2009年05月

プレミア最終節

ニューカッスル落ちましたね……。
まぁ、難しいとは思っていましたが案の定。
サポーターは素晴らしかったですが、最終節でもあの内容では降格も致し方ないかもしれませんね。


リバプール対スパーズは、ハイライトで見たので大したことは言えませんが、
たった6分のハイライトで3回も感動してしまいました。

ロビー・キーンのゴールにアンフィールドが拍手をしていたのが1つ。
もちろん消化試合だったっていうのはあるんでしょうが、優しいなぁと。
…スパーズファンが大量に押しかけていたってだけではあの拍手の量にはならないと思うので。


2つめは、リバプールの2点目。こういうゴールを連発していたからこそ、
今年のリバプールは素晴らしかったわけで。
こういうサッカーをしてくれるなら、来シーズンも応援しますぜ。

3つめは、ヒーピアを投入したベニテス監督の采配と、
サポーターの反応。そしてヒーピアのヘディング。
あれは、スタジアムもチームも監督も一体になった、とても素晴らしい采配でしょう。
長年活躍した選手に対するリスペクト。
今シーズンも無冠で微妙にきな臭いですが、これでベニテスの続投はファンからも望まれるだろうなと確信しました。

プレミアリーグ振り返り

マンチェスター・シティのロビーニョ獲得で幕を開けたプレミアリーグは、
今年もCLのベスト4に3チームを送りこむなど、世界最強リーグの座をますます
確固たるものにしている。
それでは、各チーム…と言っても私は全部を見ていないので全チームではないが、振り返ってみよう。


☆マンチェスター・ユナイテッド

これだけの過密日程を潜り抜けての連覇であり、CLでも決勝に進んでいる
のだから、文句のつけられるはずもない。
昨シーズンに比べると内容に見劣りしたのは確かではあるが。

☆リバプール

個人的、今年のプレミアで最も驚かされたチーム。
それもそのはず、私が観戦した15試合を12勝3分無敗で乗り切っているのだ。
ちなみにマンUは観戦した19試合を10勝6分3敗だったりする。

つまらない、の代名詞的チームだったのに、今年のリバプールはベナユン、リエラのサイドアタックが機能していたせいか、
中盤底のアロンソが素晴らしかったせいか、実に面白いサッカーをしてくれた。
来シーズンにも期待が持てる。

☆チェルシー

スコラーリ解任と、ころころ監督を変えていてはこの成績も止む無し。
序盤戦は絶好調だったが、デコの負傷と共に尻すぼみ。それでもヒディンクの就任と、ドログバとエッシェンの活躍で持ち直した。
ちなみに私の前での成績は9勝7分3敗で、マンUにも劣らない。

☆アーセナル

ビッグ4の中では最も失望させられた。特に美しいパスサッカーが失われたのが痛い。見ていて面白くないアーセナルなんて、どうしょうもない。
アルシャビンは素晴らしかったが。
とにかく、センターハーフをなんとかしてくれ。話はそれからだ。
ちなみに私の前での成績は、6勝7分4敗。さもありなんといった感じだ。

☆アストン・ビラ

終盤大失速してしまったが、ヤングとアグボンラホールが織り成すアタックはスピード満点で、楽しいチームだった。来シーズンも期待。

☆エバートン

すっかり強豪の地位を固めつつあるエバートンは、ビッグ4に最も近いチームといえるだろう。
この戦力でこれだけの成績を収め続けるモイーズ監督には脱帽だ。
だが、いかんせん内容がつまらない。つまらなすぎる。

☆マンチェスター・シティ

お金を使った割には成績はサッパリだったが、内容はビッグ4並……というか、
アーセナルなんかよりずっと面白かった。
ロビーニョ、ライト・フィリップスも素晴らしかったが、それ以上にインパクトが強かったのがアイルランドだ。デヨング―コンパニもいいし、ギブンもいいし、補強は結構いい感じ。
来シーズンも期待。
でも、私の見ている前では1勝1分6敗なのか。
その割に印象良いんだけどなぁ。

☆ウェストハム・フルハム

実はほとんど見ていないので、記事にするのもなんですが、
えらく頑張ったらしいですね!!
ウェストハムのゾラ監督すごいなぁ。

☆トットナム

開幕前の失策が全て。FWを調子に乗ってバカスカ売った挙句、冬の移籍ではFWが足りず、あわてて買い戻し。
バカなの?
GKゴメスは結構叩かれてたけど、良かったと思う。

☆サンダーランド

すごくつまんないサッカーしてた印象があります。

☆ハル・シティ

序盤戦すごい勢いだったのに、いまや降格争い。嵐のようなチームですね。

☆ニューカッスル

去年よりもマシなサッカーをしている印象があるけど、
何ですかこの順位は!
私の見ている前では0勝1分6敗……うーむ。今度ビラ戦見るので、
そこで1勝してくださいませ。
というか、勝たないと降格しそうなんですが。


ベスト11

GK ファンデルサール
CB キャラガー
  ビディッチ
SB ラファエル・ダシルバ
  ファビオ・アウレリオ

CH ザビ・アロンソ
  ジェラード
  ランパード
  リエラ
  クリスチアーノ・ロナウド
  
FW ルーニー

サブ

GK レイナ
CB テリー
  リオ・ファーディナンド
  エブラ
  アルベロア

MF セスク
  アイルランド
  ベナユン
  ヤング

FW アグボンラホール
  ロビーニョ

明らかにビッグ4に偏っているのは、それだけ見る機会が多かったので。
すみませぬ。


刺青の男読了(再読)

著者はレイ・ブラッドベリ。全体の評価は A。
全体としては、「普通~やや当たり」程度の作品が多くて、
胸を張って当たりと言えたのは18作中6つだけれど、
「ロケット」には感涙したし、あからさまな外れはない。
十分良質の短編集だったと言える。


☆草原 A+

バーチャルリアリティの進歩によって、現実と空想の区別がつかなくなった……というお話。
ライオンの生々しい香り、邪悪な子供、意思のある家……。
背筋が凍るように恐ろしい。

☆万華鏡 B+

宇宙を漂う男たちの、死の直前の通信。
流星になって費えていく情景が、儚くも美しい。
ラストも秀逸。

☆形勢逆転 B+

いろんな要素が詰まっているので、いろんな読み方が可能。
故郷という共通言語の偉大さを説いたお話にも読めるし、
人間は本当にバカだなぁ、とも読める。

☆街道 B

ためしにニュースやインターネットを切って、生活してみたら
たぶん今とはぜんぜん違う生き方・考え方ができると思う。

☆マリオネット株式会社 A

自分の代わりに動いてくれるマリオネット。
一見便利に感じるけれど、すごく怖い存在ですね。
なんか、昔ドラえもんで似たような話を読んだ気がします。

☆長雨 B

太陽に恋するあまり、気が狂ってしまう男。描写が巧い。

☆火の玉 A

火星人を人と思わぬのも傲慢。
彼らに受け入れやすい工夫をしたとはいえ、火星人に自分たちの宗教を押し付けようとするのも傲慢。
中盤までは微妙だったが、非キリスト教徒の私でさえも胸を打たれるほどの神々しいラストは圧巻。

☆今夜限り世界が B+

そう思えるっていうのはきっと、幸せなことなんだと思った。
心に余裕がないと、そんな考えすら浮かばないからね。

☆亡命者たち B

期待していたのとはちょっと違ったかも。

☆日付のない夜と朝 A-

ヒッチコックのように考えに考えぬいた時代もありました。
さすがに今はそこまで悩んだりはしないけれども、気持ちはわかる。

☆狐と森 B+

マフィアも真っ青のしつこい追跡。

☆訪問者 B+

人間の愚かさが悲しい。でも、レオナードも、喋っちゃいかんよ。

☆コンクリートミキサー B+

武力的侵略VS文化的侵略は、文化的侵略が勝ったのであった。
後者だって十二分に暴力的なんだよね。

☆ロケット 

なんて優しく、なんてロマンに溢れた物語なんだろう。
この短編1つだけでも、この本を読んだ価値がある。
パパもママも最高でした。

加えて言うなら、「宇宙旅行はいつまで経っても、金持ちのためだけにあり、私たち貧乏人はボロ家で暮らしている」というのも、とてもリアルですね。

☆ゼロアワー B+

怖ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!
これは怖すぎでしょ。

☆町 B+

これも怖い。

☆その男 B

ブラッドベリさんの物語って、結構宗教の話多いですよね。
「火の玉」は好きだけど、これはピンと来なかったかな。

☆ロケットマン A

余韻の残る良いお話。
実は昔、漫画版で読んだことがあって、その印象のほうが強かったりする。
もちろん小説版あっての漫画版だし、小説だって相当良いんだけれど。

太陽の黄金の林檎(再読)感想

著者はレイ・ブラッドベリ。全体の評価は


この本は、過去に読んだことがある。
しかし、細かい内容を忘れていたことと、この度昔読んでいないブラッドベリ作品を読んでみる気になったので、再読という形でもう一度読んでみた。
「刺青の男」「火星年代記」も再読してみる予定だ。


ちなみにあとがきで、評論家の中村梓さんが
「ゴスロリな人やおたくの人が、すごく好きな世界かも」と書いていたけれど、
まさしく『おたく』の私は大好きなのでした。



未来の物語なのに、とても懐かしい。
幻想的で、郷愁を刺激される世界。

以下、各短編の感想を。なお、順番はバラバラに読んだので、読んだ順番に書いてみる。


なお、高校時代に読んだときよりも、全体的に面白く感じた。
別に読解力が要求される本でもないし、むしろ感受性が豊かな年頃のほうが楽しめそうな気がするのに、なぜだろう?



『発電所』 B+

電波届いた?なお話。

『夜の出来事』 C

ユーモラスではある。

『日と影』 A-

犬と握手をし、ズボンをずり上げる変態親父、リカルドに爆笑!

『草地』 C

アイディアは面白い。というか、ブラッドベリの場合、話自体は微妙なことがあるけど、アイディアはいつもすごいと思う。

『ごみ屋』 B

いやーな感じ。

『大火事』 A-

これは面白い。恋の描写もいいし、ドンデン返しもいい。

『霧笛』 A

世界にはまだまだロマンが隠れている。恐竜好きならSつけちゃうかも。

『黒白対抗戦』 A

いけ好かない白人に黒人が逆襲するお話。胸がすっとする。

『サウンド・オブ・サンダー』 A+

タイムトラベルもの(バタフライ効果)の傑作。雰囲気の描写も素晴らしく、
訳も素晴らしかった。

『二度と見えない』 B+

お別れのお話。

『歩行者』 B

理不尽なお話。

『四月の魔女』 A

ラブファンタジーといっていいんだろうか。
魔女に乗り移られたアン・リアリーにとってはとても迷惑な話だが…。
アンとセシーの台詞に注目しながら読むと面白い。

『荒野』 C+

ちょっとよくわかりませんでした。

『鉢の底の果物』 B-

これも難しかった。犯人が神経症ということでいいんだろうか?
死体が喋っているのは、犯人の強迫観念ということ?
それとも…。

『目に見えぬ少年』 A

笑えて、最後はしんみり。
邪悪で身勝手なおばあちゃんだけど、それでもかわいそうに感じた。

『空飛ぶ機械』 A

もしかしたら、文明はもっと昔から発達できていたのかもしれない。
空飛ぶ機械はやがて飛行機となり、爆弾を降らせる兵器にもなる。
だからこそ、無理解な振りをして、慎重に排除してきたのかもしれない。

『人殺し』 A+

主人公にとても共感。
それにしても、50年も前、携帯電話の登場前から今日の携帯電話依存症や
至るところに見受けられる街頭テレビ等の弊害を予言していたとは凄い。

静かに過ごせる場所が好きなのに、待合室にしろ何にしろうるさいし、
携帯電話にはメールが毎日2桁以上来るし。
そして、作中みたいにドアやらにまで監視されたらそりゃ殺したくもなりますわな。

『金の凧、銀の風』 A

ナンセンスギャグ。面白い。ラストもいい。

『ぬいとり』 B

きちんと理解したかどうかはわからないけど、何となく感覚で理解。

『山のあなたに』 A-

これまた面白くて、そして切ない。
今の、迷惑メール全盛の時代に生まれていたら、欣喜雀躍しそうなおばちゃんですね。
こうなることがわかっているなら、文字覚えればいいのに……。

『歓迎と別離』 A

不老不死モノの原典かもしれない。街から街へ、永遠に放浪する少年の物語。

『太陽の黄金の林檎』 C

表題作なのに、イマイチ。

アンナカレーニナ読了

著者はトルストイ。評価はD+。


物語としては下。
それ以外の部分に価値を見出すことができるかが、焦点となる。


まず1つには、当時のロシアの状況が非常に丁寧に描かれている点が挙げられる。
資料的価値、歴史的価値は大したものだろうと思う。

だが、一方で、そんなことに興味がない読者にとっては、
これが読書の際の大きな障害にもなっている。

『南部鉄道と銀行筋との合弁による相互信用委員会の代理としての地位』を求めるシーンが延々と続いたり、
『農民たちと草を刈る』シーンや、『宗教についての議論』『社会福祉についての議論』を延々語られて、閉口しないならばいいのだろうが。
まぁ、書きたいんだから仕方ない、としか言いようがない。


2つめ。アンナというヒロインは、典型的な、あまりに典型的な(大事なことなので2回言いましたw)
境界性人格障害だ。

いやもう、ウザいのなんのって。こんなウザいヤンデレヒロインを出すなんてあんまりだ。


実は私は前カノ様がこの境界性人格障害のケがあって、しかもそんな彼女に私は惚れまくっていたわけだから、かなり苦労した。
私自身も多少依存体質なところもあって、ヒロインの心の動きもわからないでもない。

でも、ほんっとーーーーーーーに自分勝手よね、と思った。
不倫にしたって、自分が浮気しといて養育権主張するか普通?
どこまで厚かましいんだよ。


相手が20も年上でブサメン、性格も不一致。そこにイケメンが登場したら、
不倫したくなる気持ちはわからんでもないさ。
でも、20も年上のブサメンだって、人間としてはけして嫌な奴ではない。
不倫しても仕方ない、とは言わないが、そこはおいとくとしてもせめて、
「この離婚は自分に原因がある」くらいの気持ちは持っていてもらいたいと思う。


で、アンナ叩きは一段落するとして、この境界性人格障害が日本で認知されだしたのは1980年代とのこと(Wikipediaをどこまで信用していいかはわからないが)。
で、このアンナカレーニナが書かれたのはその100年も前なわけだ。


この、100年後に広く認知される境界性人格障害という概念を、
ここまで的確に書き表したのは、先見の明があると言えなくはないか?

まぁ、昔からこの手の人はいたんだろうなとは推測できるけど、この作品によって100年前にもいたということが確定したわけだ。

この小説に価値を見出すとすれば、そこじゃないかなと思った。
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