評価は A+。
韓流、というと、『ベタな展開による泣かせ系』を連想する人が多いのではないだろうか?
少なくとも、僕はそうだった。
それだけに、以前ウィ・ギチョルの「9歳の人生」という愉快な作品を読んで、(当たり前だけど)韓流と言ってもいろんな作品があるんだなぁと感じたものだ。
さて、今回読んだ「グッドライフ」は、僕が以前連想していた韓流そのままの、『ベタ泣かせ系』の作品だった。
主人公は、30代のシングルファザー。
9歳の息子は白血病で長期入院中で、入院費が嵩んで、治療を拒否されそうな状況(ひでぇ……日本だと、さすがに治療拒否はないですよね……)。
とにかく息子が生きがいの主人公は、何とかして息子を救おうと、文字通り身を粉にしてがんばるのですが、
彼自身もまた、肝臓がんに冒されていたのでした……。
という、何とも救いようのない、悲しい悲しいお話でした。
この主人公の設定が秀逸で、何度も挫けそうになりながらも、必死で息子を守るその姿勢は涙なしには読めないものがあります。
もし僕が彼の立場なら、「息子はもう無理だ……まだ30代なんだし、再婚してまた新しく息子を作ればいいや」などと思ってしまうかもしれません。
もちろん、命というのはそういうものではないのは百も承知なのですが、厳然として人間には、できないことがあります。
あきらめてしまっても仕方がないレベルの困難だと思うのです。
ですが、この主人公は諦めず、闘います。そしてその結果、なんと息子の命を守り通すのです。
自らの命を、犠牲にしてまでも。
……真の『漢』と言いましょうか、こんなに立派なパパは、フィクションの中でもそうそう見られるものではありません。
ファンタジー小説で、世界を救うべく強大な悪と闘う主人公のことを勇者と呼びますが、
この小説の主人公であるチャン・ホヨンこそ、真の勇者だと僕は思いました。
悲しいだけでなく、かけがえのない父親の愛を感じ取れる名作だったと思います。
ちなみに、この本は元々「カシコギ(トゲウオの意)」というタイトルで発売され、
ドラマ化にあわせて 「グッドライフ」と改題されましたが、絶対に元の「カシコギ」のままが良いです。
主人公の生き様を象徴した「カシコギ」というタイトルに比べ、
「グッドライフ」というタイトルからは何も伝わりません。
韓流、というと、『ベタな展開による泣かせ系』を連想する人が多いのではないだろうか?
少なくとも、僕はそうだった。
それだけに、以前ウィ・ギチョルの「9歳の人生」という愉快な作品を読んで、(当たり前だけど)韓流と言ってもいろんな作品があるんだなぁと感じたものだ。
さて、今回読んだ「グッドライフ」は、僕が以前連想していた韓流そのままの、『ベタ泣かせ系』の作品だった。
主人公は、30代のシングルファザー。
9歳の息子は白血病で長期入院中で、入院費が嵩んで、治療を拒否されそうな状況(ひでぇ……日本だと、さすがに治療拒否はないですよね……)。
とにかく息子が生きがいの主人公は、何とかして息子を救おうと、文字通り身を粉にしてがんばるのですが、
彼自身もまた、肝臓がんに冒されていたのでした……。
という、何とも救いようのない、悲しい悲しいお話でした。
この主人公の設定が秀逸で、何度も挫けそうになりながらも、必死で息子を守るその姿勢は涙なしには読めないものがあります。
もし僕が彼の立場なら、「息子はもう無理だ……まだ30代なんだし、再婚してまた新しく息子を作ればいいや」などと思ってしまうかもしれません。
もちろん、命というのはそういうものではないのは百も承知なのですが、厳然として人間には、できないことがあります。
あきらめてしまっても仕方がないレベルの困難だと思うのです。
ですが、この主人公は諦めず、闘います。そしてその結果、なんと息子の命を守り通すのです。
自らの命を、犠牲にしてまでも。
……真の『漢』と言いましょうか、こんなに立派なパパは、フィクションの中でもそうそう見られるものではありません。
ファンタジー小説で、世界を救うべく強大な悪と闘う主人公のことを勇者と呼びますが、
この小説の主人公であるチャン・ホヨンこそ、真の勇者だと僕は思いました。
悲しいだけでなく、かけがえのない父親の愛を感じ取れる名作だったと思います。
ちなみに、この本は元々「カシコギ(トゲウオの意)」というタイトルで発売され、
ドラマ化にあわせて 「グッドライフ」と改題されましたが、絶対に元の「カシコギ」のままが良いです。
主人公の生き様を象徴した「カシコギ」というタイトルに比べ、
「グッドライフ」というタイトルからは何も伝わりません。