著者はアイラ・レヴィン。評価は A。
面白い。単純に、とても面白かった。
文章は流れるように読みやすく、ところどころに仕掛けられた工夫が実に良い。
たとえば第1章では犯人視点で物語が展開されるが、実に巧みに犯人の名を伏せている。
よって、第2章、探偵視点に切り替わっても犯人が誰だかわからない仕組みになっているのだ。
さらに第3章、ラスト30ページ~15ページあたりはこの小説ではきわめて珍しく、風景描写が続く『やや読みにくい部分』である。
だが、ここで風景描写を入れることによって、クライマックスシーンが行われる場所を思い描きやすくするとともに、意図的に「緩急」をつけているようなのだ。
とにかく、作者が細部にいたるまで計算しつくして描いた作品という印象を受けた。
これが23歳の時の作品だというのだから、天才というのはいるものだなぁと感じた。
面白い。単純に、とても面白かった。
文章は流れるように読みやすく、ところどころに仕掛けられた工夫が実に良い。
たとえば第1章では犯人視点で物語が展開されるが、実に巧みに犯人の名を伏せている。
よって、第2章、探偵視点に切り替わっても犯人が誰だかわからない仕組みになっているのだ。
さらに第3章、ラスト30ページ~15ページあたりはこの小説ではきわめて珍しく、風景描写が続く『やや読みにくい部分』である。
だが、ここで風景描写を入れることによって、クライマックスシーンが行われる場所を思い描きやすくするとともに、意図的に「緩急」をつけているようなのだ。
とにかく、作者が細部にいたるまで計算しつくして描いた作品という印象を受けた。
これが23歳の時の作品だというのだから、天才というのはいるものだなぁと感じた。