キラ☆キラやってます

キラ☆キラやってます④1~2章

きらりルートをクリアした後、きらりの喪に服していたため、随分時間が空いてしまいました
(4日ぐらい放心していたのは確かですが、その後急に忙しくなった上に、違うゲームに浮気していただけです)。

そんなわけで『キラ☆キラ』再読よーーやく終わりました。
取り掛かってから3か月、随分かかったな……。


「キラ☆キラ」のストーリーは、

1章 学生バンド結成から文化祭まで
2章前半 夏休み、ライブツアー(ヒロイン確定まで)
2章後半 夏休み、ライブツアー(ヒロインごとに展開が違う)

―夢の終わり、現実の始まり―

3章 夏休み後 それぞれの【現実】(個別ルート)

という構成になっています。
1~2章は、多少の困難もありつつ、楽しくバンド生活を描いた学園モノで
そこを受けての3章はとうとう夢のようなバンド生活が終わって、それを受けて各ヒロインとそれぞれの【現実】を生きるお話になります。
今回は再読なのでズルをして3章を真っ先に読んじゃいましたが、明るく楽しいのは1~2章です。

……と言いたいところだけど……1~2章、あんまし面白くないんだよな、これが。


☆1~2章の感想と、(相対的に)ドライな人間関係


「キラ☆キラ」の3章は胸に訴えかけてくる、テーマ性の強い物語なのですが、
1~2章はどうなんだろ。1章はまだいいとして、特に2章は正直微妙な出来だと思います。
美少女3人とバンドを組んで、日本中を旅行しながらライブして、チヤホヤされて、時に困難を乗り越えてという、羨ましいはずの境遇なのにあんまし羨ましくない。
これは結構致命的というか。確かに3章を読んだ後に『1~2章の事を思い返す』と、良い時代だったと思うんですけど、実際に『1~2章を読み返してみる』と大して面白くないというw

まぁ、現実の学生時代もそうかもしれないですけどね。人間は記憶を美化するので。
そういう意味でも『リアルな青春モノ』なのかもしれません。
と、最大限好意的に解釈する事は可能だけど、やっぱり『羨ましい青春モノ』の方が僕は読みたいなw

要所要所良いシーンはあるんです。
たとえば、1章の学園祭ライブのシーンは盛り上がります。
2章の、大阪リベンジライブのシーンも良いですね。……そこぐらいか。

つまり、大きなライブイベントシーンは楽しいし読ませるんですけど、
日常の観光シーン、学生生活シーン、旅行シーンがさほど面白くない。

真面目だからなのかな? それとも、どこか人と距離を置く鹿クンの性格故なのかな?
バンドのシーンは活き活きしてくるし、そもそもバンドやってる時が一番楽しそう。
『気の合う美少女と』バンドをやりたいというよりは、
『バンドをやりたい』(相手がたまたま美少女)という感じなんだよね。
鹿クンのパーソナリティ故にそう見えるのか、バンド>仲間(美少女)なのかはわからないけど。

だから、ルートに入らないと紗理奈ちゃんとはかなり距離が遠いし、バンドを解散したら
『離れ離れになりそうだなぁ』という感想が先に立つ。

これは、物語として悪いとかそういう事じゃないし、鹿クンが悪いわけでもないんだけれど、
「俺たち、一生友達で仲間だよ!」的な、ある種ウェットな『絆』が大好物な僕からすると、
この淡白に見える人間関係は、ちょっと食い足りない。
男性友人キャラの村上との関係が、一番絆が深いように見える。
彼なら主人公がどんな境遇になっても側にいてくれそうだけど、紗理奈やきらりとは疎遠になりそうだし、千絵姉とも年に1~2回顔を合わせる、年の近い親戚程度の付き合いしか継続できなさそう。

で、まぁ、それぐらいの人間関係で良いなら、こんなコミュ障な俺でも現実世界で作れなくはなかったわけだ。
もちろんそれはそれで楽しいし、幸せな時間だったけど、
僕が今まで作れなかった(これから作れると良いですね)『ズっ友』的な絆を求めて読んでしまうと、
まぁ『ドライ』だなぁと。


☆ヒロイン・ルートの話

「キラ☆キラ」という作品を振り返るにあたって、最も印象深いヒロインは、椎野きらり。
穢れた世界に生まれ落ちた天使を連想させる彼女の存在は、やはり一際輝いています。
彼女のルート、きらりルート1(きらり死亡ルート)が一番印象深いルートです。
また、彼女が一番鹿クンにストレートに好意を示してくれる事もあって、
自分が鹿クンの立場なら、流されるように彼女と付き合うかもしれません。
きらりの境遇は重いけれど、きらり自身がハンディを抱えているわけではなくあくまでも
彼女の父親による人災なので(きらりパパに関する感想は、前回の記事で書きました)、
それこそ彼女の父親が亡くなれば解決する問題ではあるのです。それがなかなか、難しいんだけどね。


きらりルート1はそんなきらりが亡くなり、バンドにとり憑かれてしまう鹿之助の姿が取り分け印象的。
それにしても、バイトで月15万稼いでバンドも頑張って、それでも『生活苦』で『不真面目』扱いの日本(少なくともキラキラの中の日本。現実もそうだろうけど)って本当に嫌な国っすねぇ。
結局金持ちの道楽か、学生という『安全圏から』以外から参加しようとすると、身体壊すまで頑張っても生活苦なのかなぁと考えると、本当にシビアで、嫌になりますなぁ。
もっと気楽に、お金が貯まったらサラリーマンを数年休んでバンド組んで、
2年ぐらい活動したらまたお金を貯めるためにサラリーマンに戻るサイクルを繰り返すとか、そういう『夢』があっても良いと思うんだけど、ダメなんかな…って思う。
まぁそれだと『高み』へは行けないかもしれないけど、楽しいじゃない? 

そう甘いものではないのは事実でしょうが、もう少し夢を見たいし、夢のある話が読みたいし、
現実ももっと夢のある国であってほしいですね。
まぁ、その過酷な現実がきらりルート1の『パンクさ』と結びついているんだから、難しいところですけども。


単純な好みで言うなら、樫原紗理奈ちゃんかなぁ。
外見も好みだし、パーソナリティ的にも一番僕の好みに近いのは彼女です。
もっとも、僕も人見知りなので鹿クン同様、距離を詰めるのに苦労しそうですが、
それよりも彼女のハンディの方が重いかもなぁ。
不治の病というのはある意味どうしょうもなくて、『人災』であるきらり以上に解決が困難な問題だと思うんですよね。
きらりルートや千絵姉ルートとは違い、ある意味存在そのものが『フィクションのような』紗理奈だけに、3章の個別ルートに入っても、1~2章のストーリーと雰囲気が地続きで『綺麗な恋愛ドラマ』として割と好きなんですが……どうも僕が見た範囲での評価は
きらり>>>>>千絵姉>>紗理奈っぽいですね。
僕は
きらり>>>紗理奈>>千絵姉なんですが。


千絵姉は、取り立てて言う事はない、かなぁ。
一番『現実』に生きている人で、そういう意味でいつまでもコドモでいたい僕(きらりルート1の鹿クンみたいなパーソナリティ)からすると、寂しさはありますね。
千絵姉は、『バンド(青春時代、コドモ時代)』を卒業しちゃうんだなって。
卒業するものとして、バンドを捉えている感じがかなり出ているので。
個人的には、千絵姉は鹿クンよりも、殿谷君とのカップリング・ペアの方がしっくりきました。




キラキラやってます③ きらりルート1&2クリアあらすじ&感想(バレあり)

・きらりルート1(ハピマニエンド)、きらりルート2(きらり生存エンド)



☆きらりルート

きらりルートは、きらりの就職記念で寿司を食べるシーンから分岐します。
ここできらりの『曖昧な誤魔化し』をそのまま受け入れるとルート1に、
『追及して椎野家に上がり込むと』ルート2に分かれます。
が、実際にはそこまで選んできた選択肢で物語が分かれます。
そもそも初回はルート1にしか行けなかったはず。


そこまでの物語は、きらりと鹿之助がイチャイチャしているだけです
(が、30分程度の内容なので、イチャラブ感はありません。
この作品にイチャラブを求める人もいないとは思いますが)。
ところが、急にきらりと連絡が取れなくなって、会いに行くと『別れよう』ときらりが言い出す。
何かを隠している様子のきらり。就職が決まって、働き始めるというきらり。
というのが序盤の展開です。


☆きらりルート1あらすじ

夜中に電話がかかってきて、椎野家に火事が起きたと聞かされた鹿之助。
うつ病を患うきらりパパが一家心中を図り、家族を助けようとしたきらりが一人、亡くなってしまう。

そして5年後。
鹿之助は進学も就職もせず、独り暮らしでフリーターをしながら『ハッピーサイクルマニア』という
バンドを続けています。傍らには悪友の村上。
そして、かつて第二文芸部が行なった大阪ツアーで出会ったアキがボーカルとして、ハピマニに参加。
しかし、世の中は世知辛く貧乏バンドの生活は非常に苦しく、ライブを行なっても収支は赤字。
バンド仲間は抜け、解散するバンドは多く、【真っ当な社会人】に、もっと酷くなると闇社会へと堕ちていく。
そんな極貧バンドマン生活で身体を壊した鹿之助は、病院に運ばれ、一時実家へと帰る。
バンドを辞めて、『他人が喜ぶ人生を歩むべきか』真剣に悩んだ鹿之助。
家族の暖かさに触れ、きらりの幻影に諭され、そして……。鹿之助は決心する。
やはり、『自分がやりたい事をやるべき』だ、と。

鹿之助はバンド生活を選ぶ。
社会からドロップアウトしようがなんだろうが、瞬間に生きるパンクロッカーとして。

ここまでの5年間、きらりの幻影に囚われたまま、鹿之助はバンド生活を続けてきた。
でもこれからはそうじゃない。きらりを吹っ切り、思い出として消化した上で、
鹿之助は『やりたい事を見つけた』のだ。


☆きらりルート2 あらすじ

椎野家に無理やり上がり込んだ鹿之助は、『きらりが風俗で働くこと』を聞かされる。
椎野家の緊迫した経済状況が、そうさせたのだ。
だが、よくよく聞いてみると、『自己破産』や『生活保護』といった手段に頼る事もできるのに、
きらりパパがそれを望まないというのだ。

きらりパパはかつては優秀な技術者だったが、事業を起こし独立するタイミングでうつ病を患った。
それでも何とか妻(きらりママ)がパートなどをして、やりくりしていたのだが、
去年(つまり物語が始まる前の年)から悪質な債権回収業者に売られ、恐ろしい状況になってしまったのだった。
きらりパパを問い詰める鹿之助だったが、きらりパパは酒に酔い、話にならない状態であったが、
ふと『きらりをさらってくれないか。そうすれば一人だけは助かる』と鹿之助に告げるのだった。

きらりが風俗の面接を受ける前日、鹿之助ときらりは最後のデートをする。
そして朝帰りをし、家に戻るきらりと鹿之助は悲しい別れを迎えるのだった。

ところが、その様子を見ていたきらりパパが、
『自分の不幸にきらりを巻き込むのは良くない』と遅ればせながら気づき、自殺未遂をしてしまう。
これはきらりルート1の『一家心中』とは違う。
鹿之助との交流があっても、きらりパパは『まともに生きる』という形での更生はできなかった。
しかし、『自分の不幸に家族を巻き込む無理心中』ではなく、『一人での自殺』を選んだ。
個人的には、この差は大きいと思う。

きらりパパの自殺をある種見過ごし、きらりパパが死ぬに任せた『罪』を背負った鹿之助。
公的扶助に反対していたパパの死により、遅ればせながら援助を受けられるようになった椎野家は何とか経済的に持ち直す事ができた。
しかし、パパを見殺しにした鹿之助は罪の意識に悩み、きらりを避けるようになっていった。

時が過ぎ、正月の夜、ついに鹿之助はきらりに『罪』を『告解』する。
それを聞いたきらりは、『OLとして普通に暮らす』のではなく、『歌を歌い続ける未来』を選んだ。

3年後、大学生になった鹿之助は就職活動を行なっていた。
恋人のきらりの練習に付き合ったりもしているが、『まともな』人生を歩む鹿之助であった。


☆きらりルート 評価


鹿之助 A(1) A-(2)
きらり A+(共通)
シナリオ A+(1) A-(2)
羨ましさ B(1) A(2)
青春度 B+(ある意味S:1) A(2)
Hシーン C+


☆きらりルート1 感想

このゲーム中最もヘヴィなルート。
追い続けていた時はキラキラと輝いていた夢。
それに妄執として囚われ、ギラギラと命をすり減らしながら亡者のようにバンドを続ける鹿之助。
それでもラスト、色々と吹っ切れて改めてバンド活動に向かう鹿之助の姿は、ある種輝いています。
『ある意味羨ましく』(S)、『ある意味あぁはなりたくない』(E)、そんな両極端な印象を抱かせるこのルートの羨ましさは、間をとってBにしました。
しかし、これは平凡なBではありません。

こんな人生も、一度は歩んでみたかったような。
それでも、こんな人生に飛び込むのは恐ろしいような。
僕には勇気が足りずに飛び込めないけれど、基本的に社会不適合者な僕としては、憧れもないわけじゃない。

他ルートの鹿之助はヒロインとの未来を迎えるべく、堅実な人生を送ろうとしています。
けれど、このルートの鹿之助だけは違います。
きらりに囚われ続けてバンドをやっていた鹿之助ですが、それを吹っ切った今、
ある意味、本当に鹿之助が鹿之助として生きる人生は、このルートのみなのかも

青春度は、千絵姉曰く『永遠の青春時代を、鹿之助は生きている』という事ですが、
少なくとも僕が憧れたい青春とは違うw 青臭い、という意味では青春全開ではあるのですが、
青春というよりもこれは『オトナになれなかった、オトナ』の物語。
言い方を変えれば、社会に適合できなかった人間の物語。

貧困の中に生まれ、いつも人々を照らし続け、そして椎野一家の不幸を一身に受けて死んでいったきらりは、さながら天使・聖女のようで、さすがはメインヒロイン


まぁ、色々と胸に刺さるものはありますね。読んでいて身につまされ、非常にしんどかったです。
でも、しんどいだけではない、祝福もまたこのルートにはあると思います。

あと、アキちゃん攻略したかったー!


☆きらりルート2

こちらはこちらでヘヴィなルートなのですが、『1』に比べると『優しい世界』。
その優しい世界をつかみ取ったのは、紛れもなく『手を汚した鹿之助』にある……んですけど、
そもそもきらりパパを殺したのは鹿之助なのかな?という疑問はあります。
『邪念が生じて、助けを呼びに行くのが遅れた』のは確かだけど、ちゃんと(?)助けを呼んでいるし、仕方ないんじゃない? 
まぁ、実際に仕方ないかどうかが問題なのではなく、鹿之助の『罪の意識』が問題になるわけですが。

きらりパパに関しては、個人的には『更生の可能性はあった』と思います。
一家心中ではなく、一人で自殺しようとしているこちらのルートの彼ならば、『生活保護』や『自己破産』をもう少しまともに考える事もできたかもしれません。


【脱線】

まぁとにかく、公的扶助は使えるなら使った方が良いです。
よく生活保護受給者を叩く人とか、どうしょうもなくなった人に対してまで自己責任論を唱える人とかもいますけど、あれなんて半分人殺しみたいなものですよ。
そういう蔑視を気にして生活保護を受けずに、不幸から抜け出せない人は沢山いると思います。
心が弱いけど本当に制度を必要としている人を委縮させるような空気を作り出すのは良くないですよ。

日本社会には、「家族の事は家族内で解決するので、家族の中では甘えても、公的機関には甘えない」みたいな悪弊があると思うんです。
老々介護の問題とかもそうですけど、無理ですって。家族の中だけで解決できない事なんていくらでもありますよ。共倒れになりますって。
そんな時のための、公的援助だし、もっといえば個人(家族)の力ではどうしょうもない、そういう時のための『国・自治体』だと思うんですわ。
そういう意味でも、『妻や娘(きらり母やきらり)には甘えるけど、公的扶助には甘えない』きらりパパってのは、悪い意味で『(うつ病になった)真面目な日本人』そのものだなって思いました。

もちろん、自立して生きていくのは立派な事です。素晴らしいことです。
でも、それが当たり前にできなくなってしまった人も、劣等感を強く抱くことなく、胸を張って生きていける世の中になってほしいと思います。
どうせなら皆が幸福なのが一番いいじゃないですかw 

心に余裕がなくなると犯罪だって増えるでしょうし、犯罪まで行かなくても苛々してすぐに怒鳴り散らしたりするような人が多かったら、こっちまで気分が悪いじゃないですか。
他人が不幸になると、巡り巡って自分も不幸になると思うんです。

うつ病は恐ろしい病気です。
僕も(うつ病ではないはずですが)、心の病に罹った経験があります。
まぁ僕はきらりパパほど真面目な人間ではないので、「ヤバい!」と感じたら早めに休むし、
しょっちゅう他人に愚痴ってストレス発散するダメ人間なので、うつ病になるほど重症化はしなかったけど……。

笑顔で冗談を言いながら、内心は絶望で真っ黒だったり。
元気そうに見えるけれど、実際には吐いていたり、そういう事って結構ありました。
朝起きた瞬間から、徹夜で受験勉強した後のような疲労感が頭にあって、
ちょっとでも文字を見ると気持ち悪くなったりね……。いや、あの時期は本当にヤバかった。
周囲には解らないんですよね。言っても信じてもらえない。
「テレビの前で1時間座って番組を見ると気持ち悪くなる」のに、「数時間道を歩いても平気」なんです。
経験のない方は理解できないと思います。自分だって理解できないけど、実体験しました(苦笑)。

体の怪我は目に見えるから、足を骨折して松葉杖を突いていれば周囲の人が親切にしてくれるけど、心の病気はそうはいかない。
松葉杖の時より、何十倍もしんどいんですけどね。
周囲の無理解には結構苦しみました。
まぁ自分でも自分の症状が理解できないからね、他人が理解できないのは当然だよね。
でもだからこそ、親切な人の暖かさはとてもありがたく、文字どおり日々の支えにもなります
75%の人が完治するらしいので(25%の人は完治しないらしい……怖すぎ)
完治したら恩返ししなきゃ。

きらりパパにも(家族以外に)そんな相手がいれば、違ったのかもしれません。


【脱線終わり】


だから、鹿之助がとった対応は『きらり』に対しては正解かもしれないけど、
『きらりパパ』には酷だなぁと思いながら読んでいました。
鹿之助にとってきらりは『身内』でもきらりパパは『他人』。だから、あぁいう対応になるのは解る。
でも僕がきらりパパだったら、多分鹿之助にキレて家を追い出してますね。
そんな元気すらなかったのかな、きらりパパには。

『家族以外で、親身になってくれる人がいれば』きらりパパは立ち直れたかもしれない。
鹿之助にそこまでを求めるのは酷ではありますが。
そういう意味で、最後のあの自殺も『きらりパパ』が『世間の人が自分を受け入れてくれるかどうか』を試したのかもしれないなぁとは思いました。

ま、きらりパパの事はいいやw 
多分誰もきらりパパの事を擁護しないと思うから、敢えて肩を持つように書いたけど、
「いいから素直に自己破産しろや! 生活保護受けろや!」って思うし、
なんでそうしないんだかマジで解らない
。僕が同じ立場なら受ける。

そんなわけで、きらりパパを殺した『罪の意識』を鹿之助がきらりに『告白』をし、
きらりがそれを赦して終わります。
その後は結構あっけなかったですね。

3年後、皆で集まって同窓会なシーンは結構良かったけど、逆に言うと見せ場はそれぐらい。
きらりと鹿之助がどんな付き合いをしているのかもほとんど描かれていないし、
その辺はもう少し書いてくれても良いのになぁと思いました。


ドストエフスキーの「罪と罰」を下敷きにしているそうなのですが、「罪と罰」を読んでいないので解りません。
ただまぁ、『罪の意識』と『告解』の作用や、貧困に喘ぐ光なき世界で皆を照らしたきらり(天使)あたりは、確かにキリスト教を連想するところはありました。




さーて、しんどいところ(個別ルート)は読み終えたので、共通ルートをマッタリ楽しみます。
普通とは順番が逆だけど、まぁそこは再読なので気にしないw

キラ☆キラやってます②千絵ルートクリア(重バレあり)

・千絵ルート感想

鹿之助 B
千絵  B+
シナリオ B-
羨ましさ B-
青春度 B+
Hシーン C+

このルートは、単体で評価するものではないと思います。
鹿之助と千絵のドラマは至って『平凡で普通』。
この『平凡で普通』さが、きらりルート(1)と比べた時に光を放つ。
あくまで対比のためのルートだと思います。


『4日間だけの出来事』である紗理奈ルートとは違い、
千絵姉ルートは『2学期開始~受験~卒業式』までの流れを描いた、時間軸の長いお話です。
しかし、テキストボリュームは(体感で)紗理奈ルートとさほど変わらない。
『ダイジェスト版』のような印象になっており、個人的に、没入度はやや下がるものとなりました。

この半年間で描かれる内容は、

1、千絵の両親の離婚騒動

2、学園生活(キラキラ)へ背を向けて、先に進むこと

そしてこの2つを、『卒業式ジャック』+『円陣ロックンロール』で解消して終わる、という構造です。


☆テーマについて


石動パパが不倫をして、小泉まひろさんという方と新しい家族を作る。
これに石動ママが激怒をした結果、千絵姉は1年間留年してしまう。というのが物語開始時の設定です。
石動ママの怒りは1年経っても収まらず、パパだけでなく、まひろさん相手にも『慰謝料請求』の裁判を起こした、というのが千絵ルートで描かれる内容・その1です。


世間一般の不倫騒動についてどう思うかとか、今回の不倫騒動についてどう思うか、
という事をダラダラ書いても良いのですが(それはそれで思うところはある)、
テーマをコンパクトに書いてしまうと、そこは大事ではない。

ここで描かれている大切なポイントは、
『石動ママは、キラキラしていた過去(=石動家の幸せだった生活)に、死に物狂いでしがみついている』事です。
その『キラキラ』は、石動パパによって完全に破壊されてしまい(=不倫&離婚)、
石動ママ自身が更に泥を吹っ掛けていった(慰謝料請求)にも関わらず、キラキラした過去にこだわり続けている。
これは、あれですね。ストーカー化する元恋人の心理。あれと非常によく似ています。

「キラキラした過去(恋人関係)にこだわり続けるあまり、自分からそれに泥を塗る」。
どんな形であろうと、相手と同じ時間を過ごしたい。自分の事を忘れられたくない。
だから石動ママは、石動の姓を名乗り続ける。旧姓に戻さないのはそのためです。



失われてしまったものにこだわり続けると、(それが取り戻せなかった場合)、人は壊れていきます。
ならば、新しく大切なものを見つけよう。
キラキラしていた過去(バンド高校生活)を卒業して、新しいキラキラを見つけよう。
そのための儀式が、『卒業式ジャック』であり、『パパとの対決』。
というのが、千絵姉ルートのテーマになります。



☆ 感想

と言ったって、バンド高校生活の方が、
進学して福祉の仕事についてサラリーマンするよりも、
ずっとキラキラしているじゃんね……っていうのが、この作品(ルート)の欠陥……になるのかなぁ?

大人の世界が、ちっとも楽しそうに描かれていないのに、
『キラキラから卒業して』『大人になろう』って言われてもねぇ……。
それなら、大人の世界にある別の形のキラキラを描いてくれないとw

両親の不和騒動に関しては、白神翠を絡ませていますが、
このキャラが徹頭徹尾ウザキャラで、ウザい事をさせるためだけに登場させられているのもなんとも(苦笑)

不和騒動に関しては、基本的に『不倫だから、という理由だけでは叩かない』のがモットーですが、
千絵パパを擁護する気にはなれねーなぁ。ママを擁護する気にもなれないけど。
不倫相手のまひろさんは全く悪くないですけどね。
千絵パパが、ママに対して不満を貯めこんでいて、それで不倫をしていて。
ある日突然爆発して出て行ったように見えるんだけど、
パパの中では『ママへの不満』と『まひろさんへの新しい恋』、どっちがメインなんだろう?
正直、『ママへの不満』について、いきなり爆発して出ていくんじゃなくて、そうなる前に関係継続の努力をするべきだったんじゃないのかなぁって思います。
ママの性格も相当ヒステリックだから、無理だったのかもしれないけどね。


でね。これは千絵ルートの感想なのに、千絵について全然書けないんだよね。
だって、結局のところ、これは千絵の物語じゃないんだもん。
無理に絡めるなら、
鹿之助への告白=キラキラ(幼馴染の思い出)を乗り越えて、恋人関係(新たなキラキラ)へ踏み出した、と取れるけど、逆に言うとそこぐらい。
後は、まゆきさんとの対話は千絵姉が格好良いところを見せたね、とか、
卒業式ライブ良かったよーとか、そういうのはあるけども、話の中心にいるのは千絵じゃないんだよね。

ついでに言うと、Hシーンは紗理奈と性癖が似ている(Mっぽい)けど、紗理奈ルートの方がエロかったっすね。
千絵姉とイチャイチャするシーン、全然ないしね。
良い意味でも悪い意味でも幼馴染の延長というか、勝手知ったる古女房な感じがしましたw
元カノさんと鹿君が付き合っている時の、千絵視点の描写とか、もう少し千絵姉の恋情を直接的に伝えてくれても良かったんじゃないかな。


結局、鹿之助や千絵よりも、千絵ママの今後や千絵パパ&まひろさんの今後の方が、ずっと心配だし、知りたいんだよね。
千絵ママが、新しい幸せを見つけられることを祈ります。


キラ☆キラやってます①紗理奈ルート クリア(重バレあり)

・前置き


今回は再読なので、変則的な順番でプレイします。
プロローグ(きらりと会うまで)→3章紗理奈ルート→3章千絵ルート→? みたいな感じで。

キラ☆キラは全3章構成なんですが、

・1章が完全に共通ルート(夏休みまで:楽しい学園生活)

・2章は途中から個別ルート(夏休み中、バンドツアー、楽しい旅行)

・3章は個別ルート(バンドツアー後、そして現実へと戻される)


のような構図。

初回プレイ時は2章がかなり中だるみした記憶があって(割とスロー進行というか、キャラゲーライクというか)、「キラ☆キラ」の点数はそこまで高くありません。
ただ、今回は逆に『現実逃避で癒されたい』のだから、2章こそ時間をかけてノンビリプレイしたい。

それからヒロイン個別に関しては、1強、は言い過ぎにしても、きらりがメインなのは間違いないので、最後に持っていきたい。ということで、1番手は紗理奈ルートをやりました。


・紗理奈ルート感想

鹿之助 A
紗理奈 A+
シナリオ B
羨ましさ A-
青春度 A-
Hシーン B


まず、今回改めて思ったんだけど、鹿之助という主人公が実に良いですね。
ちょっとズレてはいるんだけど、でもズレすぎてはいなくて、割と感情移入しやすい。
そして、(キラキラというゲームの特質上、きらりの影に隠れてはしまうけど)紗理奈ちゃんマジ天使。
シナリオも、軽井沢に引き取られてしまった恋人に、遠路はるばる会いに行くという青春一直線な鹿君の行動が良いですなぁ! 

と、言ってしまうといかにも純愛青春一直線な感じだけど、実はそうでもない。

樫原家では、頑固爺の祖父正次さんと、長男の健一さん、次男の裕司さんがいて、
健一さんは既に他界してます。で、健一さんの娘が紗理奈ちゃんなのね。


「正次さんが健一さんの結婚に反対し、健一さんは駆け落ちをして、
紗理奈ちゃんは生まれたけれど、奥さんはなくなり健一さんも自殺」というバッドエンドが既に15年前に起こっていて、今回改めて「孫娘の紗理奈と、鹿之助君の交際に反対」している正次さん、というのが物語の底流に……でもないな、割と目立つところに流れている。

基本的にはここの部分をどう乗り越えていくかに焦点が当てられていて、構成としてはシンプル。
だけど、正次さんの立場も思いやって、『同じ失敗を絶対に繰り返さない』と誓う鹿之助君の対処は
実に泥臭く、堅実だ。

本来なら、ここでドラマチックに駆け落ちをキメちゃったってそれはそれで良いわけだが、
その結果、不幸な結末を既に紗理奈の父親の健一さんが辿っているわけで、
そういう意味では、『失敗を成功へと変える、ループもの』と同じような、
「親世代の失敗を、子世代が成功に導く」という構成になっているわけで。

となれば、駆け落ちなどという『パンク』な事はせず、堅実にやるっきゃないのだ。
秘密兵器ともいえる『健一の遺書』も敢えて封印するあたりが、シナリオの巧いところで、
それでいて、堅実な中にも遠距離恋愛の恋情や紗理奈ちゃんの天使っぷりが楽しめる、
良シナリオだと思います。


ただまぁ、地味と言われれば地味ではありますね。
じっくり恋物語を読み進めて行くという意味では質の高いルートですが、
見せ場的なド派手さには欠けるかも。
僕は嫌いじゃないです。

(あとね。初プレイ時の記憶と、結末が微妙に違っていたw 
初プレイ時の記憶で、他人にべらべら喋っていたので、割と恥ずかしい……)
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