著者はトーマス・ディッシュ。評価は A-
東北関東大地震という大災害がありましたが、平常通りの内容を書いていきます。
作品が作品な上に、今日11日は余震連発と、タイミングは最悪だと思うのですが。
私、破滅もののSFというジャンル自体が好きなのかもしれません。
ラリー・ニーヴンの「悪魔のハンマー」、ネビル・シュートの「渚にて」。
ロベール・メルルの「マレヴィル」、(破滅ものじゃないけど、破滅描写が素晴らしい)スティーブン・キングの「ザ・スタンド」。いずれもA評価以上ですもの。
一方で、既に事が起こってしまった後の世界を描いたブライアン・オールディスの「地球の長い午後」ですとか、ジャック・ヴァンスの「終末期の赤い地球」なんかはあまりピンと来ないのですけれど。
今回の「人類皆殺し」はまず、植物の襲来というのが個人的に新しかったなと。
このガジェットのおかげで、新鮮な気持ちで読めました。
また、登場人物のキャラ付けがある種類型的ではあるものの、非常にわかりやすかったこと。
頑固で独裁的なウザ親父(でも指導力抜群)、頭がキレるけど無責任な長男、頭が悪くて乱暴でウザい次男、一家を破滅させる悪意に凝り固まった男、といった具合にすんなり頭に入ってくるキャラ付けなんですね。
人間ドラマがしっかりしていて、実に読みやすい。
破滅SFはやはり人間ドラマだと思うのです。冒険SFが、しばしば活劇描写に偏りがちなのとは対照的に、破滅SFはしんみりとした人間ドラマが楽しめる。
だから破滅ものが好きなのかもしれないですね。
非日常的なドキドキ、破滅という甘美な響きに魅せられる、といった部分もあります。
ただ。
現実に破滅……というのは困りますので、お話の中だけにしてもらいたいですね。
。
東北関東大地震という大災害がありましたが、平常通りの内容を書いていきます。
作品が作品な上に、今日11日は余震連発と、タイミングは最悪だと思うのですが。
私、破滅もののSFというジャンル自体が好きなのかもしれません。
ラリー・ニーヴンの「悪魔のハンマー」、ネビル・シュートの「渚にて」。
ロベール・メルルの「マレヴィル」、(破滅ものじゃないけど、破滅描写が素晴らしい)スティーブン・キングの「ザ・スタンド」。いずれもA評価以上ですもの。
一方で、既に事が起こってしまった後の世界を描いたブライアン・オールディスの「地球の長い午後」ですとか、ジャック・ヴァンスの「終末期の赤い地球」なんかはあまりピンと来ないのですけれど。
今回の「人類皆殺し」はまず、植物の襲来というのが個人的に新しかったなと。
このガジェットのおかげで、新鮮な気持ちで読めました。
また、登場人物のキャラ付けがある種類型的ではあるものの、非常にわかりやすかったこと。
頑固で独裁的なウザ親父(でも指導力抜群)、頭がキレるけど無責任な長男、頭が悪くて乱暴でウザい次男、一家を破滅させる悪意に凝り固まった男、といった具合にすんなり頭に入ってくるキャラ付けなんですね。
人間ドラマがしっかりしていて、実に読みやすい。
破滅SFはやはり人間ドラマだと思うのです。冒険SFが、しばしば活劇描写に偏りがちなのとは対照的に、破滅SFはしんみりとした人間ドラマが楽しめる。
だから破滅ものが好きなのかもしれないですね。
非日常的なドキドキ、破滅という甘美な響きに魅せられる、といった部分もあります。
ただ。
現実に破滅……というのは困りますので、お話の中だけにしてもらいたいですね。
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