実は、「吾輩は猫である」と並んでピンとこない作品である。
「こころ」、「それから」が大好きで、「坊ちゃん」も好きなのだが。

今回、そんな「三四郎」を再読してみた。

・田舎からやってきた三四郎、上京中に女に誘われるも純情すぎて手を出さない。
それを女にからかわれてしまう。(俗世)

・電車で広田先生と出会う。

・その後、東京にやってきた三四郎は、穴倉科学者野々宮先生に出会う(学問の世界) 

・池で、美禰子を見つける

・初授業、不真面目な学生、与次郎と出会う

・野々宮の妹、よし子に会う。よし子を訪ねて来た美禰子と出会う。

・広田先生と再会する。

☆3つの世界 
明治14年以前の田舎の世界(熊本の母・三輪田のおみつさん)
学問の世界(野々宮・広田先生)
恋愛の世界(美禰子)

・与次郎の引っ越し手伝いで美禰子と出会い、仲良くなる
 その場で、皆で菊人形を見に行く約束をする

・菊人形を見に行く集まりで、三四郎と美禰子は二人きりになる(美禰子は、恋人である野々宮への当てつけのために、三四郎を利用しているように見える)

・与次郎の代わりに、美禰子に金を借りに行く
その後、美術館デート。野々宮さんと出会うと、美禰子は三四郎に何かを囁く(これも、美禰子が野々宮を嫉妬させようとしている行動。このお金が、三四郎と美禰子を結びつけた、ように思われた)

・美禰子は画家の原口に絵を描いてもらう

・与次郎の行動がバレ、広田先生が新聞で叩かれる

・三四郎がインフルエンザで寝込んでいる間に、美禰子が結婚する



こんな感じの青春小説(?)なんだけど、小説の半分が、漱石先生のウンチク話になっていて、
そこを楽しめる人には楽しいかもしれない。
僕は正直楽しめなかった。