話115/150 人120/150 絵80/100 音85/100 その他100/100 印象40/50 

合計 540/650(25位/全180ゲームぐらい中)

 ESにつける点 88点。


評価はS~E。



☆ 小鳥ルート 評価 A+ 


心を閉ざしていた車いすの少女、小鳥は、ある日グライダーと出会う。
足の不自由な自分でも、空を飛ぶことが出来るかもしれない。
そんな想いを胸に秘め、小鳥はソアリング部の活動へと熱中していく。
一度は諦めていた恋を叶えた、大空での告白。
「危険だ」という両親の反対に一時は屈しそうになるものの、大好きな人と共に憧れの空を、少女は飛んだ。


清々しいまでの王道青春展開を見せる小鳥ルートは、本作中で一番好きなルートです。
空を飛ぶというのはとても危険なことです。
実際に空を飛ぶパイロットにも勇気は求められますが、大切な人がパイロットとして空へと旅立つ、
それを見送る事しかできない人々の心の負担は想像を絶するものがあります。
一度空での事故を目の当たりにしている小鳥の両親や飛岡には、それは耐えられないことでした。
彼らがフライトに反対するのは、正しいと言えば正しいのです。

しかし小鳥にとって大空を飛ぶことは、やっと出会えた夢・生きがいでした。
周囲に配慮して夢を諦める、他にもっと安全な遊びがある。それがいわゆる「オトナ」の選択かもしれません。
佳奈子が話す、飼われたインコの翼を切ってしまうというエピソードは、小鳥ルートのテーマをそのまま表しています。
大切な子、足の不自由な子を危険から守るため、翼を奪う事が正しいのかどうか。
実際のところ、正しいかどうかは誰にも解りません。
本作はハッピーエンドで幕を下ろしますが、小鳥が実際に事故に遭った可能性はありますので。


本作は共通ルートから一貫して、小鳥の心理描写がとても丁寧でになされています。
彼女が本当に空に焦がれているさまがプレイヤーにしっかり伝わるように描かれているのです。
冷静な目で見れば、それは確かに「子供のわがまま」なのかもしれない。
でも、空を飛びたいと願う気持ちがこんなにも伝わってくる小鳥だからこそ、応援したくなるのです。


モーニンググローリー直前。
空を飛ぶこともできず、小鳥も父親の車に乗ってしまった局面からの一連のシーン。
小鳥のSOSを受け取り、自転車で駆けて小鳥を迎え、そして大空を飛ぶ。
できすぎと言えばできすぎ、王道すぎといえば王道すぎですが、
冒頭でのSOSに絡めてきたのは非常に巧く、その後も失った夢の象徴である「自転車」も動員し、
ピンチからの大逆転を見せてくれた本ルート終盤は、クリックする手が止まらなくなりました。


小鳥と碧の関係性も非常に良かったと思います。
恋人としての二人も良いのですが、個人的には恋人になる前の親友としての彼女にとても魅力を感じました。
こんな異性の親友がいたらなぁと心から思える理想的な関係で、小鳥の髪を梳かすシーンや、
彼女の悩みを受け止めるシーンなど、つくづく良いなぁと思わされました。
空の上での告白も素晴らしかったし、前述した自転車で追いかけるシーンなど、絵になるシーンがとても多かったですね。


期待していたとおりの本当に良いシナリオで、とても満足しました。



☆ 天音ルート  評価 A-  

イスカ・天音・達也。
三人が抱いた空への想いはしかし、志半ばで潰えたかに見えた。
その想いをただ一人、超留年までして守ってきた天音。
そんな天音の想いと、イスカの残した航空日誌にも触発され、天音のもとへとたどりついた小鳥、碧、あげは。
更にはそんな4人の活躍を見て、やってきた亜紗と依留。
一時的に天音は去るものの、顧問として復帰。
そしてついに雲の回廊を飛んだ天音の元にやってきた懐かしのイスカ。
本ルートは、現ソアリング部の話でもありますが、どちらかと言うと旧ソアリング部、
「イスカと天音の物語」と言い切ってしまっても良いように思います。


本ルートを構成するパーツは完璧。
「先輩から後輩へ」というテーマは部活動青春ストーリーの定番(の割にエロゲではほとんど見ない)ですし、
奇をてらうことなく堅実に物語を着地させ、最後は良い気持ちでハッピーエンド。
うん、良い話でした。


ただ……なんだろう、小鳥ルートに比べて若干の物足りなさが残るのも事実。
原因は幾つかあります。


1、(飛岡の妨害、イスカのノート発見という障害はあるものの)割と順風満帆なこと。
少なくとも小鳥ルートの終盤のような、畳み掛けるような危機とは無縁です。


2、恋愛要素の薄さ。これは「好きずき」だと思っています。
「恋愛ゲームだから恋愛要素がないとダメ」なんてことは言いませんし、「主人公が大活躍しないとダメ!」とも思いません。
しかし、前述したように小鳥ルートは「恋愛要素もきちんと描かれ」、「主人公の活躍もあって」素晴らしいエンディングを迎えたのに比べ、天音ルートは基本「天音とイスカの物語」。
言ってはなんですが、碧は空気だったように思います。
その辺が、少し物足りなく感じたのかもしれません。


3、小鳥ルートが好きすぎたこと
勘違いだったら申し訳ないんですが、このルートって、ルートロックがかかっていましたよね?
小鳥ルートの先に読むならこれでも良かったと思うんですが、
あの小鳥ルートの感動の後でこれを読むと、「天音ちゃんも好きだけど、小鳥ルートがグランドエンドだよなぁ」と思ってしまう僕がいるんです。
まぁこれは欠点とは言わないですけど、ゲーム最後のグランドルートを飾るには…という。


4、飛岡先生が想像以上にどうでも良かった件。
飛岡先生が「実は善い人」なんじゃないかということは、小鳥ルートを読みながら想像できていました。
多分、生徒の事を心配するあまり、ちょっとやりすぎちゃった人なのかなと。
きっと事故の原因になった飛岡先生はイスカを溺愛していて(生徒として。いや、恋愛としてでもいいけど、さすがに年齢的に苦しいw)、イスカも飛岡先生を慕っていて。
そんなイスカが、事故に遭い……悲しみでおかしくなってしまった。もう二度とこんな想いをしたくない。
要は小鳥の両親の過激バージョンですね。
で、天音ルートで明かされる過去なんですが……えーっと、まぁ確かに予想は当たってはいました。

しかしですね、飛岡とイスカって単なる一教師一生徒じゃないですか。
深い信頼関係とか絆とか、あんまり書かれていないと思います(嫌いあってはいないみたいだけど、それぐらいじゃないですか)。
いや、僕は教師ではないので解りません。真面目に、生徒の一人ひとりをここまで真剣に想える先生もいるのかもしれません。
しかし、犯罪行為を犯してまで邪魔をする動機がこれじゃ、納得しづらいでしょう。

これじゃ単なる「障害としての、キチガイ悪役」以上のキャラになれていません。
イスカと飛岡先生のエピソードを幾つも入れて、それこそイスカが退学を考えている時に飛岡先生がひきとめて、それから天音に出会ったとか、飛岡先生が生徒から陰口を叩かれて自信喪失していた時にイスカに励まされたとか、
そういうエピソードの積み重ねがあり、飛岡先生にとってイスカという生徒が、問題児ながらかわいくてかわいくて仕方なかったとか。
そんな描写があれば、飛岡先生の気持ちも解るなぁ、実は善い人だったんだなぁと思えたんですが……。


5、天音の立ち位置の不徹底


これは天音ルートの問題点というわけでもないのですが、せっかくなのでここで書きます。
望月天音というキャラクターは「子供」と「大人」の中間点に位置する、とても魅力的な設定を持っています。
学生(留年)時の天音は完全に子供の論理で動いていますが、講師として戻ってきた際の天音は
事あるごとに「オトナだからな」を強調し、実際グライダーへの熱意も薄れているように思われます。
これは勿論、「諦め」はあるのでしょうが、恐らくは「オトナにならなきゃ」という自己抑制によるもので、実際には熱意を失ってはいなかったのだと思います。
そうでなければ、イスカとの約束を一時的にとはいえ吹っ切ってしまったことになります。
それはさすがに寂しい。


が、天音というキャラ自体が相当天然なため、ひょっとしたら本当に吹っ切っていたのかもしれず、
イマイチよくわからないことになっています。


他ルートの話をするのもあれですが、あげはルートの天音は、グライダーに対してもかなり「オトナの」視点を取ります。
つまり、「危険だからやめといた方が良い」という視点を取り続けます。
一方で、依留ルートや小鳥ルートでの天音は普通に乗り気で、どう考えても危険っぽい発進方法を提案するなど、ライター間でのすりあわせの不備故の違和感もあったように思います。

(主人公の碧の性格が、あげはルートだと非常に変なのは言うまでもありませんが
依留に関しても、他ルートではソアリング部に対してほぼ終始『ツン』を貫くのに対し
天音ルートではソアリング部に『デレ』ています)。


天音というキャラクターの「オトナなんだけど子供」という立ち位置は、うまく活かせれば魅力的、だと思うんですが、心理描写が解りづらかったり、複数ライターの問題もあって、あまりうまくいっているように思えなかったのは残念でした。
一度は諦めた夢を再び追いかけるという展開なのですから、もっと盛り上げることはできたように思いますし、
もう少し天音の心の動きが追えれば、もっと良かったのにと思います。
もちろん、僕の読解力がヤバい可能性はありますし、あるいは読者の想像に委ねる部分なのかもしれませんが。



とまぁブツブツ言ってきましたが、イスカと天音が電話で話すシーンは、予想はしていてもやはり良いですよね。
少々物足りなかったけど、良いルートだったと思います。


☆どうでもいい余談

本作を気に入っている理由の一つにはこの天音の存在があります。
というのも天音は超留年していて、25~26歳なんですよね。
この恵風学園は高校+短大というか5年制っぽいので、
碧・小鳥・あげはは高2~3だから、16~18歳(エロゲの登場人物は18歳以上ですが、まぁとにかく)。
風戸姉妹は高1だから15~16歳。
この年代の8歳差だの10歳差というのはかなり大きいと思います。


で、実際のところ、この手の青春作品って年齢の近い者同士がワイワイやっている作品が多い。
まぁそれはそれで良いのです。
ただ、年上キャラが出てくるエロゲだと、かなりの確率で、おじさんだの行き遅れだの言い出す感じがあって……僕もそろそろ年齢が気になる年頃なので、こういうの、割とキツいです。
そりゃね、わかりますよ、学生から見たら僕だってもういい年だってことは。
一緒に同じノリで混ざれるとも思っていません。

でもそんなふうに言わなくたっていいじゃないですか……って感じで、まぁプレイしていてなんか寂しい気持ちになっちゃうんです。鬱ゲーじゃないのに鬱になってどーすんだよ……。


だけどこの天音というキャラは、碧たちに普通に溶け込んでいますよね。
小鳥は気さくに「天音ちゃん!」って呼んでいて、誰もそれを不思議に思っていない。
年齢の差を感じさせない友情が、読んでいて「いいなぁ」と思ってしまうのです。
「あんちゃん」も良い感じの青年で、文字どおり碧たちの良きあんちゃんとして活躍していて
「俺ももうトシだからな…」みたいな自虐ジジイめいたことも言わないし、安心してプレイできます。


年齢いじりネタ、好きな人は好きなんでしょうけど個人的には結構不愉快なんで、
もうちょっと少なくなるといいなぁと思っています。
せっかくだから大人キャラも、もう少し仲間の輪に入れてあげてください……。
無理ならせめて、いじりキャラ的な乱暴さで扱わないでください……。



☆ あげはルート 評価 C+

複数ライターの弊害故か、大不評を買っているルート。
評判に違わず、つまらないルートでした。
共通ルートでは純正幼馴染として魅力を放っていたあげはだったのに、凡庸なライターによって地雷ルート/地雷ヒロインにされてしまうとは……。 


本ルートがつまらない理由は

①ストーリーラインがめちゃくちゃ
②あまりにもノリが寒い
③テキストが下手

の3点。この中で個人的に特につらかったのは、②のノリの寒さですね。
主人公とあげはの会話が徹頭徹尾面白くないし、主人公のモノローグもものすっごく寒い。


たとえば、あげはとの関係について主人公が「恋人ではなくセフレなのではないか?」と(個人的にはクッソどうでもいい)悩むシーンがありまして。

沈みかけの月に向かって、俺は両腕を突き上げ、肺を空にして、腹の底から吠えた。
「好きなのに、なんなんだよぉぉぉぉ あいつはぁぁぁぁ!!」

そして↑の翌日、夜中に近所でオオカミの遠吠えが聞こえたとヒロインが噂し怯えるという展開です。


ここぞという熱いシーンで腹の底から吠えるのは良いと思うんですが、
「好きなのになんなんだよぉぉぉあいつはぁぁぁ!」と叫ぶようなクッソくだらないシーンで、そんなに頑張らなくたっていいでしょう。
というか単なる近所迷惑男じゃないですか。
しかもオオカミの遠吠えと間違われるというオチ。こんなのを見せられてどうすりゃいいんです?
笑えっていうんですか? 

とにかくこのルートのモノローグは非常に鬱陶しく、ノリもいちいち寒く、会話は非常につまらない。
もう読んでてウンザリしてきます。

「この辺の冷静さは、自転車競技で鍛えられた賜物だ」
4行後
「ケータイを手に、電話する前よりムカムカしてきた」

とかも酷いし、「返事を待て」と言われているのに数時間後に再び答えを迫るなど、もういろんな意味で頭を抱えてしまいます。
 


①も酷いです。


過去、主人公の告白をあげはは拒絶しています。
主人公は引越していき、あげはの大事な居場所は失われました。

そして現在、主人公は再びあげはに告白しますが、あげはは首を縦に振りません。
なぜかというと、主人公のことを受け入れてしまうと、また大事な居場所が失われるかもしれないからです。

えっ?? 

過去、告白を拒絶してあげはの居場所は失われたのでしょ?
なのに、現在では『受け入れてしまうと』大事な居場所が失われるという話に変わっている。
まるで意味が解りません。


そもそもこの「告白を受け入れるか受け入れないか」という話自体が、とてつもなくくだらない。
……いや、告白の可否は本来くだらなくはないんです。
でも、このシナリオにおいてはとてもくだらない。


何故かと言うと、主人公があげはを好きだという気持ちが全く伝わってこないからです。
なぜ、あげはを恋人にしたがっているのかも全くわからない。
なりゆきでHしちゃったから、「ちゃんと付き合わないといけない」。
恋人でもないのにHをするのは「不純なような気がする」。だから付き合う。
その程度の動機しか見出せません。そんなのは単なる主人公の自己満足でしょう。
だからくだらないのです。
現にあげはを恋人にする前後の描写を読んでも、
「あげはと恋人になりたい」のではなく、「誰でもいいから、とにかく恋人が欲しかった」ようにまで読めてしまう。

(同じような悩みが天音ルートでもありましたが、こちらはくだらないとは思いませんでした。
それは、碧が天音の事を好きだという気持ちが、きちんと伝わってきたからです)


主人公があげはをすんごく好きだったなら。
なりゆきでHしちゃったけど、そういういい加減な気持ちじゃなくて、「真面目にあげはが好きなんだ」。
そういう熱い気持ちでの告白なら応援もしましょう。
しかし、「なんとなくHしちゃったけど、不真面目な奴に見られたくない」みたいな動機であげはに告白し、
あげはが返事を保留すると苛々する。すんごく、自分勝手でくっだらないなと思ってしまいました。


そもそもこのルートではほたるが主人公にアプローチをかけており、主人公は二股をかけられる位置にいます。
ゲスな事を言いますと、「恋人にならず、セフレでいい」というあげはの態度は、本来的にはとてもありがたいはずなのです。
なのに主人公はそのチャンスをみすみす捨てに行く。あげはに対して苛立ちまで見せる。
主人公がなぜあげはを恋人にするかというと、最初にHをしたから。
これが仮に、ほたるといる時に雨が降り、Hをしちゃったなら主人公はほたるを恋人にした事でしょう。
このルートのうっすい恋愛描写では、そのようにしか読めません。
それならば後述する依留ルートのように、あげはとほたるを同時にいただいちゃう方がナンボか清々しいってもんです。


まぁそんなわけで、破綻したシナリオとクソ寒い主人公のノリが合わさって、共感不可能なストーリーが展開されたのがこのあげはルートになります。


☆風戸亜紗ルート B- 


可も不可もない……としか言いようがないのがこのルート。
適度に楽しいんだけど、小鳥・天音ルートに比べるとだいぶ落ちる印象です。
しかしながらあげはルートで味わったような、心を揺るがすような憤りもなく。
亜紗ルートは本当に何もいう事がないです。



☆風戸依留ルート B

風戸姉妹から想いを寄せられ、亜紗を選ぶと上記亜紗ルートへ。
どちらも選べないを選ぶと依留ルートへ……。
……なんで依留を選ぶっていう選択肢がないねん! 
それぐらい用意しといてよ!

と思ったけど、まぁそれはそれとして依留はなかなかかわいかったですね。
それに結構Hシーンも良かったです。


シナリオゲーにおいて、堂々と恋人を2人作っちゃう3Pルートというのはなかなか珍しいのではないかと思います。
バカゲー寄りの抜きゲーでは割と見るんですけど、シナリオゲーだと「誰か1人に決めなくちゃいけない」という制約が割と強いような。


僕は、「純愛ストーリーの美しさ」は好きで、「女同士の修羅場―三角関係モノ―」も好きでして、
そういったストーリーはやはり「男女1対1の恋人関係」というものが前提となっていると思います。
ですが……言ってしまってはなんですが、そういうのではなく単にイチャついているだけの作品の場合、
別に1対1でイチャつこうが、女の子数人に囲まれてイチャつこうがどちらでも良い……むしろ後者の方が幸せ度は高いのではないかと常々思っておりまして。


そりゃ、今の日本社会で1対複数のハーレム関係は「不純」であるとされている事ぐらいは解ります。
解りますが、まぁそこはエロゲーなんですから。他に不純なことなんていくらでもしてるでしょ?
1対1の恋愛を正面から描いた作品ならともかく、そうじゃないなら楽しい方がいいじゃない。


というわけで、風戸姉妹ルート。結構面白かったです。
たまにでいいから、こういう恋愛の形を描くシナリオゲーもあって良いんじゃないかなぁ。


ただ、本編の「空を飛ぶ話」に関しては、『準備が整った翌日にモーニンググローリーが来る』というのは
いくらなんでもご都合主義すぎますし、
そもそも「空を飛ぶ話」と、「双子とイチャコラする話」のかみ合わせがあまり良くなくて、
なんだか二つの異なる物語を交互に読んでいる感覚を受けたので、完成度はあまり高くなかったように思います。


☆空を飛ぶシーンについて


本作品からは、「空を飛ぶこと」への憧れは痛いほど伝わってきました。
また、「自分たちでグライダーを製作する」ことが大事だというのもわかります。
ただ……僕がバカなだけかもしれないんですが、グライダーで空を飛んでいるシーンの描写はイマイチ巧くない。
今機体がどうなっているのかとか、どういうふうに山岳波に乗るのか、みたいなところがどうにも想像しづらかったです。
これは、僕が物事を立体的に捉えるセンスがないためもあるのですが、(ここで他作品を出すのもアレですが)たとえば「蒼の彼方のフォーリズム」で空を飛ぶシーンでは、一度もそういうことはありませんでした。
あの作品ではテキストだけではなく、視覚効果も使って巧く位置関係を表現できていたのに対し、本作はテキストのみで表現しようとしたせいもあって、今一つよくわからなかったです。
また、たとえばサーマルとはなにか、なんたら翼(もう忘れてしまった)の働きは何か、みたいな専門用語についてTipsを入れるなどの工夫も欲しかったですね。


キャラクターたちが抱く空への想いや、モーニンググローリーの美しい光景は伝わってきたのですが、
実際に空を飛んでいるシーンの臨場感は今一つで、そこは少し残念に思いました。


☆Hシーンについて


この手の作品にしては割とエロかったなぁと思いました。
愛撫のシーンを長めにとってくれているのもあるし、声優さんの演技もあるし、テキストも良かったと思います。
僕は、素晴らしい物語があれば別に抜けなくても良い、というプレイヤーではありますが、
しかし抜けるにこしたことはないです。
特に小鳥と依留が抜けたかなぁ。でもあげはや天音でも抜きました(亜紗では抜いていない)。
あげはとほたるの3PはFDの方にあるのでいいんですが、個人的に小鳥&あげはの親友丼もあったらなお良かったです(FDの方でいいのでw)。


☆総評

空に憧れる少年少女がグライダーを作り、飛んでいく。
個人的に「青春」モノは大好きでして、評判もかなり良かったため、ものすごく期待していた作品です。
そんな高い期待の更に上を……とまではいかなかったものの、十分期待に応えてくれて、とても満足しました。
欲を言えば、天音シナリオが小鳥シナリオクラスで楽しめれば、
あるいはあげはシナリオがせめて依留シナリオぐらいの出来ならば、90点もつけられたのにと思いました。

FD(フライトダイアリー)は買いましたので、そちらもプレイしようと思っています(冬のFDは未購入です)。
また、「見上げてごらん夜空の星を」も積んでいますので、そちらにも期待……なんですけど、
「ころげて」に比べるとあまり評判が良くないような??
ころげてレベルで楽しめるなら、絶対にやらねば!なんですが。


長文乱文をお読みいただきありがとうございました。