(サッカー記事をマイペースに更新しているので、今さら感もあるんですが)

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


2015年は、なんだか本ばかり読んでいた一年だったなぁ。
ゲームの方も含めて、良い作品にたくさん出会えて趣味充してたなぁと。
リアル生活の方は……もう少し頑張りたかったんですけどね。うーむ。


ま、そんな愚痴はともかくとして、では2015年に出会った作品のベスト10を発表します。





☆2015年にプレイしたゲームベスト10


1位 サクラノ詩

珍しく、発売年のゲームが上位に(普段は旧作中心なので)。
絶賛されている作品なので今さら僕がいう事もないのですが、「芸術家志望」の学生たちの瑞々しい青春、
そして終章のあの寂寥。素晴らしい作品だったと思います。ヒロインは稟ちゃんが好きです。あと藍も。


2位 crescendo 永遠だと思っていたあの頃

卒業まで残り4日。タイムリミットの迫る中、やり残したことを完成する物語。
今までほとんど接点のなかったクラスメイトと思い出を語り合ったり
想いを寄せてくれる後輩と、好きなクラスメイトの三角関係に悩んだり。
ここまでノスタルジーをばしばし刺激されたら、もうダメです……。年間1位でもおかしくない作品。


3位 カタハネ

1位、2位が殿堂クラスなら、3位からは少し差があるのだけど。中位グループのトップはこれかな、と。
クロハネ編の悲劇を踏まえた上で、牧歌的な旅路を送るシロハネ編を見ると、
「クロノトリガー」の、AD600やAD1999を見た後でAD1000を旅しているような、暖かな安堵に浸されるのだなぁ。
エファがかわいすぎた。

4位 サナララ

小じんまりしてるけど、やっぱり良いものは良いよなぁ。
特に3章と4章。これはヤバい。3章はね、こういうのほんと、好きなんだよねぇ。
わかっててもね。しんみりしちゃう。
4章の、お互いの事を忘れたまま共同作業で壁画を完成するシーンも神がかってたなぁ。


5位 終わる世界とバースデイ

これはやっぱり大天使ルートでしょう。種明かし(TRUE ルート)は少々残念だったけど、途中まではとても面白かった。
あと、TRUEルートが残念だったにも関わらず、最後の最後の「Happy Birthday」でやられ、気持ちよく読み終えられた。

6位 なないろリンカネーション

短い、以外の不満はない。小じんまりとしてはいるけれど、よくできた作品。
笑えるし、しんみりできるし、驚けるし。
田舎を舞台にしたり、家に座敷童がいたりするような作品ってエロゲでは割とあると思うんだけど、
ほっこり和めるゲームって案外少ない。これも暖かい作品かな。ただ、1か所グロシーンがあってちょいびびた。


7位 ナツユメナギサ

雰囲気作りは素晴らしい。あとは羊ルートと真樹ルートも良かった。キャラともどもね。
これでなー、ラストエピソード(歩ルート)がもう少し良かったらなぁ。
『リトバス』の時も思ったけどさ、なんで『他のヒロイン』が蔑ろにされちゃうん? 
もう少しでいいから絡ませてくれよ。
Trueで活躍するの、真樹だけじゃん。いやま、でも羊ルートとても良かったしな。良い作品です。


8位 Lovely Cation2

日頃「ストーリー重視派です」(←笑)とか言ってる身であれなんだけど、このゲーム面白かったんだよね。
ストーリーなんてないんだけど。パラメータ上げが楽しくてついハマってしまった。
登場するアイテムが現実に存在するものばかりっていうのが良かったね。
ゲーム内で「鮭おにぎり」を買ったら、ついつい現実でもコンビニに行って「鮭おにぎり」買っちゃったよw
ヒロインもみんなかわいいけど、ヒロイン単体ならラブリケ1の由仁ちゃんがこのシリーズでは一番好きです。


9位 プリマ☆ステラ

抜きゲーだと思ってさ、抜く気まんまんでプレイしてたの。
そしたらシナリオもいいじゃない! 驚きましたよ。
王道のスポ根ものだよね。特に巴ルートとかさ。
評価の高い「月に寄りそう乙女の作法」って作品があるじゃない? あれのユルシュールルートと甲乙つけがたい出来ですよ。ユルシュールルートよりエロいぶん、こっちの方が良いかもしれない。
くす姉がクズ姉……ちょいウザいのが難点だけど……。


10位 義妹ホールと妹ホールド

え、嘘やろ。もう10位なの? 他にも入れたいゲームあるねんけどなぁ……。
ついこないだ記事を書いたばかりであれなんですけど、「夜のひつじ」作品で1作だけ選ぶなら僕はこれかなぁ。
やっぱり千穂ちゃんがいいですよ。すごく不器用で、色々傷つきながら一生懸命生きている感じ。
思春期の危ういバランスっていうのかな。ちょっとしたことで、失われてしまいそうな脆さ、儚さ、美しさ。
そんな千穂ちゃんを、悪魔のような実妹キャラが精神的に揺さぶりをかけたり、
肉欲で誘惑するんですわぁ。いや、これはエロい。エロかわいい。千穂ちゃん最高。


悩んだけどベスト10に入れなかった作品


彼女たちの流儀……鳥羽莉ルートはいいんだよ。本当に。でもそれだけなんだよなぁ。

アルテミスブルー……シナリオは良いです。ただ、女主人公に本気でイライラしました。
この娘は好きじゃありません。でもシナリオは良いので、この主人公が大丈夫ならお薦め。

相思相愛ロリータ(同人)……「義妹ホール~」にするかこっちにするか割と悩んだ。さすがに2作は入れられないし。で、ランキングを見渡したら「イイ話系」「しんみり系」はいくつかランクインしていて。一方で「ヒロインの魅力でぞくぞくするエロス」を感じる作品は「義妹ホール」だけだったんで(ラブリケ1が落選しちゃったから)。


ミッシングリンク(同人)……去年は同人RPGも沢山(8作)プレイしたんだけど、その中ではダントツに良かったのがこれですね。ペルソナのオマージュとして考えるとちょっと弱いんだけど、ペルソナを抜きにしてエロRPGと考えると、ボリュームも含めて本当によく出来てる。このサークルの前作「ロマンスオブファンタジー」もとても良かったんだけど、それ以上でしたね。





☆2015年に読んだ本ベスト10

1位 解錠師/スティーヴ・ハミルトン

どこにでもありそうな動機から、道を踏み外してしまう少年の物語。たまたま付き合った仲間、与えられた環境。子供は、そういったものから逃れる力がとても弱くて、「運」が悪いとこうなってしまうのかなぁと。
瑞々しい感性も読ませどころで、青春小説としても面白い。


2位 ラストチャイルド/ジョン・ハート

崩壊した家庭をめぐるミステリというとロス・マクドナルドが思い浮かぶけれど、それよりも数段読みやすく、しんみりさせてくれる。今、海外ミステリでは一番注目している作家の作品。
行方不明になった妹を探し、一人奮闘する主人公の少年。
その隠された真相がまた……。


3位 終りなき夜に生れつく/アガサ・クリスティ

この作品、Twitterなどでも散々に喧伝したのでそろそろいいやろと思わなくもないんですが、
やっぱりクリスティの中で一番好きな作品なので。「トリック」の二番煎じ感はあるんですが、この甘く悲しいロマンスは素敵。こういう路線のものももっと書いてほしかったなぁ(あるのかな?)。


4位 慟哭/貫井徳郎

真相を知ってからもう一度読みたくなる作品ですね。何を書いてもネタバレになりそうな(今まで散々ネタバレしといてなんですが)……。割と思うのが、(名前は忘れちゃったんだけど)愛人の子。あの子がもっとしっかり支えてあげていれば……と思っちゃうのは僕だけでしょうか。あれが最後の引き金だったよね、と思うんですが。

5位 残像(短編)/ジョン・ヴァーリィ

これは迷った。「残像」というのは短編集なんですが、収録作全体で言うなら明らかに同著者の短編集「ブルーシャンペン」の方が良い。しかし、表題作の「残像」単体で見れば……。
これは本当に切ないですよ。谷崎潤一郎が書きそうな話なんですけど、彼が書いたらこういう味わいにはならないだろうなぁ。

6位 アンドリューNDR114/原案 アイザック・アシモフ 執筆ロバート・シルヴァーバーグ

シルヴァーバーグが書いているんだけど、これはもうアシモフの世界ですね。アシモフ作品の良いところを忠実に再現しているシルヴァーバーグの手腕が見事。もちろん肝心のストーリーも良い。アシモフの描くロボットと人間の交流物語はほんと、心暖まります。「人間になりたかったロボット」の物語。


7位 知性化戦争/デイビッド・ブリン

なんだかしんみり系とか考えさせられる系が多い(僕がそういうの大好きだからね)ので、
ここでは一転、何も考えずに楽しめる娯楽大作を選びました。
人間・ゴリラ・チンパンジー連合軍VS鳥型宇宙人の戦争モノ。たまにはこういうのもいいでしょ。
新しい発見なんですが、僕、猿が出てくる作品が好きみたいです。そういえばマイクル・クライトンの「失われた黄金都市」とかも好きでした。……いや、僕の好みなんてどうだっていいですかねw


8位 図書室の魔法/ジョー・ウォルトン

内気で、学校に溶け込めない少女。そんな彼女が友だちにしたのは、図書室に眠る沢山のSF小説たちだった。
世間にうまく入り込めなくて、空想の世界や本の世界に逃げ込んだ経験のある人なら、この話は気に入るんじゃないかなと思う。「思い出のマーニー」とか「心が叫びたがってるんだ」とかあの系列。
SFの知識があるとなおニヤリとできるわけだけど、逆に対象読者をSF読者に限定しちゃってる感があるのが残念。物語的にはSFとか関係のない、ジュブナイルストーリーなんだけどなぁ。


9位 亡国のイージス/福井晴敏

ミステリとしても面白いし、読むページが止まらない。そのうえ考えさせられる、と三拍子そろった「凄い」小説。
思想的には、割とデリケートな作品ではあるんだけど、「やや思想的に合わない」僕でも不快感を抱かずに楽しめ、改めて色々考えるきっかけにもなったということで、バランス感覚というか、配慮にも富んでいる作品だと思う。とても面白いです。


10位 川は静かに流れ/ジョン・ハート

同じ作家を2作選ぶのは……とも思ったけど、やっぱりこれは外せないなということで。
2位の「ラストチャイルド」同様、崩壊した家庭の物語。
根っからの悪人は一人もいないのに、本当は心の底ではお互いに交流を深めたいのに、それができない。
そんな、うまくいかない人々の誤解、すれ違い、それらを超えて一瞬心が通じ合う幸せ。
やっぱり良い作品です。


入れるべきか最後まで迷った作品


五匹の子豚/アガサ・クリスティ

クリスティの中では2番目に好きな作品。
同じ作家を選ぶのは~ということで泣く泣く外したけれど、大好き。


あなたの人生の物語(短編集)/テッド・チャン

全体的に質が高く、安心して人に薦められる短編集。割と万人向きじゃないかと思ってるんだけど、どうでしょう。


たんぽぽ娘/ロバート・F・ヤング

短編集なんですが、実はまだ表題作しか読んでいないんです。そのうち表題作以外も読むので、その時に……。

ブルーシャンペン(短編集)/ジョン・ヴァーリィ

5位に「残像」を選んだんですが、短編『集』として考えるならこちらが上で。全体的に質の高い作品が多いです。
本の形で1冊を選ぶなら、こちらかなぁ。『プッシャー』とか『Put■Enter』とか……。