・フランスが遂に本領を発揮。前線にジルーという基準点ができた効果もあって、グリーズマン、ポグバ、そしてとりわけエムパべが魅せた。

・ポグバ、マトゥイディ、カンテといったフィジカルな中盤から、ジルー、グリーズマンとエムパべが織りなす高速カウンター。
オーストラリア戦のフランスは、まだエンジンがかかる前だっただけのようだ。フランスは今大会を盛り上げてくれそうだ。

・余裕が出てくると、チームの中軸となるグリーズマンやエムパべ、ポグバを休ませ、デンベレやフェキル、エヌゾンジといったあまり出番がなさそうな選手にチャンスを与えるなど、デシャン監督の采配は「決勝」までを見据えた余裕を感じた。


・唯一、SBのババ―ルだけがまだ、フランスの弱点なのかなと感じる。

・ペルーは良いチームだった。とりわけ右サイドのカリージョ&アドビンクラの連携は小気味良いドリブル突破&ショートパスで際立った。
昨日のモロッコに通じるものがあるが、攻撃のチャンスメイクまでは完璧なのに、点が入らない。
フランス相手にもチャンスは作ったのだが、ゴールが決まらず敗退が決定。
南米で唯一応援していたチームだっただけに残念だ。



娯楽度 7・5

フランス代表採点 8 

GK ロリス  6・5
DF ヴァラン 6・5
  ウンティティ 6
  リュカ 7
  ババ―ル 6
MF カンテ 7 
   マトゥイディ 6・5
   ポグバ 7 →エヌゾンジ ?
FW エムパべ 8 MOM →デンベレ 6
   ジル― 7・5
   グリーズマン 7→フェキル 5

監督 デシャン 8


ペルー代表採点 5・5

GK ガジェセ 6
DF ロドリゲス 5・5→サンタマリア 5
  ラモス 5・5
  トラウコ 5.5
  アドビンクラ 6・5 
MF ジョトゥン 5→ファㇽファン 5・5
  アキーノ 6・5
  クエバ 5→ルイディアス ?
  フローレス 5
  カリージョ 5
FW ゲレーロ 5・5
 
監督 ガレカ 5・5


【事前の展望】

勝ってなお、大きな課題を残したフランスと、負けてなお、娯楽性の高いサッカーで存在感を見せたペルーの好対照なチーム同士の一戦。

フランスの低調ぶりは、恐らく優勝候補故の『スロースタート』と見る。
これから調子を上げていくはずで、オーストラリア戦の出来は鵜呑みには出来ない。
が、万が一あれがフランスの真の姿だとしたら、フランスはベスト8が精一杯だろう。
肉体能力に物を言わせた『汗をかく労働者のサッカー』は、弱小国がやれば称えられるが、
芸術家が揃うはずのフランス代表で、単調で工夫のないフィジカル勝負だけのサッカーをやられたら
たまらない。

そんな、『フランスに求めたい』サッカーをピッチで体現していたのがモロッコ代表であり、
今日の対戦相手ペルー代表だ。
ペルーの右サイド、アドビンクラとカリージョの推進力は驚異の一言。
前線には恐らく、大エースゲレーロも先発復帰してくるだろう。


勝敗予想はフランスの勝利。
ペルーもまた、モロッコと同じような、『美しく敗れる』グッドルーザーの匂いを感じてしまう。
それでも……第1戦で好感を持ったペルーの番狂わせに期待したいところだ
(TOTOはフランス勝利を買ったので、期待したくない気持ちもゼロではないが、
それは言いっこなしだ)