個別ルートはイマイチ、という評判を聞くリトバスですが、確かにイマイチですねぇ。


ただ、ほぼ全てのルートにおいて、「曖昧なままにごまかさず」、「過酷な真実に直面すること」 を貫き通している点からは、このゲームのメッセージが十二分に伝わってきて、面白いなとは思っています。
また、小毬、はるちん、美魚ルートでは、姉妹、兄妹ネタが頻繁に使われていることから、これもヒントなのかなと思っています。


はるちんルートは、シナリオ自体は悪くないのですが、ちょっと読んでてストレスがたまるシナリオだなと。
読み終わると佳奈多は悪くない、柄の悪いパパは悪くない、という気持ちに何となくなりますが、
佳奈多の言っていた台詞は相当に悪質だと思いますし、
パパが老人を脅そうとしていたことを僕は忘れていませんよ。
ちなみにあのパパは、多分佳奈多のパパなんじゃないかなと思っています。

そう、パパの正体をあやふやにしたところが、このシナリオの最大の謎だったり。
何故なら「曖昧なままにごまかさず」、「過酷な真実に直面すること」というルールを破っているのは、今のところこのルートだけだからです。


美魚ルートは、これまた悪くはないです。が、僕は美魚というキャラにかなり萌えていたので、
もっと上を期待していました。
まぁまぁ、で終わってしまったのは至極残念です。

ただ、このシナリオのテキストは巧かったですね。
影や日が射す描写、携帯電話を操作する描写など、随所に「なかなかやるな」と思わせる文章がありました。