2006年10月

心に残るエロゲー①シナリオ系その1

ヒット記念と多少被るのだけど、centerman氏のブログを見て、書きたくなった。


今回はキャラ萌えゲーは抜きにして、シナリオゲーに的を絞って見たいと思う。
また、非18禁ゲーは今回は入れない。ぶっちゃけそっちの方が多かったりするので。
多分、全体的に良作の数は互角くらいなんだろうけど、当たり率は格段にギャルゲーの方が高い。


☆君が望む永遠

泣きゲーと呼ばれるジャンルでは随一のお勧め度。
現実にも起こり得る恋愛の泥沼加減を巧みに描いた作品で、
登場人物の傷みがダイレクトに伝わってくる。
特に水月シナリオラストは、多分何度見ても泣ける。
あまりに感動して「ほんとうのたからもの」(1500円)を買った私は、
掛け値なしの愚か者だと思う。

☆てのひらを、たいように

恐らく、今までで最もやって良かったと感じられるエロゲー。
子供の頃の純真さを思い出し、郷愁を感じた。
ずっとやっていたい、この作品内に自分も生まれ変わりたいと感じた数少ないソフト。
友情万歳、幼馴染万歳。

☆水月

初歩哲学を使った、世界系ゲームの一つ。衒学に惑わされる那波シナリオも
なかなかだが、何と言っても雪シナリオのラストは絶品。
……最近、京極夏彦の「魍魎の匣」を読んだので、ちょっとだけ評価が下がってはいるが(雪シナリオと魍魎の匣ラストが良く似ていて、ライターのトノイケ氏は京極さんのファンだったりする)。

☆はるのあしおと

恐ろしいほどにリアル。生き方に迷い目的の見えない、モラトリアム青年がヒロイン達との触れ合いを通して成長していく、成長物語。
恋愛面でも、付き合ってからのお互いの葛藤や成長を描いており、安易なトラウマやらファンタジーやらに流されないところも好感がもてる。


☆僕と僕らの夏

「失恋」をテーマに描いたギャルゲーというのは、珍しいと思う。
その「失恋」の完成度もさることながら、ある台詞に対する
話し手の意思と聞き手Aの受け取り方、聞き手Bの受け取り方がそれぞれ
全く別なのだということを、複数人視点を使って丁寧に描いている。
全く同一の物語を、別のキャラクターから見た裏ルートの存在が、このゲームを凡作から名作へと昇華させたと言える。



☆パンドラの夢

エロゲー版「アルジャーノンに花束を」。君望に続いて二番目に泣けたゲーム。
初めはつまらないドタバタが展開されるだけだが、徐々に狂気が牙を剥き始める。
陽詩美シナリオの心理的な恐ろしさは、具体性を伴わない消失の不安を克明に描いているし、
ラストのスゥシナリオは表現のしようがない。
心に残る名作だが、もう二度とやりたくない。

☆家族計画

悲劇以外で泣いた唯一のエロゲー。もっとも人気作なので、あまり書くべきこともないのだが……。「十九時四十五分、当時刻を以って家族計画を終了する」の台詞が妙に泣けるのは私だけ? シナリオなら準、キャラ萌えは末莉派。

☆エリュシオン

西洋メイドの真髄が学べる、真のメイドゲーム。これをやると、表面的な似非メイド(フレンチメイド)に嫌気が差してしまうという困ったソフトでもある。シナリオはメイドから始まり、カトリックとイギリス国教会の対立や民族紛争、コソボやナチス、西洋占星術や錬金術などの多岐に亘る要素を、過不足無く纏め上げている。難点は、システムがショボくてストレスが溜まること。


他にも何か忘れてる気もするけど、さし当たってこれくらいにしておく。
そのうち、萌えキャラだとか非18禁のギャルゲーについても書いてみたい。

日記

ペルソナ3、モチベーション低下中。
面白さは変わらないんだけど、マハムド(ドラクエでいうザラキみたいな奴ね)で
主人公が死んで戻されたという……。
主人公が死んだだけでゲームオーバーというのは、やっぱりちょっと厳しすぎるかも。

ムド系を使う敵が出た時は、ムド系に耐性のあるペルソナなり装備なりを
用意しなければならないというのはちょっとな……。
よしんば用意したとして、どの敵がムドを使うかなんて初対面じゃわからないし。
レベル不足の全滅なら、レベル上げに励むところだけど、こういう形の全滅は
癪に障ります。


そろそろ11月なので、また何かゲームを買おうと思うのですが、
どうも”すごくやりたい”というゲームが見当たらないんですよね。
それなりにやりたいレベルのゲームは沢山あるんですが。
積みゲーは「We are」、「世界ノ全テ」の他に、投げ売られていた「Gift」の三本。「Gift」はつい先日PS2になりましたが、私が買ったのはPC版です。
それほど期待していないゲームに新品価格は払えません。

本は保坂和志の「季節の記憶」を読みはじめています。
積み本(?)は、
「Last Kiss」(ラノベ)、「タイムリープ」(ラノベ)、「いまあいにゆきます」、「宇宙戦争」、「白鯨」、「ホームズシリーズ4~5冊」、
「夜明け前より瑠璃色なリース編」(エロゲノベライズ)、

といったわけのわからないラインナップです。
ちなみに白鯨は2ヶ月前から放置されているので、読まれるか怪しい代物です。



とりあえず、10月いっぱいは新しいゲームには手をつけず、
ペルソナ3と本を中心に遊ぶ予定。

今週末のサッカーは、ミラノダービーが最注目。
他には、マンU-ボルトンやリヨンーナンシーをつまみ食いか。
ミッドウィークのCLも注目。







島田雅彦著『彼岸先生』読了

評価はB。あらすじは、次記事に要約あり。ネタバレが嫌じゃなかったらそちらを是非。


面白かった。先生のスーパーエロニートぶりがたまらない。
1日24時間常にエロいことばかり考えてるところとか、ギャルゲーも真っ青の超モテモテ君で、
37歳にして140人の女性と交わったとか凄すぎ。
それでいて、3日働いて4日休む生活。それを人生の師とする主人公の菊人君は全くもって理解不能。
羨ましいとは思うけど、師にしちゃいかんだろ。


ちょっと重い話をすると、恋愛流浪人(おいらの造語)である先生の闇や孤独は、
モテない君であるおいらにも理解出来るんだよね。


先生は常に孤独に怯えていて、生きることも空しいと感じている。
恋愛だけが、先生の孤独を癒し、生きる空しさを一時忘れさせてくれる。
けれど、いざ深い関係になりそうになると先生は次の恋へと逃げてしまう。
それは、深い関係になるにつれて
相手の自我に支配されるか、支配するか……要するに何がしかの影響を受けるのが怖いのだろう。

相手を支配しようとしても、結局自分の思い通りにはならない。他人は他人なのだから。
そしてもし仮に完全に支配できてしまったら、それは自分の複製に他ならない。
”人形”では先生の寂しさを埋めることは出来ないのだ。
そして相手に支配されるなど、先生は真っ平ごめんなのである。


だから先生は、常に奥さんという逃げ道を用意している。
奥さんと密接に関わりを持とうとしないのは、
奥さんを侵略せず、奥さんに侵略させない為の先生の自己防衛なのである。


人と人とは常に、ある程度の距離を保って生きている。
相手を理解したい、理解されたいという思いとは別に、
相手を完全には知りたくない、見透かされたくないという思いがある。
適正な距離を保つために先生は、相手に深入りしないことにしたのだ。
そのくせ寂しいものだから、温もりだけは欲してしまう。
そうして先生は、相手の本当の気持ち、醜い部分、本性を知ることを拒み、
次の恋へと向かうのである。



さて、そんな彼岸先生だけれど評価はBとさせていただいた。
何と言っても終わり方が最悪だ。先生が発狂して終わり、だなんて後味が悪すぎるし、その発狂の描写が稚拙である。
ゲームと比べて本当に申し訳ないが、狂気描写では「ひぐらしのなくころに」の足元にも及ばない。唐突すぎる。

また、この本は恐らく夏目漱石の「こころ」のオマージュなのではないかと思われる。
偶然かもしれないが、主人公と先生の関係も似ているし、先生が狂気にとりつかれるところとか、先生からの書き物が後日届いて、主人公がそれを知るという展開までよく似ている。

もしオマージュなのだとしたら。何も最後まで一緒にすることもないのではあるまいか。
「こころ」は「彼岸先生」に比べて、個人的には鬱度で勝る物語だと思っている。「こころ」は先生が自殺をして終わるわけだが、「彼岸先生」も先生が狂人となって終わってしまう。

こんな読み方はおかしいのかもしれないが、私は「彼岸先生」を「こころ」のグッドエンド、別の可能性の物語であってほしいと期待した。あの、「こころ」の先生が、百年の時を経て輪廻転生をし、現世にてやっと救われるであろうと半ば祈りながら読んだのだ。
 
だが、期待は見事に裏切られ彼岸先生もまた、文字通り彼岸に行ってしまった。彼を彼岸から連れ戻すことは出来なかった。
確かにこの本は面白かった。面白かったが、同じような鬱話を繰り返されても……というのが率直な感想だ。








島田雅彦著『彼岸先生』要約

激しくネタバレです。これからこの本を読む予定の方は引き返してください。
















主人公の菊人は大学生(十九歳)。ロシア文学を専攻する、内省的な青年で、砂糖子という陽気な恋人がいる。姉が声楽を教えている縁で、“先生”と出会った。

先生は、奥さん(知恵子さん)がいるにも関わらず、性生活に旺盛である。職業は小説家だが、四日遊んで三日書くといった感じで、本人曰く「遊ぶのも仕事のうち」とのことだ。そんな先生に菊人は憧れを抱き、人生の師とまで考えている。先生は川を挟んで橋の向こうに住んでいるため、菊人は密かに彼を“彼岸先生”と呼んでいた。

先生は菊人の姉とも不倫をしていたが、その関係はすぐに終わってしまった。その姉から、「先生が自殺しないように見張っていてくれ」と頼まれ、菊人は不安を覚える。

先生は自らを夜行性と称し、同じく夜行性の仲間たちとの付き合いを楽しみにしている。菊人も新たなメンバーとして宴席に招待され、そこで先生のファンである響子という女性と出会う。菊人は響子を慕い、デートの約束を取り付ける。共通の話題として二人は先生のことを語る。響子は先生の小説の愛読者であり、今では先生の愛人でもあるのだった。

そして、その夜響子に誘惑された菊人は響子と一夜を共にする。だが二人の身体は重なりながらも、二人はそれぞれ別の人のことを考えているのだった。響子は菊人と身体を合わせながらも、心の中では先生とセックスをしているつもりだったし、菊人もまた響子と身体を合わせながらも、砂糖子のことを考えていた。

響子と身体を重ね合わせたことで、菊人は先生に申し訳なく思っていた。愛人とはいえ、先生の女に手を出してしまったからである。ある日、響子に誘われ彼女の家に向かった菊人は、そこで先生と対面してしまう。先生は泥酔し、眠り込んでいた。

やがて起きだした先生と響子、菊人の三人は連れ立って銭湯に赴いた。男湯で、先生と菊人は響子のことで会話を交わす。だが、正直に謝る菊人に対し、先生は何故か菊人に響子を譲ると言い出した。何でも自分のことを知っているかのように振る舞い、愛する響子を先生は恐れていたのだ。先生は新しい恋を既に見つけていた。先生はこうして、女性を取っ換え引っ返しながら、関係が深まるにつれて恐れを抱き、新しい恋に逃げてしまう流浪の恋愛人なのだった。
 

デートをしている最中、偶然夜行性メンバーの猪首氏とサンチョ氏に見つかってしまう菊人と響子。四人で共にした食事の席で、先生の奥さんの話題が出た。

先生の“不思議な奥さん”に、菊人が初めて会ったのは、先生宅でのことだった。先生は外出していて、菊人と奥さんは先生を待ちながら、先生のことについて様々に話をした。先生はずっと昔から日記を書いている。自分には娘がいると言い張っているが、確証は無い。などなど。

奥さんと先生は表面上は非常に仲が良く、互いに互いを敬愛していた。だが、二人は故意に心に壁を作り、距離を近づけないようにして、夫婦生活を続ける歪な夫婦でも会った。奥さんは先生の浮気癖にも諦め気味で、お互いに寂しいから別れないのだと言った。

そんな話の最中に先生が帰宅した。先生は、普段の彼からは考えられない剣幕で、菊人に「妻に取り入るな。私を詮索するな」と激した。

菊人がウィーンに家族旅行をして日本に戻ってくると、奥さんから先生が発狂し、精神科に入院したとの報告があった。響子さんと一緒にお見舞いに行く菊人。だが、先生は二人を見ても全くの無反応であった。
翌日、響子はアフリカに砂漠を見に行くと告げて、日本を去った。

家に帰ると、菊人に小包が届いていた。開けてみると、先生が書き記していた日記のようだった。

日記には八年ほど前、アメリカにいた頃のことが延々と綴られていた。先生は当時から毎日セックスのことしか考えていない、プレイボーイであった。

彼がアグネスという女性と恋仲になったこと、彼女のセックスがあまりに激しく野生的なので、嫌気が差したこと。同居人の心優しきゲイの青年パットとのメキシコ旅行、彼と一夜の過ちで身体を重ねてしまったこと、アグネスに嫌気が差していた頃に、奥ゆかしい日本人女性に出会い、彼女に挽かれたことなどが綴られてあった。

日本に帰ってきた後、ウィリーというアメリカ人男性との三角関係に勝って、彼女と結婚したこと(つまり、奥ゆかしい日本人女性=今の奥さん)、先生が大昔に付き合っていた女が子供を生んで以来、あれはひょっとして自分の子なんじゃないかと疑っていることなども書いてあった。そして、日記は段々怪しくなり、最後の方のページには先生の妄想や狂気が刻まれているのだった。

それから。

先生は精神科で楽しく生きており、退院してからも狂気に満ちた生活を送っていた。菊人は冴えない新聞記者になった。砂糖子との関係も続いている。響子はチベットで仏教に帰依し、新しい生き方を見出した。そんな響子からの手紙で、この物語は幕を閉じる。





痛感したのは、この物語は要約向きじゃなかったなと。
先生のエロい妄想話とか、先生というキャラクターの心理面を読み解くのが
楽しいんであって、ストーリーを追いかけてもあまり意味が無い。
物語構造を学ぶ参考にはしづらかったですね。

ペルソナ3途中経過①

ペルソナ3を始めました。

このシリーズは以前に1のみプレイ経験がありますが、
素晴らしいシナリオ感覚とキャラクターへの親近感、
そして絶望的なまでのゲーム部分のアンバランスさを内包した
尖りに尖った不恰好なゲームでした。
シナリオ重視派のRPGファンは一度は是非やってほしい、
しかし、途中で投げ出しても仕方ないゲームでした。
ラストダンジョンで8時間半セーブポイントがなく、ボスに殺されて
戻されたのを今でも鮮明に覚えています。


ペルソナ3は学生の1年間を舞台にしたRPGです。
現在7月5日まで進めました。

ここまでの感想ですが、以前の不恰好さが信じられないくらい
”まとも”なRPGになっています。
いや、今だってダンジョンがやけに単調とか、属性効果が妙に強すぎて
普通に戦えば何てことない敵に、1ターン奇襲を食らうと全滅させられるとか、
主人公が死んだだけでゲームオーバーとか、不恰好さは拭えませんが。
ストーリー部分はまだ何とも言えませんが、キャラは結構立っているので
期待は出来ると思います。


というか、ぶっちゃけるとときメモRPGな感覚があるんですが(笑)。
パラメータ上げ+人との関わり(恋人、友達、古本屋の老夫婦までよりどりみどり)+ダンジョンRPGといった感じ。
ぶっちゃけお目当ての娘は他にいるのですが、パラメータ不足で見向きもされない上に、何故か眼鏡っ娘の千尋さんに気に入られてしまったので、恋人やってたりします。そして千尋さんとデートをしつつ、パラメータを上げてます。
デート費用を稼ぐために敵を倒したりしてます。本末転倒です。


ちなみに、某レビューサイトで”ギャルゲー”的と評されている方が何人もいらっしゃるのを見て、
この人たちは大昔に流行ったときメモ以降の、ギャルゲーの歴史を知らない
一般人なのだなぁと複雑な気持ちになりました。

ギャルゲーを知りもしないでギャルゲー的とは滑稽だ、とか
ときメモはギャルゲーの代名詞なんだなぁ、とか
ESには自称一般人を名乗る方がいるけど、これくらいスマートに
一般人の振りが出来ないものかなぁとかいろいろと思うところもあり、
にやにやと。


ギャルゲーマーの皆様に、このゲームを紹介するとしたら
アリスソフトの「夜が来る」みたいな感じと申し上げるのが、いいかなと思います。
夜が来るがわからなければ、ときメモ+ダンジョンRPGだと思ってください。

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