【】は大会前に書いた記事 青字は印象が変わった部分



【突破確率      チームランク  個人的ワクワク度

85% フランス      A+      A→A-
50% デンマーク     B-      A+→B
45% ペルー       B-      B+→A-
20% オーストラリア   C-→C      C】


ベスト16に進出する2カ国は当たったが、内容は大会前の予想とは違った。

☆フランス代表

いわゆる列強と呼ばれる国の中で、唯一フランスだけは、盤石な戦いぶりを示している。
余裕の試合運びで、楽勝ムードの終盤には主力を休ませる配慮を見せつつ、
初戦で機能しなかった快速3トップを解体して前線にジルーを置くテストなども行なう
デシャン監督の隙のない采配が素晴らしい。
前線ではエムパべ、グリーズマン、ジルーの三銃士が見事なプレイを見せ、守備ではSBのババ―ルがやや心配ではあるものの、新顔のリュカに関しては『戦力として』使える目途が立った。
トーナメント1回戦の相手はアルゼンチンに決まったが、ここまでの戦いぶりを踏まえれば
明らかに相手を上回っている。


☆デンマーク代表

期待外れだったのがデンマークだ。
僕は予選プレーオフのVSアイルランド戦を見たのだが、その試合のデンマークは凄かった。
機能美溢れる高速カウンターを連発し、エリクセンがハットトリックを決めたあの試合だ。
あの試合の印象が強すぎて、過大評価をしてしまったのかもしれない。
僕が勝手に期待していた「美しいプレイ」を見せたのは、270分中、わずかにオーストラリア戦の前半10分間だけだった。
ここまでのデンマークは、相手に主導権を譲り渡し、カウンターもさして強くない、凡庸なチーム、という印象だ。
ただ、3試合で喫した失点2つはいずれもPKによるもの。
PK以外での失点がない事は注目の必要があるかもしれない。
とはいえ、トーナメント1回戦の相手、クロアチアには劣勢を強いられるだろう。


☆ペルー代表

デンマークとは逆に、期待以上だったのがペルーだ。
実はペルーのサッカーはあまり知らなかったのだが、なかなか魅力的なアタッキング・フットボールを見せてくれた。
特に右サイドのカリージョとアドビンクラ、エースのゲレーロの3人は強力。
逆に言うと、そこ以外に武器がなかったとも言えるが、本音を言えばデンマークではなく、
ペルーに勝ち進んでほしかった。

☆オーストラリア代表

オーストラリアにも、まずまず明るい感想を持った。
特に素晴らしいパフォーマンスをしたわけではなかったが、クルーズ、レッキ―、ロギッチ、そして19歳のアルザーニといった若手・中堅選手たちが伸び、遅れに遅れていた世代交代に成功しつつ、クオリティは維持できているように思う。
「進歩」したかどうかはともかく、これからもアジアの強豪としてオーストラリアは存在感を示す。
今大会でのオーストラリアのプレイからは、そんな未来が感じられた。