巡ってきた充実した男の一生。羨ましくも、清々しい。
唯一気になったのは、作者が登場しては、××がここで不可解な行動をとったのは『●●としか考えられない』というような自説を開陳する機会が多いのだけど、そんな強弁せずに、普通に小説として書いてくれてよかったんじゃないかな、と。そこだけ違和感があった。

国盗り物語/司馬遼太郎……前半の斎藤道山編が非常に面白い。魅力的な道山とお万阿さんの関係にしんみりとする。それに比べると後半の信長編はややパワーダウン。パワーダウンとはいえ十分面白いけど、光秀に魅力がなくて……。


B→暇つぶし以上の有益な何かを得た作品


庵堂三兄弟の聖職/真藤順丈……記事アリ。こちらで。

起業前夜/高任和夫……Aに近いB。潰れかけた扶桑証券(どう見ても山一証券)をどうにか立て直そうと、頑張る主人公の物語。信頼してくれる部下、休日を過ごすテニス友達、不倫相手などもいて、事なかれ主義の上司との論戦など、リーダビリティに溢れる作品。
ただ、基本いい奴なのに相手が嫌がっているのを知りながら煙草をスパスパ吸う主人公とか、基本いい仲間たちなのに勤め先の事で皮肉を言った結果集まりに来なくなっちゃった仲間がいるとか、そういった『不要な』エピソードが謎。まぁ聖人君子なんてなかなかいないわけだけど、不必要にイメージを悪くする必要もないのでは? まぁでも面白かったよ。



ライラの冒険:琥珀の望遠鏡/フィリップ・ブルマン……Aに近いB。3巻終盤に来てようやく、「イブ=ライラ、アダム=ウィル、蛇=マローン博士」の関係性が(私に)見えてきて、「聖書パロディのファンタジー恋愛モノだったか!」と気づいた瞬間から急激に面白くなった。ダイモンは「聖霊」かな? などなど気づけば気づくほど、完成度の高い作品だ。しかし最後の200ページに至るまで気づかなかった私も悪いかもしれないが、実際のところそこまでは退屈で仕方がなかったので、高評価するのも……いや、読解力のない私が悪いのか? いずれにせよ、「子供向けのファンタジー」ではなかった。


ハリーポッターと不死鳥の騎士団/J.K.ローリング……子供たちの『夢』の学園だったホグワーツ=ハリーポッターの世界も、作を追い、ハリーが年齢を重ねるごとに試練を増し、段々と『現実』の影がちらつき始める。亡き父に対するハリーの『尊敬』が崩れた事こそ、本巻最大の見所のように思う。
少年が大人になるためには、父を超えなければならない。というのは少年主人公におけるファンタジー系成長物語の鉄則であり(注:不思議な事に、少女主人公や女性の保護者においてはこのような鉄則は見受ける事が出来ない)、名付け親(??後見人の事か?)のシリウスの死もまたそれに準ずるモノと言える。となると、次巻「謎のプリンス」では恐らくハリーの最大の庇護者であるダンブルドア、もしくはハグリッドあたりが亡くなるというのが『少年主人公のファンタジー系成長物語』の鉄則ではあるが、さて……。


ハリーポッターと謎のプリンス/J.K.ローリング……16歳になって、恋愛に青春に大忙しのホグワーツ。その裏で、恐るべきヴォルデモートとの闘いも熾烈さを増していく。そんな第6巻は、ロンの心理描写が面白い。あがり症の彼を、ハリーが必死に励ます姿がおかしい。ロンとハーマイオニーの関係性も読みどころだ。一方でシリアス面では、ダンブルドアがついに亡くなってしまう。前巻を読んだ時の予想が当たっちゃったな。ただ、この巻は良いのだけど、最終巻にあたる次巻「死の秘宝」がガチシリアスバトルばかりになりそうなのが心配。ハリーポッターシリーズは、学園生活は面白いんだけど、バトルシーンは概してあまり面白くないんで……。





歌姫/エド・マクベイン……偽装誘拐の皮肉な結末が印象深い。

殺意の楔/エド・マクベイン……

クレアが死んでいる/エド・マクベイン

さよならダイノサウルス/ロバート・J・ソウヤー



C→暇つぶし程度にはなった作品

10プラス1/エド・マクベイン

熱波/エド・マクベイン

ライラの冒険:神秘の短剣/フィリップ・ブルマン

三国志/吉川英治……記事あり。
こちらで。

ハリーポッターと死の秘宝/J.K.ローリング……シリーズ最終巻として、今まで読んできた読者が読む価値はもちろんある。スネイプ先生の想いや、ダンブルドアの正体(?)など読みどころもないわけではない。ただ、「学園生活は楽しいけど、シリアスバトルはあんまりおもしろくないなぁ」と思っていた一読者(僕です)にとっては、シリアスバトルが連続するこの最終巻は「読む前から分かっていた」とはいえ、ちょいしんどかったです。

ハリーポッターシリーズ全体の感想はこちらで記事にしています。


巨大投資銀行/黒木亮……バレあり。こちらで。

宮本武蔵/吉川英治

D→自分には合わなかった作品



これから読む予定の本(入手済み)


ブレイブストーリー/宮部みゆき

三国志/北方謙三

チームバチスタの栄光/海堂尊

らせん/鈴木光司

ループ/鈴木光司

警官の血/佐々木譲

オレたちバブル入行組


これから読む予定の本(手元になし)


国盗り物語/司馬遼太郎

後継者

クレヨン王国パトロール隊長

クレヨン王国まほうの夏

クレイジーカンガルーの夏

クレイジーフラミンゴの秋

半分の月がのぼる空/橋本紡

ブギーポップインザミラーパンドラ

ソードアートオンライン(とりあえず4巻まで)

とらドラ(ひとまず2巻:1巻は昔読んで割と面白かった)

文学少女と飢え乾くゴースト

文学少女と繋がれた愚者

俺の妹がこんなにかわいいわけがない(とりあえず3巻まで)

鋼殻のレギオス(とりあえず1巻)

乃木坂春香の秘密(とりあえず1巻)

バカとテストと召喚獣(とりあえず1巻)

彩雲国物語(とりあえず1巻)

巨大投資銀行

起業の砦

起業前夜


インフェルノ/ダン・ブラウン

デイヴィッド・コパフィールド/チャールズ・ディケンズ





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