2007年04月

もしらば途中経過①

もしらば、意外に面白いじゃないですか。ディアフレに対して過剰に期待した結果、裏切られ、
食わず嫌いで懐疑的になっていたもしらばですが、蓋を開けてみればなんてことはない、
現在のところ良作評価です。
もちろん、まだ開始2時間程度なので、評価を下すのは早計もいいところなんですが、
開始2時間でやる気にならず投げてしまうゲームも多い中、
順調なスタートを切ったと言えます。
逆に期待をせずに始めたのが良かったのかも。
野々崎姉妹、特に妹のつばさに萌えました。



話は変わって、Ⅹさんとryomarkさんの対談が、面白すぎる件。
内容が面白いのはもちろんですが、お二人ともお互いを尊重しているのには
好感がもてます。
こういう対談を、自分もやってみたいなと思う反面、僕の場合はどうしても
「俺が俺が」と出しゃばって、自分だけ語って気がつくと相手置いてきぼりとかになりそう。
このお二方の対談は、発言のボリュームバランスも良く、それでいて
お互い気を遣いあっているようなぎこちなさもなく、うち解けた様子で盛り上がっていて……いいですね。


あー、おいらも誰かと対談してみたいなぁ。でも、敷居は高そうじゃ。
自分と趣味嗜好が似ているか、あるいは正反対かだと盛り上がりそうなんだけど、どうかのぉ。
それ以前に、ある程度やっているゲームが同じでないと、話が噛み合わないような気もするし。
アトリエかぐやのゲームを1本もやったことのないおいらが、いくら逆立ちしても語れないもんなぁ。

最終痴漢電車2はずっと前からやりたがってます。値段下がらないかなぁ。下がらないなぁ。
諦めて買おうかなぁ。1年間で300円しか下がってないもんなぁ。

もしも明日が晴れならば=もしらばスタート(バレなし)

もしらば始めました。
まだ冒頭部分をプレイしただけですが、まずまず悪くなさそうです。
音楽はさすが樋口さんということで、良い感じ。
システムに不満はなく、絵も良さげ。
キャラも割と良い感じで、ぶっちゃけディアフレよりも好みかもです。


シナリオは、何というか「いま、あいにゆきます」を彷彿とさせます。
個人的にこういう物語は好み。
ただ、ヒロインは4人いるけれど、現時点では姉妹以外にはあまり魅力を感じないのが
不安と言えば不安。

とにかく、つばさに萌えたので、彼女を真っ先にクリアしたい反面、一番おいしそうなものは、
最後に回した方がいいのかなとも思うし。
姉→2人→妹で締めるのがベターかな?


とかいろいろ考えながらも、選択肢は自分に素直に選んでいるので、
妹ルートに行ってしまいそうな予感。

寝言は寝てから言いましょう

先ほどまで、バリゾーゴンを吐いていたのですが、
怒りも収まってきたし、見苦しいので消しますです。


代わりに、ゲームの話を少し。
「もしも明日が晴れならば」「いつか届くこの空に」「群青の空を超えて」
「遙かに仰ぎ麗しの」を先日買ってきました。
我ながら節操が無いですな。


……これで、しばらくは戦える……と思う。
しかし、タイトルの長いゲームばかりっすね。ついでに言うと、「晴れ」だの「空」だの「空」だの「仰ぎ」だの、なんだか空関係のタイトルばかりですね。「仰ぎ」は違うのかな? 上関係の単語ではあるけれども。


個人的に、もしらばとかにしのは人気なのでとりあえず、群青といつ空は
割と趣味で選んだつもりです。


ちなみにやる前の印象はこちら。


「もしらば」:Dear my friendと同じスタッフ。評判も同じくらい。だとすると評価も同じくらい?
要するに、大当たりも大ハズレもせず、まぁそれなりに良質な萌えゲー……という感想を抱く
可能性大。
泣けるとどこかで聞いたけど、同じく泣けると聞いたディアフレ月夜シナリオでも泣けなかったしなぁ。


「いつ空」:「とがっている」「お前に向いているかも」「Fate風味」。
予測がつかないが、大当たりか大外れのどっちかっぽい。
全画面表示のビジュアルノベル形式は好き。
とりあえず、二人の方から勧めていただいている。
ただ、Fate風味という単語に若干の不安を感じる。
僕はFate自体は好きだけど、
Fate風と言われた作品群(「あやかしびと」「あやかし」「魂響」「夜刀姫斬……なんだっけ?」)にはあまりいい印象を持っていない。


「群青」:「僕と僕らの夏」のライター、早狩さん買い。ただし、lightゲーは旧パソコンでしばしばフリーズしたので、
心配。
きっと早狩さんのことだから、日常シーンはつまらないが、シナリオは面白いだろうと期待。なんか、戦闘機とか出てくるっぽい。


「かにしの」:健速乙……もとい健速さんに期待。こなかなは、かなり好きなので。
丸谷さん担当分の主人公が微妙とのこと。整合性が悪いらしい。
「モエかん」や「てのひらをたいように」のように、ライター間にはっきりとした優劣が生み出されないことを祈る。
ちなみに丸谷さんは未プレイ。なんとなく、萌えゲーライターの印象を持っているのだけど、百聞は一見に如かず。その判断はプレイしてからでも遅くない。


さて、どれから始めましょうか。群青は後回しにしたいので……ん~、いつ空かなぁ。

ハウルの動く城 感想(?)

ビデオ屋から「ハウルの動く城」を借りてきました。
……特に好きな映画でもないんだけどね。というかむしろ、
ジブリの中で大好きな作品は、もう腐るほど何回も繰り返して見ているので、
それほど好きじゃないかわりに、まだ1度しか見ていない映画を見ようかと思ったわけです。
以前、映画館で一度見ているのですが、その時はかなり不満でした。

評価はC-くらいかな。とにかく、わけわからんかった。

で、今回もう一度見てみて、C-→B-くらいまで評価が上がりました。
確かにわけわからんのだけど、まぁ、許せる範囲内かなと思い直したのです。
ただ、そうは言っても説明不足は説明不足だし、最後の方の駆け足ご都合主義ハッピーエンドは、
いかにも残り5分でまとめなきゃ! 感がぷんぷん匂うのですけどね。


今回、何を血迷ったか映画の冒頭の部分をノベライズしてみました。
本当は全部やってやろうかと思ったんだけど、思いの外時間がかかったので、
もういいやと挫折しました。
まぁ、はっきり言って完全に焼き直しだし(と言いつつ、映画を全部見てから、
見返さずに書いたので、細部は違うはずです。
こんな感じだったなという)、リハビリのつもりで書いたので、
どう考えてもつまらないはずです。


と、見苦しい言い訳を長々としてもしょうがないので、載せますです。
もっともっと成長しなきゃね。

ハウルの動く城 冒頭ノベライズ

「ハウルの動く城」


 街は、記念式典パレードで普段にはない賑わいを見せていた。だが、帽子屋の娘たちにとって、王の威光を見せつける記念式典など、さして重要ではない。彼女たちの胸をときめかせるのは、ハウル。美しい女性の心臓を食べるという、妖しい噂の魔法使い。彼の住む城は、まるで生物のように歩く。その、ハウルの動く城が、街の近くを通ったというのだ。娘たちがはしゃぐのも無理は無いと言える。
 だが、ソフィーはそんな娘たちを横目に、自分の仕事を着々と進めていた。自分の容姿に自信の無いソフィー。ハウルの人生と、自分の人生が交差することはない。彼は王様と同じ、自分とは違う世界にいる人なのだ。わざわざ遠くからそんな人を見て、何が楽しいのか。
 水色の質素なワンピースに、帽子を載せて、ソフィーは街へ出る。チェザーリの仕立て屋さんに、用事があるのだ。
 

 街は、記念式典パレードで普段にはない賑わいを見せていた。だが、帽子屋のソフィーにとって、王の威光を見せつける記念式典など、さして重要ではない。そして、それは王に仕える見張りの兵士にとってもまた、同じことだった。単調な城仕えなど、褒賞が無ければやっていられない。褒賞といっても、隣国との戦争や、魔法使い討伐で武勲を立てることなどできるわけもない。そんな腕も度胸もないし、命を落としては意味がないのだ。……結局、自分にできるのは、見張り程度だ。そんな鬱屈した思いは、通りの向こうから歩いてくる、かわいらしい女性を見たとたんに霧散した。


 二人の兵士が、道を塞ぐように立っている。彼らの目的を、ソフィーは認識していなかった。
「通していただけますか?」
 ソフィーの言葉が聞こえているのかいないのか、金髪の兵士は舐めるようにソフィーの全身を眺め回す。
「なぁ、子ネズミちゃん。これから一緒にお茶でも飲みに行かないか?」
「間に合ってます。いいから、通してください」
「そんなこと言わずにさぁ、ね、少しぐらい、いいでしょ?」
「おぉ、ほんとにかわい子ちゃんだなぁ」
 若面(わかおもて)に髭を蓄えた同僚の兵士までやってきて、ソフィーの行く手を塞ぐ。
「……通して、通してください!」
 人数が二人に増え、気の強いソフィーもさすがに不安を感じた。ソフィーが一歩後ずさると、兵士達は一歩間を詰める。逃げ出そうか、それとも突破か、あるいは、時間を稼いで誰かが通りかかるのを見計らって、大声を上げようか。選択肢たちがステップを踏み、頭の中で踊る。落ち着け、落ち着けと、自分に言い聞かせるが、狂想曲は鳴り止もうとしない。どうすればいい? まさか、自分にこんな危険が迫るとは思ってもいなかった。かわいい子なら他にたくさんいるのに、なぜ自分が? やはり人通りのない路地裏を通ったのがいけなかったのだろうか?
「さぁ、お嬢さん。我々と一緒に……」
「いやっ」
 差し出された手を反射的に振り払ってしまう。
「ったく、お前が髭なんか生やしてるから、怯えさせちまったじゃないか」などと言いつつ、再び手を伸ばしてくる兵士。後ろを向いて、逃げ出そう。そう思った瞬間、肩に手が置かれ、ソフィーの心臓がびくりと震えた。
「やぁ。待たせたね」
 それは、知らない男性だった。痩身で、金髪。いわゆる優男。
肩に置かれた手は大きく、暖かかった。その、手の温もりが、怯えないでとソフィーに囁く。
「なんだ、お前は」
 獲物を横取りされた形で、気色ばむ兵士達。だが。
「君たち、ちょっと散歩してきてもらえるかな」
 声には、有無をも言わさぬ響きがあった。彼がびっと、兵士達の後方を指さすと、彼らの足が自然に動く。
「おっおいっどうなってんだ?」
「ひゃっひゃぁ!」
 身体の変調にとまどい、恐慌状態に陥る兵士達。しかし、下半身はそんな上半身の思惑も知らぬげに、忠実に歩を運んでいく。彼に指された方角へ向けて、兵士は歩いて行ってしまった。
「一人歩きは危険だよ。私が送って差し上げましょう」
 肩を抱いたまま歩き出す男性に、お礼を言うべきか、「離して」と抵抗すべきか迷いながら、
「いえ、仕立て屋さんのところに行かなきゃならないんです」と答えるソフィー。男性は、とっておきの秘密を囁くように、
「……追われている」ソフィーの耳に言葉を置いた。反射的に振り返ろうとするソフィーを、腕の力で制し、そのまま自然を装って歩く男性。不意にソフィーの産毛がぞわっと逆立つ。「あってはならないモノ」が、いる。自分のすぐ、後ろに。知覚した瞬間、彼は走り出す。彼の腕に運ばれ、狭い路地裏の角を出鱈目に曲がる。追いすがる“影”もまた、ぞわぞわと分裂し、壁から染み出し蠢き縋る。何個目かの角を曲がると、前方に“ソレ”がいた。挟み撃ちにされていたのだ。だが、彼は速度を落とさない。まるで、ソレが見えないかのように全力で疾走し、ソフィーは恐怖で目をつぶる。

 
 風を、感じた。足下がふわふわと頼りない。彼女の常識では、風は向かいから吹き付け、背中を押してくれるものだった。だが今、風は下から身体を押し上げている。瞳を開けると、二人は空に浮かんでいた。地面から切り離された足は、所在なく心もと無かったけれど、肩に添えられた彼の手が、心強さと力をくれた。
「ゆっくり、歩いて」
 いたずらっぽく囁く彼の足に合わせ、ソフィーは足を前に進める。リードされ、空中に優雅なワルツを描く。激しい興奮と、胸躍るような感動に、鼓動がとくとくと波打つ。それは、永遠のような一瞬。夢のように頼り無く、シャボンのようにあやふやで、けれど、心のアルバムにしっかりと焼き付けられる、かけがえのない記憶。男性はソフィーを先導し、ソフィーは彼に身を任せ、やがて、バルコニーに降り立つ。
「僕が奴らを巻こう」
 それは、夢の終わりの呪文。ソフィーをバルコニーに残し、遙か地上へと彼は還っていく。


 妹のベティは、華美な装飾を好む、今時の若者だ。注目を集めたい、ちやほやされたい、美しく輝きたい。全身から、そんなメッセージを発散する彼女とソフィーは、生き方から考え方まで、何もかもが違う。ソフィーはベティのような生き方をしようとは思わないし、ベティもソフィーのように地味な帽子屋で一生をすごそうとは思わない。
けれど、ソフィーはベティが嫌いではなかったし、ベティもソフィーが嫌いではなかった。
 ソフィーが自分の体験をベティに話すと、ベティは真剣な口調で、
「それって魔法使いじゃない。ハウルだったら、心臓をとられているところよ」と語気を荒らげる。
「大丈夫よ。ハウルは美人の心臓しか食べないわ」。
 のんきなソフィーにベティは呆れ顔だ。
「……姉さんは、いつまで帽子屋なんかにいるつもりなの?」
 着飾れば誰もが振り向く美人になるのに。この、堅実でありながらぼやっとして危なっかしい姉は、自分の秘めた可能性に気づいていないのだ。
「さぁね」
 それは、「気が変わらなければ一生いる」という宣言。少なくともベティにはそう聞こえた。
 

 閉店後の帽子屋に、妖しげな女性が訪ねてくる。肉付きの良い巨体を揺らし、黒い外套を羽織った女性は、
「チンケな店ねぇ」とつぶやいた。
「内装もチンケだし、帽子も安っぽい……」。
 わざと聞かせるような彼女の物言いに、頭に来たソフィー。つかつかと入り口に近づき、「お帰りください」と扉を開ける。
「当店は既に閉店いたしております。またのご来店をお待ちいたしております」
 怒りを押し殺して、そんな台詞を口にする。だが、女性はカッと目を見開くと、一陣の風になって扉から吹き抜けた。
「この、荒れ地の魔女に刃向かうなんて、いい度胸ね。あんたに、呪いをかけよう。決して溶けない呪いを。誰にも言えない呪いを」。
 
 
 動かそうとした手は、十数年間見慣れてきた自分の手ではなかった。皺だらけで、節くれだった、まるで老人のような手が、自分の意志で動いたのだ。鏡には、地味でパッとしない少女の代わりに、見知らぬ老女が映っていた。笑おうと筋肉を動かすと、少女の代わりに老女がにぃっと笑うのだ。ソフィーはすっかり動転し、部屋の中をむやみに歩き回った。落ち着け、落ち着け、と自分に言い聞かせる。しかし、何度鏡を覗いてもそこには、皺にまみれた貌しか映らなかった。


(約3300文字:映画冒頭の12分)。


……原稿用紙8枚とちょっとですか……。この調子だと、2時間映画をノベライズしても、90枚くらいで終わってしまいそう。
もっと、描写にボリュームを割くべきだったかもしれません。簡潔にまとめすぎたか……。
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