長々やっておりました、魏ルート、クリアしました。
これにて「真・恋姫夢想」クリアとなります。

シナリオ 120/150
キャラ  120/150
絵     75/100
音楽   85/100
システム 75/100
思い入れ 35/50

総合 510/650(約160作中、38位)  

ESにつける点 80



総評の前にまずは魏ルートの感想から。


劉備との最終決戦~エンディングまでの流れが鮮やかに決まり、読後感の非常に良いものとなりましたね。
曹操VS劉備は、それぞれの王としてのパーソナリティ・魅力が凝縮されていて、面白いと感じました。
この二人、目指していたものはほとんど同じだったように思えるのです。
ただ、曹操は「ちょっと、悪い子ぶっているだけ」。劉備は「ちょっと、いい子ぶってるだけ」。本質的にはどちらも「いい子」なんだな、と。


曹操が劉備に対して「甘い!」と一喝するのは、自分の理想を「美化して表現できない」。もっと言えば、一刀に対して「素直になれない」苛立ちなのかなと感じます。
蜀ルートの劉備が、「恋する乙女」モードで一刀に積極アプローチをかける姿とは対照的ですよね。


どうも劉備の評判はイマイチのようですけど、僕は劉備、とても可愛いと思うなぁ。
もちろん、曹操もね。




もっとも、呉ルートに比べると、シナリオに一貫したテーマを感じなかったのも事実で(強いて言うなら、曹操の覇王としての矜持が示されているとは言えますが)、僕は呉ルートの方に軍配を上げたいですね。


キャラは、曹操かなぁ、やっぱり。テイイク&カクカなんかはとても面白いし、テンイと楽進は割にかわいかったです。


総評を挙げるなら、三国志世界を使った、良質且つ大ボリュームのキャラゲー。
ただ、キャラゲーにしては呉ルート、魏ルートは物語もしっかりしており、basesonの本気を見せてくれた作品と言えます。
三国志が好きな身としては、「ライター本当に三国志読んでるのか?」と感じる部分もあり、
一方で「おぉ、よく再現したなぁ」と思える部分もあり。
何とも言えないところですが、よほど狭量な三国志マニアでないなら、何とか大丈夫でしょう。


ヒロインは、いろいろお気に入りの娘はいますが、三国の王の描き込みは特に優れていたと思います。

傍若無人だけど、自分のやり方を恥じずに堂々と貫く曹操。
崇高な理想を掲げながら、その目的のためには姑息な手も使う劉備。
偉大な先達のプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、呉の大地を背負ってたつ孫権。


曹操は本当に格好いいし、強い。それでいてラストのあの姿のギャップも堪らないです。

劉備の評判はイマイチ良くないみたいですが、人間としての美しさ・醜さの両面を見せながら、善なるものを目指す劉備の姿は、とても魅力的だと感じます。

孫権は、ひたすら可愛いというか。呉ルートは彼女の成長の物語でもありますからね。守ってあげたいヒロインナンバー1といった感じでした。


ES