本2冊

風邪ひきました。暇なので本を2冊ほど読みました。
平安寿子さんの「Bランクの恋人」と、あさのあつこさんの「The MANZAI」です。

まず、「Bランクの恋人」から。なんだか語彙に乏しくて自分が嫌になりますが、相変わらずの平節で楽しませていただきました。評価はA-。平さんの中では当たりに部類しますが、この人はほとんどはずれがないのがすばらしいです。大当たりもありませんが(笑)。
めずらしく、格好いい男キャラが出て来たのもプラス要素。

「The MANZAI」は、女顔の主人公(男)が、ロミオとジュリエット役のジュリエットに扮してがんばるお話……というのが表のあらすじで、裏は「普通」とか「中学生らしい」とかそういったものへの反発をテーマにしていると思うのですが。
評価はB-。
これはもう少し低年齢層向けのお話かもしれない。あるいは「普通」というものに、こだわりを持っている人向けかな。
私は自分が普通だと一度も感じたことがないし、普通になりたいと一度も感じたことがない上に、普通というものが存在するともあまり考えていないので、テーマに共感も反発も出来ないんですよね。
だって、普通というものの存在を意識しないと、普通にもなれなければ普通じゃない人間にもなれないでしょう?


もちろん幻想としての「普通」はあると思っていますし否定はしないのですが、主に嫌われ役となる大人たちの「普通の押し付け」が不愉快でね。いや、不愉快に感じている時点で作者の思い通りになっているわけですが、もう一歩がほしかったというか。「普通」へ反旗を翻すシーンでもう一歩爽快感が加わる工夫が出来れば、あるいは主題以外の部分で青春ドラマをもう少し展開できれば良かったのでは……と、思ったのでした。

つーか、中学生の女の子が何人も出てくるんだから一人くらい萌えキャラを出してくださいよ。

ダカーポ2先行版

ダカーポ2―春風のアルティメットバトル―終了。
ESでの感想はこちら。



こんなドタバタ劇をプレイしても、正直どう反応すればいいか困ってしまうわけです。
本編もこの調子で行くってわけでもないでしょうし……ないですよね? ないと信じたい。
もし本編もこれなら、やる気しません。先行版は無料だし短いからやったけど。


ダカーポ1は、萌えゲーとは言え一応きちんとしたシナリオがあり、きちんとしたテーマがあるシナリオゲーの側面も持っていました(音夢、さくら、ことりに関しては。美春は別の意味でシナリオゲー)。そんなわけで、私はダカーポ1は萌え+シナリオが巧く融合した良作と、結構評価していたりするのですが……。


先行版だけをプレイすると、ダカーポ2は完全な萌えゲーなのかなという印象。
ダカーポ1のファンなので、結局何らかの形でプレイしそうな気はしますが、
こりゃ発売日買いの線は消えましたな。



つーか、これのどこがアルティメットバトルなんだ……?
力技ラフプレイの応酬って感じで、それも大した力技じゃないんですが。
もっとこう華麗でトリッキーな技の応酬、誰もが予測出来ない意外な一手があるとか、
じゃなかったら「ギャリック砲VS3倍界王拳かめはめ波」みたいな超絶技の応酬がないとね。


あんなしょーもなく下品なバトルをするくらいなら、それはそれと割り切ってもっとエロエロにするとかですね(そりゃ体験版じゃなくファンディスク向きでしょ。ファンディスクでもやらないと思うけど)、せめてもう少しお色気シーンがあっても良かったのではないかとこう、思ったりもするわけですよ。




たかが体験版をちょっと叩きすぎたかな?

74 イタリアVSアルゼンチン

試合内容は B。
守りを固めるイタリアを、アルゼンチンが怒涛の波状攻撃で攻め立てるという展開で試合が進み、結果は1-1のドロー。
これで、イタリアは既に突破を決めているポーランドに引き分ければ次ラウンド進出。
アルゼンチンはハイチに勝った上で、イタリアがポーランドに負ければ次ラウンド進出です。

イタリアはサンドロ・マッツォーラ選手のプレイに惹かれました。彼の鋭いドリブル突破がイタリアの唯一の武器といっても過言ではないかもしれません。シュートセンスもあり、イタリア伝統の「トレ・クァルティスタ(9・5番。ストライカーとパサーを兼任する二列目)」の走りかもしれませんね。ロベルト・バッジョのような選手です。今のイタリアにもこのレベルのトップ下がいればねぇ(トッティじゃ微妙)。


ここまでで全てのチームが2試合ずつ試合を行ったわけですが(私は全ての試合は見ていません)、やはりこの大会は戦術の大きな転換点なのかもしれませんね。
「ワイドサッカー」から「コンパクトサッカー」への進化、「オールドタイプ」から「モダンサッカー」への進化といいましょうか。


オールドタイプとは以前書きました通りの、リトリートサッカーです。つまり、点を入れられなければいい=ゴール前を固めるサッカー。もちろん相手もオールドタイプですので、こちらもそんなに慌てて攻める必要はないのです。守備側がゴール前を固めたら、攻撃側はじっくりと攻めていきます。攻撃側がもたついても、自陣内で守備側にボールをとられることはまずありません。


対してモダンサッカーというのは、敵ゴール前からのプレッシングを軸としたサッカーです。相手ゴールの近くでボールを奪い、そのままの勢いでゴールしてしまうというサッカー。これを行うには前線からの守備が必須であると共に、DFラインの押し上げも必要です。中盤でのプレスに人数をかけるため、DFも積極的に中盤にまで上がり、MFの選手と共にプレッシャーをかけるわけです。攻守の切り替えの速さを追求したサッカーで、攻撃側がもたついたら即ボールを奪われ、失点につながります。これにより攻撃側は息つく暇なく、スピーディーにボールを回さなければすぐに相手にボールをとられてしまいます。結果としてサッカーというスポーツは、とてもスピーディーな競技になったといえます。
さて、この戦法をとりますといろいろなデメリットも生まれてきます。スタミナの問題もありますが、最大の問題は「ゴール前で守るDFの人数が少なくなる」ということです。DFも中盤でのプレスに参加しているわけで、このプレスの網をかいくぐられた場合、守備側の人数はどうしても少なくなります。中盤というスペースに人数をかけて守るため、必然的に他のスペースが手薄になるわけです。
そこで生まれたのが「スペースを殺す」という考え方。「コンパクト」サッカーの切り札、「オフサイドトラップ」です。オフサイドやオフサイドトラップについての説明は省略させていただくとして、このオフサイドトラップとプレッシングの併用を見事に機能させたのがこの大会のオランダ代表でした。このオランダ代表の見せたサッカー、いわゆる「トータルフットボール」によって世界のサッカーは大きく変わっていくことになります。


74年大会のチームをざっと見てみたところ、「モダン」と「オールド」はこんな感じです。

「モダン」:オランダ、西ドイツ、ポーランド、東ドイツ

「オールド」:ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、スコットランド、イタリア、ハイチ、ザイール、オーストラリア、ブルガリア。

「??」:チリ。

「保留」:ユーゴスラビア、スウェーデン。


こうしてみると、74年大会で旋風を巻き起こす、西ドイツ、オランダ、ポーランドがモダン。
70年大会のファイナリスト、ブラジルとイタリアがオールドとくっきりと分かれています。
南米はまだ「オールドタイプ」が主流だということも見てとれますね。


この「トータルフットボール」が世界中に広まり、80年代後半から90年代前半にACミランを率いたサッキ監督の元でより守備的に進化した「ゾーンプレス」という概念が生まれます。
今でも世界中で行われているサッカーはこの「ゾーンプレス」が主流。*1その原型が74年のオランダだといえるでしょう。


*1 ワールドカップという大きな舞台で初めてやったのがオランダだったわけで、「トータルフットボール」という概念自体は、74年のオランダ代表が作ったものではないと思われます。
何故なら、オランダほど極端な形ではないにしろ西ドイツや東ドイツ、ポーランドにもこの「トータルフットボール」の萌芽が伺えるからです。もちろん当時私は生まれていませんので、確かなことはいえないのですが。



日記:風邪ひきました。大してひどくはないですが、身体がだるいです。
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