ドイツ   3-2   ベルギー

欠場者(ド) DF シュトルンツ(負傷)
試合内容 B-
MOM FW クリンスマン(80)(ドイツ)

GK イルクナー(60)      プロドーム(75)
DF マテウス(50)        グルン(65)
   コーラー(50)        デウォルフ(50)
   ヘルマー(55)       エメルス(65)
MF ベルトホルト(55)  DF アルベール(60)
   ザマー(70)     MF  ステーレンス(50)
   ブッフバルト(60)      バンデルエルスト(55)
   ワグナー(50)        シュミッツ(40)
   ヘスラー(70)        シーフォ(45)
FW クリンスマン(80)     ウェーバー(45)
    フェラー(75)       ニリス(40)

監督 フォクツ B+       バン・ヒムスト B

【ド】
マテウス(50)→ブレーメ(50)
クリンスマン(80)→クンツ B


【ベ】
 ニリス(40)→チェルニアチンスキ ?
シュミッツ(40)→ボファン ? 


94年ワールドカップはここからが決勝トーナメント。ますますの熱戦が期待されます。

黄金時代を謳歌するも、予選リーグでは調子が出なかったドイツと、
攻撃陣の調子が悪く、GKプロドームの攻守を頼りに勝ち進んできたベルギーの一戦。


序盤にぽんぽんぽんと立て続けにゴールが決まり、いきなりドイツ3-1ベルギーに。
事故のようなゴールも多かったですが、今日が初先発のフェラー&クリンスマンの見事なコンビから挙げた2点目はビューティフルゴール。
この日のフェラーは絶好調で、なんで今まで先発で使わなかったのか首を傾げてしまうほど。
予選リーグから好調を維持するクリンスマンも、裏を突くスピードでベルギー守備陣を切り裂きます。

試合はこのまま推移しますが、やはり中盤はドイツの方が数段上。
特にボール奪取役のザマーの存在感が光りました。
攻撃に転じると、ファンタジスタのヘスラーが中心となってベルギー陣を脅かします。

一方ベルギー側は……正直に言ってあまり良くなかったですね。
目立ったのは右サイドから何本も良いクロスを放ったエメルスくらいでしょうか。


体力不足が心配されたドイツですが、酷暑の中で行われた試合の多かったこの大会の中で
この日は雨が降ったためか涼しく、やりやすかったのではないでしょうか。
むしろ後半に入るとますますドイツのエンジンがかかります。
ベルギーGKプロドームの好守がなければもう2~3点入ってもおかしくなかったですね。


そんな中、問題のプレイが。
後半25分……ぐらいかな? ベルギーのウェーバーがペナルティエリア内で倒されるも、ジャッジはノーファウル。
これは、FIFA世紀の10大誤審の1つにも数えられている有名な誤審ですが……どうでしょう。
誤審かどうか、イマイチよくわかりませんでした。
というのも、まだこの頃のテレビ映像は、いろんな角度からリプレイをしてくれないんですよ。
「誤審かどうかギリギリのプレイなので、判断できない」というのではなく、「こんなショボい映像じゃ判断できない」というところです。
これがPKならばベルギーは1点差に追い上げた可能性が高く、ミスジャッジだとすれば本当に残念ですね。

試合は後半ロスタイム、アルベールが素晴らしいゴールを決めて1点差に詰め寄るも時既に遅し。
ドイツがベスト8へと駒を進めました。


あれが誤審なら、誤審がなければ、3-3になっていた可能性が高いという意味では本当にベルギーは不運。

ただ、それはともかく内容的にはやはりドイツの方が一枚も二枚も上手でしたね。
ベルギーは、これは大会を通じてなんですが、本来攻撃の中心になるはずだったシーフォが全然ぱっとせず、
前線の2トップも存在感がまるでなし。
GKプロドームの力だけで勝ち上がってきたような印象のチームでした。
まぁ、誤審かもしれないんですが、強い方が勝ち上がった、という印象ですかね。


ドイツはしょうもなかった予選リーグのパフォーマンスから大幅に改善され、いよいよエンジンがかかってきた、というところでしょうか。
多くのサッカーファンはこう思った事でしょう。やはり、今回のドイツも強いぞ、と。
……まさか、次の試合で足元を掬われるとはねぇ……。