追記した部分は、色を変えます
取り消し線も使います。


☆グループA

突破確率        チームランク(主観)  個人的ワクワク度
 90%  ウルグアイ    A-          C
 50%  エジプト     B-          B
 40%  ロシア      C+          D
 20%  サウジアラビア  E           E


明らかに、大会中『最も緩い』グループだ。
開催国が含まれるグループは、例年『接待』かと思えるような緩いグループになるケースが多い。
2010の南アフリカ、2014のブラジルは『普通に歯ごたえのある』グループだったのでそれも過去の事かと思ったが、今大会のグループAは、開催国ロシアのために組まれたようなグループだ。

しかし。しかしだ。
そんな、イージーなグループすら突破の保証がないのが現在のロシア代表だ。
欧州ベスト4に輝いた、栄光ある2008年のロシア代表はどこへ行ったのか。
一時期、欧州サッカー界で確かな存在感を見せていたゼニト・サンクトペテルブルクやCSKAモスクワ(そう、本田がプレイしていたチームだ)の名前も聞かなくなって久しい。

2008年メンバーの生き残り、GKアキンフィエフと左SBジルコフを除き、目だったタレントはいない。
ベテラン勢は次々に引退し、若手も育っていない。
まだ国際的に無名の選手が、2018年大きな驚きをもたらす……そんな可能性もなくはないが、
現状のロシアにはまるで希望が抱けない。


もっとも、組み分けには恵まれた。
対抗馬は、リバプールで今シーズン大ブレイクした『ファラオ』こと、モハメド・サラーを擁する
エジプトだ。
エジプトは近年、何度もアフリカ選手権を制しながらワールドカップには縁がなかったが、
今回満を辞しての登場となる。
中盤の潰し屋エルネニーと、サラーくらいしか名前の知れた選手はいないが、それだけいればロシアの対抗に十分推せるだろう。
注目は45歳の正GKエル・ハダビ。
不測の事態が起こらない限り、エジプトのゴールは彼が守る。大会最年長出場記録への期待がかかる、
彼の活躍にも期待したい。


トップ通過はよほどの事がない限りウルグアイだろう。
オスカル・タバレス監督の長期政権のもと、ウルグアイは実に安定した成績を残している。
エースFWはバルセロナでメッシの相棒を務めるルイス・スアレスと、
パリ・サンジェルマンでネイマールを差し置いてエースを務めるエディソン・カバーニ。
だが、このチームの本当の凄さは、守備力だ。
とにかくしぶとく、負けないサッカー。相手に一方的に攻め込まれても、耐えに耐えれば、
前線で一撃を仕留められるエースが2人もいる。

GKムスレラ、CBゴディン、右SBマキシ・ペレイラ、FWのスアレス&カバーニなど、
2010年当時から未だに顔ぶれがあまり変わらず、そろそろ選手の高齢化も心配ではあるが、
少なくとも今大会まではこの顔ぶれでやるという事だろう。


いくら緩いグループとはいえ、サウジアラビアは厳しい。
ロシアかエジプトから、なんとか1勝を挙げる事が、最大の目標となりそうだ。

欠場者情報
                      影響度
CB ヴァシン(ロシア)   レギュラーCB  A


☆グループB
突破確率      チームランク  個人的ワクワク度
80% スペイン     S       A
70% ポルトガル    A       B
35% モロッコ     B       B+
15% イラン      C-      C

欧州の2強が頭一つ抜けているものの、曲者揃いのグループだ。
2008~2012の黄金時代が終わりを告げたスペインだが、現時点でも世界ベスト4には入る実力国。

欧州クラブNo1を決める欧州CL。その、2013年からの5大会の優勝チーム、準優勝チームを見てみよう
(今年2018年の決勝はまだ行われていないが、決勝出場チームは決まった)。
5大会のうち、決勝に出場したチームは延べ10チーム。
レアル・マドリ―4回、アトレティコ・マドリ―2回、バルセロナ1回と、
スペインのチームだけでなんと10チーム中7チームを独占している。
他はイタリアのユベントスが2回、イングランドのリバプールが1回だ。
つまり、欧州クラブシーンは今、スペインを中心に回っていると言える。

レアル・マドリ―のエースはポルトガル代表のロナウドだし、
バルセロナのエースはアルゼンチン代表のメッシだ。
しかし、その脇を固めるサポーティングキャストは、やはりスペイン人が多い。

バルセロナには左SBジョルディ・アルバ、CBピケ、DHブスケッツがいるし、
レアルにはCBセルヒオ・ラモス、右SBカルバハル、中盤にはイスコとアセンシオ、ルーカス・バスケスもいる。
アトレティコの中盤はコケが支配しているし、サウールもいる。

それだけではなく、今年イングランドリーグを記録的な強さで支配したマンチェスター・シティには
シルバがいるし、2位に終わったマンチェスター・ユナイテッドにはGKデヘアもいる。
ドイツ王者バイエルンの司令塔チアゴ・アルカンタラなど、特に中盤には綺羅星の如くタレントが揃っており、3月の試合ではアルゼンチン代表を6-1で粉砕した。


そんなスペインにも弱点はある。
1つは……これは多くの強豪国が抱える問題でもあるが、FWの不足だ。
他のポジションに比べ、FWはと見ると、モラタ、ジエゴ・コスタといないわけではないものの
大きく見劣りしてしまう。パスを繋いで繋いで繋ぎまくり、しかしゴールを決められない。
そんな光景が展開される可能性は、ある。

だが、それよりももっと大きな弱点……それは、『メンタル』だ。
スペイン代表は、昔からメンタル面のひ弱さを指摘されていた。
2008-2012の黄金時代を経て、図太くなったと思われたスペインだったが
2014年、オランダ戦の惨敗を引きずるように、チリ戦まで落とした姿を見て、
昔のスペインに戻ったと感じてしまった。
2016年も、戦力的には圧倒的に勝るはずのイタリアに、文字通り『気合』の差で敗北した。
現代表のロペテギ監督も、優秀な戦術家ではあるが、メンタル面で図太いタイプの指導者ではない。
巧くいっている時はいいが、劣勢に立たされた時、意外とあっけなく崩れてしまう可能性をスペインには感じてしまう。


まさか、まさかの2016欧州王者。それがポルトガルだ。
ポルトガルは2016年、90分間では1度しか勝利を収めなかった。
延長戦勝利、PK戦勝利を『引き分け』とカウントするならば1勝6分0敗だ。
負けなかった。
策士フェルナンド・サントス監督の老獪なサッカーは2014年ギリシャ代表のベスト16進出でもお馴染みだが、もちろんギリシャよりもポルトガルの方がタレントは豊富だ。
大エースは33歳になったクリスチアーノ・ロナウド。
以前のようなスピードはなくなったが、『決定力』だけなら今なお世界でも1、2を争う
スーパーストライカーだ。
そんなロナウドにチャンスを届ける中盤は、ウィリアム・カルバーリョ、ジョアン・マリオ、ジョアン・モウチーニョ、ベルナルド・シウバ、アンドレ・ゴメスなど、
スペシャルなタレントはいないものの、まずまずの顔ぶれだし、そもそもモウチーニョを除き、
みな20代の若手選手。
サントス監督とロナウドを中心にまとまったこのチームにエゴはなく、守備陣も『負けない2016年』組を踏襲している。
2014年大会ではあっけなくドイツに0-5で敗れ、そのまま大会から姿を消してしまったが、
今大会の彼らは同じ轍は踏まないはずだ。
初戦の相手は、グループ内最大のライバルであるスペイン。しかし仮にここで負けたとしても、
ポルトガルならばしぶとく立て直してくるように思う。
スペインが惨敗でも喫そうものなら、かなり心配な事になるのだが。


峠を過ぎた、と注釈はつくが、かつてのアフリカ最強国コートジボアールを破り、
本大会にコマを進めたモロッコも侮れない存在だ。
元来、モロッコ代表は華麗なパスサッカーがウリのチームだったが、今大会のメンバーを見ても
エル・アーマディ、ブスファ、ベルハンダ、アムラバットなど、欧州中堅リーグで実績を残した
『渋い』タレントが多く、どんなサッカーを見せてくれるのかワクワクしている。
最終ラインにもユベントス所属のベナティアや、レアル・マドリ―の若手ハキミもおり、意外とやってくれるのではないか? と期待しているところだ。
この組はスペインを応援するつもりだし、ポルトガルにも突破してほしいが、モロッコも……。
悩ましいところである。


そして、イラン。
アジアのチームは例外なく『アウトサイダー』だが、その中で相対的に期待値が高いのはこのイランだ。
エースのジャハンバフシュは、今シーズンのオランダリーグの得点王だし、2014年大会でアルゼンチンを土壇場まで無失点に抑えたあの粘り強さも健在だろう。
グループ突破は無理でも、1引き分け……いや、2引き分けぐらいはするかもしれない。
スペインやポルトガルに『楽をさせない』、そんな存在になってもおかしくない。

グループC

突破確率      チームランク  個人的ワクワク度

85% フランス      A+      A
50% デンマーク     B-      A+
45% ペルー       B-      B+
20% オーストラリア   C-      C


アイルランド代表とのプレーオフは、最高に痺れる試合だった。
ピッチ上を縦横無尽にボールが飛び交い、芸術性に溢れるサッカーはまるでスペイン・ドイツの域。
ピオネ・シストがサイドを切り裂き、スーパーストライカーのエリクセンがまるで漫画のようなミラクルショットを突き刺す。
5-1。デンマーク代表がワールドカップ出場を決めた試合だ。

近年、デンマークは目立った成績を残してはいない。タレント豊富とは言えないし、
相手がアイルランドだった(少なくともフランスよりは弱いだろう)というのもある。
しかし、あそこまで見事なサッカーを披露できるチームはそうそうない。
彼らが2018年のピッチでも、あのサッカーを見せてくれるなら……きっと応援してしまうだろう。
応援しないことなど不可能だ。
……高すぎる期待が、あっけなく裏切られる可能性はもちろん大いにあるけれど。


グループの大本命はフランスだ。
フランスといえば、『問題児たちの叛乱』が記憶に新しい。
2010年、フランス代表は内部から崩れた。
ドメネク監督の指示に従わず、練習をボイコットする選手たち。
チーム内でのいじめに派閥。
その余波は2012年にも続き、近年にはチームメイトをゆする言語道断な選手も現れた。
アネルカ、エブラ、ギャラス、ナスリ、ベナルファ、リベリー、ベンゼマ……。
そういった、『ヤバすぎるスーパースター達』をデシャン監督は一掃した。
ベンゼマは確かにスーパースターだったかもしれない。だが、要らない。
チームを内部から壊すわけにはいかないのだ。


そんなフランス代表は今、次々と次世代を担う若者が飛び出している。
2017年夏、サッカー界は移籍金バブルに見舞われ、目の飛び出るような高額移籍金が飛び交ったが、
その半分はフランス人選手の移籍にまつわるものだった。
移籍金50億円を超えた、メンディ、バカヨコ、トリソ、ラカゼットだけでなく
100億を突破したラポルト、デンベレ、ムパッベのような選手も現れた。

もっとも、ムパッベ、ラポルトを除き、額面通りの活躍をしている選手はいないようだが……
それだけポテンシャルの高い、期待されている若手が多いという事だ。
今年の夏にもフェキル、ルマール。
そして現在既にフランス代表の大エースとなっているグリーズマンなどが、次なる
『100億円プレイヤー』になるだろう。
前年の2016年にも130億の移籍金で、ポール・ポグバが移籍を果たした。

『まだよくわからないが、とにかく凄そうな奴ら』が大量出現中のフランス代表。
だが、デシャン監督の選手選びは保守的かつ、慎重だ。
エゴの強すぎるスターは要らない。名前だけの選手起用もしない。
あくまでも、チームの勝利に貢献できる選手をチョイスするデシャン監督のサッカーは、
中盤をしっかりと閉じた、
フィジカルサッカー。
『閃きある芸術家』のサッカーではなく、『働き蜂が汗を流す労働者』のサッカーだ。
カンテやポグバ、マトゥイディといった、運動量と体力には自信のあるフィジカルモンスターが中盤を席巻し、前線にはテクニシャンのグリーズマンが控えるフランス代表は、
ベスト4を狙える位置にいる。思わぬ若手のブレイクがあれば、それ以上まで行くかもしれない。
凄そうな奴らの中から1人を挙げるなら、ムパッベだ。彼の大ブレイクに大いに期待したいところだ。


不気味な存在がペルーだ。
エースが出場停止になってみたり(のちに撤回)
→1年間出場停止なのでワールドカップに出られない→半年に軽減された!ギリギリ出られる
→やっぱり14カ月出場停止になったので出られないわ! ←今ココ

ニュージーランドにまさかの引き分けをかましてみたり、全然強そうに見えないのに、3月の親善試合では欧州の中堅、クロアチアとアイスランドを破っている。
クロアチア戦は退場者を出しているにもかかわらず、だ。
一体どんなチームなのか? エースのゲレーロ、サイドアタッカーのカリージョ、ファルファンと
それなりのタレントはいるようだが、どうにも読めない。


強かったケーヒル世代から、そろそろいい加減に世代交代したいオーストラリアは、
トロイージやロギッチを中心にしたパスサッカーを必死に試みようとしている。
今大会で結果を求めるのはまだ早いように思えるが、今大会での経験を若手に引き継げるよう、
何がしかの手ごたえを残して大会を去りたいところだ。


欠場者                          影響
CB ローラン・コシールニー(フランス)  負傷:守備の要 A
CF パオロ・ゲレーロ(ペルー)   ドーピング:エース  A



☆グループD
           チームランク     個人的ワクワク度
65% アルゼンチン    A-          B-
50% ナイジェリア    B+          C
45% クロアチア     B+          B-
40% アイスランド    B-          A

『グループDEATH』。『死のグループ』とは使い古された言い回しだが、そうとしか形容しようがない。
今大会最大の激戦区は、グループDだ。


世界最高のサッカー選手、リオネル・メッシ。頼りになる相棒、アンヘル・ディ・マリア。
セルヒオ・アグエロも、ゴンサロ・イグアインも、マウロ・イカルディも、パブロ・ディバラもいる。
FW陣のタレントは、スペイン、ドイツよりも上だろう。

だが、だが、だが……。
メッシと噛み合わないディバラ。チームスタイルに埋没するイカルディ。
度重なる監督交代。優勝候補とはとても言えない、中盤から後ろの貧弱なタレント陣。
チームは崩壊し、スペインには1-6で惨敗……。


それでも、それでもメッシがいるのだから。きっとメッシなら、何とかしてくれる。
少なくとも、ベスト8ぐらいまではそれでも行けるかもしれない……。しかし、その先は?
アルゼンチンが活路を見出すとしたら、守りを固める事だろう。
前線のスアレス&カバーニに頼り切る、ウルグアイのような鉄壁サッカー。
あるいは90年マラドーナの頃の、あのアルゼンチンのサッカー。
自陣にブロックを作り、引きこもって引きこもって、チャンスを窺う。


しかし……現監督のサンパオリは『美しいサッカー』に理想を抱く指導者だ。
その手腕は、チリ代表でも、セビージャでも花開き、ファンを楽しませてくれた。
皮肉なことに、チリやセビージャよりも格が上のはずのアルゼンチンで、
サンパオリは理想のサッカーを見せられずにいる。
そもそも、『美しきサッカー』が今のアルゼンチンのメンバーに可能だろうか? 
歯を食いしばって、『守り切る』サッカーこそが、今のアルゼンチンにできる唯一の戦い方なのではないだろうか?
たとえつまらなくても。
そしてそこまでやってなお、ベスト8かベスト4までしか進めなかったとしても。


そして、守り切るサッカーで散った後、アルゼンチンに待っているのはメッシ引退後の冬の時代だ。
『負けても美しいサッカー』を追求するのか、『退屈でも勝ちにこだわるのか』。
『退屈でも勝ちにこだわる』アルゼンチンが、大善戦した末に『美しく勝つ』ドイツに負けたのが2014年ワールドカップだった。
『退屈でも勝ちにこだわった』オランダは、『退屈なまま、勝てなくなった』。
今、日本代表のハリルホジッチ監督の解任劇にも通じる問いが、アルゼンチンにも示されている。

それでも……。
2014年大会で、ソリッドかつアグレッシブに魅せるサッカーで、スペインを撃破し、
ブラジルをあと一歩のところまで追いつめたチリ代表を率いたサンパオリなら。
中盤を引き締め、ビグリアやディ・マリアらが有機的に絡み、メッシを中心とした美しいサッカーを
大会までに作ってくるかもしれない。
そうなってほしい。これは単なる僕の願望でしかないが、そうなる可能性はゼロではないはずだ。


そんなアルゼンチンを、グループ敗退に追い込もうと狙っているチームがある。
アフリカ最強国、ナイジェリア。
今大会のアフリカ予選は、素人目から見ても組み分けがおかしく、難易度に著しい偏りがあった。
あまりにも楽なグループが存在する一方で、『ありえねー』死のグループも作られた。

前回大会ベスト16のナイジェリアは、同じくベスト16のアルジェリア(ハリルホジッチ監督が指揮をした)、そしてカメルーンと同組となった。
前回大会出場国5カ国のうち3カ国が同一グループに振り分けられ、出場は1チーム。
何というあり得ないレギュレーションであろうか。

そんな組をなんとナイジェリアは楽々と突破してしまった。これが強くないはずがない。
タレントを見ると、ミケル、オナジ、ディディといったフィジカル重視の中盤に、エースのモーゼスが絡む……言ってはなんだが、ミニ・フランスのような選手構成となっており、正直面白いサッカーは期待できそうにない。
しかし、強さという点では、侮って良いチームではなさそうだ。


2016年欧州選手権で、特大のインパクトを放った国があった。
人口33万人の小国、アイスランド代表だ(横浜市と同じくらいの人口?)。

彼らの見せたサッカーは、化石のようなロングボール・サッカーだった。
1980年代のサッカーを現代に実践した彼らは、明らかに異彩を放っていた。
そして、強かった。
ピッチに立つのは常に同じ11人。彼らを後押しするのはバイキング式手拍子。
優勝したポルトガルに引き分け、トーナメント1回戦ではイングランドを破った。
スタジアムが一体となり、静寂と重低音がこだまするあの雰囲気。
決して諦めない彼らは、フランス戦でも2点を挙げた(2-4の敗北)。
敗れてなお、彼らは格好良かった。
ベスト8という奇跡を、彼らは起こした。

奇跡は今大会予選でも続いた。初のワールドカップ出場。奇跡は二度起きたのだ。
それも、クロアチア、ウクライナ、トルコといった難しいグループを突破した。
そして三度目。
さすがに、三度目の奇跡を期待するのは難しいかもしれない。
選手も戦術も、ネタは割れているだろう。研究はされ尽くしているだろう。
プロサッカー選手が100人しかいないと言われている国。
メンバーは2年前の奇跡から全く変わらず、彼らにできる戦術は1つしかない。
それでも……闘将グンナルソンの、試合後のあの雄叫びをもう一度見たい。


最後に登場するのは欧州の曲者クロアチアだ。
スペインリーグ二大巨頭で中盤の軸を務める、モドリッチとラキティッチ。
ペリシッチにブロゾビッチ、コバチッチ。そしてエースのマンジュキッチ。
上で紹介したアイスランドとは真逆、テクニック重視の華麗なサッカーが持ち味の彼らは
2016年の欧州選手権でも2012年の欧州選手権でも、優勝したポルトガルを、スペインを大いに苦しめた。
非常に実力ある国なのだが……なぜか、なぜなのか。
欧州の国相手には強いのだが、他の地域の国(特に中南米とアジア)と試合すると途端に勝てなくなってしまう。
それが祟ってか、2014でもブラジルはともかくとして、メキシコにも敗れグループリーグ敗退。
2006では日本に引き分け、オーストラリアに負けており、ワールドカップでは1998年を例外として実績を残せていない。
実力から考えれば、到底信じられないのだが……。
そんなクロアチアは、現在お家騒動の真っ最中。
サッカー協会を私物化するスーケル会長(かつての名選手)の独断人事により、
無軌道な監督交代などが行われ、チーム強化に水を差している。
『実力はあるはず』だが、『実力を出せる』かどうかは怪しい。
クロアチアは今、そんな状況にある。


グループE
突破確率      チームランク  個人的ワクワク度
90%  ブラジル    S       B+
60%  スイス     B       B
30%  コスタリカ   C       C
20%  セルビア    B-      C


熾烈な2位争いが展開されそうな顔ぶれだが、終わってみれば1位ブラジルに2位スイス。
そんな予想が思い浮かぶのがグループEだ。

この4チーム。侮れる国は一つもない。しかし、ここでブラジルが不覚を取る事はないだろう。
では2位はどこなのか。

時計のように精密なスイス代表は、近年全く同じ姿を我々に見せてくれている。
リヒトシュタイナーやリカルド・ロドリゲスといったSB陣がオーバーラップを仕掛け、
ジャカやジェマイリらが華麗なパスを次々と回す。
サイドアタッカーのシャキリが相手をぶち抜き、逆サイドのメーメディも精力的だ。
そして、パスを回し、パスを回し……FWはシュートを外す。
もう何度も、何度も見た光景だ。毎大会、毎大会見てきた光景だ。
セフェロビッチでも、ドルミッチでも、エムボロでも、デルディヨクでも同じだ。
外すFWは変わっても、シュートが外れる事は変わらない。
いつも良いサッカーをするのに、いつも負けてしまう。
負ける場所は決まって、決勝トーナメント1回戦だ。
ブラジルと同居した今大会も、スイスができるのは2位突破だろう。
決勝トーナメント1回戦の相手は? ドイツだ。
ドイツVSスイス。スイスは善戦するのだが、結果はドイツの勝利。
かくして、今大会のスイスもベスト16で散る事になる。良いサッカーはしたのだが……。
と、ここまで予想してしまってはさすがに妄想以外の何物でもないが、まぁそんな予感はヒシヒシとしている。


さて、コスタリカだ。2014年ではまさかのベスト8進出を成し遂げ、大きな驚きを与えてくれた。
守護神ナバスを軸とする鉄壁の守備と、エースのブライアン・ルイスを中心としたカウンター。
選手の顔ぶれを見ても、やはり前大会と同じようなサッカーになりそうだが、今回は2回目。
ノーマークだった前回と違い、研究もされているはずで、少々厳しい戦いになりそうではあるが、
それなりの善戦は期待できそうだ。


そこを持ってくると、読めないのがセルビアだ。
突然の大物食いや、あっけなく格下に敗戦、意味不明なハンドで一発退場、突然の乱闘など
元来読めない国だが、最近の低迷を経てますます読めなくなった。
ローマで活躍する大ベテラン、コラロフと中盤の潰し屋マティッチ、CBのナスタシッチやイバノビッチなど、『地味~なベテラン』だらけのこの布陣では、多くは期待できそうにないが……。
それでもかつての名門国。何か大きな驚きがあるかもしれない。


そんな3カ国を差し置いてトップ通過するのはブラジルで決まりだろう。
2014年の衝撃的な敗戦から、チームは確実に強くなった。
ネイマールを支えるサポーティングキャストの充実が、現在のブラジルを優勝候補に推す理由だ。
バルセロナで輝きを増す、今や世界トップクラスのタレントになったコウチーニョと、
枯渇していたFW陣にやっと現れた待望の新星、ガブリエウ・ジェズス。
そして、監督に就任するや瞬く間にチームを『勝てる集団』に変貌させたチッチ新監督。
彼らの力が、ネイマールを支え、ブラジルを力強く導いてくれるだろう。

とはいえ、やはり鍵になるのがネイマールだ。
そしてそのネイマールの現状を見ると……優勝候補ではある。
候補ではあるが、筆頭には推せない理由はネイマールのメンタルにあるのだ。

ネイマールは挑発に弱い。すぐに苛々する癖がある。
そのうえ、自分から相手を挑発してしまう事もある。ボールを不必要に長く持つ事も多い。
その結果、乱闘に巻き込まれる事も多く、相手のファウルの餌食になる事も多い。
これは、メッシやロナウドといった、同時代のスーパースターには起こりえない現象だ。

ネイマールは脆い。
今シーズン、パリ・サンジェルマンでも大エースのカバーニを尊重できず、
要らぬ混乱を巻き起こした結果、サポーターからそっぽを向かれてしまった。
確かにネイマールの方が、カバーニよりも凄い選手かもしれない。
しかし長年パリでゴールを積み重ね続け、アイドルとなっていたのはカバーニなのだ。
そのカバーニを蔑ろにしては、パリサポーターから愛されるはずもない。
テクニックは凄い。しかし、そこから更に一歩を踏み出し、真のスーパースターになれるかどうかは、
彼のメンタル面の成熟にかかっている。

欠場者情報
                                影響度
SB ダニエル・アウベス(ブラジル)  不動の右サイドバック   B+



グループF

突破確率        チームランク   個人的ワクワク度

95% ドイツ       S         S
65% メキシコ      B+        B+
30% スウェーデン    B-        C-
10% 韓国        C         C

グループDに次ぐ、激戦区はこのグループFだ。
韓国が弱いのではない。だが、組み分けが悪すぎる。
トッテナムで活躍するソン・フンミンをエースに、
ザルツブルクのファン・ヒチョンなど見てみたいタレントはいるが……このグループは無理だ。


スイスと並んで、『安定のベスト16』力を発揮する国、それがメキシコだ。
メキシコ代表は『ベスト16敗退』に、特別なこだわりでもあるのだろうか?
1994年以来、実に6大会連続でのベスト16敗退だ。
その経過もどこか似ている。
グループリーグでは中盤を軸に見ごたえあるパスサッカーで、ファンを楽しませてくれる。
今大会でもエクトル・エレーラとグアルダードがチームの舵を握るだろう。
前線は大会によって異なるが、今大会の『チチャリート』ハビエル・エルナンデスはまずまずのストライカーだ。
だが、最終ラインは……少なくとも、メキシコの守備陣が『鉄壁』だった事は恐らく一度もない。
しかし、GKオチョアは大忙しで、今大会もファインセーブを連発してくれるような気がする。
そうしてベスト16に進出し、1回戦の相手は……順当に行けばブラジルだ。
あぁ、無理だ。かくしてメキシコは今大会もベスト16で散るだろう。
しかも結構善戦をして。
不運な退場で。あるいは、何でもない最終ラインのミスで。
ありもしないオフサイドに嫌われて。
「不運だったね。もう少しであのブラジル(2006、2010はアルゼンチン、2014はオランダ)に勝てそうだったのに」
いいチームだったな、という思い出を残してメキシコはベスト16で姿を消す。
この予想も、ほとんど妄想に近いが、多分当たる。


メキシコと2位を争うのは、欧州予選でイタリア、オランダを撃破したスウェーデンだ。
イタリア、オランダを撃破したスウェーデン。いかにも強そうに感じるかもしれない。
しかし……確かに守備は固い。ガッチガチに守り切った、その守備力は評価したい。
でも、僕が感じたスウェーデンの印象は、それだけだ。
イブラヒモビッチを中心とした、スウェーデンの黄金時代は2012年あたりから陰りが見え始め、
世代交代の失敗は深刻。タレントは年々小粒になった。
それでも、サイドアタッカーのフォシュベリとCBリンデロフといった楽しみな次世代選手も登場してきたのだが、まだ少ない。
トイボネンやベリといったFW陣は、ダーリン、ブローリン、ケネット・アンデション、ラーション、そしてイブラヒモビッチといった、偉大なる母国のストライカー陣と比べるといかにも小粒だ。
それでも、彼らスウェーデンサッカー協会は、お騒がせ男イブラヒモビッチの代表加入を拒絶した。
イブラ抜きで勝ち上がった欧州予選を考えれば、当然だろう。
彼らが誇るのは、もはや破壊力あるFW陣のサッカーではない。
イブラヒモビッチの破壊力を捨て、彼らは鉄壁の団結力を得た。それは恐らく、プラスに働くだろう。


そして、1位通過はドイツだ。
2014年の世界王者が誇る中盤のタレントは、スペインと並び世界最高峰だ。
ケディラ、クロース、エジル、ミュラー、ザネ、ギュンドアン、ロイス……
名前を挙げるだけでワクワクさせられる超一流のスター選手たち。
前線は相変わらず悲惨な状態で、
2016年欧州選手権ではマリオ・ゴメスが負傷に倒れた途端、フランスの軍門に屈してしまったが、
これは前回大会当時から変わっていない。
一応、ヴェルナーという若手FWが登場したが、個人的にはあまり期待値は高くない。
最終ラインはボアテンクのコンディションが心配されるものの、フンメルス、ボアテンク、キンミッヒといった面々はやはり世界最高クラスで、GKにはノイアーがおり、
更にノイアーと同クラスの実力者に成長したテア・シュテーゲンが第2GKに構える盤石ぶりだ。

従来のドイツのイメージからは離れた、らしからぬ「油断」「気のゆるみ」が見られる試合がある点が心配ではあるが、選手の実力ではブラジル、スペインと並ぶビッグ3。
絶対的な優勝候補、その筆頭に挙げたいと思う。


☆グループG
突破確率        チームランク    個人的ワクワク度

85% イングランド    A-         C
80% ベルギー      A-         B+
20% チュニジア     C-         C
15% パナマ       D          D


どう見ても2強2弱。それで片づけてしまっていいようなグループだ。
北アフリカのチュニジアは、パスを丁寧に繋ぐスタイルのチームだとは思うが、目だったタレントはいない。
そもそも、ナイジェリアの項で紹介したように、アフリカ予選の組み合わせがムチャクチャであった。
チュニジアは楽なグループに振り分けられたからこそ突破できた、と見るのが妥当だ。

パナマに至っては情報すらない。北中米カリブ海を10試合で3勝。
9得点10失点で勝ち上がってきた、と聞いて期待する方が難しい。
一応、僕の好きなアメリカ代表を蹴落としてきたのだから、アメリカ代表くらいは強いチームでいてほしいが……アメリカが情けなかっただけかもしれない。
もちろん、そんなパナマが本大会で大旋風を巻き起こすようなら、大いに応援するので
「こんな予想記事を書いてすみませんでした!」と土下座する未来を楽しみにしたいとは思うが……。


2強はイングランドとベルギー。
どちらにしても期待感は高くない両国だが、信じられないほど組み分けに恵まれた。
グループリーグ自体の難易度も低いうえ、トーナメント1回戦で当たるグループHも目立った強豪がない。
ベスト8までは約束されたような、そんな組み分けである。


2014年、突如サッカーの表舞台に殴り込みをかけたベルギー代表。
イングランドリーグで大活躍するタレント集団、という触れ込みで現れた彼らは、
最後まで魅力あるサッカーを見せられないまま、それでもベスト8という最低限の結果は残した。
2016年、二度目の挑戦となった欧州選手権では、これまたベスト8まで進んだものの、
まさかのウェールズに惨敗。

アザール、デ・ブライネといった、スペシャルなタレントを擁するだけでなく、
守護神にクルトワ、最終ラインもアルデルワイレルドやヴェルトンゲン、前線にもルカクなど、
タレント集団の名に恥じないメンバーを擁しながら、皆がばらばらに戦っている。
チームとして1つになっていない。過去2大会のベルギーは、そんな残念なチームだった。
果たして今大会はどうか。
まず、監督が変わった。
無能と言っても良いヴィルモッツは職を追われ、代わりに中堅どころの指揮官ロベルト・マルティネスが加わった。
マルティネスは癖の強い指揮官ではあるし、今までのヴィルモッツとは真反対の『パスを繋ぐサッカー』の信奉者である。
現時点ではまだ、『ばらばらに戦っている寄せ集め』の印象がぬぐえないものの、もしもマルティネス監督の下で一つにまとまる事があれば……ベスト4を狙う事も可能かもしれない。


かつてのサッカー大国イングランド代表は今、「まずまずの中堅国」になっている。
2008年、悪夢の欧州選手権予選敗退を最後に暗黒時代に突入し、2010年はまるでいいところなくドイツに粉砕された。
2014年は予選リーグ敗退、2016年はアイスランドにまで負ける始末。
それでも、選手の顔ぶれはそれなりに揃っている。
プレミアリーグで安定して上位を収める、リバプールとトッテナムのメンバーを中心に、
新エース、ケインも成長を遂げてきた。
ダイア―、ララーナ、ヘンダーソンといった運動量豊富で献身的な選手たちも多く、
スターリングやラッシュフォードといったウイングも揃っている。
ただ、中盤でアクセントをつけられるのは、大舞台では未知数のデレ・アリくらいしかおらず、
最終ライン、特にGKは惨憺たる状態だ。
ベスト16は問題ない。ベスト8も多分大丈夫だろう。
ただ、それは組み分けに恵まれたからだ。
それ以上を狙うには厳しいかもしれない。もっとも、イングランドの最近の戦いぶりを見る限り、
ベスト8に進出できればそれだけでも大成功かもしれない。


欠場者情報
                              影響度
CH アレックス・チェンバレン   中盤のマルチプレイヤー  B



☆グループH

突破確率          チームランク   個人的ワクワク度

80% コロンビア       B+        C+
60% ポーランド       B         C
40% セネガル        C         B-
20% 日本          C-        B-


我らが日本のグループである。
と言ってはみたものの、あまり魅力ある顔ぶれではない。
ハッキリ言って、日本は組み分けに恵まれた。
日本だけでなく4カ国すべてがそう思っているだろうが。


日本のライバルたちの中で、図抜けているのはコロンビアだろう。
前回大会同様ぺケルマン監督が率いるコロンビアは、選手の顔ぶれも、そして印象も似ている。
圧倒的な強さは感じないものの、ノラリクラリしながら、着実に勝利を掴んでいる。
なぜ強いのかはわからないが、なんとなく強い。中南米にたまにいるタイプのチームだ。
エースのハメス・ロドリゲス、サイドアタッカーのクアドラード、最前線のフィニッシャー、ファルカオとスーパースターは揃うが、チーム自体が華麗なサッカーをするわけではない。
前回大会のコロンビアと、イメージはそう変わらないだろう。


ポーランドはどうか?
エースのレバンドフスキの決定力は欧州屈指だ。
しかし行うサッカーはなかなかに堅実。ウイングのブワシュチコフスキ(ドルトムントで香川ともプレイをした選手だ)やジェリンスキ、グリクにピシュチェクと、まずまずのタレントが揃うものの
『凄い』わけではない。ただ、少ないチャンスもレバンドフスキは逃さないだろう。
前回大会のギリシャに比べたら、レバンドフスキの分だけ、強い。


セネガルは?
アフリカ予選は楽なグループを突破してきた。
右ウイングのマネと、CBのクリバリはスーパースターではあるが、イマイチ実情は伝わってこない。
少なくとも、前回大会のコートジボアールほど強くはないだろう。
とはいえ、エジプト、モロッコ、チュニジアといった北アフリカのチームが多く出場し、
ナイジェリアも恐らくミニ・フランスのようなサッカーをするであろうこの大会で、
旧き良き自由奔放なブラック・アフリカンスタイルを実践してくれる可能性があるとすれば
このチーム。
グローバリゼーションの波はアフリカをも襲い、かつてのような独自サッカーではなく、
かつての植民国の真似をするかのような、ミニ・ヨーロッパスタイルのブラック・アフリカ代表が増えてしまった。
個人的には、もっと身体能力を前面に出した、秩序など知るか!といった超人サッカーをするチームが1チームぐらい観たいのだが……。


日本については、率直に言って、なぜこのタイミングでハリルホジッチ監督を首にしたのか?
その不満しかない。
パスを繋ぐサッカーがしたいのなら、最初からハリルホジッチ監督を呼ぶべきではなかった。
ハリルホジッチはアルジェリア代表でも、パリ・サンジェルマンでも、リールでも、パスを繋ぐサッカーとは対極の、ショートカウンターの使い手だった。

僕自身はパスを繋ぐサッカーの方が好きだし、ザッケローニ監督のサッカーは相当好きだった。
ハリルホジッチのサッカーは、正直つまらなかった。
だからそもそもハリルホジッチを呼んでほしいとは思わなかった。
だけどそんな事は、ハリルホジッチを呼んできた時点で解っていたはずだ。
今までとは違うサッカーをすることになるのだから、選手が戸惑うのは当然だ。
それなら気持ちを切り替えて、今までとは違うスタイルを突き詰めていく。
その可能性に賭けるべきではなかったのか。


戸惑う選手に説明するのはハリルホジッチ監督の仕事だが、
ハリルを選んだサッカー協会の仕事でもあるはずだ。
それをせず、すべてをハリルのせいにして西野監督を後任にする。
就任の会見で、田島会長は「パスを繋ぐサッカー」をしたいと述べた。


なんなのだ、これは。「パスを繋ぐサッカー」がしたいなら、ハリルホジッチじゃなく、
パスを繋ぐ監督を呼べばよかったじゃないか。
ハリルホジッチで行くと決めたなら、そして彼が無事ワールドカップ予選を突破したのだから、
ワールドカップ本番も当然彼に任せるべきではないのか。
彼に任せて、「パスを繋ぐサッカー」か「ハリル式ショートカウンター」かで、改めて総括をすれば良いではないか。


結局、日本は今後「(負けたとしても)パスを繋ぐサッカー」にこだわっていくのか、
「(つまらなかったとしても)ショートカウンター」にシフトしたいのか。
現状ではその答えが見えない。
大会ごとに、持ち味の異なった監督を呼んでくるのも謎だし、
本田や香川といった『日本国内では』スター選手であっても、世界の舞台では『良い選手止まり』の彼らに配慮して、監督まで交代してしまったのだとしたら、完全に本末転倒だ。
本田や香川を選ぶか、ハリルを選ぶかなら当然後者だろう。
そうでないならば、最初の時点で本田や香川が納得できそうな監督を選べばいいだけの話だし、
なんとかサッカー協会のスタッフが、2人とハリルの仲を取り結ぶべきだっただろう。


フランス代表は、不穏分子を一掃しデシャンの元で一致団結したチームを作り上げた。
スーパースターのベンゼマをためらいなく代表から追放した。
スウェーデン代表は、不穏分子になりかねなかったイブラヒモビッチの代表復帰にNOを突き付けた。
メッシやロナウドなら、彼らの機嫌を取り結ぶことが、監督人事よりも更に大事かもしれない。
しかし、本田や香川は、メッシやロナウドではない。
ベンゼマや、イブラヒモビッチですらない。
彼らと心中した結果、2018年は日本にとってどんな大会になるのだろうか?


うまく行ったら、どう総括されるのだろう。次回も、大会直前に監督を変えるのだろうか?
うまく行かなかったら、どう総括される? 
あまりにも行き当たりばったりな、日本サッカー協会には失望しか感じないが、
折角、組み分けには恵まれたのだ。何とかして1勝を、あわよくばベスト16を狙ってほしいとは思う。