試合内容は B。
守りを固めるイタリアを、アルゼンチンが怒涛の波状攻撃で攻め立てるという展開で試合が進み、結果は1-1のドロー。
これで、イタリアは既に突破を決めているポーランドに引き分ければ次ラウンド進出。
アルゼンチンはハイチに勝った上で、イタリアがポーランドに負ければ次ラウンド進出です。
イタリアはサンドロ・マッツォーラ選手のプレイに惹かれました。彼の鋭いドリブル突破がイタリアの唯一の武器といっても過言ではないかもしれません。シュートセンスもあり、イタリア伝統の「トレ・クァルティスタ(9・5番。ストライカーとパサーを兼任する二列目)」の走りかもしれませんね。ロベルト・バッジョのような選手です。今のイタリアにもこのレベルのトップ下がいればねぇ(トッティじゃ微妙)。
ここまでで全てのチームが2試合ずつ試合を行ったわけですが(私は全ての試合は見ていません)、やはりこの大会は戦術の大きな転換点なのかもしれませんね。
「ワイドサッカー」から「コンパクトサッカー」への進化、「オールドタイプ」から「モダンサッカー」への進化といいましょうか。
オールドタイプとは以前書きました通りの、リトリートサッカーです。つまり、点を入れられなければいい=ゴール前を固めるサッカー。もちろん相手もオールドタイプですので、こちらもそんなに慌てて攻める必要はないのです。守備側がゴール前を固めたら、攻撃側はじっくりと攻めていきます。攻撃側がもたついても、自陣内で守備側にボールをとられることはまずありません。
対してモダンサッカーというのは、敵ゴール前からのプレッシングを軸としたサッカーです。相手ゴールの近くでボールを奪い、そのままの勢いでゴールしてしまうというサッカー。これを行うには前線からの守備が必須であると共に、DFラインの押し上げも必要です。中盤でのプレスに人数をかけるため、DFも積極的に中盤にまで上がり、MFの選手と共にプレッシャーをかけるわけです。攻守の切り替えの速さを追求したサッカーで、攻撃側がもたついたら即ボールを奪われ、失点につながります。これにより攻撃側は息つく暇なく、スピーディーにボールを回さなければすぐに相手にボールをとられてしまいます。結果としてサッカーというスポーツは、とてもスピーディーな競技になったといえます。
さて、この戦法をとりますといろいろなデメリットも生まれてきます。スタミナの問題もありますが、最大の問題は「ゴール前で守るDFの人数が少なくなる」ということです。DFも中盤でのプレスに参加しているわけで、このプレスの網をかいくぐられた場合、守備側の人数はどうしても少なくなります。中盤というスペースに人数をかけて守るため、必然的に他のスペースが手薄になるわけです。
そこで生まれたのが「スペースを殺す」という考え方。「コンパクト」サッカーの切り札、「オフサイドトラップ」です。オフサイドやオフサイドトラップについての説明は省略させていただくとして、このオフサイドトラップとプレッシングの併用を見事に機能させたのがこの大会のオランダ代表でした。このオランダ代表の見せたサッカー、いわゆる「トータルフットボール」によって世界のサッカーは大きく変わっていくことになります。
74年大会のチームをざっと見てみたところ、「モダン」と「オールド」はこんな感じです。
「モダン」:オランダ、西ドイツ、ポーランド、東ドイツ
「オールド」:ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、スコットランド、イタリア、ハイチ、ザイール、オーストラリア、ブルガリア。
「??」:チリ。
「保留」:ユーゴスラビア、スウェーデン。
こうしてみると、74年大会で旋風を巻き起こす、西ドイツ、オランダ、ポーランドがモダン。
70年大会のファイナリスト、ブラジルとイタリアがオールドとくっきりと分かれています。
南米はまだ「オールドタイプ」が主流だということも見てとれますね。
この「トータルフットボール」が世界中に広まり、80年代後半から90年代前半にACミランを率いたサッキ監督の元でより守備的に進化した「ゾーンプレス」という概念が生まれます。
今でも世界中で行われているサッカーはこの「ゾーンプレス」が主流。*1その原型が74年のオランダだといえるでしょう。
*1 ワールドカップという大きな舞台で初めてやったのがオランダだったわけで、「トータルフットボール」という概念自体は、74年のオランダ代表が作ったものではないと思われます。
何故なら、オランダほど極端な形ではないにしろ西ドイツや東ドイツ、ポーランドにもこの「トータルフットボール」の萌芽が伺えるからです。もちろん当時私は生まれていませんので、確かなことはいえないのですが。
日記:風邪ひきました。大してひどくはないですが、身体がだるいです。
守りを固めるイタリアを、アルゼンチンが怒涛の波状攻撃で攻め立てるという展開で試合が進み、結果は1-1のドロー。
これで、イタリアは既に突破を決めているポーランドに引き分ければ次ラウンド進出。
アルゼンチンはハイチに勝った上で、イタリアがポーランドに負ければ次ラウンド進出です。
イタリアはサンドロ・マッツォーラ選手のプレイに惹かれました。彼の鋭いドリブル突破がイタリアの唯一の武器といっても過言ではないかもしれません。シュートセンスもあり、イタリア伝統の「トレ・クァルティスタ(9・5番。ストライカーとパサーを兼任する二列目)」の走りかもしれませんね。ロベルト・バッジョのような選手です。今のイタリアにもこのレベルのトップ下がいればねぇ(トッティじゃ微妙)。
ここまでで全てのチームが2試合ずつ試合を行ったわけですが(私は全ての試合は見ていません)、やはりこの大会は戦術の大きな転換点なのかもしれませんね。
「ワイドサッカー」から「コンパクトサッカー」への進化、「オールドタイプ」から「モダンサッカー」への進化といいましょうか。
オールドタイプとは以前書きました通りの、リトリートサッカーです。つまり、点を入れられなければいい=ゴール前を固めるサッカー。もちろん相手もオールドタイプですので、こちらもそんなに慌てて攻める必要はないのです。守備側がゴール前を固めたら、攻撃側はじっくりと攻めていきます。攻撃側がもたついても、自陣内で守備側にボールをとられることはまずありません。
対してモダンサッカーというのは、敵ゴール前からのプレッシングを軸としたサッカーです。相手ゴールの近くでボールを奪い、そのままの勢いでゴールしてしまうというサッカー。これを行うには前線からの守備が必須であると共に、DFラインの押し上げも必要です。中盤でのプレスに人数をかけるため、DFも積極的に中盤にまで上がり、MFの選手と共にプレッシャーをかけるわけです。攻守の切り替えの速さを追求したサッカーで、攻撃側がもたついたら即ボールを奪われ、失点につながります。これにより攻撃側は息つく暇なく、スピーディーにボールを回さなければすぐに相手にボールをとられてしまいます。結果としてサッカーというスポーツは、とてもスピーディーな競技になったといえます。
さて、この戦法をとりますといろいろなデメリットも生まれてきます。スタミナの問題もありますが、最大の問題は「ゴール前で守るDFの人数が少なくなる」ということです。DFも中盤でのプレスに参加しているわけで、このプレスの網をかいくぐられた場合、守備側の人数はどうしても少なくなります。中盤というスペースに人数をかけて守るため、必然的に他のスペースが手薄になるわけです。
そこで生まれたのが「スペースを殺す」という考え方。「コンパクト」サッカーの切り札、「オフサイドトラップ」です。オフサイドやオフサイドトラップについての説明は省略させていただくとして、このオフサイドトラップとプレッシングの併用を見事に機能させたのがこの大会のオランダ代表でした。このオランダ代表の見せたサッカー、いわゆる「トータルフットボール」によって世界のサッカーは大きく変わっていくことになります。
74年大会のチームをざっと見てみたところ、「モダン」と「オールド」はこんな感じです。
「モダン」:オランダ、西ドイツ、ポーランド、東ドイツ
「オールド」:ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、スコットランド、イタリア、ハイチ、ザイール、オーストラリア、ブルガリア。
「??」:チリ。
「保留」:ユーゴスラビア、スウェーデン。
こうしてみると、74年大会で旋風を巻き起こす、西ドイツ、オランダ、ポーランドがモダン。
70年大会のファイナリスト、ブラジルとイタリアがオールドとくっきりと分かれています。
南米はまだ「オールドタイプ」が主流だということも見てとれますね。
この「トータルフットボール」が世界中に広まり、80年代後半から90年代前半にACミランを率いたサッキ監督の元でより守備的に進化した「ゾーンプレス」という概念が生まれます。
今でも世界中で行われているサッカーはこの「ゾーンプレス」が主流。*1その原型が74年のオランダだといえるでしょう。
*1 ワールドカップという大きな舞台で初めてやったのがオランダだったわけで、「トータルフットボール」という概念自体は、74年のオランダ代表が作ったものではないと思われます。
何故なら、オランダほど極端な形ではないにしろ西ドイツや東ドイツ、ポーランドにもこの「トータルフットボール」の萌芽が伺えるからです。もちろん当時私は生まれていませんので、確かなことはいえないのですが。
日記:風邪ひきました。大してひどくはないですが、身体がだるいです。