どもです。丁寧なコメント、ありがとうございます。
コメント欄は、800文字しか書けないとのことなので(笑)、こうして1つ記事を作らせていただきました。
ということで、長文になりますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
元記事&名無しさんのレスはこちらです。
コメント欄は、800文字しか書けないとのことなので(笑)、こうして1つ記事を作らせていただきました。
ということで、長文になりますが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
元記事&名無しさんのレスはこちらです。
ななしさんのコメントを読んで、『僕とななしさんでは、読んでいる物語が違う(物語の見方が違う)』なというのを深く感じました。
これは、どちらが正しい、というものではないと思います。
とりあえずは自説を固持する立場上、ななしさんのコメントへのレスに対しては、否定的な文章を書いている部分もありますが、これはななしさんを攻撃する意図は全くありません。
よろしくお願いします。
まずは、自説から。次に、なぜ名無しさんとの間に齟齬が生まれているのかを、僕なりに書いていきたいと思います。
その前に瑣末な部分から。
>>離婚のときは理は不妊症のことを知りません
ここは、まさにその通りですね。松本先生の台詞で初めて理が知ったという描写があったことを覚えています。
>>勘違いされたまま評価を下してしまうのはもったいないと思いますよ。
ここも、ほぼ同意です。丁寧に説明してくださって、感謝しております。
さて、まずは自説を書きます。
現段階において、ななしさんのコメントを読んでなお、評価は変わりません。
ななしさんの仰るとおり、『理が短所(の1つ)を克服した』という物語ではあるのですが、僕には『より大きな短所を放置したままエンディングを迎えてしまった』ように映るのです。
端的に言えば、僕が麻実エンドを気に入っていないのは、『コミュニケーション不足・行き違い』が原因で別れた(と、僕は認識しています)のに、その部分が改善されていないからです。
僕は二人の最大の欠点は、理の『辛いこと、言いにくいことがあると、相手とのコミュニケーションを避けて話し合おうとしない』点と、麻実の『相手がどう思っているのか確かめもせずに、勝手な思い込みから性急な行動に移してしまう』点にあると思っています。
ところが、記事にも書いたとおり、エンディングを迎えてなお、その部分が変わったようには思えないのです。
(笑い話にしかなりませんが、僕は昔、三角関係の当事者だったことがあります。男2:女1の……つまり、性別こそ違え、麻実の立場ですね。その経験から、僕が麻実の立場にいたら……ふざけるな、と感じると思います。劇的なプロポーズもいいけれど、まずは安心させてあげるのが先ではないでしょうか。
理に『人の気持ちを解らない』という欠点があるならば、今もって気持ちが解っていないように思います)
理に『人の気持ちを解らない』という欠点があるならば、今もって気持ちが解っていないように思います)
というのが、自説です。
ただ、名無しさんが仰っている『物語』が、間違っているとは思いませんし、そもそも丸戸氏はそのような物語を書こうとしてこのシナリオを書いたのだろう、とも思っているのです。
名無しさんは、きちんと丸戸氏の意図する読み方に沿って物語を受け取ったのだろうと、僕は思っています。
では、何故このような齟齬が生まれたのかといえば、
名無しさんの仰る、『理が愛し方を一種類しか知らない』というのが、実は僕には全然ピンと来ていないのですね。
(ちなみに、名無しさんが仰る一種類の愛し方というのは、『保護者としての愛』を指していらっしゃいますか?
それとも、『女性に対する愛』を指していらっしゃいますか?
僕は、『女性に対する愛』しか知らないというふうに受け止めて読んでいますが、それで合っていますでしょうか)
確かに、そのような文章はあります。親の愛に恵まれなかったという話も出てきます。
ですが、肝心の『理が愛し方を知らない』という部分が、具体的にどこのイベントで読み取れるのかが僕にはわかりません。
これが、僕が『描写は一切なかった【*はず】です』と書いた理由です。
*ちなみに『はずです』というのは、逃げの一手でもありまして、「勘違いだったらごめんね。撤回します」という意味でもあります。
一文一文を正確にメモをとりながら読んでいたわけではないので、記憶違いの可能性があります。
一方で、正確に覚えていなければ感想を書いちゃダメです、と言われるとちょっと困ってしまいますね。
あからさまな間違いを垂れ流すのも、それはそれで迷惑とは思いますけれども。
*ちなみに『はずです』というのは、逃げの一手でもありまして、「勘違いだったらごめんね。撤回します」という意味でもあります。
一文一文を正確にメモをとりながら読んでいたわけではないので、記憶違いの可能性があります。
一方で、正確に覚えていなければ感想を書いちゃダメです、と言われるとちょっと困ってしまいますね。
あからさまな間違いを垂れ流すのも、それはそれで迷惑とは思いますけれども。
僕には、出会った当初から理は美都子を猫かわいがりしていたように映りましたので、『保護者としての愛』が欠けていたようには思えません。きちんと保護者してるじゃないですか。
そして、麻実とも何年も付き合っていて、その間うまくやっていけていたわけですし、他シナリオ等を見ても『女性相手への愛』が欠けているようにも思えません。
せいぜい、『積極性』が欠けていたくらいしか、僕にはわかりませんでした。
ここがピンと来ないと、評価は変わりようがないんです。
フォロー、というわけでもないのですが、僕もダメ恋の中では麻実シナリオが一番好きです。
麻実シナリオが……というより、麻実が好きなのかな。設定も胸に迫るものがありましたし、キャラ的にも好きです。
> 「人として欠けたところがある」は理自身自覚しています。
> ご飯が食べられないこと、人の気持ちがわからないからとりあえず謝ることしかできないこと。
> 自分が守る対象に入っていないからこそのあんな無茶な仕事ぶり。
『人の気持ちがわからないから謝る』は巧い設定だな、と感じていました。
『無茶な仕事ぶり』に関して言えば、そういう側面や、『コミュニケーションを避ける』という側面もありますが、単に根っからの仕事人間なのかなとも思っています。
ご飯に関しては、理の欠点というよりは、『理の欠点を直してあげるには、どう接すればいいか』の答えなのかなと思いました。
> 美都子を育てることにより、欠けた部分を埋めた理が、最初と違う答えを出した麻美エンドは
> 主人公の成長が感じられて個人的には一番好きです。
ここは前述の通りなのです。つまり、元々欠けていた部分って何ですか?というところです。
一番わかりやすいのは、『積極的になった』という部分なので、それに飛びつく形で感想を書いています。
長文・乱文ありがとうございました。以上です。
追記 :oyoyoさんへ
力のこもった文章、ありがとうございます。
迷惑ということは全くありません。
「ふむふむ、なるほど」と思いながら読ませていただきました。
で、読んでいる間は「そっか、そういう話だったか!」と目から鱗が落ちた思いだったのですが、
冷静に考えてみると、「あれ、そうだったっけ?」とよくわからなくなってきた、というのが今の状態です(笑)。
繰り返しになる部分もありますが、出来の悪い生徒を持ってしまったと思い、お付き合いください。
(もしまた何かあれば、ブログででも構いませんし、Twitterででも構いません)
こんがらがっている部分を一気に書こうとしたのですが、ますます混乱しそうだったので、まずは順に見ていきたいと思います。
あ、その前に。僕は、香野麻『実』さんのことを、麻美さんだと間違えて覚えていましたw
気づいてからはなるべく直したつもりですが、表記が混在しているかもしれません。ごめんなさい。
(いや、ここに気づいただけでも既に十二分に感謝しています)
>>ななしさんが仰る「愛し方を一種類しか知らない」ですが、これはラストのほう、麻実のセリフですね。理に抱きしめられてプロポーズされた時、自分がトコのお陰で変わったという理に対し、「だったらどうしてあの娘は泣いてるのよ? あなたへの『好き』の意味を取り違えるのよ? あなたはまだちっとも治ってない。人を愛するやり方を、一つしか知らない」という部分。ご隠居の「若大家さんはしっかりし過ぎて親に甘える仕方を知らない。反対に若旦那は頼りなさ過ぎて子を甘やかす作法がなっちゃない」という台詞とある種対応しているように思われます。
やはり実感としてよくわかりません。
「自分がトコのおかげで変わった」という台詞は僕も覚えているのですが、ご飯が食べられるようになった、と「積極的になった」以外に「何が変わったの?」というのがピンと来ないのです(ここは後述します)。
「人を愛するやり方を一つしか知らない」の一つ、が今もってどちらを指しているのかもわかりません。
ご隠居が「子を甘やかす作法がなっちゃいない」と言っているなら(これは忘れていましたw)、「子供の愛し方がわかっていない」のでしょうか。
でも、論の流れから考えれば、「女性の愛しかた」がわかっていない、というのが自然な気がするのですが……。
>>麻実は「今まで一度でも、今のように口説いてくれてたら離婚せずに済んだ」という主旨の発言
>>たとえば「僕が一つの決断をすることで、僕の好きな人たちの人生に影響を与えてしまうのが、怖い」という理の「弱気」。「麻実を抱きしめるとき…僕は、一度だって、麻実に対して気持ちを伝えなかった」という「受身」。
ここは大丈夫です。
が、
>>そして、妊娠騒ぎの際に「少なくとも、麻実に悩みがあるって気づいてれば…」という「無理解」。そういう理の弱点が克服された、ということでもある。
ここはちょっとわかりません。
まず、とてもどうでもいいことを言うと、「麻実に悩みがあると気づいていれば」というのは、これを理に求めるのは超人でもなければ、さすがに無理だと思います。本人も相当落ち込んでいたので。
次に、麻実への(というより、他の人間への)「無理解」が理の欠点であることは間違いありませんが、
僕はエンディングでもこれは解決できていないと思っています。
その理由は、本記事でも書きましたが、「麻実の状態・気持ちを理が『本当にわかっていれば』、『麻実を突き放し、追い込み・地を出さざるを得なくする』ことなんて、できない」と思うからです。
>>ただ、実は麻実にも欠点があります。
ここは大丈夫です。
>>麻実は、理に自分は必要ないと言い、理は麻実に自分は必要ないと言う。けれど、なら愛というのはそういう実利的な「必要」が条件なのでしょうか。「理には、命をかけて愛情を注ぐ対象が必要なのよ」という時、必要だから子を愛すのでしょうか。そうじゃないだろう、とトコが教室で麻実に詰め寄るわけです。「やっぱ先生関係ないじゃん」と。麻実の意思はどこにあるのか、と。
これは、ちょっとわかりません。
>>ななしさんは、「役目が果たせないことに絶望」したことが離婚の理由と言われていましたが、私もそう思います。意味は複雑で、理のために離婚をした、ということになっていますが、まさに理のためだったということが、この場合問題。麻実が自分の想いではなく「役目」や義務感を第一に理と夫婦になっていたのですから。そういう体裁をかなぐり捨て、相手への気持ちを抑えられない、そういうものこそ愛だ、と。
たぶん、ここが一番、僕の考えと違う部分なんだと思います。
言葉遊びめいてしまうのですが、『理のため』はすなわち、『理を優先しないと気が済まない、麻実自身の気持ちのため』とも言い換えられます。
「理にとって一番のことをしてあげたい」、というのは、「自分を一番にしていない」ではないと思うのです。
理が不孝な姿を見ると、『自分が辛い』。つまり、むしろ「自分を大事にした」心理・行動だと感じます。
理の幸せが、自分以外の人と結婚して子供を作ることなのならば、自分は身を引こう。その方が、理にとっても良い(=理が不幸な姿を見続けるくらいなら、理を不幸にしたと罪悪感を抱き続けるくらいなら、別れた方がまだマシだ)ということなのだと思います。
つまり、麻実が何を勘違いしているかというと、「子供と麻実、どっちか片方しか選べないなら、理はどっちを選ぶのか」という部分なんじゃないのかなと。
「役目」とか「義務感」からの結婚ではないと思うのです。
そして、どうして麻実が勘違いをしたかと言えば、理が麻実を口説かなかったからでもありますし、理が麻実の気持ちを解っていないからでもあります。
さらに、麻実が思い込みの激しい女性だからでもあります。
>>お互い相手に本気で踏み込むことをしていない、ということ(コミュニケーションを避けている)です。
そして何より、これではないでしょうか。
>>ディスコミュニケーションによって破綻した。ですがこの作品では、それがコミュニケーション不足と同義であるとは言われていません。
これは、どう違うのかちょっとわかりません。
僕が書いたコミュニケーション不足というのは、「大事なことをお互いに伝え合わ(え)ない」ということを指しています。僕が書いたのが、一般的な用法とズレていたならば、ごめんなさい。
>> 二人の齟齬の原因は、それぞれ自身の内面にある、というのが物語の基本的な筋立てでしょう。相手にとっての自分の意味を考えすぎる余り、愛を、自分の気持ちの問題として扱えなかった二人の。
これは、わかると言えばわかります。特に、「それぞれ自身の内面にある」というのが物語の筋立てという部分はほぼ同意です。
後半の部分については、同じことかもしれませんが、
「相手にとっての自分の意味を考えすぎる余り、自分の気持ちの問題として扱えなかった二人」とoyoyoさんはおっしゃっています。
ですが、
「相手にとっての自分の意味を勝手に考えて、【相手に確認することをせず】に、自己満足、自己完結をしてしまっていた二人」。
「自分の気持ち、考えだけで自己完結をしていて、相手の本当の気持ちを考えていなかった二人」というのが僕の認識です。
ここまで読んで思ったことを、簡単に言ってしまえば、
僕が思っていた以上に「理も麻実も、重症だった」のかなと。
そこで繰り返しになってしまうのですが、
僕にとっては、あの離婚は茶番以外の何ものでもなく、麻実が暴走しなければ、あるいは理がきちんと引き止めれば、それだけで解決していた内容でした。
麻実シナリオにしたって、麻実が理を好きなのはどう見ても明らかでした(理もこれは解っていた……と思うのですが)。
一方で、理は意識していないのかもしれませんが、麻実から見れば、理には美都子という恋のライバルが別にいて、三角関係のような形になっていました。
この場合、理が勇気を出して気持ちを伝えれば、それで済んだことなんじゃないのかな、と。
何もわざわざ麻実を不安がらせるような、意図的な断絶を置く必要などまるでない、と思うのです。
麻実だって、理がきちんと気持ちを伝えれば、受け止めてくれたはずです。
(>> 「今まで一度でも、今のように口説いてくれてたら離婚せずに済んだ」 )
麻実がついついカッコつけてしまうのは、理が頼りないからでもあるし、理に気に入られたいからでもある。
だからこそ、まずは理が気持ちをハッキリ伝えて麻実を安心させてあげて、プロポーズ云々はそれからじゃないでしょうか。
理のあの行動は、oyoyoさんの仰る「弱気」と「受身」は克服しているけれども、「無理解」に関しては解決されていない。
麻実の気持ちを考えていない、(麻実はこうすれば喜ぶ、という『自分の思考』に忠実に従っている)
今までと何も変わらない「独りよがり」な行動に感じました。
そんなわけですので、プロポーズ自体は結果オーライではあるのですが、
一番肝心な(だと僕は思っている)、相手の気持ちを真に理解してあげることが、
エンディングに至ってなお、理にはできていないんじゃないのかな、というのが、モヤモヤの理由です。
追記 :oyoyoさんへ
力のこもった文章、ありがとうございます。
迷惑ということは全くありません。
「ふむふむ、なるほど」と思いながら読ませていただきました。
で、読んでいる間は「そっか、そういう話だったか!」と目から鱗が落ちた思いだったのですが、
冷静に考えてみると、「あれ、そうだったっけ?」とよくわからなくなってきた、というのが今の状態です(笑)。
繰り返しになる部分もありますが、出来の悪い生徒を持ってしまったと思い、お付き合いください。
(もしまた何かあれば、ブログででも構いませんし、Twitterででも構いません)
こんがらがっている部分を一気に書こうとしたのですが、ますます混乱しそうだったので、まずは順に見ていきたいと思います。
あ、その前に。僕は、香野麻『実』さんのことを、麻美さんだと間違えて覚えていましたw
気づいてからはなるべく直したつもりですが、表記が混在しているかもしれません。ごめんなさい。
(いや、ここに気づいただけでも既に十二分に感謝しています)
>>ななしさんが仰る「愛し方を一種類しか知らない」ですが、これはラストのほう、麻実のセリフですね。理に抱きしめられてプロポーズされた時、自分がトコのお陰で変わったという理に対し、「だったらどうしてあの娘は泣いてるのよ? あなたへの『好き』の意味を取り違えるのよ? あなたはまだちっとも治ってない。人を愛するやり方を、一つしか知らない」という部分。ご隠居の「若大家さんはしっかりし過ぎて親に甘える仕方を知らない。反対に若旦那は頼りなさ過ぎて子を甘やかす作法がなっちゃない」という台詞とある種対応しているように思われます。
やはり実感としてよくわかりません。
「自分がトコのおかげで変わった」という台詞は僕も覚えているのですが、ご飯が食べられるようになった、と「積極的になった」以外に「何が変わったの?」というのがピンと来ないのです(ここは後述します)。
「人を愛するやり方を一つしか知らない」の一つ、が今もってどちらを指しているのかもわかりません。
ご隠居が「子を甘やかす作法がなっちゃいない」と言っているなら(これは忘れていましたw)、「子供の愛し方がわかっていない」のでしょうか。
でも、論の流れから考えれば、「女性の愛しかた」がわかっていない、というのが自然な気がするのですが……。
>>麻実は「今まで一度でも、今のように口説いてくれてたら離婚せずに済んだ」という主旨の発言
>>たとえば「僕が一つの決断をすることで、僕の好きな人たちの人生に影響を与えてしまうのが、怖い」という理の「弱気」。「麻実を抱きしめるとき…僕は、一度だって、麻実に対して気持ちを伝えなかった」という「受身」。
ここは大丈夫です。
が、
>>そして、妊娠騒ぎの際に「少なくとも、麻実に悩みがあるって気づいてれば…」という「無理解」。そういう理の弱点が克服された、ということでもある。
ここはちょっとわかりません。
まず、とてもどうでもいいことを言うと、「麻実に悩みがあると気づいていれば」というのは、これを理に求めるのは超人でもなければ、さすがに無理だと思います。本人も相当落ち込んでいたので。
次に、麻実への(というより、他の人間への)「無理解」が理の欠点であることは間違いありませんが、
僕はエンディングでもこれは解決できていないと思っています。
その理由は、本記事でも書きましたが、「麻実の状態・気持ちを理が『本当にわかっていれば』、『麻実を突き放し、追い込み・地を出さざるを得なくする』ことなんて、できない」と思うからです。
>>ただ、実は麻実にも欠点があります。
ここは大丈夫です。
>>麻実は、理に自分は必要ないと言い、理は麻実に自分は必要ないと言う。けれど、なら愛というのはそういう実利的な「必要」が条件なのでしょうか。「理には、命をかけて愛情を注ぐ対象が必要なのよ」という時、必要だから子を愛すのでしょうか。そうじゃないだろう、とトコが教室で麻実に詰め寄るわけです。「やっぱ先生関係ないじゃん」と。麻実の意思はどこにあるのか、と。
これは、ちょっとわかりません。
>>ななしさんは、「役目が果たせないことに絶望」したことが離婚の理由と言われていましたが、私もそう思います。意味は複雑で、理のために離婚をした、ということになっていますが、まさに理のためだったということが、この場合問題。麻実が自分の想いではなく「役目」や義務感を第一に理と夫婦になっていたのですから。そういう体裁をかなぐり捨て、相手への気持ちを抑えられない、そういうものこそ愛だ、と。
たぶん、ここが一番、僕の考えと違う部分なんだと思います。
言葉遊びめいてしまうのですが、『理のため』はすなわち、『理を優先しないと気が済まない、麻実自身の気持ちのため』とも言い換えられます。
「理にとって一番のことをしてあげたい」、というのは、「自分を一番にしていない」ではないと思うのです。
理が不孝な姿を見ると、『自分が辛い』。つまり、むしろ「自分を大事にした」心理・行動だと感じます。
理の幸せが、自分以外の人と結婚して子供を作ることなのならば、自分は身を引こう。その方が、理にとっても良い(=理が不幸な姿を見続けるくらいなら、理を不幸にしたと罪悪感を抱き続けるくらいなら、別れた方がまだマシだ)ということなのだと思います。
つまり、麻実が何を勘違いしているかというと、「子供と麻実、どっちか片方しか選べないなら、理はどっちを選ぶのか」という部分なんじゃないのかなと。
「役目」とか「義務感」からの結婚ではないと思うのです。
そして、どうして麻実が勘違いをしたかと言えば、理が麻実を口説かなかったからでもありますし、理が麻実の気持ちを解っていないからでもあります。
さらに、麻実が思い込みの激しい女性だからでもあります。
>>お互い相手に本気で踏み込むことをしていない、ということ(コミュニケーションを避けている)です。
そして何より、これではないでしょうか。
>>ディスコミュニケーションによって破綻した。ですがこの作品では、それがコミュニケーション不足と同義であるとは言われていません。
これは、どう違うのかちょっとわかりません。
僕が書いたコミュニケーション不足というのは、「大事なことをお互いに伝え合わ(え)ない」ということを指しています。僕が書いたのが、一般的な用法とズレていたならば、ごめんなさい。
>> 二人の齟齬の原因は、それぞれ自身の内面にある、というのが物語の基本的な筋立てでしょう。相手にとっての自分の意味を考えすぎる余り、愛を、自分の気持ちの問題として扱えなかった二人の。
これは、わかると言えばわかります。特に、「それぞれ自身の内面にある」というのが物語の筋立てという部分はほぼ同意です。
後半の部分については、同じことかもしれませんが、
「相手にとっての自分の意味を考えすぎる余り、自分の気持ちの問題として扱えなかった二人」とoyoyoさんはおっしゃっています。
ですが、
「相手にとっての自分の意味を勝手に考えて、【相手に確認することをせず】に、自己満足、自己完結をしてしまっていた二人」。
「自分の気持ち、考えだけで自己完結をしていて、相手の本当の気持ちを考えていなかった二人」というのが僕の認識です。
ここまで読んで思ったことを、簡単に言ってしまえば、
僕が思っていた以上に「理も麻実も、重症だった」のかなと。
そこで繰り返しになってしまうのですが、
僕にとっては、あの離婚は茶番以外の何ものでもなく、麻実が暴走しなければ、あるいは理がきちんと引き止めれば、それだけで解決していた内容でした。
麻実シナリオにしたって、麻実が理を好きなのはどう見ても明らかでした(理もこれは解っていた……と思うのですが)。
一方で、理は意識していないのかもしれませんが、麻実から見れば、理には美都子という恋のライバルが別にいて、三角関係のような形になっていました。
この場合、理が勇気を出して気持ちを伝えれば、それで済んだことなんじゃないのかな、と。
何もわざわざ麻実を不安がらせるような、意図的な断絶を置く必要などまるでない、と思うのです。
麻実だって、理がきちんと気持ちを伝えれば、受け止めてくれたはずです。
(>> 「今まで一度でも、今のように口説いてくれてたら離婚せずに済んだ」 )
麻実がついついカッコつけてしまうのは、理が頼りないからでもあるし、理に気に入られたいからでもある。
だからこそ、まずは理が気持ちをハッキリ伝えて麻実を安心させてあげて、プロポーズ云々はそれからじゃないでしょうか。
理のあの行動は、oyoyoさんの仰る「弱気」と「受身」は克服しているけれども、「無理解」に関しては解決されていない。
麻実の気持ちを考えていない、(麻実はこうすれば喜ぶ、という『自分の思考』に忠実に従っている)
今までと何も変わらない「独りよがり」な行動に感じました。
そんなわけですので、プロポーズ自体は結果オーライではあるのですが、
一番肝心な(だと僕は思っている)、相手の気持ちを真に理解してあげることが、
エンディングに至ってなお、理にはできていないんじゃないのかな、というのが、モヤモヤの理由です。