・0-0でがっちがちに引きこもって守るイランと、それを攻めあぐねるスペインという構図。
この均衡を破ったのはまたしても、スペイン、ジエゴ・コスタだった。

・その後はイランも積極的に前に出て、得点チャンスを作り出す面白い展開に。
特にアンサリファルドは得点を取りそうな匂いを発散し、スペインの脅威となっていた。

・ガチガチに引きこもるサッカーは個人的には嫌いだが、0-0で良しとすればそれを実践し、70分近くまでスペインを相手に守り抜く力。そして、リードされるや否や突如攻撃的に出る、この対応力には舌を巻いた。長年イラン代表を率いてきたケイロス監督の指導の賜物だろう。

・前半は敵の築いた壁の前で立ち往生を強いられたスペインだが、イスコ、シルバを中心にイラン攻撃陣を攻略していった。テクニカルな中盤の魔術師たちを豊富に揃え(イスコ、シルバ、イニエスタ、
アセンシオ、チアゴ
)、柔で敗れないゴールは重戦車ジエゴ・コスタがこじ開ける。
今大会のスペインは、この日も最終ラインがバタバタしており、守備面に弱点があるが、
攻撃面では新たな武器を手に入れた。


娯楽度 7(前半は4、後半は7・5)



スペイン代表採点 6・5
 
GK デヘア 5
DF ピケ 6.5
  セルヒオ・ラモス 6・5 
  アルバ 6
  カルバハル 6
MF ブスケッツ 6・5
   ルーカス・バスケス 6・5→アセンシオ 6
   イニエスタ 6・5→コケ 5
   ダビド・シルバ 6・5
   イスコ 7 MOM
FW ジエゴ・コスタ 6→ロドリゴ?

監督 イエロ 6


イラン代表採点 7

GK ビランヴァンド 4・5
DF プーラリガンジ 5
  ハジサフィ 4.5→モハマディ5
  レザイアン 5
  ホセイニ 3
MF エブラヒミ 6・5 
  エザトラヒ 6・5
  アンサリファルド 6・5→ジャハンバフシュ 6
  アミリ 6→ゴドゥース ?
  タレミ 5
FW アズムン 5

監督 ケイロス 7


【試合前の展望】

3番手を争うモロッコに勝利し、2強への挑戦権を獲得したイラン。
鋭いカウンターサッカーで、今大会のアジア勢では最強だと感じさせてくれたイランだが、
さすがにスペイン相手では苦しいか。