【√B感想】

悪くはなかったのですが、√Aに比べるとイマイチでした。
最大の理由は、√A全体に漂っていた緊迫感が、全くないことでしょうか。 


事件が起こってしまった後(After)を描いた√Aと違い、前(Before)を描いた√Bの緊迫感が薄いのは
構造上仕方のない部分だとは思います。 
しかし、√Aとは違い、主人公夏彦の周囲にいる仲間たちは皆、(サリュは除きますが)長い付き合いのある
信頼できる仲間たち。
更にエンパシー能力まで加わるため、味方と敵がハッキリ色分けできてしまった感があります。
そのため、「誰が味方で誰が敵なんだろう? 誰が裏切るんだろう?」という緊張は皆無で、
「渡瀬が敵だ。仲間の力を合わせて、何とか倒せないか?」という単純な構造に終始した感がありました。


これも構造上仕方がないのですが、何度も同じテキストを読まされるシーンがあり、しかも重複部に新たな驚きがほとんどなかったのも、少し残念です。それのせいか、中だるみは隠せませんでした。


また、√Aで提示された謎のかなりの部分が√Bで解けてしまった点も気になります。
犯人も、一番怪しかった渡瀬と二番目に怪しかった宇喜多が順当に怪しいままですし(渡瀬はもう決定かな)。
√C以降で解き明かす材料って何かありましたっけ? √Aに出てくる悠理の正体くらいでしょうか。
(まだ名前の出てきていない少女じゃないのかなぁ? 夏彦のマインドコントロールを浴びて、渡瀬には悠理に見えるのでは?)
それとも渡瀬の共犯をあぶり出すのでしょうか。


日常シーンの続く物語は、(√Aと違い)かなりギャルゲーちっくな内容が展開されます。
ただし、時間軸が行ったり来たり、重複テキストを読まされるので中だるみがありました。
一方で、終盤のましろとのやりとりでは感動したシーンもありましたし、ギャルゲーとして見ても
水準は超えているので、√B単体での印象はそこまで悪くはありません。
ただ、√AがBに比べると良すぎたこと。√Aでついた勢いがBで失われてしまったように見えたことが
残念、という感じです。


√Cで再び勢いを取り戻せれば、取るに足らない失点と言えるでしょう。


【√C感想】

これは……えっと、ただのつなぎ、でしたね。完全に。
√ごとに感想記事をあげようと思ったのですが、
あまりの短さに√C単独の記事は必要ないかなと。


特に新しい情報もない、かなぁ。
予告で、地下に本物の悠理らしき少女がいるのがわかった、くらい?