2008年01月

車輪の国、向日葵の少女途中感想 2章クリア(バレあり)

2章終了。


途中までは微妙でしたが、最後の盛り上がりで帳消し。
全体としてはなかなかのシナリオでした。面白くなるのが少し遅すぎた気はしますけど。


2章中盤のさちは……まるで我が身を見ているようだ……。
ここまで、駄目人間をリアルに描いてくるというのは凄い。
ただ、中盤まではその一点くらいしか褒める点が見あたらなかったのも事実。


正直、健一のとった方法・態度は駄目駄目です。
それが、この章を読んでいてストレスを感じた点。
この手の人間って、周りからやれやれ言われてもやらないんですよ。
ペナルティを増やしていったら、
「ペナルティがきつすぎてやる気がしない」っていう言い訳を与えるだけ。
雨が降っている時は、屋内でできることをやってもらうとか、足りない睡眠時間をそこで集中的に取らせるというのならわかるけど、
雨が降っているのに絵を描きに来なかったから2時間取り上げとか、いくらなんでもスパルタすぎ。


結局、さちが本心から「やらなきゃ!」って思わない限り、駄目なわけで。
甘くしすぎても駄目でしょうが、罰を厳しくしすぎたらやる気をなくしてしまうのは目に見えているわけで。
賢一のしたことは結局、単にさちの足を引っ張っただけ。
まなの決断だけが、さちをやる気にさせる。


それは、ごくごく当たり前のことで、そうならなくちゃおかしいし、
その程度のことがわからないようじゃ、特別高等人なんて到底なれないと思うのですが。


だから、2章の感想としてはさちの人間心理が自然に描けているなぁと思った反面、
賢一って無能だなぁと思い、イライラしながら読んでました。
賢一の努力が報われるとは到底思えなかったので、健一が奮闘してさちを追い詰めていくところは、ただただストレスが溜まるというか。

まなのあの決断も、本当にまなが絵を完成させるお話を書くなら
あれしか方法は無いなと思っていたので、読め読めでしたし。


このシナリオが面白くなるのは、絵描き期限最終日から。
特にまなの大車輪の活躍には参りました。
シナリオを通じてまながMVPです。
それだけに賢一の駄目さ加減が際だつのですが……。
……どれだけ空気読めてないんだよ。


最終日夜の「取り上げた時間分を返している」という言いわけは、
なかなか見事だと思ったのですが、
13時間分も取り上げてなかったと思うので、見事な口車も肩すかし。
あぁ、主人公もっと頑張ってくれ……。


どうでも良いけど、「Canvas」シリーズの中にこのシナリオが
紛れ込んでいたら、間違いなく神シナリオ扱いだっただろうと思いました。

車輪の国、向日葵の少女プレイ開始

今更ではありますが、あの大人気作を始めました。
今、第二章。


現時点では、つまらなくも面白くもないかなぁ。
嫌な感じはしないけれど、特に萌えるとか笑えるとかいうのもないし、
淡々としている感じ。
いつ途中放棄してもおかしくないです。
せっかくだからもう少しやってみますけど。


ところで、時間の大切さを教えるために1日12時間しかない義務って、
どう考えても理解不能なのですが。
自堕落な生活やめて、きちんと働けば義務が解消されるらしいけど、
1日12時間しかないんじゃ、働こうと思ったって働けないじゃない。
現にさちは、学校にいる間も寝てるし。


特別高等人っていう制度も、なんかスカスカの穴だらけに感じるんだよねぇ。
高等人が厳しい人か甘い人かで全然違ってくるし。


そもそも、人を殺しちゃいけないとか、ものを盗んじゃいけないみたいな義務ってのは、誰にでもあるわけで、
その禁を犯した人が更に何か一つ義務を負わなくちゃいけない。
それを高等人が見張るって、何か違う気がする。

悪の教科書クリア後感想(バレあり)

まずは5講の感想から。

3講までと比べると、評価の高くない5講だけど、個人的にはこれはこれで良いのではないかなと。
確かに後半、駆け足すぎる感はありましたし、そんなに巧くいくもんかと
思わなくもありませんが、この作品は『フィクション』ですから。
それくらいは許されて良いと思います。
それに、地固めから始めて上り詰めるまでの地道な努力の描写が、
果たして読んで面白いものなのか、果たして作者が伝えたいものなのかというのも
非常に疑問ですし。


次に全体の感想。


この作品は、読み手のバランス感覚が問われるのではないかなと。
完全にフィクションとして割り切ると、作者の伝えたい内容も伝わらないと思うんですね。
かと言って、これを完全に盲信してしまうのもまずい。
疑いながらも理解しようと努力しながら読む。そんな感じで良いのではないですかね。
このソフトをきっかけに、自分の力でいろいろと調べて、自分なりの『思想』を磨いていければ
良いのではないかと思います。何せ、教科書ですから。


結局、学校で使われている教科書と同じで、盲信しちゃいけないんですよ。
逆に言えば、教科書に載っている内容は全て正しいなんて、『思いこみ』が無ければ、
今の教科書だって全く問題ないと思いますしね。


そういう意味で、作者は小中学生にも読んでもらいたいと思っているようですが、
ESのPOVで言う『本当の意味で18禁』なのではないかなと。
このゲーム、小学生にはなかなか理解できませんよ。


作者の提示した世界は、理想主義的でそう巧くはいかないだろうとは思いますし、
作者の語っている内容も2~3割方、違うのではないかと思いましたが、
7割程度は共感もできましたし、理解もできました。


思想自体に比較的共感ができたというのもあるのですが、無駄をそぎ落としたテキストのおかげか、
短い時間にストーリーがぎっしり詰まっていて、飽きずに読むことができました。


こういうソフトが『参考書』(学校で使うという意味ではありません)として、もっとたくさん出てきて、皆がそれぞれにいろいろ考えられると良いかもしれませんね。

繰り返しになりますが、これは『経典』『聖書』であってはいけないんですよ。あくまでも『参考書』でないと。

悪の教科書途中感想 4講クリア

ネットでの評判を見る限り、このゲームは1~3講に人気があり、
4~5講はやや失速という評価が大勢(たいせい。おおぜいとは読まないでね)らしい。


僕も確かに4講は大人しいという印象を受けた。それは歌と宗教の関係という、
極めて地味なテーマだったからかもしれない。
そんな地味なテーマだからこそ、ライターの「これを書きたかったんだ!」という気持ちが伝わってはくるのだが。


それはそうと、4講では風景写真の美しさを特に強く感じた。章のテーマとマッチしていて、実に巧い。
また、シャボン玉の3番の歌詞でホロリとさせられるなど、なかなか興味深い章だったのも確かだ。


ただ、問題提起という意味においては極めて弱いのも事実。
創価学会について触れられてはいたけれど、そこまで真新しいものでもない。
創価学会については、ほとんど何も知らないので、語る材料もないのだけれど、そんな僕でも知っているレベルのことしか触れていなかった。


考えさせられるという意味では、都心部に生きる人間の忘れがちな、自然の恵みか。
たまたまではあるが、昨夜仕事が終わった後に見た星空は、冬の澄んだ空気のためか、実に綺麗だった。
それと同時に、普段星空をほとんど眺めずに暮らしていることに気がついた。

悪の教科書途中感想3講クリア

ツンデレ保品さんにめちゃくちゃ萌えました。
ギャルゲーに負けず劣らず、女性キャラがかわいいですね、このゲーム。


まず、このゲームはやはり『18禁』だなと、この講をプレイして改めて思いました。
このゲームで触れられている「新聞やニュース、教科書も含めて、情報とは作られたもの、全てを疑え」という主張は
全くもって正しいと思います。
ただ、同様にこのゲームで触れられている内容についても疑いながら読むべきだと思うんですよね。
ニュースは信じない。代わりにこのゲームは全て信じる。では、結局同じことなんです。


その辺の微妙なさじ加減がわかる人じゃないと、このゲームは別の意味で洗脳ゲームになってしまう
危険性を秘めています。


3講で語られている問題点は2つ。『日本の歴史教育』と『年少者との恋愛』。


歴史教育について。僕はライターさんの言う『左翼に毒された』人間なので、ライターさんとは異なる考えを持っています。
南京大虐殺には裏付けがない、なんてのはさすがに暴れすぎ。実際に、あったものを
なかったと責任逃れをしてはいけません。
ただ、死者数を中国側が過大報告をしたというのは、多分本当。
『三国志』を読んでも、実際には20万程度だったはずの兵士を100万と書いてしまうようなお国柄ですから、数字に信頼はおけません。


日本があの時代、アジア諸国でいろいろと暴れ回ったのも事実。
ただし。

西欧列強だって同じくらい暴れていたのに、西欧はアジア諸国やアフリカ諸国に、謝ったのか。
日本がアメリカに戦争を仕掛けたのは、経済制裁を含むアメリカの挑発に乗ったからだということが、日本の教科書に書かれているか。
韓国・中国は、他の欧州諸国には賠償金を要求せずに、日本には賠償金を要求する。それは何故か。
日本が悪いことをしたのは事実だけど、あの時代いろんな国が悪いことをしていた。
日本は負けたから、責任を取らされた。たとえばアメリカやイスラエルは、
当時の日本並に悪逆の限りを尽くしていますが、そういうことは伝えているか。
日本とドイツとイタリアを、過剰に悪役に仕立てている感はあるにはあるんですよね。
そういったことが載っていないのは、確かに偏っていると言えば偏っているのでしょう。


教育委員会の談合や、教育への締め付けも本当。ただ、今回の件で疑問なのは、
何故左翼に限定した書き方をしたのかということ。
教科書問題では、右翼的記述に対して左翼が締め付けを行っていますが、
国旗国歌問題では、東京都教育委員会を筆頭に、右翼が左翼を締め付けにかかっています。
結局、主義信条とは関係なく、人は自分が信じる考え、あるいは自分が得をする考えを、組合を通じて統制しようとしている。
この手の問題を語る時に、どちらかに肩入れして語るというのは極めて危険であり、その辺で少し反感を覚えました。


未成年者との恋愛については、ほぼ全面的にライターさんに同意なので、
あまり言うべきこともないのですが、1点。
救急病院の受け入れ拒否で、患者が亡くなる理由が、このゲームをプレイすると『偏見』のせいみたいに感じられるのは、微妙。
確かに、そういった目もあるのかもしれないけれど、それ以上に医者不足の方が大きいと思うんですよね。
日本の今の医師不足は極めて深刻です。研修医の労働時間が週平均94時間なんてデータもありまして、勤務医の労働環境は常軌を逸した状況にあります。
それだけ、いないんです。医師が。そんな状況では医療ミスが起こらない方がおかしい。そんな、ヤバい状況。
医療費抑制政策なんていう、日本国の大失策が生み出したのが、この状況です。紹介状が無いと、予約をしないと受け付けてくれない病院はあまりにも多いです。
その辺のことももう少し触れた方が良いのではと思います。


親が子を駄目にする、というのは全面的に同意。頭のおかしい子どもの親は、
大抵頭がおかしいです。どうすることもできません。
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