・強いかどうかはともかく、アフリカで最も美しいサッカーをしているモロッコ。
この日も、ポルトガルを相手に一歩も引かず、むしろボールを支配して攻め続けた。
技巧派揃いの中盤はワクワクさせてくれる、実に魅力的なチームだが、頼りになるFWの不在から1点が遠い……。

・ベナティアの低採点は、ファウルによるもの。退場にならないのが不思議なくらいで、「イエロー」もののファウル4回は自重してほしい。他にどんなに良いプレイをしていても、ここまで危なっかしいと高採点はつけられない。

・サイドアタッカーのノルディン・アムラバットと、ジイェフを中心に、エル・アーマディ、ベルハンダ、ブスファらが織りなす魅惑のパスサッカーは『華麗』の一言。
しかし(イラン戦も含めて)180分で1ゴールも挙げられなければ、予選敗退もやむなしなのだ……。
2試合合計で29本もシュートを打ったのに……。

・それでも、個人的にモロッコには非常に好感を抱いた。敗れてなお、「見て良かった」と感じるチームの一つだ。


・ポルトガルは、モロッコを相手に終始押され続けたが、ここで崩れないのがサントス監督のポルトガルの強いところ。クリスチアーノ・ロナウドの決定力もさることながら、この日は中盤のモウチーニョの献身性が強く印象に残った。



娯楽度 8.5

ポルトガル代表採点 6.5

GK パトリーシオ 7
DF セドリック 6・5
   ゲレイロ 6・5
   フォンテ 5.5
   ペペ 6・5
MF  ウィリアン・カルバーリョ 5 
   ジョアン・マリオ 5.5
   モウチーニョ 7 MOM
   ベルナルド・シルバ 5・5
FW グエデス 6.5
   クリスチアーノ・ロナウド 7
 
監督 フェルナンド・サントス 6・5

モロッコ代表採点 6・5

GK ムニル 5.5
DF ダ・コスタ 5
  ハキミ 5.5
  ベナティア 2 
  ディラール 5.5 
MF ノルディン・アムラバット 6・5 
   エル・アーマディ 5・5
   ブスファ 6
   ベルハンダ 6.5
   ジイェフ 7・5 
FW ブタブス 4

監督 ルナール 6


【試合前の展望】

スペインを相手に、一歩も引かない素晴らしいパフォーマンスで勝ち点1を奪取した欧州王者と、
イランに敗れ完全に後がないモロッコの一戦。
モロッコは、イラン戦の前半20分までは完璧なサッカーを見せており、もう少し見たいチームではあるが、ここからポルトガル、スペインを相手に連勝は苦しい。
ルナール監督は、悲劇のオウンゴールを決めてしまったブタブスを先発起用。
この粋な采配に応える事が出来るか、注目だ。