
面白いか面白くないかと言われれば、面白かった。でも、かなり期待はずれ。
まず、楽しめなかった要因の一つとして、里伽子の左手に包帯が巻かれているCGを1枚(フェ○のCG)、プレイ前に見てしまったということがあります。
そうなると、恵麻シナリオとの兼ね合いで真相はかなり読めちゃったんですよね。
・里伽子が怪我をするとしたら、半年前の火事が怪しい(試しに、里伽子の12月24日までのCGを見返してみても、左手は1回も使っていない。食事のCGなんかは、左手を使わないのがとても不自然)。
・半年前の火事の時、仁は恵麻につきっきりで携帯を切っていた。
・仁は恵麻を溺愛しており(逆もまたしかり)、里伽子は軽く不満に思っているようだ。
という材料が揃っていたので、驚きの類は全くありませんでした。
もちろん位牌を救ったのが里伽子だったとか、ブレスレットのことまでは想像していませんでしたけど。
里伽子のCG1枚を見てしまったばっかりに、物語を楽しめなかったのだとしたら、非常にもったいないことをしたと思います。
しかし「たら・れば」を言っても仕方ありませんし、実際のところあまり評価は変わらなかったんじゃないかなという気もしないでもないです。
一番引っかかったのが『家族』というテーマでしょうか。
仁は家族を最も優先する、というシーンが結構出てきます。これが、どうも本当かどうかよくわからない。
というのも、仁は義姉の恵麻に対し過去に恋心を抱いていたわけです。現在のところはイマイチよくわかりませんが、抱き続けているようにも見えます。
恵麻は現在進行形で仁に恋しています。
この状態で、仁は家族を最も優先すると言います。本当でしょうか?
初恋の相手である『恵麻を優先している』だけに見えるのは、私だけでしょうか?
そういう見方をすると、里伽子へのプロポーズはかなり卑怯。
「俺は家族を最優先する。それだけは変わらない」→「だから、俺たちが結婚して家族になればいい」という流れなのですが、これは「結婚しないなら恵麻を最優先する。それが嫌なら(略)」という風に見えてしまいました。
……恵麻が攻略対象じゃなかったら……あるいは、恵麻が「初恋の君」だったという設定さえなければ、もっと素直に家族モノになった気がするのだけど……なんか仁が二股男に見えて、素直に感動出来なかったです。
……私が斜めに見すぎなんだろうか。
後、ノーマルエンドを先に見ないとトゥルールートに行かれない、というのもどうかなぁ。
バッドエンドは見る価値があると思うんです。実は一番気に入ったのがあのエンドなのですが(汗)、あの『枷』の表現はなかなか良かった。
でも、ノーマルエンドは……トゥルーエンドの最後を切り取っただけじゃないですか。それを先に見せる必要が果たしてあったのだろうか、という。
そうは言っても、この里伽子シナリオがパルフェ内で一番良かったのは事実。
ファミーユの制服を着るシーンは、結構琴線に触れるものがありました。
……恵麻と一人と仁+里伽子といった閉じられた家族じゃなくて、
「ファミーユ全体が家族です!」でよかったと思うんだけどな。