というわけで、2018年に読んだ小説、ベスト10を発表しますー。

2017年11月から、『ミステリのオールタイムベストを片っ端から読んでみる』という“一人ミステリ祭り”を開催しているため、【ミステリ】だらけのランキングになっております。
この“祭り”は来年の春頃まで続く予定でして、その後はまた“雑食”に戻るはずでございます。

ちなみに、2018年に読んだ小説は122冊でした
(上下巻は2冊でカウント)。

普段の年は平均100冊前後なのですが、今年は他の趣味の時間を割いて読書に時間を充てたので、
150冊ぐらい読みたかったんですけども……。

2018年に読んだ本トップ10(発売したものではなく、僕が読んだもの、です)

1位 生ける屍の死 山口雅也

生ける屍の死

生ける屍の死著者: 山口 雅也

出版社:東京創元社

発行年:1996

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死人が蘇る世界で、ゾンビ探偵が自分を殺した犯人を探し求める。
作品世界に漂う『パンク』に生きる元気をもらった。

ネタバレ感想はこちら

2位 弁護側の証人 小泉喜美子

弁護側の証人

弁護側の証人著者: 小泉 喜美子

出版社:集英社

発行年:2009

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有罪にされようとしている無実の女性主人公。彼女は果たして救われるのか? 真の犯人は?
一度読み始めたら止まらない法廷小説。

3位 千尋の闇 ロバート・ゴダード

千尋(ちいろ)の闇 上

千尋(ちいろ)の闇 上著者: ロバート・ゴダード/幸田 敦子

出版社:東京創元社

発行年:1996

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身に覚えのない重婚の罪で、愛する女性に軽蔑された男性主人公。そして月日は流れ……。
身を切られるほどに悲しく、それでいて切ない大河ロマンス小説。

ネタバレ感想はこちら

4位 推定無罪 スコット・トゥロー

推定無罪

推定無罪著者: スコット・トゥロウ 西村 月満

出版社:英潮社フェニックス

発行年:1997

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敵の検事をバッタバッタとやっつける爽快感あり、ほろ苦い愛情の物語アリと、人間ドラマとしても楽しめる贅沢な法廷小説。やや病んでいる愛情深い妻、バーバラの存在がとりわけ印象深い作品。

5位 百万ドルをとり返せ ジェフリー・アーチャー


詐欺師に取られた百万ドル! 『被害者』が集まって、詐欺師からお金をとり返す!
1ペニーも多くなく、1ペニーも少なくなく、ピッタリ取られた分だけ取り返そうと奮闘する四人の姿に笑いが止まらない。

6位 ドーヴァー4 切断 ジョイス・ポーター

切断 ドーヴァー4

切断 ドーヴァー4著者: Porter Joyce

出版社:早川書房

発行年:1969

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バラバラ殺人死体が見つかった! 誰が何故、バラバラ死体をこしらえたのか? と書くと『いかにも』なミステリだが、殺した理由・何故バラバラにしたのかの理由が秀逸で爆笑。
ただし少々下ネタありなので注意w

ネタバレOKな方は反転して下さい。
『ヤリチン男のチンポを、村の婦人会がちょん切ったら、男がショックで死んでしまった。
動機を悟られたら困るので、他の部分までちょん切った』



7位 十日間の不思議 エラリー・クイーン

十日間の不思議

十日間の不思議著者: エラリイ・クイーン

出版社:早川書房

発行年:1976

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偉大すぎる父親と、その陰に隠れる息子。『家庭の悲劇』が描かれるエラリー・クイーンの名作。
なお、『いわゆる』謎解き小説ではないので、そちらを期待して読まないように。

8位 沙高楼奇譚 浅田次郎

沙高楼綺譚

沙高楼綺譚著者: 浅田 次郎

出版社:徳間書店

発行年:2005

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『千夜一夜物語』よろしく、参加者1人ひとりが自分の身に起こった『不思議な話』を物語る連作短編集。

9位 ヒューマンファクター グレアム・グリーン


『二重スパイ』。祖国を裏切った男は、いかにしてその決断に至ったのか。
祖国に代えても、男が何よりも大切にしたかったものとは……と書くともうネタバレな気もするが、
しみじみと感慨深い一作。

10位 偽のデュー警部 ピーター・ラヴゼイ

偽のデュー警部

偽のデュー警部著者: 中村保男/ピーター・ラヴゼイ

出版社:早川書房

発行年:1983

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豪華客船で妻を殺した男が、『有名な警部』と間違われ、自分が犯した犯罪を捜査する事に!?
豪華客船という密室で交錯する、様々な人生が楽しいユーモアミステリで、掛け値なしに楽しい小説。

というわけで、ベスト10の紹介でした。

次点は

りら荘事件/鮎川哲也

八百万の死にざま/ローレンス・ブロック

心引き裂かれて/リチャード・ニーリィ

あたり。

来年もまた、よろしくお願いいたします。
それでは皆様、良いお年を!