2022年11月

グループG カメルーンVSセルビア

       カメルーン 3-3   セルビア

試合内容 B+
個人的MOM FW ヴァンサン・アブバカル(カメルーン)

GK エバシ 7         ヴァニャ・ミリンコビッチ・サビッチ 6
DF ヌクル 5          ペリコビッチ 5
   カステレット 6       ミレンコビッチ 5・5
  トロ 5          パブロビッチ 6
  ファイ 5       MF  ジブコビッチ 7
MF クンデ 6         マクシモビッチ 5
  ホングラ 4         ルキッチ 6
  アンギサ 5     MF   コスティッチ 6・5
FW トコ・エカンビ 5・5      タディッチ 6・5
   ムベウモ 5        セルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチ 6
   シュポ・モティンク 6・5  FW アレクサンデル・ミトロビッチ 7

監督 ソング 5       ストイコビッチ 5・5

交代(カ)

ホングラ→アブバカル 7・5
クンデ→バソゴグ 5
トコ・エカンビ→オンドゥア ?
アンギサ→エヌクドゥ ?
ムベウモ→ウムグエ ?

(セ)
パブロビッチ→ステファン・ミトロビッチ 5
ジブコビッチ→ラドビッチ ?
ペリコビッチ→グルイッチ ?
セルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチ→バビッチ ?
コスティッチ→ジュリチッチ ?

欠場者 GKオナナ(監督からの追放)

試合前の感想

凡戦の末スイスに敗れたカメルーンと、ブラジルから真っ向から撃ち合いに行って力負けしたセルビアの試合。
両者ともに、負ければ予選リーグ敗退がほぼ決まる状況で負けられない一戦。
個人的にはセルビアのパスサッカーに魅力を感じているので(スイスも結構好きなんですが)、
セルビアを応援しています。

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「フィジカル個人技」のカメルーンVS「パスサッカー」のセルビア
両極端なスタイルの対決は、3-3と壮絶な打ち合いになった。

カメルーンで目立ったのは、まずポストプレイとフィニッシュ両方で目立ったシュポ・モティンク
そして、途中投入されて2ゴールのアブバカル
なぜアブバカルが途中投入なのか、コンディション面の問題なのかがよくわからないが、
過去2大会のエースがその存在を見せつけた。

セルビアの方は、3点目に代表されるように流麗なパスサッカーが魅力。
2アシストのジブコビッチ、好クロスを連発したコスティッチ、そしてフィニッシャーのアレクサンデル・ミトロビッチ。
なぜヴラホビッチを起用しないのか(これまたコンディション不良なのか、なんなのかわからないが)に不満はあるが、ストイコビッチ監督が作り上げたセルビアの美しさを堪能できた。

試合とは関係ないが、ABEMAの実況・解説で不満があるのが選手名を呼んでくれないこと。
日本VSコスタリカの本田さんもそうだったが、普段あまり知らない選手だからこそ、選手名を知りたいのに呼んでくれないのでは覚えようがない。
セルビアの3点目も、ジブコビッチ→アレクサンデル・ミトロビッチはわかったが、その前の素晴らしいパス回しの2人が分からなかった(恐らく最初のパスはポジション的にコスティッチだと思うが)。

また、再三良い良いと解説が褒めていたボランチの選手も名前を呼ばれなかったり(恐らくルキッチの事だと思う)、セルビアのセットプレーキッカーも名前を呼ばれなかったり
タディッチコスティッチ、セルゲイ・ミリンコビッチ・サビッチ、ジブコビッチと4人も蹴れるキッカーがいるのだから、呼んでもらえないとわからない)非常にストレスがたまる観戦になった。


強豪国で普段見慣れている選手なら、遠目からでもわかるが、そうじゃない選手こそ名前を呼んでほしい。それが仕事だろ、と個人的には思った。



グループE スペインVSドイツ

        スペイン 1-1         ドイツ

試合内容 B+
個人的MOM FW ジャマル・ムシアラ(ドイツ)

GK ウナイ・シモン 7          ノイアー 5
DF ラポルト 5・5             リュディガー 6
  ロドリ 6                ケーラー 3・5
  カルバハル 4・5             ラウム 5
  アルバ 6・5              ジューレ 5・5
MF ブスケッツ 5・5            キンミッヒ 6
   ペドリ 6              ゴレツカ 6
   ガビ 5・5               ギュンドアン 6
FW ダニ・オルモ 6・5            ニャブリ 6
   フェラン 6             ムシアラ 8
   アセンシオ 6            ミュラー 5

監督 ルイス・エンリケ 7         フリック 7

交代(ス)
  フェラン→モラタ 6          
  アセンシオ→コケ 5
  ガビ→ニコ・ウィリアムズ ?
  アルバ→バルデ ?

  (ド)
  ケーラー→ザネ 6
  ミュラー→フュルクルク 6
   ギュンドアン→クロスターマン 5
  ニャブリ→ホフマン ?
  ラウム→シュロッタ―ベック 5


試合前の感想

日本の敗戦に、一番ホッとしているのはドイツではなかろうか。
これで負ければ敗退の状態から、(他力本願とはいえ)負けても突破できる状況へと変わった。
もちろんここは勝って、自力突破を目指したいところだが、日本に敗れた最大の要因である
『コンディション不良』はどの程度、回復しているのだろうか?

初戦、圧倒的な大勝を見せたスペインは、今日もロドリをセンターバック起用の強気な布陣。
圧倒的なパスサッカーでコスタリカを粉砕した再現は、さすがにドイツ相手には難しいだろうが、
チームの完成度は明らかにスペインの方が上。
2連勝で、すんなりと突破を決めたいところだ。


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ポゼッションを最大の武器にする両チームのポゼッション対決は、
ボール支配率65%、パス本数637本(ドイツは345本)でスペインの勝利。

そのポゼッションを支えたのはペドリ
やや精彩を欠いたガビの分まで、ペドリがボールを繋ぎ続けた。
その中盤から前線の3トップにボールが渡ると、ダニ・オルモの鋭利なカット・インからチャンスを作る。

しかし、ドイツはここで思考を転換する。
ポゼッション勝負ではスペインに劣ると見るや、鋭いパスを早めに出していく、縦志向のサッカーに切り替えたのだ。

前線で果敢にプレスをかけたニャブリが、その縦サッカーを牽引すると、
シュート本数ではドイツが枠内4本:スペインが3本とシュート数では上回る。
そのニャブリ以上に存在感を見せたのが、ヌルヌルとしたボールキープから好アシストを放ったムシアラ。

起死回生の同点ゴールを決めたフュルクルクを投入したドイツのフリック采配も見事だった。
スペインのゴールを決めたのも、エンリケ監督が早めの時間に投入したモラタ。
交代枠が5人になり、途中投入の選手がゴールに絡むのはもはや珍しくないが、
世界一のポゼッションチームを作り上げたエンリケ
ポゼッションで敗れたと見るや戦術を大胆に変更したフリック両監督は高評価に値する

一つのパスミスがチームに不協和音を奏で、リズムを崩すような、
ピリピリとした緊張感が漂うハイレベルなゲームは、単純な運動量以上に
「認知・判断」の速さを競うような試合だった。

ここで順位も載せておく。

         勝ち点  得失点差 得点
1 スペイン     4    +7
2 日本       3    0    2
3 コスタリカ    3    ₋6  
4 ドイツ      1    ₋1    2

最終節はスペインVS日本、ドイツVSコスタリカ。

スペインは負けても、コスタリカがドイツに勝たなければ突破ではあるが、
もちろんスペインは日本に負けてもOKとは、当然思っていないだろう。

ドイツは当然コスタリカに勝たなければ突破できないが、
スペインが日本に勝てば問題なく突破。
スペインと日本に引き分けた場合は、得失点差の問題で2点差以上の勝利。
日本が勝ってしまった場合は、得失点差8の穴を埋めるには、奇跡が必要だろう。



グループF クロアチアVSカナダ

     クロアチア 4-1       カナダ
試合内容 A
個人的MOM FW イバン・ペリシッチ(クロアチア)

GK リバコビッチ 5・5      ボージャン 7・5
DF ロブレン 5        ミラー 4・5
   グバルディオル 5・5     ヴィトーリア 4
   ユラノビッチ 5     ジョンストン 4
   ソサ 5・5       MF ユースタキオ 5
MF  ブロゾビッチ 6・5     ハッチンソン 5
   コバチッチ 7       ラリア 5
   モドリッチ 6・5       デイビス 6・5
FW ペリシッチ 8・5        ブキャナン 6
   リバヤ 6         ラリン 5
   クラマリッチ 8        デイビッド 5・5

監督 ダリッチ 7・5          ハードマン 6

交代(ク)
   リバヤ→ペトコビッチ 5・5
   クラマリッチ→ヴラシッチ 5
   ペリシッチ→マイェル 5・5
   モドリッチ→オルシッチ 5・5
   コバチッチ→パシャリッチ 5


  (カ)
   ユースタキオ→コネ 5  
   ラリン→オソリオ 5・5  
   ラリア→ホイレット 5
   デイビッド→カバリーニ ?
   ハッチンソン→アデクグベ ?


試合前の感想 

初戦、ベルギー相手に見事なゲーゲンプレスを見せるも、惜しくも敗れたカナダと、
期待外れの拙攻でモロッコを相手にスコアれすドローに終わったクロアチア。
大会前の実力では圧倒的にクロアチアが有利だと思われていたが、初戦の内容を考えると
もしかするともしかするんじゃないか、そんな期待を抱きながら観戦に臨んだ。


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前回3位、賞味期限が切れたベルギーがモロッコに敗れた1時間後。
前回準優勝のクロアチアは、「健在」ぶりを存分に見せつけた。

開始1分、電光石火のデイビスのゴールで一時は暗雲が立ち込めたが、
カナダのゲーゲンプレスの網にかからない、足元の技術と連携がクロアチアにはあった。

特にボールの収め所となっていたのがボランチのブロゾビッチで、そこからの配給でカナダのプレスを交わし続けた20分過ぎあたりから、カナダは為す術を失った。

こうなるとクロアチアの一方的なペース。
黄金の中盤、ブロゾビッチ、コバチッチ、モドリッチは前回大会同様の輝きを見せたが、
今日の試合、特に最後のスルーパスを出し続けたのがコバチッチ

しかしそれ以上にド派手な活躍を見せたのが、左サイドのペリシッチだ。
前回大会でも大活躍を見せた男は、突破からの危険なクロスを次々と撃ちこみ、見事な2アシスト。
また、マンジュキッチが引退し、唯一前回大会から戦力ダウンしたと思われた最前線にも
クラマリッチという新たなエースが誕生
最終ラインのユラノビッチ、ソサの両サイドバックも前回大会のヴルサリコ、ストゥリニッチと比較して全く見劣りしない。

唯一、センターバックには多少の不安を感じるが、今大会のクロアチアは、前回準優勝時とほぼ同様の力を持ち合わせている。
それを証明した、今日の快勝だった。


2連敗で予選リーグ敗退のカナダはハードマン監督の元、
素晴らしいプレッシングサッカーを見せてくれたがプレスを掻い潜られた後のオプションがなかった。
また、前線の決定力が不足しており、チャンスをゴールへと結びつける力に欠けていた。

とはいえ36年ぶりの出場にして、次回2026年ワールドカップのホスト国の1つ。
4年後に向け、十分すぎるインパクトを残し、惜しまれつつ大会を去る

守護神のボージャンこそ35歳で4年後は心配だが、エースのアルフォンソ・デイビスはまだ22歳。
ユースタキオ、ブキャナンなどのタレントもまだまだ若く、今大会の経験を糧に
ベルギーにも通用したプレッシングサッカーをさらに磨き上げ、セカンドオプションも用意する事ができれば、躍進も期待できそうだ。




グループG ベルギーVSモロッコ

   ベルギー   0-2     モロッコ

試合内容 B

個人的MOM FW ハキム・ジイェフ(モロッコ)
 
GK クルトワ 5・5        ムニㇽ 7
DF ヴェルトンゲン 5.5      サイス 7
  アルデルワイレルド 5     アグエルド 6
     カスターニェ 5        ハキミ 6・5
MF ムニエ 5・5       DF  マズラウィ 6
  トルガン・アザール 5・5  MF  アムラバット 6
  オナナ 5・5           ウナヒ 6
  ヴィツェル 6           アマラ― 5
  デ・ブライネ 5・5     FW  ブファル 6・5
  エデン・アザール 5・5      ジイェシュ 7
FW バチュアイ 6          エン・ネシリ 4

監督 マルティネス 4・5       レグラギ 7

交代(べ)
   エデン・アザール→メルテンス 6
   オナナ→ティーレマンス 5
   トルガン・アザール→トロサール 5
   バチュアイ→デ・ケテラーレ 5
   ムニエ→ルカク 5・5

  (モ)
   アマラ―→サベリ 6   
   ハキミ→アラー 5    
   ブファル→エル・カルビ 5   
   エン・ネシリ→ハムダラー 5・5   
   ウナヒ→エルヤミク ?


試合前の感想


初戦、不甲斐ないパフォーマンスでカナダに辛勝を収めたベルギーは、完全にサイクルの終焉を感じる内容だった。
一方、期待ほどの攻撃力は見せられていないものの、クロアチア相手にパスを繋いで挑んだモロッコには、意気込みは感じるもののベルギーの堅陣を崩せるかと聞かれると疑問。
モロッコが攻勢に出、ベルギーが守るも、時折ベルギーのカウンターが繰り出される展開になるのでは?と予想。

__________________________

まずは、モロッコ勝利おめでとう!! 個人的にモロッコは大会前から推していたので嬉しいです。

ただ、完全に予想とは真逆の展開でしたねw
ベルギーがボールを持ち、アザール兄弟やバチュアイなどが細かなパスワークで攻撃を試みるも、モロッコが跳ね返す展開。
一方、モロッコの攻撃は、両ワイドのジイェフブファルが、ダイナミックなサイドチェンジを何度も試みるなど、連携が取れている印象で、特にジイェフがボールを持つとチャンスの予感を感じました。
ただ、中央が頼りなく、崩すには至らず。

後半、レグラギ監督ハキミブファルを下げた時は、「引き分けでOKなのか!?」と思ったのですが、そう思った瞬間に投入されたサベリが大仕事。
見事に1点を先制しました。

そして終了間際、一人「違い」を見せていたジイェフのアシストでモロッコが追加点。
完璧な勝利で、モロッコが勝ち点を4に伸ばしました。



グループE 日本VSコスタリカ

日本   0-1   コスタリカ

試合内容 D+
個人的MOM GK ケイラ―・ナバス(コスタリカ)

GK 権田 4・5      ナバス 7
DF 吉田 4・5      ドゥアルテ 6
  板倉 5・5      ワストン 6
  長友 6      カルボ 5・5
  山根 5・5      オビエド 6
MF 遠藤 5・5    DF フレール 7
  守田 5・5    MF  トーレス 4
  相馬 6       テヘダ 6
  堂安 4       ボルヘス 6
  鎌田 4・5       キャンベル 6
FW 上田 4      コントレーラス 3・5

監督 森保 5      スアレス 6・5

交代(日) 
   上田→浅野 5
   長友→伊藤 5
   堂安→伊東 5・5
   山根→三苫 6
   相馬→南野 5・5

  (コ)
   トーレス→ベネット 6
   コントレーラス→アギレラ 5
   ボルヘス→サラス ?
   キャンベル→チャコン ?


試合前の感想

ドイツに大金星を挙げた日本と、初戦スペインに0-7と惨敗を喫したコスタリカの一戦。
日本のメディアでは、コスタリカを軽視する報道もよく見かけたが、個人的にはチーム力的には互角だと思っている。
初戦の結果がなければ、コスタリカはがっちり守備を固め、スコアレスドロー(2014年のギリシャ戦のような展開)もありうるんじゃないかと考えていたが、
得失点差の関係上、勝たなければいけないコスタリカが前に出てくるはずなので、チャンスは広がった。


__________________________________


まず、一言。「凡戦」でした。つまらなかった。
ただ、このカードがつまらないのはある程度予想はしていました。
そして、この展開は、大会前の日本VSコスタリカの図式そのまんまでした。

ただし、0-7で負けた後の、絶対に勝たなければならない状況のコスタリカが、
得失点差を無視したかのように日本戦でも守備を固めるとは思っていませんでした。
個人的にこういう戦い方は好きではありませんが、結果論的には、「してやったり」。
状況に動じないコスタリカのスアレス監督の胆力を、まずは評価せざるを得ないでしょう。

内容に乏しい試合でしたが、MOMはコスタリカの守護神ナバスに。
コスタリカの攻撃は、キャンベルと、交代出場のベネットぐらいしか怖くなかったのですが、
伏兵フレールに点を決められてしまいました。

一方の日本は、初戦からなぜこんなにメンバーを代えたのか、正直疑問です。
直前報道を見ていないので、怪我などがあったのかもしれませんが、
初戦(の後半)でうまくいったのだから、そのメンバーを使えば良かったはず。
特に山根は正直、穴に感じましたし、上田も怖さを見せられませんでした。
また、堂安や鎌田など大半の攻撃選手にキレを感じられませんでしたが、
浅野、相馬、伊東、三苫といったサイドアタッカーは日本の武器だなと感じました。
後は、そのサイドアタックを、得点に結びつけられるかどうか、ですね。

この敗戦でベスト16への道はだいぶ険しくなりましたが、裏カードのドイツVSスペインを注視しつつ、最終戦に挑んで欲しいと思います。










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