2007年08月

今週読んだ本の感想

ありがたいことに「群青」の感想を見に来て下さっている方が多いようなので、すみません、自由な時間は割合あったんですけど、外にいたり疲れてたりで
「群青の空を越えて」はちっとも進んでおりません。
後グランドルートを残すのみなので、早めにやりたいとは思っているのですが……。気長に待っていただけると嬉しいです。


前述の理由により、外でも読める、疲れてても読める本が
僕の今週の娯楽の中心でした。そんな、本の感想を軽く書いてみようと思います。


☆おんもらきのきず  評価A+ 著者 京極夏彦

実に面白かったです。京極作品は割と事件の規模が大きく、
正直こんなの推理できるわけねぇよみたいなところがあったのですが、
今回の事件は比較的小規模だったために、理解もしやすく、ヒロインに当たる薫子や伯爵といったキャラクターに深みも出ていて、人物に愛着を持って読むことが出来ました。
事件の真相もなかなか余韻を残して良い感じです。
「塗仏の宴」はやや期待はずれだったので、今回も期待はずれだったらどうしようかなと思っていましたが、安心しました。

☆DDD1巻  評価 A- 著者 奈須きのこ

「空の境界」が肌に合わなかったので、恐る恐る読んでみたのですが、なかなか楽しめました。「空の境界」の評価を下げた、必要以上のグロ痛々しさがなかったので(必要程度のグロ痛々しさはありましたが)、読みやすかったです。
特に2章の巻菜のエピソードが気に入りました。
ただ、amazonの感想なんかを見ると、「精神障害者の描き方が偏見に満ちている」という意見がありましたね。
僕は偏見に満ちているとは思わなかったですし、特に問題は無いように感じましたが、確かに「キツい」書き方をしている部分はあって「おや?」となった記憶はあります。なので、そういうのにデリケートな方は気をつけた方が良いかもしれません。

☆ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編前編 評価 S 著者 竜騎士07

原作者本人によるノベライズだけあって、ゲームの良さを完全に再現できています。ゲーム以上にレナに萌えることもできました。
唯一にして最大のネックは値段(1000円)。1巻で鬼隠し前編ということは、
このペースだと14~15冊くらいになることが予想されます。少なくとも7冊は出ることが決まっているとか。
7冊で7000円。ゲーム買った方が安いですよね。
ただ、値段には目をつぶって買ったほどのひぐらしファンや、ゲームはやらないで本で済まそうと考えた方には、満足いく内容になっていると思います。
……やれやれ、7冊買おうと考えているおいらは立派なひぐらし信者だな……(嘆息)。

☆神奏曲界ポリフォニカ (サブタイトル忘れました。ウェイなんとかクリムゾンだったかな) 著者 榊一郎 評価 C+

出来は悪くないと思います。良くも悪くも「ライトノベル」って感じのライトノベルでした。でもちょっと内容的に軽すぎる気が。
気軽にファンタジーバトルを楽しむには良いかもしれないです。

☆Fate/zero1巻  評価 A+ 著者 虚淵玄 

一堂に会した大勢のキャラクターの動きを、よくもこれだけ巧く描けるなと感心しました。
(ちなみに僕は5人以上入り乱れると、なかなか巧く動かせません)。
キャラクターも魅力的で、これからの聖杯戦争が大いに楽しみです。切継から無性に虚淵臭がしますが、それもまた良し。
ちなみに現在2巻読んでます。3巻まで買っちゃいました(笑)。


……忙しい忙しいと思っていたけど、予定が入っているという意味で忙しいだけで、合間の時間は結構あったんだなぁと読んだ本を列記してみて気がつきました。もっとも全てここ一週間で読んだ本というわけではないですが。

群青の空を越えて 途中経過⑤夕紀、圭子クリア(バレあり)

ある意味、説明のための2ルート。
そんな中わかったのは、萩野博士の提唱した円経済圏理論の中身と、
それを恣意的に歪めて戦争のために使った、関東政府の構造でした。


それでは、許可が降りたので友人O氏(発売当初に群青攻略済み)とのメールのやりとりをそのまま載せたいと思います。


fee(以下F):夕紀クリア。本当に短かったな。

友人O氏(以下O):言ったとおりだべ。カメラマンとメガネは単体で見ると微妙きわまりないが、
グランドルートのためには必要なルートだからなぁ。


F:しかし、今までよくわからんかった関東の理想とやら、円経済圏やらが段々わかってきたという意味では、(シナリオ自体の出来は)悪くないと思うよ。説明のためのシナリオではあるけど。

O:あれ、カメラマンルートって、そこらへん説明あったっけ?どちらかと言うと、メガネルート担当の気がしたんだが。

F:これからメガネだから何とも言えん。メガネルートでもっと詳しくやるのかもしれんし。
とりあえず、関東政府は円経済圏理論を恣意的に歪めて利用している疑いがあるってのと、円経済圏ってのは要するにEUのアジア版みたいなやつだってのは理解した。

O:その辺りまで説明があったか。これで社が死に急ぐかのような考えをしていたかわかるべ(原文ママ)

F:んー察しが悪くてすまん。わからん。

O:まー前提として、さっき挙げてくれた二点を、社がしっかり理解していることが重要なんだが。社は父親の理論をちゃんとした形で理解しているため、現在の関東政府が目指すものと円経済圏理論とが乖離しているのを、わかっているわけだ。だというのに、円経済圏理論を拠り所に戦死している人がいる現状は、社にとって見過ごせない。故に前線に立って闘って死ななければいけない、という強迫観念に駆られているわけだ。

F:でもそれは結局、親父の尻ぬぐいって形で、最初からずっと言ってなかった? 円経済圏理論が悪用されて戦争が起きようが(夕紀ルートで判明)、円経済圏理論を正しい形で信じた人間が戦争を起こそうが
(夕紀ルートで否定されたが、最初の3ルートではプレイヤーはこの可能性も想定しているはず)、
社の心情としては親父の尻ぬぐいに変わりは無いような。むしろ、親父の理論を信じた連中が戦争を始めたなら尻ぬぐいの強迫観念もわかるが、悪用ならば社が罪の意識を感じる必要なくね? 親父の無念を晴らしたいとか、親父の理論を正しく伝えたいってのなら解るが、自ら戦争に行ってどうするよ。

O:尻ぬぐいには変わりないけどね。重要なのは、関東政府の元で戦ってる大半の人が、関東政府によって歪められた円経済圏理論を信じてること。ただの悪用ならまだいい方だが、それによって死人が出ている現状は許せないんだろう。

F:そこまでは俺にもわかる。だけど、その悪用してる関東政府の元で戦争して、自分も人を殺してるんじゃ、何にもならないじゃない。

O:何もならないとか、そういう建設的な考えではないわけじゃん。社が言っているように、親父のせいで戦争が起きて人が死んでる。だったら自分がなにもしないままは納得できない。だから戦って死んでやる。そーいう子供のワガママレベル。

F:むしろ圭子のような、円経済圏理論の誤解を解く道こそ、社がやるべきことのように感じるがなぁ。親子共々関東政府に利用されただけ、しかも敗戦と考えると哀しいね。
ちなみに、今圭子クリアした。円経済圏の説明は圭子と夕紀の共通シナリオ部分にあったようだ。


以下、早狩氏の「潮風の消える海に」を、僕が買おうかどうしようか迷っているという話に移行。



ぶっちゃけ、社が円経済圏理論を理解していたというのは、O氏の勘違いではないかなと思っていたりもするんですが。だって、圭子との出会いで初めて、円経済圏を社が深く学んだみたいなことを、社は言っていましたし。


それはともかく、円経済圏理論がアジア版EUと単純に捉えるなら、関東政府が行なっていることは真逆ですよね。
国・領地・民族といった垣根を越えて、統合しようという理論のはずなのに、
関東と関西で領地を取り合っていては、本当に意味が無い。無駄な戦争です。


「マブラヴオルタネイティヴ」で僕が抵抗を感じた部分を、圭子が一言で指摘してくれました。


戦争はいつの時代も一緒です。安全な場所で私腹を肥やす連中に限って、愛国心を煽って大義を口にする。



土地を愛する気持ち、自分の住んでいる場所に対する愛着なんて多分、誰にでもあります。でもそれが、権力者にとって都合良く使われるための方便であってはならないと思うんですよね。
本当の意味の、愛国は自然発生的に生まれる愛着のようなものだと思うんです。無理に強制しなくても、日本人はみんな、日本が好きですよ。
ま、そんなこと誰もがわかっていることだと思いたいのですが、
ワールドカップでサッカーの日本代表を一番に応援しないだけで、もっと言えばJリーグを見ずにプレミアリーグを見ているだけで、「君は本当に日本が嫌いなんだねぇ」と嘆息されたことまであるので、ね。
確かに「自分」を捨ててまで、「日本」に尽くそうという気持ちはないですけどねぇ。


要するに、円経済圏理論とは、教育勅語や儒教のようなものでしょうか。
それ自体には特に問題は無いはずなのに、自分の都合の良いように捻じ曲げてしまうという意味で。


群青の空を越えて 閑話休題 アララト

このゲームの音楽を担当している樋口秀樹さんは、この業界の音楽部門では
最も気に入っているクリエイターさんなのですが、
今回のBGMは微妙だなと内心思っていました。
また、このゲームのOP曲「アララト」は、なかなか評判が良いのですが、
正直これも僕は微妙だと思っていました。
とんでもない誤りでした。


OPで流れる一番、OHPからダウンロードできる一番は正直普通なのです。
ですが、音楽鑑賞モードを見ると「アララト」には一番のみのショートバージョンと
ゲーム中には流れないフルバージョンの2種類があって、このフルバージョンが名曲なのです。
歌詞カードではなく、耳なので相当間違っていたらはずかしいのですが、


くだらない意味とか価値とかに、踊らされ続けてる。
ありふれた理屈で、汚れた自由求めて、手を伸ばす度に傷ついて。
コンパスを失い道に迷った人間は、こんなにも愚かなものなの?


とか、

僕らはまだ幼い、母の温もりの中で泣いている子ども。
*愛すること優しさに涙流すこともまだ何も知らずに、


のあたりを聴いて痺れました。

*の部分は聞き取れませんでした(苦笑)。


ぶっちゃけ、BGMは樋口さんにしちゃ微妙だと今でも思っているのですが、
「アララト」のフルバージョンを聴いて、
やはり僕は彼の曲が好きなんだなと思いました。


信者丸出しの発言スミマセン。

群青の空を越えて 途中経過④若菜クリア(バレ有り)

良くも悪くも、エンディング付近に感動ポイントが集中していた印象があります。
フィー教官の最期は、かなり感動しました。後、エンディングも良かったです。


複雑な専門用語に気を取られがちですが、このゲームは戦争シーンそのものよりも、
やはり戦争シーンを客観的に捉えることの方に、重きが置かれているような感じを受けます。

もちろん、客観的な視線を効果的に描くためには戦争シーン、もっと言えば空戦シーン自体にもボリュームを割く必要があるのですが、このゲームでかなりのボリュームを占める空戦シーン自体は、大して面白いわけでもないんですよね。
むしろ、司令と美樹さんの語る戦略の方が面白かったです。


ただ、日本地理の知識が僕になかったのは残念でした。これからプレイする人は、日本地図とにらめっこしながらゲームをするとより楽しめるかもしれません。
基地の場所や攻撃目標、防衛ラインなどなどの地名は(多分)全て実在の地名ですので、
場所が具体的にイメージできると更に更に楽しめると思いますので。


作品の大部分を占める戦時中の関東は、熱に浮かされたような印象を受けます。
何のために闘っているのか、本当は多分誰にもわからない。
力を合わせて、命を賭けて闘ってきたのだから、そこに価値を見い出したいという気持ちが無意識に働いているのか、
うまく言葉には出来ない、戦友たちとの絆や責任感がそうさせるのか……。
それは、平和な日本に生きる私たちの『何のために生きるのか』という問いと大差のないもののように、思えます。


女優という熱に浮かされ、女優に疲れやめていくニーナは、戦争に参加し、生き残った関東軍の人々を象徴していると言えるかもしれません。
戦争に人生を大きく揺さぶられた社は、未だ戦争の影に囚われています。
そんな社と若菜は、新たな闘い・生きがいを見つけます。
それは急速に風化していく戦争の記憶を残すこと。
願わくばそれが、恨みや哀しみの再確認ではなく、
二度と同じ過ちを繰り返さないための教訓として、しっかりと残してくれることを望みます。


……過ちだなんて書いちゃっていいのかな? 円経済圏というものが、まだ具体的に説明されていない以上、関東政府がどのような理念を掲げていたのかもよくわからないし、過ちと断言してしまっていいのかもわからないんですね。
縄文人と弥生人の例えも、今のところまだよくわかっていないし……。


残念だったのは、誤字の多さ。
他のシナリオでも誤字はあるのですが、このシナリオはちょっと多すぎます。

象徴的なのが、『足持ちにうがくまったまま』という文。
普通、誤字脱字というのは『俺ははグリペン乗って』(俺はグリペンに乗って)のように、間抜けではあるものの、
意味は汲み取れるものがほとんどですが、この文は酷い。
多分、『足下にうずくまったまま』だと思われるのですが、これでは……。

地元バトン

なんか自意識過剰な気もしますが、何となくバトンをもらった気がするので答えてみますよ。


1.どの都道府県に住んでいますか?差支えがなければ、アバウトにでも地元周辺を教えて下さい。

東京都です。23区外です。

2.標準語圏に住んでいますか?方言があるなら種類と珍しい方言の特徴を教えて下さい。

あきさみよー。東京弁をしゃべってるべさ。おいどんずっと東京に住んどるでごわすから、方言なんて言われてもわからんごつばい。


3.住んでいる近くの有名な場所などがあれば教えて下さい。

「耳をすませば」の舞台になっている、いろは坂とかが近くと言えば近く。
エロゲーで言うなら、「初恋」とか「それは舞い散る桜のように」の舞台になったりもしましたね。

4.地元の究極な自慢をどうぞ!

電車一本で都心部に行けるし、自然もかなり豊か。というか、山の中です。

5.住んでいる都道府県の出身の有名人や歌手を教えて下さい。

きたろうが住んでますよ。

6.地元のここだけは許さない!ということは?

許さないってのは無いかなぁ。もう少し交通の便が行き届いていると嬉しいし、もう少し都会に近いとなお嬉しいけど、まぁ贅沢は言うまいて。

7.私の地元に住んだらこんなメリットがある!

うちの自宅から徒歩5分のところに、蛇の出る山がありますよ(笑)。友達の家に行く途中、山の脇を通るんだけど、夜は森閑としていてなかなか怖いです。

8.地元で一番多い名字は?

村じゃないんだからそんなん知らんて。

9.ネット友達で近くに住んでいる子はいますか?

いますが……ヤローですよ。というか、ネット友達に女性は多分いない件。

10.↑で答えたネット友達にまずバトンを回しましょう。

むしろその方から回されて……というか、強奪しました。

11.その友達を除く5人を指定して下さい。

回せそうな人が5人もいねー。Ⅹさんは家を空けているそうですし、もしお時間があったらa103net様、よろしくお願いします。
記事検索
月別アーカイブ
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

プロフィール

fee

カテゴリ別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ