今夜の試合展望シリーズですが、ちょうどオミクロンワクチンを今日打ってきまして。
副反応によっては記事など書けないので、フライングして書きます。
まぁ、対戦カードは決まってるわけですしね。


☆ブラジル(65)VSクロアチア(35)

ここまで盤石の戦いぶりを見せる優勝候補筆頭のブラジルの攻撃力は計り知れない。
グループステージを2連勝で勝ち上がり、カメルーン戦を主力の休養に充てられたうえ、
1回戦の韓国戦も楽な展開で後半は主力を何人も休ませられた。
故に、ブラジルの勝利は固いだろう。

だが、クロアチアの粘り強さ、勝負強さもまた侮れない。
本大会でブラジルと当たったチームの中では、恐らくスイスと並んで最も守備力が高いクロアチア。
ブラジルはそのスイスに1-0で勝利したが、何度ブラジルが突破を仕掛けても1ゴールしか奪えなかった(もっとも、スイスのゴールチャンスは皆無に近かったので完勝と言えば完勝なのだが)。

クロアチアの攻撃力は決して高くはない。
だが、守備力はかなりのものがある。

基本的にブラジルがボールを持つ展開になると思うが、第一にサイドの攻防でどの程度ブラジルを押し戻せるか。
日本戦は(体調不良で?)欠場した左サイドバックのソサが使えるかどうかで、様相はだいぶ変わってくるはずだ。
また、前線の193センチ、ペトコビッチめがけてロングボールを蹴るプレス回避術は、
カナダ、日本を相手に実証済み。
PK戦も強いのがブラジルだが、クロアチアも延長・PKには滅法強い。
何とか無失点で、あるいは1失点で凌ぎ少ないチャンスを活かせればクロアチアにも勝機はある。
鍵を握るのは黄金の中盤と、ソサ―ペリシッチの左サイドだろう。


☆オランダ(42)VSアルゼンチン(58)

サッカー大国同士だが、それぞれに不安を抱える両チームの対戦だ。
予選リーグでは全く機能しなかった3バック(5バック)がガッチリとハマったのが、アメリカ戦。
それまでとは見違えるかのように、相手のパスコースを誘導し、狙った場所できっちりと回収。
そこからのサイドアタックが完全に機能した会心の勝利だった。

とはいえ、アルゼンチン相手に同じことができるかどうかはまだわからない。
また、攻撃陣は相変わらず迫力不足。
ガクポ、デパイの2トップは足技に長け、決定力も兼ね備えているが、個人打開の力は弱い。
更に中盤2列目からの飛び出しが少ないため、両サイドのドゥムフリース、ブリントが攻撃に参加できない場合、前線は孤立する。
サイドの攻防で勝り完璧な勝利をあげたのがアメリカ戦で、サイドを完全に制圧され、沈黙したのがエクアドル戦だ。サイドの攻防は、上記のブラジルVSクロアチア以上に重要になってくるだろう。
そして、今までの相手と違い、アルゼンチンは両サイドにそれぞれ2人ずつを置く4-2-3-1システムを導入している。
サイドでの数的不利が生じかねないだけに、オランダは何らかの修正が必要になるのではないだろうか。

一方のアルゼンチンは、ようやくスタメンが固まってきた。
オーストラリア戦を怪我で欠場したディ・マリアが戻ってこれるかどうかは大きなポイントで、アレハンドロ・ゴメスでは脅威を与えられない。
メッシとアルバレスの中央は補完性が高く、デ・パウルとエンソ・フェルナンデス、マク・アリステルらがメッシの負担を最小限に減らせれば、アルゼンチンの方が地力は上だ。
サイドバックのモリーナやアクーニャが、1列前のディ・マリア、マク・アリステルをサポートできれば、オランダのドゥムフリース、ブリントを自陣に釘付けにし、オランダの攻撃力を削ぐ事も可能だろう。