著者はフローベール。評価はC+。

極めつけの鬱小説。

美人・愚か・浮気性な人妻、ボヴァリー夫人が最低人間な金貸しにころっと騙されて、
夫の金を使い込み、夫もろとも破産する話。
こんな女を妻にしたのが運の尽きとはいうものの、夫かわいそすぎです。
ウザさでは、「アンナ・カレーニナ」と双璧、元の文章力か訳の力か、
生々しさ・強烈な鬱度では「ボヴァリー夫人」の方が数倍上。


しかし、ボヴァリー夫人には信頼できる友達はいなかったんかねぇ。
浮気相手ばかりで、友達と話しているシーンは一つもないんだけどさ。

ボヴァリー夫人の「ありもしない幸福の幻影を追いかける」という特質は、
まぁ理解できなくはないんだけど、
だからと言って、目を覆いたくなるほどの醜さは弁護のしようもありません。